≪議事録≫
○大門実紀史君 おはようございます。日本共産党の大門です。
質問の順番の御配慮をいただき、本当にありがとうございます。
早速質問に入りますが、そもそもこの法案、よく中身を吟味いたしますと、単に防災・減災というだけではなく、今後の公共事業の在り方を左右する重大な法案だというふうに思います、先ほども百年の計というのがありましたけれども。衆議院の答弁でも、この法案はアンブレラ法というふうにも発議者の中で答弁がありました。
したがって、現在あります国土形成計画とかあるいは社会資本整備計画とかそういうものとの整合性も取らなきゃいけませんし、元々そういうものに防災という目的も入っていたわけでございますので、本来この法案はこの災害特ではなくて国土交通委員会でやるべきであって、強いて言うならそれに災害特が合同審査、連合審査をやるという形が本来ではないかと思うんですけれども。
そういうふうに考えますと、衆議院でもかなり厳しい質問をさせていただきましたけれど、そういう防災・減災ということを看板に前面に立てることによって何かいろいろ突破しようというふうにかえって思ってしまうんですけれども、本来やっぱり国土交通委員会でやるべきではなかったんでしょうか。いかがでしょうか。
○衆議院議員(福井照君) この法案の目的でございます。
とにかく、国が先頭に立って国民、人命を守るということでございます。そして、一昨年の経験を受け、そして政府が既に示しております、近々来るであろう巨大な災害の予測を受けまして、国土強靱化関連三法案として、この今御審議いただいておる基本法案、そして南海トラフの巨大地震、巨大津波に対応する特別措置法、そして首都直下の地震に対するための特別措置法、この三法案を国土強靱化関連三法案として衆議院の災害対策特別委員会でそれぞれ御可決いただき、そして衆議院から参議院に送らせていただいて、南海トラフと首都直下の方は十一月二十二日に参議院でもお認めをいただきまして、今日基本法について御審議を賜っているということでございます。
この強くしなやかな国土づくりという、ただひたすらその目的のために本日参議院の災害対策特別委員会で御審議を賜っている次第でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
○大門実紀史君 まあ、よく分からないんですけれどもね。
公共事業をこれからどうするかというところの議論だと思うんです。例えば、二階先生来ていらっしゃいますけれども、二階先生が経済産業大臣のときに何度か質問させていただいて、中小企業の方々の仕事をきちっと確保したいと、そういう強い気持ちは同じでございますし、我が党も公共事業を全部否定しているわけでも何でもありません。必要な公共事業はやるべきだと、そしてそれが地域の中小業者の方々の仕事に回れば地域経済も活性しますから、そういう点で、何も全面的に公共事業を悪だとか全面的に否定するつもりはないんですけれども。
ただ、必要な公共事業ということをやっぱりきちっと検証しながら進めるべきだと思っておりまして、それにはやっぱり二つあると思うんですけれども、一つは、やっぱり必要かどうかをきちっと住民参加とか第三者機関でチェックをしながら、あるいは費用対効果もきちっと図りながら公共事業を決めていくということと、もう一つは、そうはいっても財政全体の制約がありますので、どこに投資するかという、この判断ですよね。例えば、限られた財政を公共事業に使うのか社会保障に使うのかと、こういうこともやっぱり判断をしながらやっていく必要があると思いますけれども。
その一つが、やっぱり住民参加でいろいろ検証されるのかと、第三者機関が検証できるのかということが非常に重要なポイントだと思うんですけれど、この法案の場合そういうことがどうなっているかというと、国土強靱化推進本部を設置して、それが自ら自分で決めた指針に基づいて脆弱性評価を行って、その評価に基づいて国土強靱化計画案を作るということですね。この手続の中で第三者とか住民の意見を聞くとか参加とか、検証が保障されておりません。これではやっぱり、今地元から、いろんなところから心配の声が出ておりますけれども、今まで環境の問題とか、あるいはいろんな住民の反対が起きて中止になった公共事業もかなりあるわけですが、そういうものがこの脆弱性評価というところ、脆弱性を克服するという名目だけで復活してしまうんではないかという危惧が環境団体も含めて出されておりますけれど、この点、いかがお答えになりますか。
○衆議院議員(福井照君) この法案の第八条で基本方針、第九条で施策の策定及び実施の方針書いてございますが、この法案の肝は脆弱性評価、ちょっと言いにくいんですけど、どこの分野が、そしてどこの地域がどういう場合に日本の国土なり私たちの命が脆弱なのかという、その脆弱性評価というのをしっかり行うことになっておりまして、その際、ソフト施策とハード施策を適切に組み合わせること、そして自助、共助及び公助を適切に組み合わせることを基本とすること、そして施策の重点化を図ること、そして既存の社会資本の有効活用などによって費用の縮減を図ること、そしてさらには民間の資金の積極的な活用を図ることと規定しているわけでございます。そして、その脆弱性評価を行ったり、あるいは基本的なポリシーを決める際に、有識者会議ということで、政府の、国家公務員以外の有識者の方の御意見も承った上で議論をするということになってございます。
いずれにしても、脆弱性評価の結果として、その様々な対応方針を検討した上で、その結果として、真にインフラ、必要なインフラは何か、政府の在り方はどうか、そしてハードとともにソフトの在り方はどうかということが決まるわけでございますので、その点、どうか御理解を賜りたいと思います。
○大門実紀史君 お互い、今政治家同士の議論ですよね。恐らく今まで、質問されてちゃんと答えない、そういう答弁者を何人も相手にされてきたと思うんですよね。私聞いたことに、ストレートにそれだけ答えてもらえませんか。周りのことを言われて、結局聞いたことに答えていないんですよね。
住民参加とか第三者機関はどうなっているんですかと、この一点だけ答えてくれますか。周辺の話は時間もないのでいいですから。
○衆議院議員(務台俊介君) 先生おっしゃる点については、強靱化法の十七条の七項に、基本計画の案を作成するときはあらかじめ密接な関係を有する者の意見を聴かなければならないという規定がございまして、こういう規定を通して意見を聴けるのではないか。さらに、パブリックコメントのような手法、規定がなくてもそういう手続を経るということが十分あり得ますので、そういう点で先生のおっしゃる点の御懸念は解消できるというふうに思っております。
○大門実紀史君 全体として、脆弱性の評価のところに、評価するところで聴こうとなっていないですよね。聴くことはできるというところでございまして、私が言っているのは、本体の評価のところで聴く仕組みがないのではないかと指摘しているわけでございます。
もう一つは、この目的そのものなんですけれども、事前防災、減災、迅速な復旧復興と並んで国際競争力の向上に資するものとされております。この場合、国際競争力というのは一体何を指すんでしょうか。
○衆議院議員(金田勝年君) 御指摘のとおり、国土強靱化は、第一条で規定されておりますとおり、事前防災及び減災その他迅速な復旧復興に加えて、国際競争力の向上に資する強靱な国づくりということで規定をされています。
これは、我が国の大都市が、大都市に限りませんが、自然災害による危険度が高いというふうに海外から評価をされているところであります。例えば、公表されております資料ですけれども、ミュンヘンの再保険会社による世界の大都市における災害危険度指数というものがあるんですが、これを見ますと、世界第一位が東京、横浜となっている。そしてまた、世界の第四位が大阪、阪神地域というふうにされている。こういう公表がございます。
例えば、こういうふうな危険度というものが高いと海外から評価されているということが、やはり、大規模自然災害に対する我が国の安全性を逆に確保する仕組みをしっかりと国づくりの面でやっているということを平時からやっぱり総合的、計画的に推進していく。そして、その結果、諸外国に発信して理解を得ることがやはり我が国の安全性に対する国際的な評価を高めていくと、こういうことにつながるのではないかと私どもは考えております。
したがいまして、訪日外国人の増加、そしてまた、諸外国からの様々な経済活動というものを呼び込むことにつながって国際競争力の向上に資するものだというふうに考えておりますことから、第一条において規定をしているところであります。
○大門実紀史君 おっしゃりたいことは、国土を強靱化するというか防災を強めれば、結果的に我が国の安全性が高まって、国際的な評価が高まってあるいは諸外国から投資を呼び込むこともできると、それが国際競争力につながると、簡単に言えばそういう話だと思うんですけど、実は今まで逆のことをやってきたわけですね。
都市集中というのは、これはある意味では産業の競争力を高めると、国際競争力を高めるために都市に集中してきたわけですよね。今度は、それは危険だからと、危険だと投資は呼び込めないから国際競争力高まらないと。もうどっちでも、何でもかんでも国際競争力が理屈になるわけですよね。だから、取って付けたような話ではないのかなと。じゃ、今まで国際競争力のために都市集中型の国土をつくってきたことは何なのかなということも問われるべきだというふうに思うわけでございます。
時間がないので、この法案が結果的に現場で何を生んでいるかということなんですが、資料をお配りいたしましたけれども、現場では、要するに、今まで凍結されていた公共事業が国土強靱化とかあるいは国際競争力という名の下にどんどんやれるぞということで浮き足立っているわけでございます。内閣官房の設置されている省庁の連絡会議でも、今後の対応方針の中で高規格道路とか新幹線ネットワークなどの話が出てきておりますので、現場は現場で各都道府県レベルでもどんどんこれはやれるぞということで、いろんな今動きができてきているわけでございます。
特に、二〇〇八年に調査を中止したということが、当時、冬柴国土交通大臣だったと思いますけれど、我が党の質問に対して明言をされて中止になったわけですけれど、その六海峡横断道路、これが動き始めているといいますか、これを動かすためのシンポジウム、決起集会も開かれてきております。
これは、中止されたのをお手元にお配りいたしましたけれど、公共事業批判がいろいろあって、結果的に調査も中止しますと、そして今後やるときは、ここの文書に、下の方にありますが、画期的な技術開発とか財政の大幅な改善があり、これを前提に将来整備段階に格上げする場合があっても個別に議論をすると。前提として画期的な技術開発とか財政の大幅な改善がありということを明言して、それがないとということで中止をしたわけですが、そんなことはお構いなく、もうシンポジウムとか決起集会が始まっております。十一月の二十八日には関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会設立シンポジウムというのがイイノホールで開かれまして、内閣官房参与の藤井先生、あるいは国土交通政務官、審議官というのが参加をしております。
このときの文書、この中止にした文書の前提というのはこれはもう満たされて、この六大海峡、このシンポジウムは豊予と紀淡の海峡道路ですけれど、こういうものはもうゴーということで国土交通省がお墨付きを与えているんでしょうか。
○政府参考人(徳山日出男君) 事実関係についてお答えを申し上げます。
委員の提出されました資料は、平成二十年三月に国土交通大臣が記者会見をしたときの配付資料でございます。海峡横断プロジェクトの道路に関する調査につきましては、このとき会見ではっきり申し上げましたとおり、平成二十年三月に個別プロジェクトに関する調査を行わないことにしております。そしてその後、平成二十年度以降、国としてこれらの調査は行っていないというのが事実でございます。
○大門実紀史君 現場はこういうことなんですよ。
これは、自民党の国土強靱化法案が出た後、そして今回の法案が修正も含めて出てきたときにもうわあっと、結果的に言えば、いろいろ言っても、こういうかつて凍結されたような大型プロジェクト、全総計画、全総というのがありましたけれど、あれも中止になりましたが、そういういろんな事業を結局やる名目としてこういう法案が使われているといいますか出てきていると、そういうお墨付き法案であるというのはもうむしろ現場が物語っているんではないかということを指摘して、私の質問を終わります。
ありがとうございました。 |