国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2013年11月6日 消費者問題に関する特別委員会 秋田書店の態度許されぬ/懸賞水増し告発で不当解雇
<赤旗記事>
質問する大門実紀史議員=6日、参院消費者問題特別委
秋田書店の態度許されぬ
懸賞水増し告発で不当解雇
参院委で大門議員


「読者をあざむき、不正をただそうとした女性を踏みつぶそうとする秋田書店の態度は社会的に許されない」

 日本共産党の大門実紀史参院議員は6日の消費者特別委員会で、大手出版社の秋田書店が雑誌の読者プレゼントの当選者数を水増しした上、是正を求めた担当者の社員に罪をかぶせて解雇した問題を取り上げました。

 秋田書店は2011年から12年にかけて、漫画雑誌の読者プレゼントの景品数を水増しして発表。その上、不正を訴えた担当の女性社員を暴言、パワーハラスメントで精神疾患による休職に追い込み、「景品を横領した」と罪をなすりつけて懲戒解雇しました。消費者庁は女性の内部告発にもとづき8月、景品表示法違反で同社を処分。女性は9月、解雇撤回などを同社に求めて東京地裁に提訴しています。

 大門氏は、女性の休職後も不正が続いた事実をあげ、「会社ぐるみは明らか。子どもに正義を説く漫画を販売する出版社が犯罪隠しをし、自分を守るために一人の女性をたたきつぶそうとしている」と批判。「女性が横領犯なら消費者庁は犯罪者の言うことにもとづいて処分したことになる。秋田書店の姿勢は消費者庁を愚ろうするものだ」とのべました。

 森まさこ消費者相は「大門議員の問題意識は重々承知している」と答えました。

 大門氏は、「引き続き秋田書店に対する監視を続けてもらいたい。秋田書店が非を認めるまで国会で追及していく」とのべました。

≪議事録≫
○大門実紀史君 大門でございます。
 今年八月に消費者庁から処分を受けました秋田書店の問題について取り上げます。秋田書店は、少年チャンピオンなどの人気漫画雑誌を出している大手の出版社でございます。
 時間の関係でこちらで事件の概要を説明いたしますけれども、新聞記事が分かりやすいので、お手元に用意をいたしました。
 資料の一枚目が産経新聞の八月二十一日付けですけれども、これは要するに、秋田書店がかなりの前から漫画雑誌の読者プレゼントの景品数を水増ししていたと。例えば、五十人に景品が当たりましたという発表をしておきながら、実際には三人の人にしか送らないで四十七人は名前を偽造して誌上に発表するというふうなけちなことをやっていたわけでございます。それを昨年の二〇一二年八月、内部告発を受けて消費者庁が調査に入って、今年の八月二十日に景品表示法違反で消費者庁から処分を下されたということでございます。
 時間は掛かりましたけれども、内部告発を正面から受け止めてもらって、きちんとした調査と処分をされたという点では消費者庁に敬意を表しておきたいというふうに思います。
 これだけなら、こそくな、けちな会社の表示法違反なんですけれども、資料の二枚目に毎日新聞の夕刊を付けておきました。
 この秋田書店は、何とこの景品水増しを一人の女性、仮にNさんとしておきますけれど、二十八歳の女性が勝手にやったことにした上で、その女性を解雇しておりました。ここまで来ると、もう人を陥れる犯罪の領域に入ってきているわけですけれども。
 このNさんは漫画編集者が夢だったということで、二〇〇七年四月に正社員で秋田書店に入社されて、念願の漫画編集者になられたわけです。その七月からこの読者プレゼントの仕事を担当させられて、その前からやっていたと思うんですけれども、そういう水増しをやれと言われて、それはおかしいということで抗議をされました。上司の編集長から、他人には口外するなと、騒ぐと編集者でいられなくするぞというふうに脅されて、それでも水増しの仕事を続けさせられて、やめるべきだということをずっと抗議を続けられたんですけれども、そういうNさんに対して暴言とかパワーハラスメントが続いて、とうとう適応障害を発症されて、二〇一一年の九月から休職をされたわけでございます。
 二〇一二年の三月に懲戒解雇されまして、資料の三枚目に付けてございますが、これが秋田書店からNさんへの解雇通知書でございます。名前は黒塗りで潰してありますけれども、二枚目に、解雇理由として、プレゼント用の景品をNさんが盗んでいたということが書かれております。
 このNさん、お会いしましたけれど、有名私立大学卒業でございまして、難関を突破してこの出版社に入られて、そんなプレゼントの景品をごまかすようなばかなことをするわけないんですけれども、恐らく秋田書店は、このNさんをパワハラで病気に追い込んだんですけれども、不正をただしてほしいというNさんの意思は変わらないので、外部に漏らされるのも時間の問題と思って、彼女に罪をかぶせて解雇すればこの目障りなNさんも排除できるし、もしも水増しが後でばれてもNさんの責任にできるというふうな、一石二鳥だというふうな卑劣なことを考えたんだと思いますけれど、こういうことをやったわけでございます。
 秋田書店がNさんに罪をなすりつけたというのはとんでもない不正の上塗りで不当行為でございますけれども、そもそも、こういううそは最初からばれていると。
 消費者庁に聞きますけれど、消費者庁の処分というのは何年何月から何年何月までの水増し行為に対する処分だったのか、期間を教えてください。
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 お尋ねの株式会社秋田書店に対する措置命令につきましては、次の期間における表示につきまして景品表示法に違反する行為であると認定してございます。
 まず一つは、「ミステリーボニータ」につきまして平成二十三年一月六日発売から平成二十四年四月六日発売まで、二つ目が「プリンセス」について平成二十二年五月六日発売から平成二十四年四月六日発売まで、「プリンセスGOLD」について平成二十二年七月十六日から平成二十四年三月十六日発売まででございます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
 Nさんが病気休職されたのは、先ほど申し上げました二〇一一年の九月十七日でございます。今、次長からあったのは、不正は二〇一二年の四月、五月まで行われていたと。つまり、Nさんが休職された以降も半年以上この水増し行為が続いていたと。したがって、これはNさんの単独犯行ではなくて会社ぐるみであったということが、もう消費者庁の調査だけでも分かるわけでございます。
 今、Nさんは、この秋田書店を相手取って社員の地位確認と賃金支払、パワハラの損害賠償を求めて提訴をされました。これはもう当然金銭のためではなく、秋田書店の不正をただしたい一心でございまして、あした東京地裁で第一回の口頭弁論が開催されます。
 ところが、この秋田書店は争う姿勢を示しておりまして、何というか、ブラック企業が自らブラックの上塗りをしているようなものでございますけれども、ただ、裁判ともなれば、今指摘したような時期的な矛盾はすぐ指摘されます。したがって、Nさんの単独犯でないのはすぐ分かるわけでございまして、そこで、十月の三十一日に提出された秋田書店の裁判の答弁書では、Nさん一人の責任にするのはもう無理だと見て、ほかの社員も水増しをやっていたと、Nさんはプレゼントを横領したから解雇したんだという言い方に変えてきております。まるでこうなったら本当にNさんを犯罪者扱いにしているわけですけれども、何といいますか、子供に正義を説くような漫画を販売している出版社がこういう、何といいますかね、会社ぐるみで犯罪隠しをやって、自分たちを守るために一人の若い女性を社会的にたたき潰そうとしているわけでございます。Nさんが私は横領犯などそもそもあり得ないと思っております。
 山崎次長、聞きますけれども、そもそも消費者庁に今回の不正行為を内部告発されたのはこのNさん自身じゃないですか。
○政府参考人(山崎史郎君) 委員にお答え申し上げます。
 大変恐縮でございますが、現在訴訟が行われている事案でございますので、お答えの方は差し控えたいと思います。
 いずれにいたしましても、消費者庁としましては、景品表示法に違反する事案に接した際には厳正に対処してまいる所存でございます。
○大門実紀史君 消費者庁が内部告発された方を特定するようなことは言えないというのはよく分かっております。
 ただ、Nさん自身は自分が内部告発したことを隠しておられません。言ってしまえば、去年の八月二十八日と十二月五日の二回、消費者庁に告発されておりまして、表示対策課景品・表示調査官の方、弁護士さんの方ですけれども、大変真摯に対応してくれたということで感謝もされております。もしこのNさんが主犯ということならば、あるいは横領犯ということならば、自分の犯罪を自分で告発したということになってしまうわけでございまして、そんなことからもあり得ない話でございます。
 ここでもう一つ考えるべきは、この池田書店のやり方というのは、Nさんに対する不当行為はもちろんなんですけれども、消費者庁も愚弄するものじゃないかなと私思うんですよね。といいますのは、消費者庁は、このNさんの内部告発に基づいて、それを信頼して裏を取って、もちろん裏を取って調査に入って秋田書店を処分されたわけでございます。そのNさんが横領犯ということに万が一なったとしたら、横領犯の犯罪者の言うことに基づいて調査に入って処分をしたと、前代未聞の話になってしまうわけですよね。
 したがって、この秋田書店の裁判で争う姿勢というのは、消費者庁も愚弄するといいますか、消費者庁も敵に回すような、そういうことだと思います。そういう認識、どうですか、森大臣、お持ちになっていますか。
○国務大臣(森まさこ君) 現在、係争中の事件、そして個別の事案についてはお答えすることができないんですけれども、一般的に消費者庁は、それが内部告発を端緒とするものであれ、それ以外のPIO―NET等に来る情報を端緒とするものであれ、適正に調査をして、そして景品表示法に違反するという事実を確認した上で処分をしております。
○大門実紀史君 もう一遍聞いていいですか。それはそのとおりなんですけれども、この裁判というのはどこかで行われていてコメントできないという種類ではなくて、消費者庁にも向けられているといいますか、そういう理解はされておりますか、この裁判の意味というものを。いかがですか。
○国務大臣(森まさこ君) 大門委員の問題意識は重々承知しておりますが、係争中の事件についてはお答えすることができかねます。
○大門実紀史君 事務方とはお話ししていますけれども、これはそういう種類の裁判であるということはよく御存じだと思いますので、これ以上答弁を求めませんけれども、消費者庁に対する挑戦であるというふうにもとらえてもらいたいなと思っております。
 これから消費者庁が、当然裁判入りますと証人として法廷に呼ばれる、あるいは証拠書類の提出を求められるということになってくると思います。この点では、もちろん消費者庁の立場として不正を許さず厳正な対応をしてもらいたいと思いますが、次長、いかがですか。
○政府参考人(山崎史郎君) お答え申し上げます。
 恐縮でございますが、訴訟が行われている事案でございますので具体的なお答えは差し控えたいと思いますが、いずれにいたしましても、適時適切に対応してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
○大門実紀史君 もう終わります。
 とにかくこの読者、消費者を欺いて、事もあろうに、たった一人で不正をただそうとした若い女性を踏み潰そうとするというようなこの秋田書店の態度は、裁判をまつまでもなく、社会的に許されるものではないというふうに思います。
 これはお願いですけれども、こういう会社は、一部雑誌ではなく、少年チャンピオンも含めてほかの雑誌でも水増しをしていた可能性が十分あります。これは、引き続き消費者庁としてこの会社への監視を続けてもらいたいというふうに思っております。私も、この秋田書店が自ら非を認めるまでこの国会の場で追及していくということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

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