<議事録>
○大門実紀史君 大門です。
関税定率法改正案は、我が党は賛成でございます。
また、既にもう鋭い議論がありましたので、私の方は急いで対応をお願いしたい問題、金融庁、消費者庁、警察庁に急いで対応をお願いしたい問題を、消費者被害に関わる問題ですが、二つのことをこの時間いただいて取り上げさせていただきます。
一つは、先週の金曜日、総理、菅総理との質疑で取り上げた特商法における契約書面のデジタル化の問題でございます。
資料を、議事録配付させていただきました。要するに、金曜日のこの財政金融委員会の質疑で、私は、何でもデジタル化、紙をなくせばいいというものではないと、消費者保護の観点から紙が歯止めになっている有効なものは残すべきだというお話をさせていただいて、総理に見解をと、今回特商法改正案にそれが入っているものですから、伺いました。
議事録にあるとおり、菅総理は、国民が安全、安心で暮らせる社会の実現、これは大前提だということと、私が指摘した、今回の特商法に何でもかんでもデジタル化するというのが、正直承知していませんでしたという率直な御答弁いただいて、で、本人の同意、歯止め、そういうこといろいろあるんだろうと、いずれにしろ、御指摘いただいたので、そこについてはちょっと考えて、検討させていただきたいという答弁をいただきました。これは現場の弁護士さんや被害者、消費者団体の方々から大変歓迎されて、一遍にネットで広がっております。
麻生大臣は、ちょうど金曜日、菅さんの隣におられまして、時間があれば麻生大臣にもお聞きしたかったわけですけれど、麻生大臣は総理のときに、麻生大臣が総理のときに消費者庁ってできたんですよね、あのとき法案が通ってですね。その消費者庁をつくる委員会のときに総理が出席される場があって、そのときに消費者問題で私一つお願いをして、本当に力を貸していただいたことを思い出します。
シンドラー社のエレベーター事故で息子さんを亡くされたお母さんが事故の原因解明したいということで国土交通省に何回もお願いしても国交省が動いてくれなかったというのがあるんですが、その委員会の場で私が当時の麻生総理にそのお母さんの手紙をお渡ししてお願いをしたら、麻生さんがすぐ国交省に指示をしていただいて、調査が始まって、お母さんとその支援する会が大変喜ばれたというのがありまして、お母さんたちが麻生総理にお礼を言いたいとおっしゃったんで、総理官邸、私、あれが最初で最後ですけど、総理官邸に伺って、麻生総理にお礼を言ったんですね。そしたら、大変丁寧な対応をしていただきまして、共産党が初めてお礼に言いに来たとかいってですね、冗談含めて大変丁寧な対応をしていただいたのを覚えております。
ですから、消費者問題といいますか、弱い立場の方のことは、あのときの消費者庁の議論もありますのでよく覚えておられるんではないかと思います。
改めて、このときの、金曜日の議論なんですけれども、デジタル化は利便性からいって進んでいくと思いますけれど、何でもかんでも紙をなくせばいいってものではないと思うんですよね。何ていうんですかね、その消費者保護とか安全とか、紙だから防いでいるものはやっぱり紙をきちっと位置付けていくということは、逆に、逆にデジタル化だ、これこそ大事だと思うんですけれども。
ですから、やっていいことと悪いことがあると、デジタル化といってもですね、そういうような議論を菅総理とさせてもらいましたけれど、麻生大臣はこのことについてはいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもうよくお分かりの上で聞いておられるんですけど、ちょっとこれは今消費者庁という役所の所管になっていますので、昔は消費者庁がなかったんであれもできましたけれども。今言われましたのは、極めて大事なところなんですが、所管外でありますので、御指摘につきましてはもうそのとおりだと私自身もそう思っております。
これにつきましては、先週の金曜日でしたか、総理が財金に出席しておられましたときに大門先生からの質問があって、総理の答弁もあっておりましたけれども、消費者庁から出ています話ですので、紙での書面交付が原則という点に加えて、今後政省令を整備していくということが書いてありますので、具体的な消費者保護方策というのを定めるには、この中に、政省令の中に書いていってもらわにゃいかぬことになるんですが。
書く書くといって書かないなんて例はいっぱいありますから、そういった意味では、この間総理も出ておられましたので、私の方から担当しておられる井上信治大臣と話をさせていただいて、この点についてはきちんとやってもらわないと、これは総理もああいう答弁しておるから、共産党が言っている、だからはねようとかそういうんじゃなくて、きちんとした話とかいっぱいあるんだからねと言っていろいろ冗談を言いながらいろいろ話をして、きちんとこれ政省令でやるということで、きちんと説明した後で、総理の前で言っておられる話でもあるんで、大門先生のところに行ってこの話でという話、いろいろ相談をしたらどうですかという話だけはしてありますので。
ちょっと、これ以上はちょっと所管外の話なんでちょっと申し上げられませんが。やった経緯だけは申し上げておきます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
では、今日は消費者庁の事務方のトップにも来ていただきました。高田次長でございます。金曜日のまだ今日火曜日ですから、具体的にということはお聞きいたしませんけれども、とにかく消費者団体、弁護士会からの要望書、いろんな経過のものを秘書官通じて総理にもあの後お渡しをしております。もう要点は、あのときは突然私から聞いたという感じでしたけれども、その裏付けとなる現場の声ももう総理には伝わっていると思います。
今日の時点では、事務方としてはもう閣議決定された法案なんで、ずっとこう来られて、大臣の、担当大臣の指示もあったりしていろいろあると思うんですけれど、やはり総理のお言葉、麻生大臣のお言葉というのは大変重いと思いますので、しっかり受け止めて検討してほしいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
特定商取引法及び預託法に関して、契約書面等の電磁的方法による提供を可能とすることについては、消費者団体などから、高齢者などデジタル機器に必ずしも慣れていない面もある方々への対応や、悪質業者に利用されるのではないかなど、不安の声が寄せられていることは承知しております。
消費者庁といたしましては、消費者団体などの御意見も十分に踏まえながら、決して消費者にとって不利益になることのないよう、詳細な制度設計について慎重に検討を行い、消費者の利便性の向上や消費者保護の観点から万全を期してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 法案の修正なのか府令のところで歯止めを掛けるのか、いろいろやり方はあると思うんですけれど、具体的に検討をお願いしたいというふうに思います。
もう一つ、二つ目の消費者被害の問題で、金融庁関係でございます。
今急増しているのが、資料の二枚目なんですけれど、マスコミでも一斉に取り上げられ始めておりますが、後払い現金化という闇金融でございます。手口なんですけれど、この産経新聞の小さいですけどこの図のところが分かりやすいんですけど、普通に高利貸し、闇金やっちゃうと、これはすぐ捕まるわけですね。それで、商品の売買を隠れみのにして、実態はもう闇金そのものなんですけど、いろいろ巧妙なやり方があるんですが、この産経新聞の記事が一番シンプルな、後払い現金化という手法を図解してくれております。
例えば、ある、商品を介在させるんですが、風景写真と、これはデジタルで送るデータなんですけど、こんなもの、何の価値もないような風景写真なんですね。これを仮に四万円だと、四万円で買ってくれという形を取るわけです。価値はありません。実質ゼロです。その写真の購入をスマホで申し込むわけですね。本人審査とかあって、全てスマホで決済が済みます。契約したら、すぐその写真が、どこでもあるようなデータ、写真が、風景写真がデータで送られてまいります。これ、一応商品を介在したということの建前、アリバイをつくるわけですね。
要するに、何なのかというと、その後、キャッシュバックということで申し込んだ本人に二万円が振り込まれるんですね、二万円が。そして、その人の、支払日を合わせるわけですが、給料日なんかにさっきの四万円の写真代を払わせると。何のこっちゃないんです。要するに、二万円貸して四万円取るというのをそのままやると闇金で逮捕されちゃうんで、商品の売買を介在させてやるという手口でございまして、非常に単純は単純なんですけど、分かりにくいということで、とかいろいろあって、急速に広がっております。
これはもう出資法違反、貸金業違反ですね。年利でいえば何百%になりますので明らかに出資法違反だし、無届けでお金を貸しているということからいえば貸金業違反になります。
そもそもこの業者、皆さんもすぐ出てきますけど、検索すれば、書いてあるのは、ブラックでもオーケーと、つまり、ほかから借りられない人も貸しますよということですね。最短三十分で現金貸しますというふうに、もう全部お金を貸しますという話になっているんですね。形だけさっき言った何らかの商品を介在させるということでございます。
これ、新聞でもずっと取り上げてきて、大阪いちょうの会という、この問題を一番最初に相談受けて、新聞でも名前が出たのでいっぱい今相談が来ているところがありますけれど、コロナ禍で、このコロナの間に急速に広がっていて、やっぱり生活に苦しい人たちがここに引き込まれているということと、返せなかったらどうするかというと、会社に電話する、あるいは、今専用の、こういう返せない人たちの個人情報をネット上にさらすという、そういうサイトがあるみたいですが、そこに個人情報をさらすというひどいやり方をやっております。
国会で取り上げる意味なんですけれども、このいちょうの会始め弁護士さんたちが今求めておられるのは、給与ファクタリングのときがそうだったんですけれど、金融庁がこの手口は貸金業法に、貸金業に当たると、違反しているから闇金だという見解を出してもらうと警察も動きやすいしということで、金融庁に、私、去年の五月に取り上げましたが、給与ファクタリングのときに金融庁が出してくれた、これはこういう、こういうことで闇金融ですという見解を出してほしいというのが現場の要望になっておりますけれど、これは金融庁、どうお答えになりますか。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。
今御指摘のありましたいわゆる後払い現金化が貸金業に該当するかどうかにつきましては、例えばその商品の価値とその販売価格が見合っているかどうかなど、個別具体的な実態を踏まえて経済的に貸付けと同様の機能を有しているかということを判断する必要があると現時点では考えております。
当然のことながら、これが貸金業に該当するということであれば、貸金業登録を受けずに貸金業を営む者につきましては、捜査当局と緊密に連携して厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 要するに、これは見解を出す必要がなく、もう既にこのやり方は、クレジットカード現金化という悪徳商法ありましたが、あのときに使われたと同じで、商品に価値がないのに商品を介在してお金を貸したという手法なので、給与ファクタリングはちょっと新しい手口でしたけど、これについては新たな見解出さなくても、実態として商品売買が形式的な取引だと認定したらもう闇金ということで警察が動けると、摘発できるということだそうでございます。
そこで、警察庁に聞きますけれど、次の資料に、既にもう金融庁と警察庁で協力して注意喚起のチラシも出してもらっていますけれど、ただ、警察署の現場ではちょっと新しいやり方ではあるんでまだ戸惑って、これ、商品が介在しているからどうなのというような戸惑いがまだ警察の現場であるようでございますので、改めて、今金融庁が言ったように、売買の実態があるかどうか、売買が形式的な取引かどうかということが一番の判断でありますから、形式的だと、実際闇金だということで摘発できますので、警察庁として、そういうことを踏まえて、現場にこれは摘発どんどんやれるんだということを徹底してほしいんですけど、いかがですか。
○政府参考人(檜垣重臣君) お答えいたします。
闇金融事犯につきましては、社会情勢の変化等に応じ、その手口が複雑巧妙化していると承知しております。
警察としましては、様々な手口に対処できるよう闇金融事犯の実態把握に努めているところでありますし、これまでも後払いによる商品売買を仮装した闇金融事犯の検挙を行っております。
闇金融事犯につきましては、国民生活の安全を脅かす重要な問題と認識しており、これまでも厳正な取締りに努めてきたところであります。
今後とも、刑事事件として取り上げられるべきものについては、法と証拠に基づき厳正に対処してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 私もこの闇金問題というのはもうずうっと前からやっていますけど、彼らは結局新しい手口を次々出してきて、現場が戸惑っている、戸惑っている間にわっと荒稼ぎしてまた次の手に乗り換えるので、早く手を打たなければ被害が防げないということですので、よろしくお願いしたいと思います。
消費者庁に是非知ってほしいんですけど、この後払い現金化はデジタル書面の契約で、スマホ、オンラインで全て完結するやり方です、まさに今問題になっている。
見てみたら、こういう業者は契約書面をメールで送るんですけれど、十四日以内にダウンロードしていただかないと消えますと、消しますというのを小さく書いてあるんですね。で、分からないと、送ってきた契約書はずっと自分のスマホに、パソコンに残っていると思っていたら消えていたと、ダウンロードしなかったからと。
この間、起きているんですけど、この後払い現金化の被害者の方が弁護士さんに相談して裁判所に訴えようとしたら、契約書面がどこにもなかったと、ダウンロードしていなかったから。それで訴えられなかったと。これなんですよ、私、この前指摘した。こういうことをやるんです、彼らは。
したがって、書面のデジタル化というのは、何というか、こちらがもうやくざに刃物を与えるようなものなんですよ、こちらがわざわざ。そういう大変なことを消費者庁は安易に今出されているんで、先ほどあったように検討していただくということですけど、そのことを踏まえて、デジタル化というのは消費者被害にとっては大変怖いことだということを認識していただいて、検討を早く進めていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。