国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2021年3月23日 財政金融委員会 投資リスク 教育必要/金融庁教材は不十分
<赤旗記事>

2021年3月30日(火)

投資リスク 教育必要
大門氏 金融庁教材は不十分

質問する大門実紀史議員
=23日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は23日の参院財政金融委員会で、急増する若者の投資と金融リテラシー(判断能力)を培う教育について質問しました。

 米国では若者の間で、スマホで手軽に投資できる証券会社の口座が急増。株価が乱高下するなど社会問題となっています。大門氏は、日本でもスマホ投資を始める若者が急増しているとのデータを示し、大手金融グループが若者をターゲットに勧誘にのりだしている実態を明らかにしました。

 大門氏は、金融庁が学校で「出張授業」を行う金融リテラシー教育について質問。「若者たちに身につけてもらいたいのは、投資は元本割れすることと、生活資金は入れてはいけないことだ」と強調し、金融庁作成のパンフレット教材では、その点の指摘が不十分だと述べました。金融庁の中島淳一総合政策局長は、「十分かどうか、指摘を踏まえて検討したい」と答弁し、麻生太郎金融担当相は「指摘の通り、投資にはリスクがある」と述べました。

 大門氏はまた、来年度から高校家庭科の授業で、初めて資産形成の視点が盛り込まれ、株・債券と並んで投資信託も取り上げられる問題について取り上げました。

<議事録>

○大門実紀史君 大門でございます。お疲れさまでございます。
 今日は五十六分いただきましたので、答弁は簡潔じゃなくて、じっくり答弁してもらって結構でございます。
 この間、金融課税の問題を取り上げてきましたけれども、所得再分配という観点から金融所得税については繰り返し取り上げてきましたが、今回も見送られたということであります。
 金融税制そのものの議論は次回ちょっとまたやりたいんですけれど、その背景にあります投資の促進とか投資優先とか、まあ貯蓄から投資へというのもありましたが、こういう考え方があって金融の税制というのがあると思うんで、その投資促進とか最優先、こういう、まあ最優先といいますかね、投資優先、こういう考え方についてちょっと絞って聞いていきたいと思います。
 特にこの間、金融・証券業界、あるいは金融庁も含めて、若者に対して投資を勧めるということが、そういう姿勢が目立っております。NISAの議論のときも、金融庁は、若者の利用、投資促進、奨励されてまいりました。私、消費者問題もずっと取り組んできておりまして、特に若者の、いろんな被害があるんですけれど、スマホを通じて、ネットを通じてとあるんですが、もちろん詐欺的なものとかいっぱいあるんですけど、中にはやっぱり投資に引き込まれて、借金を抱えて多重債務問題ということで消費者問題といいますか、そういう相談も受けたりしてまいりましたので、この若者に安易に投資を勧めるというのは、大変実体験として、実感として気になるわけであります。
 大事なことは、この若者の問題というのは、何か投資で経済を良くするとか経済論とか、あるいは財政金融委員会の委員だから金融のことを考えるということをちょっと離れて、やっぱり自分の子供、自分の孫がそういう目に遭ったらというふうな、そういうことを念頭に置いて考えないと何か擦れ違いの議論になりがちなので、是非皆さんのお孫さんや息子さん思い浮かべてこの議論を聞いていただきたいなと思うわけであります。
 資料にも用意いたしましたけれど、今とにかく、まあその前にちょっと、今の話で少し最初に麻生金融担当大臣にお聞きしたいんですけれども、なぜ若者に金融庁が投資を勧めるのかと。
 貯蓄から投資へというのがあります。これは政府の大方針ですけれども、私たちは必ずしもいいとは思っておりませんが、貯蓄から投資という場合だと、貯蓄を持っているのはやっぱり高齢者が多いわけですよね。貯蓄から投資へということとは別なんですよね、若者は貯蓄少ないですから。そうすると、なぜ若者に勧めるのかと、金融庁がですね。この点、まず基本的にいかがでしょうか、大臣。

○国務大臣(麻生太郎君) これは先生、本当に長い話で、背景が随分長い長い話になりますけれども、一つは、昨今人生百年と言われるので、昔は八十歳ぐらいまで貯金しておけばよかったんですけど、あと二十年分貯金しておかぬと生きていけぬというような話になってくると、ちょっと高齢者も消費に回そうと思った金を二十年分ためておかないかぬと、多分心理的にはそうなっておられると思いますね、まあ私もそうなっておられる高齢者の一人なんですけれども、八十歳以上という前提でしゃべっていますけれども。
 そういった意味で、多様化していますので、私どもとしては人生の中で様々なステージでこれ考えておかないかぬということははっきりしている。加えて、貯金しても今ほとんど金利、御存じのように、一万円金利所得を得ようと思ったら、分離課税二〇%考えますと、十二億円貯金がないと普通預金では一万円稼げない、今はそうなっておるわけです、とてもじゃないけど考えられませんから。
 そういったことになっておりますので、高齢者によって高い資産を中心とし、高い資産というのは配当を含めて、そういったものを中心とした資産構成をする一方、若年層の方はやっぱり投資とかなんとか普通ほとんど考えない。私も若いとき考えたことないですし、貯金というのはまあいいところだと思っておりますけれども。
 そういった意味では、リスクをある程度負うということも含めまして、金融商品を、貯金プラス金融商品というのになっておるんですけれども、日本は、御存じのように、個人金融資産一千九百何十兆のうち一千三十兆ぐらいだと思いますが、これ全部現預金という実態ですから、ちょっとこれ極端に現預金に偏っている、これだけ金利も付かないのにということになっておりますので、やっぱりある程度ライフプランというのを考えて資産形成というのに取り組んでおくというのを若いときからやっておかないといかぬのじゃないかというのが一つです。
 おっしゃるように、この一千何十兆のうちの六十歳以上の方々が持っておられるの半分以上ですから、そういったのを考えますと、今おっしゃるとおりなんですけれども、私どもとしては、今申し上げたような観点から、若いうちからというのでNISAというのをやらせていただいたりしているんですけど、おかげさまでNISAの利用は結構伸びたりしておりますが。顧客本位の業務の運営というものをやってもらわぬと。
 ちょっと先生と世代が違いますけど、私らの世代で学生出て株屋になるといったら大体余り勉強できたやつはいませんな、悪いけど。不動産屋といったら、まず大体地面師とか言われて、田舎じゃ、もうほとんど詐欺師か地面師かという感じだったでしょう。我々そういう世代ですもの。私ら学校で一番できねえやつは銀行に行ったりなんかしてですよ、今一番、銀行に行ったやつが一番ひどい目に遭ったという話になっていますけれども。
 そういう時代ですから、やっぱり何となく、何もしないで金を動かすだけでもうけるというのは何か怪しげなやつというイメージですよ、我々。やっぱり手に汗して働くやつがまともで、何となく顎で、電話だけで商売しているというのは大体怪しげなやつで、眉に唾付けて見ないかぬというのは言われましたから、私らの世代は。
 そういった意味では、金融に対するリテラシーとか今風の言葉で言うんでしょうけど、判断力、そういったようなものの向上というのは今のうちからやっておく必要があると思いますし、国際金融の世界で日本の地位がこれだけ上がってきて、すごい勢いで現預金含めまして金融資産というのなんかは猛烈に大きくなってきておりますので。今、貿易立国なんて、まだ経済分かっていない経済部の方がよくそう書いておられますけど、今は貿易立国じゃありませんから、日本の場合は。明らかに金融立国になっておるというような状態ではありますので、私どもとしては、そういった状況を考えてこれからの話を考えるに、若いうちからやっておいてもらわぬとどうにもならぬなというのが一番大きな背景だと思っております。

○大門実紀史君 まあ若いうちはやるべきじゃないとかそういうことを申し上げているわけじゃなくて、今、本屋さんの、書店の投資本コーナーとか行きますと、すさまじい、何というんですかね、副業で、若い人働いていても副業でもうかりますよとか、お笑い芸人の方が一億円稼いだとか、何かそういうあおるような本が並んでいて、株式投資でワーキングプアから脱却しようみたいなね。つまり、所得の低い、ちょっと将来展望が見えないそういう人たちに、少額からもやれますよということで何かあおっていくような、そういう本が氾濫しているんですよね。
 そういう点で、さっき申し上げたように、具体的な相談が幾つかあった中では、少額から始めるんだけど、結局借金をしてまでやるようになって多重債務に陥る若者が増えているという現実があるわけでございます。
 大事なのは、これは政府も進めておられますけれども、金融リテラシー教育ですよね。ここでちょっと確認なんですけど、局長で結構なんですが、そもそも金融庁の言う金融リテラシーというのは、リテラシーって判断能力ということですよね、何が金融リテラシー教育のリテラシーなのか、金融庁はどう捉えておられますか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 金融リテラシーとはお金に関する知識や判断力のことであり、特に金融庁では、国民一人一人が経済的に自立し、より良い暮らしを送っていくために重要なリテラシーというふうに考えております。近年では、長寿化が進むと同時に個々人の生き方も多様化しております。こうした中、各個人が若いうちから金融リテラシーを高め、それぞれのニーズに見合う金融サービスを適切に選択し、安定的な資産形成を行っていくことが重要と考えております。
 また、来年四月より成年年齢が引き下げられることから、成人後すぐに金融トラブルに巻き込まれることを防ぐためにも、金融リテラシーを若年層、早めに身に付けることが望ましいと考えております。

○大門実紀史君 リテラシー、金融においてリテラシーというのは判断能力ですね。何を判断するかなんですけど、株の取引は、あるいは投資信託もそうなんですけれども、まずは、元本割れする、元本割ることありますよということですよね。で、生活資金は充てない方がいいと、余裕資金でやるべきだと、これ原則ですよね、普通は。そのことをきちっと教えるということですね。ましてや借金してやるのは駄目ですよと、これが基本的に若者たちに教えるべきリテラシー。
 元本割れのことと、生活資金を充てない、借金はしないと、これが、今現実的な、一番若者たちに教えるべきリテラシーじゃないかと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 金融庁における例えば出張授業ということで、高校で授業を行う際には、まず適切な収支管理を習慣化するといった家計管理に関すること、さらにライフプランを踏まえた資金の確保の必要性の理解といった生活設計に関すること、まさに今議員が御指摘になったとおり、詐欺的な被害に遭わないようにということ、あるいは多重債務に陥らないということ、そういったことも含めて講義を行っているところであります。

○大門実紀史君 金融庁の具体的にやっていらっしゃる出張教育については後で取り上げますけれど、まず、資料配りましたので、今どうなっているかなんですけど、日経ヴェリタスの資料ですけど、二月七日号に、これは投資家へのアンケートという形で調査が出ております。直近一年以内に投資を始めた人の割合なんですが、アメリカと日本が同じ傾向なんですけれど、二十代、三十代が圧倒的に多かったということでございます。
 もう一つの資料は、次の資料、スマホ証券、スマホでやれる株取引とか証券ですね。この口座開設数ですけれども、もう一気に増えております。二十代、三十代の割合がもう半分以上ということでございます。コロナ禍の下で、自宅にいたり家にいてということもあるかと思いますが、急速に若い人たちがスマホを通じて株の取引、証券取引に今参加者が急増しているということであります。
 アメリカは少し先行してこういう状況が進んで、若者たちがスマホを通じて株取引、証券取引に入るという事態が先にちょっと進んでまいりまして、大変な問題が、新聞報道でもされておりますが、起きました。
 アメリカのスマホ証券ロビンフッドの問題ですね。新聞読まれた方で御存じの方もいらっしゃると思いますけれど、これは日本でも起こり得る問題と、近い将来起こる、今年に起こるかも分からないというふうなことで大変関心を持ったわけですけれども、これは当然金融庁も見ておられるし、関心を持っておられると思いますけれども、何が起こったのか、ちょっと簡潔に、分かる範囲で結構です、説明をしてください。

○政府参考人(中島淳一君) ただいま議員御指摘のとおり、ロビンフッドと申しますのは米国のスマホ証券でありまして、売買手数料無料で若年層の支持を集め、ユーザー数は一千三百人を超えるとも言われております。
 このロビンフッド事件の概要でございますけれども、株式やオプション取引のない個人投資家が売買を盛んに行うことによりまして、株式市場において、例えばゲームストップというような特定の銘柄の株価について乱高下が起きているという現象でございます。

○大門実紀史君 そうですね。
 要するに、手数料ゼロで一ドルから始められるということで、お金の持っていない若い人たちも、しかもアプリがゲームのようなアプリで、株取引をやっているのかゲームをやっているのかというような、非常に若い人たちを誘い込むようなアプリになっております。それで、大量に、ワンクリックトレーディングということで、大量に若者たちが参加しまして、何というか、収入が、所得がなくても学生さんでもできるということで、今おっしゃったように、一千三百万人、一気に増えるというようなことがありました。平均年齢が三十一歳ということらしいですね。
 ところが、これはそういう人たちがヘッジファンドの餌食にされるということがあって、若者たちが逆にヘッジファンドを相手に逆襲をするというようなことがあって、アメリカの下院でも公聴会開かれたり、証券取引委員会でも問題に、大問題になっているというようなことでございます。
 それが資料三の朝日新聞の「反ウォール街 若者の乱」ということでございまして、先ほど申し上げたように、ロビンフッドをやっている若者たちを中心に、集団で株価を操作するということで空売りを仕掛けた、このヘッジファンドに今まで自分たちは損させられましたので、逆襲するというような、ちょっとかつてないような事件が起きたということであります。
 何に若者たちが腹を立てたのかといいますと、先ほど言いましたとおり、若者たちはアプリを通じて取りあえず稼いだとか損したとかいう世界、もちろんこれ自殺者も出ておりますから、何百万円、日本でいえば何百万の借金をして、あっ、何千万でしたかね、自殺する。あるいは、知識がないですから、損したと思い込んで自殺すると、こういう社会問題にもなっておりますが、その若者たちが要するに大量に市場に参加したわけですね、このアプリを通じて。その若者たちのお金を利用してヘッジファンドが株価を上げていくと、上げると、そして必ずどこかで売り抜けるわけですね。そのときにヘッジファンドはもうけたけれども、若者たちは大損するというようなことがあって、今申し上げたようなヘッジファンドを相手に逆襲ということがあったということでございます。
 この「反ウォール街 若者の乱」の右下に、先ほど麻生大臣からありましたけど、この方はちゃんとした方ですが、相場師研究家という、鍋島さんという方の面白い話が載っておりまして、「実は「ちょうちん買い」?」という記事で、字が細かいのでちょっと読みにくいと思いますが、説明しますと、要するに、株式市場では大口の買いに釣られて小口の投資家がそれを見て買いに走る、大口投資家が動くとそれに釣られて買いに走ると。これをちょうちん買いというらしいですね。プロの投資家の方は常にちょうちんがともった時点で売り抜けると、その小口の、くっついてきた小口投資家を、何といいますか、振るい落とすということをやるわけですね。まさに、アメリカでロビンフッドの、若者たちを相手にヘッジファンドがやったことですね。
 今の株式市場はこの鍋島さんがおっしゃるようなこういう仕組みになっているわけでありますので、何といいますか、本当によく分かって自分でも資産を持っている若者もいますから、よく知識もある、そういう方々じゃなくて、もうこのロビンフッドみたいな、日本でも大学生が、よく分かんないで、もうかるよと言われて簡単に入り込むと。この世界はこういう餌食にされると、簡単に言うとですね、日本でも、アメリカでもですね。このことをやっぱりきちっと私たちは教える必要があるんではないかというふうに思うわけです。
 次の資料の四枚目もこのロビンフッドの関係でありますけど、アメリカでの下院の状況とかが書かれた記事でございます。このロビンフッドとか今の鍋島さんの、要するに市場ではちょうちん買いが起きているんだと、だからこういう若者たちが何も知らないで入ると要するに株を上げることに使われて結局振り落とされるということをおっしゃっていますし、アメリカでは現実に起こったわけであります。
 これは、今後日本で若者たちに投資のことを教えるにしろ、勧めるにしろ、非常に大事なことがアメリカで起きたと思いますけど、このロビンフッド事件、日本が教訓とすべきことはあるんではないかと思いますが、金融庁はいかが捉えておられますか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 投資家保護の観点から申し上げれば、株式といった金融商品への投資には損失リスクがあり、個々の金融商品の販売に当たっては、顧客の知識、経験や財産の状況にふさわしい商品の提供や適切な情報提供が重要であると考えております。また、利用者側においても、各金融商品のメリット及びリスクを理解した上で、それぞれのニーズにふさわしい取引を行うことが重要ではないかと考えております。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 もう一つ、具体的に日本の証券会社が今何をやろうとしているかというのが資料の五枚目でございまして、これはNHKの「クローズアップ現代」でございます。それのこまを撮ったものでございますけど、一月二十六日のNHKの「クローズアップ現代」で今申し上げたような若者のスマホ金融ですね、スマホ投資、スマホ金融が取り上げられまして、今申し述べたロビンフッドのこともこの番組で取り上げられました。
 番組の中で、みずほ証券の担当者とソフトバンクの担当者が今後の戦略について話し合う場面が映し出されております。みずほ証券の担当者、ソフトバンクの担当者なんですが、みずほ証券とソフトバンクは去年の六月にスマホ金融で包括的な戦略協定を結んでおります。両社が共同出資する例のペイペイ証券ですね、これはそこでスマホ投資を勧める証券会社も設立されているわけです。
 この番組で、非常にリアルな取材だと思いましたけど、どんなやり方が取り沙汰されたかといいますと、ここではIT企業担当者になっていますが、これはソフトバンクのことでございまして、みずほさんとか金融のプロからしたら常識であるグローバル分散と長期みたいなそういうキーワード、どこまで刺さるのかなと。つまり、若者たちに分散投資とか長期とか、そういうことは突き刺さらないと。スリータップで、三回タップすれば株が買える仕組みとか、あるいは千円単位で買い付けができる、そういうことが若者に受けるんだと、若者はそういうところに引き込まれるんだということで。で、みずほ側は、直感的で、これは多分ロビンフッドのアプリを想定、想像したんだと思いますが、直感的でシンプルなアプリを目指すことにしましたというふうにこの「クローズアップ現代」、非常にリアルな、若者をターゲットとした、しかも大手のみずほ証券と大のソフトバンクが若者をターゲットにしたロビンフッドのようなもので売り込んでいくということをテレビの前で、「クローズアップ現代」の取材でしゃべっているということでございます。この番組ですね、もう、ちょっとぞっとするものを感じるわけであります。
 改めて確認しますけど、金融庁の若者に対する投資を勧めると、若いからやってもらうべきだというお話がありましたが、それでも、若者に関していえば、長期、分散、積立てということを今まで金融庁はおっしゃってきたんではないかと思いますが、ちょっと改めて、それ確認でお願いいたします。

○政府参考人(中島淳一君) 金融庁では、長期、積立て、分散投資というものを強く勧めております。
 この理由といたしましては、まず、長期保有については、金融市場は短期的に大きく変動することはあるが、保有期間が長くなるほどリターンが安定する。また、長期の複利効果を得ながら資産形成を行うことができる。また、積立てについては、お金を一度に投資するのではなく、何度かに分け、投資時期を分散させることにより、投資するタイミングによる高値づかみ等のリスクを軽減する効果や、まとまった資金がなくても少額から始められると。あるいは、分散投資については、一つの資産、例えば株式一銘柄だけに投資するよりも、投資信託等を通じて値動きの異なる複数の株式や債券に分散投資を行うことで価格の変動が小さくなり、リスクを軽減することが期待できる。あるいは、投資先の地域を国際的に分散することにより、より安定的な世界経済の成長の果実を得ることができると。こうした考え方に基づき、安定的な資産形成を行うのに適した手法ではないかと考えております。

○大門実紀史君 このみずほ証券とソフトバンクが戦略として考えたのは、ちょっとそれとは懸け離れた、当面、もうそういうこと関係なく、どう若者を巻き込むかということであります。
 これは決してみずほ証券とソフトバンクだけの問題ではありませんので、とにかく大手が若者をターゲットにこういうことをやり始めているということでありますから、余計、先ほどの若者へのリスクの教育といいますかリテラシー教育が重要になるわけですけれども。
 資料の六に日経新聞の記事を用意いたしましたが、高校の家庭科で投資信託を授業という資料でございます。
 二〇二二年度から始まる高校の新学習指導要領は、今までは家計管理という観点で家庭科の中で資産形成の話も入っていたんですけど、今度は家庭科の授業で資産形成に触れなさいと、積極的に触れなさいというような規定になってきておりまして、で、この新聞記事が言っていることは、要するに、家庭科の先生が裁縫とか料理の実習に加えて株式、債券、投資信託など教えなきゃいけないと。これはもう現場ではそんなの教えられないということになって戸惑いが広がっているので、金融庁が、先ほどもありましたが、出張授業、あるいは教材を作ると。先生を対象にした投資イベントなどをやっていくというようなことも書かれております。
 何といいますか、金融サービスを利用する側の投資家目線といいますか、先ほど申し上げましたような、基本的な、若者たちにまず身に付けてもらいたい、元本割れしますよということと、生活資金は入れちゃいけませんよ、借金してやっちゃいけませんよというようなことよりも、どの金融商品を選ぶのかとか、何で資産形成をするのかというふうな流れになっていて、それはもう到底今の学校の現場の先生では対応できない。だから、金融庁にそういう教育現場のサポートをお願いするというふうなことが記事になっておりますが、ちょっとあらぬ方向に今進み始め、進んできているんじゃないかと思います。
 もう一つ資料は、金融庁の取組という資料でございまして、ここに先ほどお話があった出張授業と、金融庁としては出張授業、教育庁、教育委員会への訪問、先生方へのサポート、教員向け研修をやるというようなことが書かれております。
 この出張授業ですけれども、一体何を教えに行かれるんでしょうか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 金融庁といたしましては、先ほど申し上げたとおり、国民一人一人が経済的に自立し、より良い暮らしを行っていくためには金融リテラシーの向上が不可欠と考えており、より具体的には、家計管理をしっかり行い、金融商品の内容を理解した上で商品を選択することが結果として金融トラブルを未然に防ぐとともに、安定的な資産形成につながるというふうに考えております。
 こうしたことから、高校生向けの授業においては、例えば、適切な収支管理の習慣化といった家計管理に関すること、ライフプランを踏まえた資金の確保の必要性の理解といった生活設計に関すること、預貯金、株式や債券、保険、ローンなどの主な金融商品の特徴、金融トラブル事例とその対応法などについて講義を行っているところであります。

○大門実紀史君 今おっしゃったことならばそうなのかなと、こう思いがち、思ってしまうんですけど。
 具体的に、次の資料に、基礎から学べる金融ガイド、金融庁のパンプレットの抜粋でございますけれど、これを開きますと、開いてというか、株式、債券、投資信託というページがあるんですけど、一番に来るのは、まず殖やす、投資をすると。殖やす、投資をするから始まるんですね。要するに、投資の奨励といいますか、投資をしましょうから始まるわけでありまして、頭に書いているとおり、株式、債券、投資信託、名前は聞いたことあるけれど、難しそうに思っていませんか、しっかりとした知識を身に付ければ難しいものではありません、理解を深めながら自分に合った金融商品を選んでいきましょう、これから始まるんですね。まるで証券会社のパンフレットと同じですよ。
 こういうものを使って、もし、まあ学校の生徒向けにはやらないと思うんですけど、先生向けの研修とかやると、先生も勘違いしちゃう。先生、余り金融のこと詳しくない先生たくさんいらっしゃいますので、もうそんな安全な世界なのかと勘違いされる方もいるかも分からないので気を付けなきゃと思います。
 これ、あれですかね、生徒向けには使わないけど、先生向けの研修とかにこの金融ガイドというのをお使いになりますか。

○政府参考人(中島淳一君) この金融ガイドにつきましては、一般向けに幅広く使っておるところでございまして、教員向けに使っていることもあるかと思います。
 今先生御指摘のページ、そのとおりでありますが、一方で、このガイドにおきましても、先ほど申し上げた、まずは家計管理、生活設計、そういったことの必要性から説明もいたしているところであります。

○大門実紀史君 これもう詳しくやる時間ないんですけど、これ、ずっと読むだけでも、どうも順番が違うなというふうに思うんですよね。先ほど申し上げたように、株も投資信託も一番最初に言わなきゃいけないのは元本割れのリスクでありますけれども、これが明確に出てこないんですよね。八の二、十二ページの辺りに若干の記述があるんですけれども、利益が得られることもあれば損失が出ることもあると。これは単なる損失の話で、元本割れとは意味が違うんですよね。生活資金をつぎ込まないということについても、これも後ろの方に少し出てくるだけなんですね。
 やっぱり、こういうものを先にといいますかね、私なんかは一番先に書くべきだと思いますけれど、先に投資ありきで、今のことはもうずっと後の方を読まないと出てこないというのは、ちょっとこの金融ガイドそのものが中島局長おっしゃることとちょっと、ちょっと違うんじゃないかというふうに思いますので、改善を試みられたらどうかというふうに思います。
 もう一つは、だんだん学校教育に近づいてくるんですけれども、資料の九番目には、最低限身に付けるべき金融リテラシーというのがございます。これは金融経済教育研究会、これは文科省も参加されているんですね、のパンフレットで、最低限身に付けるべき金融リテラシー、知識、判断力というのがございます。
 ここには元本割れのリスクとか生活資金を区別するという記述も見当たりません。リスクとリターンという曖昧な記述だけなんですけども、これはこれで十分だということなんでしょうか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 最低限身に付けるべき金融リテラシーというパンフレットにおきましては、まさに先生が今おっしゃいましたとおりの記述がなされているということでございます。
 これで十分かどうかについては、ただいまの御指摘も踏まえて検討してまいりたいというふうに考えます。

○大門実紀史君 中島さん言われるのは、あれですか、この適切な収支管理とか生活。では、元本割れというのは例えばどこで読み取るんですか。

○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。
 このリテラシーというパンフレットの中で元本割れという言葉はございません。
 一方で、人によってリスク許容度は異なり、仮により高いリスクを得ようとする場合には高いリスクを伴うことの理解ということが記載をされております。

○大門実紀史君 とにかく、普通の金融商品、証券会社が投資信託等を説明するときは必ず元本割れの話を説明に入っていますよね。そういう点では、もっと明確にきちっと入れるべきだと。これが学校教育につながっていくわけですので、取り上げたわけでございます。
 もう一つは、文科省、先ほどありました指導要領でございますが、これは文科省にも確認しておきたいんですけども、二〇一八年に新しい学習指導要領が告示されて、高校家庭科の授業で資産形成の視点が盛り込まれることになって、来年ですかね、二〇二二年度の授業から、この新しい資産形成の視点を盛り込むという指導要領で教科書が作られていくと。二〇二二年度からの授業でそういう授業が始まるという理解でよろしいですか。文科省、いかがですか。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 新しい学習指導要領、令和四年度の高等学校入学生から適用ということになっておりまして、御指摘いただきました点に関しましては、高等学校の家庭科につきまして、生徒が生活を主体的に営むために必要な基礎的理解と技能を身に付け、生涯を見通して課題を解決する力を養うことができるよう、新しい学習指導要領におきまして、家計の構造や生活における経済と社会の関わり、家計管理について理解するといった内容が盛り込まれたところでございまして、先ほど御指摘いただきましたように、令和四年度の入学生からこの新しい学習指導要領に基づく学習を行うということになります。

○大門実紀史君 お配りした資料の十枚目、資料が多くて申し訳ないんですが、十枚目のところにあるのがその指導要領の解説、家庭編でございます。赤線引かせてもらいましたけれど、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託の基本的な金融商品の特徴、メリット、デメリット、資産形成の視点にも触れるようにすると。今までも金融商品の特徴は家庭科の中にあったわけですけども、加えて資産形成の視点にも触れるようにするということになったわけであります。具体的にどういうふうに資産形成の視点に触れるかは、今お話あったような方向でということですね、だというふうに思います。
 経過をたどりますと、たどりますとというか、文科省はどう捉えておられるのかでありますけれど、この文言が入った経過ですね、文科省としてはどこからどういうふうに伝わってこの指導要領に入れようとしたのかと、その文科省にとっての経過というのを教えてください。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 平成三十年三月に告示しました高等学校の学習指導要領家庭科の改訂におきましては、平成二十八年十二月の中央教育審議会の答申におきまして、高等学校家庭科の教育内容につきましては、少子高齢化等の社会の変化や持続可能な社会の構築等に対応し、生涯の生活を設計するための意思決定等に関する学習を充実するということが提言されております。このことを踏まえまして、家計管理について理解することといった教育内容の充実を図ったところでございます。
 また、これを踏まえまして、平成三十年七月に文部科学省におきまして作成しました学習指導要領の解説の家庭編におきましては、自立した生活を営むために必要な生活における経済の計画や消費生活等に関する理解を深めるため、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託等の基本的な金融商品の特徴、メリット、デメリット、資産形成の視点にも触れるようにするという記載が行われているところでございます。

○大門実紀史君 高校生に教えるのはいかがなものかというところは、その資産形成に資するということを強調して、高校生、まあ大学生とか社会人なら別にいろいろあると思うんですけど、高校生に資産形成、資産形成ということを言う必要があるのかということで、実はこれはいろいろそういう指摘がずっとあったところなんですけど。
 まず、次の資料十一にありますが、なぜこういうものが指導要領にまで入ってきたかということなんですけど、二〇一三年四月に金融経済教育研究会が報告書を発表して、先ほど取り上げました最低限身に付けるべき金融リテラシーが整理されて、それを受けて二〇一三年六月に金融経済教育推進会議が設置をされると。ここには、有識者の方と金融業界、金融庁、消費者庁、文科省が参加するということになって、二〇一四年六月に金融リテラシーマップが公表されるということになりました。
 その金融リテラシーマップが、ちょっと細かい字で申し訳ありませんが、資料十二に付けてありますが、高校生のところなんですね。高校生のところ、これは要するに何かというと、リテラシーマップというのは年齢ごとに、年齢ごとに身に付けるべき金融リテラシーということで、小学生、中学生、高校生、大学生、若年社会人とかはあるわけですが、その中の高校生のところに、預金、株式、債券、保険等入っているんですが、ここには投資信託は入ってこないんですよね。大学生のところになって初めて入ってくるわけであります。
 この投資信託というのは、例えば全銀協がどう言っているかということなんですけれど、全銀協は、二〇一八年の三月に全銀協の考え方を示しております。これは資料十三にございますけれども、要するに、全銀協としては、これは全銀協が金融リテラシー教育について提言したものでございます、二〇一八年三月にですね。この中で、高校生に要するに投資信託の話は時期尚早だと、この投資信託を勧めたい側の全銀協がわざわざ指摘をしております。それは、高校生以下においては、長期、分散、積立投資のメリット等の大体そういう理解が容易ではないし、早過ぎるということで、何といいますかね、そういう資産形成、資産形成というのを高校生から言うのも早過ぎると、いろんな教育の全体から考えてもというようなことを、全銀協がわざわざ高校生から投資信託教える必要はないということを言っているにもかかわらず、先ほどの文科省の学習指導要領には投資信託がわざわざ入ったわけですね。これはなぜでしょうか。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 学習指導要領の解説でございますけれども、これは学習指導要領の記述の意味や解釈の詳細につきまして教育委員会や教員等に対して説明するために文部科学省において作成している著作物でございます。
 この学習指導要領の解説につきましては、先ほど来申し上げておりますように、中央教育審議会の答申におきまして、生涯の生活を設計するための意思決定等に関する学習内容を充実すべきというふうなことが指摘されたことを踏まえまして、基本的な金融商品の一例といたしまして、投資信託も含めまして、文部科学省の責任と判断におきまして記述をさせていただいたところでございます。

○大門実紀史君 まあ文科省ですから、余り金融のこと御存じないのかも分かりませんが。
 投資信託という形が、なかなか株を、株取引やりましょうというのは抵抗があって、あれですか、事実同じ、元本割れをするリスクもありますし、少額からも投資できるというのは今ありますから、同じことなんですけど、投資信託というのは勧めやすいというのはありまして、売りやすいというのもあるわけで、若者たちを投資信託へという流れが、実は、全銀協はこうやって紳士的なこと言っていますけれど、投資信託協会というのがございまして、そこは既に二〇一七年度の事業計画で、投資信託を若い世代を中心とした資産形成を考える人たちに普及するということを、投資信託協会はもう方針を掲げて、ちょうど成人年齢が十八歳に引き下げられることも視野に入れて戦略を立てるということでやってきているわけですね。というような、この投資信託ということをやっぱりもうちょっと気を付けて、あれこれの一つじゃなくて、その業界との、若者たちをターゲットにしている人たちとの関係で注意深く見ておく必要が文科省もあったんではないかというふうに申し上げておきたいと思いますけど。
 先ほど金融庁に聞きましたけど、文科省として、具体的に教育現場でこの金融リテラシーについて触れていくということですから、文科省として、この金融リテラシー、若者たちに、高校生に教えるとしたら何が一番大事とお考えでしょうか。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 先ほど来御説明申し上げておりますように、高等学校の学習指導要領、家庭科の解説におきましては、投資の奨励といった観点ではなくて、生涯を見通した家計管理の計画を立てられるようにするという観点から、生涯を見通した家計管理の計画を立てられるようにするという観点から、投資信託等の基本的な金融商品のメリットとそれからデメリットも併せて触れるということによりまして、リスク管理も踏まえた家計管理の基本について理解できるように指導するということを示しているところでございまして、引き続き、こうした趣旨の徹底等を通じて、各学校において適切な指導が行われるように努めてまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 いや、だからね、先ほどからずっと言っているじゃないですか。若者たち、特に高校生なんかもそうですけど、何が大事かというと、そのリスク一般とかいう言い方もずっと金融庁もされてきたんだけど、もっとリアルに、ちゃんと、元本割れをするということと、生活費をつぎ込んじゃいけないということと、多重債務に陥る人たちもいるよということをきちっと教育現場で、これが資産形成のメニューですよと教えるときはそういうことをきちっと、一般的な管理とかじゃなくて、そういうことが必要じゃないですかということを申し上げているんですけど、いかがですか。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 学習指導要領を踏まえまして教科書等の記載が行われていくことになってまいりますが、新しい学習指導要領を踏まえた教科書はこれからということになりますが、現行の教科書におきましても投資信託について触れている教科書もございまして、その中では、先ほど来申し上げておりますような、メリットの一方でデメリットがある、損失が出ることもあるというふうなことも記載されているところでございます。
 引き続き、我々としましても、この金融商品に関する教育、家庭科の中で、生涯を見通した家計管理の中で適切な教育が行われますように、様々な支援も含めまして取り組んでまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 最後の資料ですけど、これが今現在の教科書のサンプルでございます。新家庭基礎ですね、パートナーシップでつくる未来といって、実教出版の今現在使われている家庭科の教科書でございまして、非常に私はきちっと書かれているなと思っております。
 金融商品のところで、「運用がうまくいけば大きな利益がもたらされるが、」、まあ余りないんですけれども、「失敗すれば家計は大きなリスクを負う」と。「金融機関の情報を収集し、金融商品を理解したうえで計画的で効率的な資産運用が必要となる。」と。左側に投資信託の解説もありますけど、「運用がうまくいけば、預貯金以上の収益を得ることができるが、運用がうまくいかなければ元本割れすることもある。」ということを、今現在こういうふうに書かれているんですね。
 ここはもうおおむね適切な表現だと思うんですが、これに新しい新指導要領で、資産形成を前面にと、金融庁のガイドのように、まず投資ですと、まず殖やしましょうまで言うかどうか分かりませんが、先に投資ありきになりますと、この表現が、これに加えてならまだ、まだしもですが、これが、この表現が変わるような、今の記述、これメリット、デメリット、ちゃんと書いていますよね、これが変わることはあってはならないと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(塩見みづ枝君) お答え申し上げます。
 学習指導要領それから解説におきまして行われている記載につきましては先ほど来申し上げているとおりでございます。投資信託等の基本的な金融商品のメリット、デメリットも併せて触れることでリスク管理も踏まえた家計管理の基本について理解できるようにさせようということが趣旨でございますので、各教科書の発行者におきましても、その趣旨を踏まえた記載がしっかりとなされた教科書が今後発行されるということを我々としては望んでいるところでございます。

○大門実紀史君 じゃ、新しい教科書が出てきたらまた文科省とも議論をしたいというふうに思います。今日指摘させてもらったことはやっぱり気を付けていただきたいなと思っております。
 最後に、麻生金融担当大臣に改めてお聞きしますけど、今日ずっと申し上げているのは、本当に今、非正規雇用が増えて、所得が少なくて将来展望が描けないという人、若者たち増えているんですね。そういう人たちに、甘い誘いで、少額から始められます、スマホでやれます、ワンクリックでもできますというような世界がずうっと押し寄せてきている中で、若い頃からいろいろ勉強してもらって、投資という道もあると、投資も一つの選択肢だと。これを教えちゃいけないとか、言うべきじゃないと、そういうことを申し上げているんじゃないんですね。
 今こういうふうになって、アメリカでもロビンフッド事件が起きて、こういうときだからこそ、やっぱり若者に対する、先ほどちょうちん買いに巻き込まれるというのもありました、そういう現実もありますので、若者に対する投資については非常に慎重に金融庁としても対応していっていただきたいと思いますが、改めていかがでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) これは、大門先生御指摘になったとおりに、まあ大体うまい話は裏があるって当たり前の話なんですけれども、こういった当たり前のことが何となくみんな言わなくなりましたね。世の中、何か、いい人で性格も良くて何とかで全部いいなんという人はいませんから、そういうのは。余り人が、いい人でやれる職業には余りおらぬと思って、僕はいつも経営者の人には、いい人は経営者に向いていませんよと言うけど、よく向こうも、政治家も同じですと言われて、まあごもっともと思って反論はしないことにしているんですけれども。
 株式投資とか投資信託、いろいろありますけど、金融商品というものの投資にはある程度リスクが付きまとっているという、これはもう当たり前の話を当たり前として思っておかないと、何となくうまい話ばっかりというので、さっき言ったように、いろんな株屋とかいろいろ言いましたけれども、そういったもので引っかかってくるというのは、これは私らの世代の人たちはずっと教えられ、嫌でも教えられ聞かされてきた話ですので、別に学校で習わなくてもそれぐらいのこと知っているよというのが普通だったと思いますけど、今なかなかそういう時代じゃなくなってきていますので、やっぱり勉強という、塾というところに行くことになってくると、視野狭窄症とは言いませんけど、何だか世間が狭くなってきているので、こういったようなことはある程度きちんとしたことを学習してもらう、うん、まあそういうことですかな、そういうことをやってもらわないと、何となくいい話ばっかりじゃありませんよという簡単なことをきちんと間違えないようにさせるというのをある程度金融庁も考えておいた上で行動してもらわないかぬよというお話だと思いますので、そのとおりだと思っております。

○大門実紀史君 ありがとうございました。終わります。

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