<赤旗記事> |
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質問する大門実紀史議員=10日、参院復興特委 |
福島に支援機構開設
大門議員要求に復興相表明
参院復興特委
日本共産党の大門実紀史議員は10日の参院東日本大震災復興特別委員会で、原発事故に見舞われた福島県の中小企業の再生が遅れているとして、支援をさらに強めるよう求めました。根本匠復興相は、福島県内に東日本大震災事業者再生支援機構の出張所を開設したいと表明しました。
大門氏は、中小企業白書(2013年版)をもとに、被災3県の事業者数が2009年から10・6%も減少し、福島県では11・0%も減ったことを挙げ、再生支援の強化が必要だと強調しました。
大門氏は、グループ補助金の受給を希望する企業事業者が避難で分散している場合、補助金を受けられない実態を指摘。「特別の知恵を出して支援していくことが必要ではないか」と求めました。中小企業庁の森本英雄経営支援部長は、「やむを得ない事情があるときには、弾力的に考えていく」と約束しました。
大門氏は、同再生支援機構の運営についても、「福島の特別の困難さに合わせて取り組んでもらいたい」と要望。根本復興相は「福島県に出張所開設をとの要望が非常に強い。出張所をぜひ開設し、支援体制の拡充に努めたい」と表明しました。
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≪議事録≫
○大門実紀史君 大門でございます。
被災地の中小企業の事業再建の問題、特に今日は福島の問題を質問させていただきます。
資料をお配りいたしましたけれども、先月二十六日に中小企業白書が発表されまして、それによりますと、東日本大震災の被災地では、岩手県、宮城県、福島県の三県では、事業所の数がかなり減少しております。二〇〇九年と二〇一二年時点での事業所の数を比較いたしますと、それぞれ数字があるとおりでございますけれども、全国平均に比較して大幅に各県とも減少しておりますし、三県合わせたものでも減少しております。当然のことながら、従業者数も大幅に減少しているわけでございます。
被災地では、もちろん頑張って事業再開された方も、これからされようという方もいらっしゃいますが、この数字を見ますと、既に事業の再開を断念された方々が増加しているということが分かるというふうに思います。
この点で、私も被災地の中小事業者問題に取り組んできて大変大事だなと思うのは、相談が来たから対応する、相談が来たら何かやってあげますよじゃなくて、本当にこちらから乗り込んでいってでもいろんな支援をして、立ち上がれる方は立ち上がってもらうという姿勢が特に重要で、スピードアップしないと、どんどんどんどん事業再開を断念されちゃいますと町の復興もできないわけですよね、事業者が頑張ってくれないと。
そういう点で、この数字を見て、大臣の今の時点での中小事業者対策、どういうふうにお考えか聞かせてもらえればと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、私も中小企業対策、特に被災地、とりわけ重要だと思います。そして、今お話がありましたように、東日本大震災で甚大な被害を受けた地域、これは事業所数も、今資料にありますように、従業員数、大きく全国と比較しても落ち込んでおります。やはり被災地の経済的な復興、これは復興まちづくりと併せて、委員御指摘のように、生業の再生、産業の再生、中小企業の再生、やはり雇用の創出の観点から中小企業対策極めて重要だと思います。
引き続き、関係省庁と連携して被災事業者に対する施策に取り組んでいきたいと思っておりますが、資金繰り対策の支援、二重ローン対策、中小企業等グループ補助金、あるいは震災再生支援機構の活用、あらゆる各種施策を総動員して、そして被災地の復興の加速化、とりわけ中小企業の立て直しへ全力で取り組んでいきたいと思います。
○大門実紀史君 特に福島は特別の困難を抱えているというふうに思います。
私も、福島の金融機関あるいは商工会議所、商工会、もうこの二年で三巡ぐらい回ってきているんですけれども、局面はだんだん変わってはきておりますけれども、岩手や宮城と違ってやはり相変わらず特別の困難が続いております。もちろん、営業再開された方も半分以上いらっしゃるというのは金融機関の話で、もちろん頑張っておられる方はおられますけれども、とにかく避難指示区域、いろいろ更にそれが分かれますけれども、とにかく住んでいた町に戻れない、元の場所で営業ができないと。除染が進まないし、風評被害が相変わらずありますから、再開しても商売として成り立つのかというようなこと等々の特別の困難がやっぱりあるわけでございます。先が見えないという問題が一番ですよね。
あと、東京電力の補償も、財物補償がこれからというところで、やっと入ってくるかということでございますので、それが確定しないと事業計画が立てられないという関係もあって、更に宮城や岩手よりも遅れるといいますか、そういうものがあるわけでございます。
じゃ、既に営業再開された方々に今の国のいろんな支援策が行き届いているかというと、必ずしもそうではないというのが現場を歩くと分かってまいりました。例えば、避難指示区域などではもう営業再開ができないということですね。そうすると、飯舘とか浪江とか双葉とか大熊とか富岡の方々は、かつて営業していた場所ではなくて例えばいわきで営業を再開するとか郡山で再開するというふうに、別の場所で営業を再開するしかないわけですね。そういう方々がたくさんおられるわけですが。
例えばグループ補助金は、グループで地域に貢献するというのがありますから、まとまって、例えば双葉町である一定の今までやっていらした中小事業者がまとまって郡山に行ってそこでやるということならばグループ補助の対象にできるかも分かりませんが、なかなかその事業ごとみんなで移るというのは難しいものがありますので、元の場所でならばグループが組めても、元の場所でやれないからグループが組めないと。したがって、個別にいろんなところで営業再開されるとこのグループ補助の支援が受けられないというようなことも事実かなりあるわけですね。
そういう点で、グループ補助についていえば、中小企業庁が、福島の場合も商工会議所、商工会を回って、かなり使ってくださいという努力をしてくれてきたのはよく知っているんですけれど、やはり特別の、福島のそういう方々の、特に避難指示区域で営業されていた方々に対する特別の対応といいますか、特別の知恵を出して支援していくということが必要ではないかと思うんですけれど、その点、中小企業庁は、頑張ってこられたのはよく知っておりますが、どういうふうにお考えか、ちょっと聞かせてもらいたいと思います。
○政府参考人(守本憲弘君) お答え申し上げます。
グループ補助金につきましては、これまで全体で九回公募を行っておりまして、福島県においては、累計、百八十八グループ、二千七百五十社に対しまして、国費と県費合わせて八百億円の支援を行ってきております。現在、福島県においては、原子力発電事故に伴って設定された警戒区域等につきまして順次見直しが行われております。これを踏まえまして、警戒区域等の見直された区域向けに特別の公募を行っております。現在のところ、昨年九月、本年一月、二回行っておりまして、累計、十九グループ、二百三十社に対しまして、国費、県費合わせて五十六億円の支援を行っているところでございます。
区域の見直し地域においては、これは住民の帰還を促進をするために、除染等の生活環境の整備、あるいは雇用機会の提供を行う事業者の早期の帰還と事業再開が不可欠ということでございまして、このために、通常の公募とはやや異なりまして、この区域見直し地域向けの公募では、生活環境の整備、あるいは雇用機会の提供という機能を持っておればグループとして認めていこうというような特別扱いをしておるところでございます。また、補助対象につきまして、設備の除染等の経費、あるいは事業の継続再開が困難な場合の事業転換に要する経費を、それも新たに追加するというような特別な支援も行っているところでございます。また、地域要件の方でございますけれども、これも、やむを得ない事情があるときには弾力的に考えていくという方針で進めていこうというふうに思ってございます。
今後も引き続き、地域のニーズを踏まえましてきめ細かな対応を行いまして、地域の復興を加速化してまいりたいという所存でございます。
○大門実紀史君 そうですね。引き続き、今もう既に始めておられますけれど、この警戒区域の見直しに伴って更にいろんな問題が出てくると思うんですね。きめ細やかに柔軟に、福島はやっぱり特別な対応が必要ですので、いろいろ考えていただきたいと思います。
資料の二枚目。今度は、そういう事業者の方々の債権の買取りのことの方でございます。東日本の事業者再生支援機構、これは野党が議員立法でつくった方の支援機構でございます。
ちょっと済みません。ちょっと、今日の朝気が付いたので通告していないんですけれど、この一覧表の表現なんですけど、中ほどですけど、表の頭ですけど、地域別・金額階層別の支援先・在庫状況とあります。これ、要するに、今抱えている案件のことですよね。これは生身の被災中小事業者ですので、在庫という言い方はないんじゃないかと思いますので、これ実は、金融業界では、こういういろいろ案件抱えた場合、結構在庫という言い方をしてきているんですけど、何かいかにもビジネスライクといいますか、この東日本の株式会社にかかわっている方々、そういう方が多いから、ついこういう在庫状況みたいな、生身の中小事業者、被災者を在庫にしちゃうわけですけれども、それはやっぱり改めてほしいと思いますので、済みません、これ今日の朝気が付いたので、それはそれで、大臣どうですか。ちょっと訂正させていただけますか。
○国務大臣(根本匠君) いや、これは確かに先生おっしゃられるように、例えば金融機関の業務の中での使用している言葉なんですね。だから、私もおっしゃるとおりだと思いますよ。
ですから、これは在庫状況というより、これは前向き検討先という趣旨ですから、そういう趣旨の表現に変えるように指示をしたいと思います。
○大門実紀史君 それで、申し上げたいことは、この東日本支援機構も非常に頑張ってくれているのは承知しておりますが、この表に出ているとおり、やっぱり福島は少ないわけです。
これは、先ほど申し上げた支援機構が頑張っていないという意味じゃなくて、福島独特の、特有の困難さがありますから、なかなか相談にも来るということにならないというのはありますので、支援機構の責任で数が少ないということは言いたいわけではございません。
ただ、そうはいっても、この福島の特別の困難さに合わせて、合わせて、この支援機構も取り組んでもらいたいと。この点では幾つかお考えになっていることもあるみたいですので、ちょっと教えてもらえますか。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、福島は、確かに避難指示をした地域、その区域再編見直しを大体ようやくほぼ終わりますけど、やはり事業再生の検討が困難な事業者が多い、そういう福島特有の事情があります。やはり、そういう福島の特有な事情に考慮した対応が必要だと思います。
再生支援機構は、先生非常に詳しいんですが、事業再生には非常に私は効果的なツールを持っていますから是非支援機構を活用してもらいたいと思っているんですね。支援機構もこれまで福島県で二百六十四回開催してきました、説明会。それから、金融機関とか自治体、商工会議所にも接触して、この支援機構の持つ事業再生支援機能、こういうものをPRしながら案件の掘り起こしに努めていますが、今回、案件の掘り起こしと同時に、福島県において出張所を是非開設したいと、そういう要望も非常に強いものですから、この出張所を是非開設をしたい、そして支援体制の拡充に努めたいと思っております。
○大門実紀史君 もう、そういうことにきちっと柔軟に取り組んでいただければ結構でございます。
今日はこれで終わります。
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