<議事録>
○大門実紀史君 大門実紀史です。
前回取り上げました特商法改正、契約書面のデジタル化でございますけれども、その後、お手元に資料配っていますが、財政金融委員会でも取り上げさせていただいて、菅総理、麻生大臣、副総理ですね、の御答弁もいただきましたので、その議事録を参考までに、マスコミでも取り上げられたことでありますので、お配りをしてございます。
また、現場の意見として、全国消費生活相談員協会ですね、現場で一番御苦労されている相談員の皆さんの協会からも、この書面のデジタル化、やめてほしいというような意見書が出ておりますし、最新のデータでいきますと、この特商法などにおける契約書面のデジタル化に反対の声明を出された団体が日々増えておりまして、今、八十団体になっております。そういう資料をお付けしております。
総理の御答弁、また麻生大臣、副総理の御指摘もございまして、麻生さんは大門先生と相談しろとまでおっしゃっておりますけれども、共産党議員と相談しろと言われても困るかも分かりませんが、実際には高田次長、担当課長と、これどう歯止めを掛けるかという検討、相談はさせていただいている最中でございます。私はもう法案の修正、削除しかないと思っておりますけれど、政省令でやるというのならばどういう歯止めが掛けられるのかということで検討してもらっていると、提案もさせてもらっていると。是非、私だけじゃなくて現場の消費者団体の方々の意見もよく聞いて、提案を聞いて受け止めてほしいと思います。
とにかく、悪質業者ばかり相手にしてきているわけですね、特商法の世界って。ここでわざわざデジタルという手法を彼らに与えるというのは、まあ言ってみれば、やくざに刃物を与えるのと同じなんですよね。そういう認識を持つべきだというふうに思います。
具体的な歯止め策、今検討してもらって、研究してもらっていると思うので、もう少し輪郭ができた段階できちんと議論したいと思いますけれども、もし、高田さん、今日の時点で何か言えることがあればコメントお願いします。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
契約書面等の交付義務は、消費者にとって重要な制度でございます。このため、消費者利益の保護にも万全を期しつつ、社会や経済のデジタル化を踏まえた対応を取ることが重要であると考えております。こうした観点から、今回の法改正により、消費者の承諾を得た場合に限り、契約書面等について電磁的方法による提供を可能とするものでございます。
具体的な規制、制度の詳細については、悪質事業者に悪用をされるようなことが決してないように、例えば口頭や電話だけでの承諾は認めないなど、消費者利益の保護という観点から、引き続き、消費者団体など現場の声も丁寧に聞きながら、政省令、通達などで詳細な制度の在り方を慎重に検討してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 それはそれでよろしくお願いします。
この問題に関連して今日どうしても取り上げておきたいのは、消費者委員会の建議でございます。
消費者委員会は、この書面デジタル化について、デジタル化をやることが前提の建議を出しております。デジタル化というのはもう決まったことのように、やるならばこの点を注意してほしいというような建議になっております。大臣の答弁でも繰り返し、この消費者委員会の建議がまるで錦の御旗のように、消費者委員会も言っていますよと、デジタル化はもう認めていますように、繰り返し使われております。現場の反対の声が、先ほどあったようにどんどん上がっているし、実は、消費者委員会の議事録を見ますと、反対、慎重意見が多数でございます。読めば誰でも分かります。
じゃ、なぜデジタル化を前提とした、消費者庁に迎合するような建議を出したのかと。今までの建議というのは、少なくとも消費者庁じゃなくて現場の消費者団体のスタンスで出してまいりました。今回は消費者庁のというか政府の立場の建議になっております。
これ、よく見れば分かりますけど、なぜこうなったのかということが私大変不思議で、いろいろ調べてまいりましたけれど、要するに、誰かがデジタル化は政府の方針だと、やるしかないんだと、その上で懸念する点を出しておくべきだと、建議はそういうものにすべきだということにリードしていった、誘導したんではないかと、あるいは反対意見を説き伏せてきたんではないかというふうに疑問を持っております。
誰が誘導したかというのはありますが、そもそもその前に、資料を付けておきましたけど、消費者委員会って何かということですが、これは二〇〇九年の議論を参加された方はよく、あのときの大変な議論があってつくったのが消費者委員会でございまして、五番目に図解をしておりますが、消費者委員会というのは消費者庁から独立した第三者機関であります。総理大臣にも勧告ができる強い権限を持った組織でございます。
そして、次のEに、そのE以降は議事録と附帯決議、当時のですね、二〇〇九年のを付けておきましたが、何を言っているかはこのEにメモでまとめてございます、全部読むのは大変でございますので。
要するに、当時衆参で、まず衆議院で与野党の修正協議が行われました。自民党から共産党まで一緒になって、こういう修正をしようと、そのポイントがこの消費者委員会だったわけであります。当初は消費者庁に設置する消費者政策委員会というものだったんですが、それだと消費者庁の消費者行政を監督できないと、監視できないということで、わざわざ外して内閣府に置いたわけですね。これが一番の当時の、二〇〇九年の修正協議、全会一致の修正協議の結果でございました。したがって、消費者庁も監視できるようにするために、あの修正協議の大きな目的があったわけであります。
ところが、そのときの修正協議も、覚えていらっしゃる方は少なくなりましたけれど、あのときの大議論を、自民党の岸田先生が提案者でございましたね、修正案の。あの大議論をほとんどの方はもう覚えていないと思いますが、それを愚弄するような、あのときの修正協議を愚弄するようなことがこの間進んできております。それが消費者委員会の事務局長問題でございまして、しかも秘密裏に、秘密のうちに進められてきたことが私調べて分かりましたので、その問題を取り上げたいと思います。
来てもらっていますが、加納さん、今消費者委員会の事務局長ですけど、あなたは、これまでの消費者委員会事務局長というのは第三者性担保すると、これも大変な議論があったわけですね。民間の弁護士さんを中心にということで、事実、黒木先生、二之宮先生という民間の弁護士がやってこられたんですね。で、今あなたがやっていらっしゃるんだけど、あなたは、もう皆さん御存じのとおり、前職は消費者庁の制度課課長さんでございます。与野党修正をわざわざやったのは、消費者庁を監視するために離したわけですね。監視される消費者庁の人間が監視する方の消費者委員会の事務局長というのは、あのときの修正協議を愚弄するものだと。覚えていらっしゃる方いたら、ここにあのときの一緒に議論した人がいたら怒りますよというふうに思うんですよね。
だから、これ二〇〇九年の与野党修正の趣旨と全く違うと思うんだけど、これ加納さん本人に聞くのか、任命した人に聞くのかありますが、取りあえず加納さん、いかがですか。
○政府参考人(加納克利君) 事務局長の加納でございます。
修正協議の趣旨は、先生おっしゃるとおり、消費者委員会が独立した立場から消費者庁も含めた消費者行政一般を監視すると、私もその趣旨は理解しておるつもりでございまして、消費者委員会の事務局としては、当然そういった観点を踏まえて建議その他についても検討すべきというふうに認識をしております。
○大門実紀史君 あなたが選ばれた、任用された、その経過が問題だということなんですね。
高田さんから、加納さん頑張っているからあんまり詰めないでって連絡ありまして、優しい上司だなと思いますけれど。
じゃ、そういうことなら高田さんに聞きますけど、加納さんの籍は今も消費者庁にあるわけですね。あなたの部下ですよ、そういう点ではですね。消費者庁に戻れます、戻れます、今時点は別としてね。籍はありますよね、消費者庁にね。で、加納さんが勝手に個人的に事務局長に応募をするわけはありません。そうなりますと、消費者庁の方針として消費者委員会の事務局長に消費者庁の人間を送り込もうということだった以外、勝手にやったとは考えられませんから、消費者庁の人ですから。高田さん、いかがですか。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
消費者庁の方針として加納氏を消費者委員会の事務局長に送り込んだということはございません。
○大門実紀史君 そんなわけないじゃないですか、消費者庁の人なんだから。勝手にやったんですか、そうしたら。
二〇〇九年の修正協議からいって、消費者庁の人が消費者委員会の事務局長になるなんてあり得ないことであります。これは本当に、私、今質問しているのは共産党だからしているんじゃないですよ。自民党も民主党もみんなで一致したことに背いておられるから、代表して質問しているようなものでね、ちょっと、あの重みを全然分かっていないというふうに思います。
しかも、加納さんの任用の手続もおかしいんですね。これは資料の一番後ろに付けてございます。事務局長の公募の要件とありまして、これわざわざ加納さんを任用するために変えているんですよ、変えているんですよ。左側が公募当初から二〇一八年までなんですね。去年の八月、加納さんを任用するときに公募の中身を変えちゃっているんですね。
二〇一八年までは、左側ですが、どうなっているかというと、任期付職員ですから、つまり民間からの採用を優先すると、前提とするということで、これは与野党修正の趣旨に沿っているわけですね。それで弁護士さんが任用されてきたと。ところが、昨年の八月に急遽変更されて、誰も知らないうちに勝手に変更して、出身省庁等の壁を超え、つまり霞が関からということを急に出して、付録的に民間からもとなって、これは本当に二〇〇九年の与野党修正に全く反するものなんですね。
なぜ変えたかと聞いたら、さっき加納さんがちょっと言いかけたけど、幅広い人材を公募するためと、で、霞が関も入れたと。ところが、霞が関を入れないというための、いうためのあのときの与野党の修正協議だったんですね。ぐるぐる回されては困ると、第三者性が必要だということだったわけなのに、こういうことを変えて。
しかも、下の方の応募要件ですけど、これまで変えちゃったんですよ、加納さん向けに。それまではどうなっていたかというと、米印の部分なんですけど、二〇一八年までは法曹出身、弁護士資格を持つ人で十年以上の訴訟実務経験、あるいは実務、民間含めて実務経験二十五年のいずれかだったんですね。これが昨年八月に変わりまして、法曹出身の十年実務経験は変わらないんだけれども、下の方の実務経験は、民間含めて二十年に下げられて、しかも、一の弁護士としてやってきた期間も含むと複雑なのに変更したんですね。
加納さんの実務経験年数お聞きしたら、弁護士のときは四年五か月、内閣府と消費者庁の職員で十六年九か月、合わせて二十一年二か月と。これ、それは、年月は間違いないですか。
○政府参考人(加納克利君) そのとおりでございます。
○大門実紀史君 つまり、わざわざ加納さんに合うように応募要件まで変えたということでございます。
誰がこの応募要件を変えたのかということを聞きましたら、言わないんですよね、ちゃんと。今日は言いますか。
○政府参考人(渡部良一君) お答え申し上げます。
事務局長の公募に当たりましては、官民問わず消費者問題に関する多様かつ高度な能力及び経験を有する人材を確保するため、その都度……(発言する者あり)個別の人事につきまして、権限は任命権者にございまして、消費者委員会事務局長の任命権者は内閣総理大臣でございます。
○大門実紀史君 前事務局長二之宮先生に聞きました。具体的に言いますと、当時の金子参事官、消費者委員会事務局の内閣府から来た金子参事官が起案をして、それを、この金子参事官は今内閣府に戻っていらっしゃいますが、その金子参事官が起案して内閣府の人事課の了承を得たという形でございまして、二之宮先生は、そういう打診はあったけど細かくは覚えていないと、知らないということでございました。
つまり、元々内閣府と消費者庁は一蓮託生でございまして、金子さんも、加納さんもみんな仲間内なんですよね。その小さな世界で、身内の中で、誰にもばれないと思って、お手盛りでこの公募要件を変更、ひそかに変更したわけですね。そして、正式に応募してきた弁護士さんを落として、落として、誰も応募なかったらまた話は別だけど、応募してきているのに落として、加納さんが消費者委員会事務局長のポストに座ったということでございます。
これは、加納さんは、かつてから消費者委員会を敵視するような、現場から非常に批判の声が上がっておりました。そういう方でありますので、消費者庁の意向に消費者委員会が度々意向と違うこと建議出しましたから、逆らわないように、従うように、そういう目的であなたが入ったとしか、あなたの経過から、あなたの今までやってきたことも含めると、みんながそう思う、私もそう思うということでございます。
これは大きな問題でありまして、今後、消費者委員会は、消費者庁が出す法案とか行政そのものをチェックする立場の消費者委員会が、あなたが、あなたがそこに座って、消費者庁の人間がそこに座ってリードしていくということになると、法案の提案がいろんなことに影響してまいります。そういうおそれが大変あります。
今回の書面デジタルについても、私は、これはちょっともう時間がないので、改めて消費者委員会の経過、なぜ打合せ会議、非公開の打合せ会議が度々開かれたのかということも含めて明らかにしていきたいと思いますけれども、これ、まずいんですよ、そもそも。
高田さん、加納さんがここに座っている限り、毎回私に言われますよ。引き取ったらどうですか、加納さん。
○政府参考人(高田潔君) 内閣府のポストの人事について消費者庁がコメントすることは差し控えたいと思います。
○大門実紀史君 じゃ、今日はもう時間なので、引き続きやっていきますけれど、はっきり申し上げて、二〇〇九年の与野党修正、自民党から共産党まであれだけ議論してやったのは、消費者庁の人間、加納さんは非常に能力あって頑張っている人だと分かりますよ、私とはちょっと立場違うけど。ある意味で物すごく有能ですよね。だから頑張り過ぎなんですよ。だから、非常に自分の考えを押し通そうとするところがあって、現場からハレーションが起きているという方で、頑張っているのはよく分かるんですよ。ただし、消費者、だから加納さんがどうこうというよりも、まあどうこうも言いたいんだけど、消費者庁の人間に消費者委員会事務局長やる資格はないというのが当時の議論でございました。
このことは深く受け止めて、強く受け止めていただいて、この問題は今日だけで終わりませんので、終わりませんので、引き続き取り上げていきたいということを申し上げて、質問を終わります。