≪議事録≫
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。
増税の前にやるべきことがあるという議論が続いておりますけれども、我が党は、やるべきことをやれば消費税の増税は必要ない、消費税とは別の道があるという立場でございます。既に総理にもそういう具体的な財源を含めた提案をお出ししているところでございます。この間、その提言に基づいて全国で我が党として経済懇談会をやっております。どこも大変盛況でございまして、JAあるいは商工団体の方々もたくさん参加していただいております。安住さんがやられた対話集会の十倍ぐらいの参加者でやっているところでございます。
申し上げたいのは、そのもう消費税しかないと凝り固まったような、待ったなしとか、避けて通れないとか、そこばっかりじゃなくて、もう少し違う見解も、違う意見もお聞きになるべきだということをまず申し上げておきたいというふうに思います。
その上で、まず申し上げておきたいのは、この間の進め方がおかしいということでございます。世論調査では、消費税増税に反対する国民は半分を超えております。今国会で決める必要はないというのも、世論調査によりますけれど、六割から七割に達しております。にもかかわらず、野田政権の増税法案の提出から三党合意、そして修正、そして衆議院での可決に至る経過は、全く国民不在の進め方だと言わざるを得ないというふうに思います。
毎日新聞の投書にこういうのが載っておりました。六月二十八日でございます。「民意を反映しない政党政治」というタイトルです。五十五歳のお医者さんがこう述べておられますけれども、社会保障の改革を先送りして消費税増税だけが決められそうだ、民主党政権は自公両党の要求をほぼ丸のみした、実質的な大連立であると。マニフェストをぼろぎれのように捨ててしまう政党、政党政治が機能しない今、民意を実現するにはどうしたらよいのだろうかというふうに問われております。この消費税増税をめぐって国民の皆さんの中にこういう政治不信が広がっているということは、謙虚にまず受け止めていただきたいというふうに思います。
野田総理に伺いますけれども、民主党が政権を取った二〇〇九年の総選挙のマニフェストに消費税増税の文字がない、公約違反だというのはもう度々指摘されてきたことでございます。そのたびに総理は、増税をやり遂げた後、審判を仰ぎますということを繰り返し答弁されてまいりました。しかし、増税を決めてから審判を仰ぐというのは、普通に考えたら逆さまじゃないかと。消費税増税云々というのは、国の在り方を決める大変重要な課題でございます。そういうものを法案を通してからじゃなくて通す前に聞くのが、審判を仰ぐのが当たり前のことだと思うんですけれども、いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 確かに、〇九年のマニフェストに消費税あるいはこの社会保障の一体改革という記載は書いてございませんでした。そういうことで、マニフェストの中のものは守らなければいけない。一方で、書いていなかったことをこうやってやろうとしているわけでございますので、その説明責任はしっかり果たしていかなければいけません。また、その説明を果たす前に、書いていなかったことについてはこれは率直におわびをしなければいけないというふうに思います。対話集会等も含めて、まずその点からスタートするようにしておりますが、そうはいいながらも、昨日今日の議論もありましたとおり、社会保障の改革は待ったなしであり、それを支える財源として、消費税の引上げを国民の皆様にお願いをしっかりと説明をしながらやっていきたいと思います。
余りこんなことを言うとまた怒られちゃうかもしれませんけれども、前回の消費税の引上げの際、三パーから五%に引き上げるときも、引き上げることを決めて、その後に選挙があって、実施はその後なんです。特に、今まで、導入と一回目の引上げと二回目ですから、そんな前例がそんないっぱいあるわけではありませんが、過去にもそういうことはあったということでございます。
○大門実紀史君 私は、やっぱりこれは本当に納得できない話だと思うんですよ。
仮に法案を通してから審判を仰ぐということになりますと、こういうことですか。法案を通しちゃうと、そして総選挙をやると。で、審判をそこで仰ぐということは、もしも民主党が次の選挙で敗北されたら、この消費税法案の廃止法案を出し直すということですか。どういうことなんですか、後から審判を仰ぐというのは。何に、どういう態度で表されるんですか、審判を仰いだ結果は。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 審判を仰ぐということは、やろうとしていること、また、やったことをしっかり国民の皆様に御説明をして、多くの国民の皆様の御支持を得るべく努力をするということでございます。その結果云々と、これは予断を持って申し上げられませんが、たくさんの方に御理解いただけるように全力を尽くしていきたいと思います。
○大門実紀史君 とにかく、三党合意を含めて、こういう進め方そのものが大変な国民の不信を広げているというのは肝に銘じられるべきだということを申し上げておきたいと思います。
具体的な問題に入りますけれども、まず、東日本大震災、被災地の復興と消費税について質問いたします。
消費税の話の前に、この間、中小企業支援について二点ほど確認をしておきたいと思いますけれども、四月四日の予算委員会で御提案もいたしましたけれど、中小事業者の事業再開の鍵を握るのが、二重ローン解消のための債権を買い取る債権買取り機構と中小企業のグループ補助、この二つの対策だと。それについて具体的な提案を四月四日にさせていただきました。平野大臣、ありがとうございます。
一つは、事業者再生支援機構ですけれども、四月四日のときに、このままでは買取りが進まないということで、買取り進まないと被災中小企業の再スタートが切れないわけでございますから、買取りの仕組みをもっと広く、もっと速くやれる方式に変えるべきだと、そういう物差しを作るべきだということを御提案申し上げましたけれども、どういうふうになったか、簡潔に御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 大門委員には、この二重ローン問題対策等々で被災地の支援、力強い支援をいただいております。
この二重ローン問題に関してでございますけれども、支援機構の発足直後から、社長を先頭に地域を丁寧に歩きまして案件の発掘に努めております。努めておりますけれども、今まで支援機構の支援決定というのは五件にとどまっているというのが実態でございます。これは、グループ補助金それから政策金融も頑張っております。それからあと、仮設店舗の利用が非常に多うございます。こういったもので、こういった行政支援が効いているということがございます。
しかし、一方で、これは仮設店舗や仮設工場はこれから本復旧しますから、その前提として、今土地利用調整に若干手間取っているということがございまして、土地利用調整が円滑に進みますと、これから本復旧が始まってくると思います。
先般、総理が被災地にお邪魔した、訪問した際に、被災地の二重ローンの問題はこれからが本番との御発言がございまして、このような見通しの下、議員から御指摘をいただいたように、二重ローン処理のスピードアップに向けた方策を講ずることが重要と考えておりまして、今般その推進策を公表したところでございます。
具体的には、通常百八十日程度必要とされる案件対応期間を九十日程度で完結するよう復興庁、金融庁、中小企業庁が連携して支援機構の取組を支援しまして、併せて金融機関や信用保証協会にも迅速な判断と処理を求めるとともに、金融機関の引き当て状況を支援機構に開示するよう要請することとしておりまして、今それを行っているところでございます。
また、復興庁としても、このような取組が実を上げられるよう引き続き万全を期してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 機敏な対応をしていただいて、ありがとうございます。
もう一つは、中小企業グループ補助金の方なんですけれども、これはもう被災地の中小企業にとっては決め手ですね。これがあるから今復興が進んでいるという決め手でございます。
中小企業庁によりますと、最後の第五次公募、この七月に最終決定がされますが、内示が出ておりますけれども、その第五次公募では、岩手、宮城、福島の三県全体で採択されたのは、金額ベースでいくと全体の僅か三割と、七割が振り落とされたということでございます。中にはもちろん、安住大臣もお聞きなさっているとおり、制度の趣旨に合わない申請も確かにございます、私もいろいろ見ましたけれども。
ただ、制度の趣旨に合っていても、実際には予算の制約から厳しい物差しを当てられて振り落とされたものがたくさんあるわけでございます。申請された方々というのは、みんな被災者でございます。この要件に合えば、予算がないからということでもう切り捨てるんじゃなくて、やっぱり政治の判断でできることですから、予算を付けてちゃんと申請の要件に合う方々は救うべきだというふうに思います。
まず、平野大臣、被災地全体見られて、この点、これについて御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 中小企業等グループ化補助金につきましては、これまで百九十八グループ、三千二百八十九社に対しまして、国費一千四百六十八億円、県費と合わせて二千二百二億円の支援を行ってきております。今般、今委員から御紹介ございましたけれども、第五次公募ということで、総額五百億円で今交付決定を行うべく審査を進めております。
委員からも御紹介ございましたけれども、この公募の段階で五百億円をはるかに上回る応募があったのは事実でございます。この中で、今これも委員から正しく御指摘ございましたけれども、ちょっとブラッシュアップしますときちっとこのグループ化補助金になじむという案件も多々ございまして、こういった案件につきましてはできるだけこれ支援をしなくちゃならないというふうに考えております。
いずれ、海岸堤防に幾らお金掛けても、住む場所と働く場所の確保をしないと復興の意味がございません。こういったやる気のある中小企業につきましてはできるだけの支援をしていくと、そういう方向性で取り組んでいきたいと思いますし、この点については、勝手ながら財務大臣ともおおむね考え方は一致しているのではないかというふうに思っております。
○大門実紀史君 安住さんと一致しているということでございますが、一応お聞きいたします。
四月四日のときも安住大臣は前向きな答弁を、そういう場合があればしっかり予算を考えていくとおっしゃっていただいたわけでございます。私は、ここまで来ますと、やはり年末じゃ遅いと。やっぱり秋ごろには次の公募ができるような、予備費も四千億あるわけですから、予算措置が必要だと思います。具体的なことは今日言えないと思いますが、方向としてはしっかりと次の公募に向けて予算確保していくということを是非はっきり示していただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 先週末から二泊ほど三陸地域に戻りまして、やっぱり私も率直に思っていますのは、これ大門先生からも随分御指摘いただきましたけれども、グループ化補助金の補助を得た企業は大変元気になっていまして、復活をし、また従業員を雇いたいという声は多数聞きました。一方で、今回まで五次にわたって採択はできなかった企業の皆さんからは、是非これがあれば従業員も雇い、また工場を再建したいという声も聞いております。
貴重な御提言でございますし、私も肌でこの重要性というものは感じておりますので、これから平野大臣、また枝野大臣とも相談をさせていただきますが、十分地元のそうした声に耳を傾けた決断はしたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 是非よろしくお願いいたします。
平野大臣、ここで結構でございますので、御退席いただいて。委員長、お願いいたします。
○委員長(高橋千秋君) 平野復興大臣、それじゃ、退席してください。
○大門実紀史君 こういう被災地の復興、被災地の暮らしにやっぱり大打撃になるのが、この消費税の増税でございます。
河北新報が六月二十七日、つまり衆議院で、六月二十七日付けですね、声を聞いたのは衆議院を通過した日でございますが、被災地の方々は、この消費税増税は生活再建の足かせになると、復興に逆効果だと、被災者の悲痛な声を河北新報が紹介をしております。
例えば、福島県の浪江町から福島市に避難された無職の方、六十八歳の方は、福島第一原発で、営んでいた酒店、お酒屋さんを再開できずに、頼みは今東電からの月十万の補償金だけだと。ここで増税されたら本当に、生活を切り詰める、物が買えなくなると。こういうことで、もう我々は見捨てられたと、負担よりも、こういうときに増税するということが、見捨てられたということを訴えておられます。
消費税一〇%になると、この被災三県で増税額というのは毎年五千六百億円を超えます。これは毎年続くわけでございます。そして、この被災地三県の住民税の、それの約一・五倍の金額が奪われるということになるわけでございまして、この被災地への生活支援等々が吹っ飛んでしまうようなことになるわけでございます。
被災者の方々は、この気持ちの問題もあるんですよ。よりによってこんな百年に一度のようなこういう大災害のときに、連続してこういう大増税のことを打ち出してくるものなんだろうかと、このことが一番気持ちの問題としてあるわけでございます。
少なくとも将来のこの再建のめどが立つまでは、数年間は、仮に消費税についての賛否はいろいろ分かれても、少なくともこれは、数年間はこんなことを打ち出すべきじゃないんじゃないかという声が私は被災地の共通の声だと思いますが、この辺は、総理、いかがですか、この前被災地へ行かれて。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 被災地の支援はこれまでも、生活再建支援金であるとか、税制上様々な特例措置を設けたり、車とか住宅をやってまいりました。
今回、三党合意においても、この被災地に対する配慮をしっかりやるようにということもございますので、それを踏まえて対応したいと思いますが、被災地の声には様々な声があると思います。大門委員が御指摘いただいたような、そういう声も数多くあると思います。一方で、私、仮設住宅に入っていらっしゃる皆さんとの意見交換なんかもやりましたけれども、その中には、総論としては賛成であると、ただし、自分たちの住宅再建のころと消費税の引上げが重なってくること、そこについては格別の配慮をしてほしいとか個別の問題で、総論では賛成だけどという、そういう声もたくさんいただきました。
様々な声をしっかり受け止めながら丁寧な対応をしていきたいと考えております。
○大門実紀史君 総理はお忙しいでしょうから全部回れるわけではありませんから、その一部へ行って、仮設のところへ行って住宅の話で、だから住宅とおっしゃいますけれども、住宅だけじゃないんですよね。事業者の再建もあれば、暮らしの再建もあれば、いろんなことがあるわけですから、そこだけ取って、この間も住宅再建だけ何か軽減策を取るとか、そういう狭いことじゃなくて、もっと大きく被災地の現状をとらえてもらって、本当にこれは考え直していただきたいというふうに思います。
そもそも、財政が逼迫しているとかいろんな話、待ったなしとかありますけれども、なぜ消費税ありきなのかということでございます。
これは朝日新聞の読者欄に出ておりましたけれども、こういうことが、投書がございました。社会保障の安定のためと言うが、ここに来て政府は付け焼き刃のような策を繰り出してはいるものの、結局最初から消費税増税ありきだったことを浮かび上がらせているにすぎないと。財政再建の必要性は多くの国民が認めている、だが、なぜ低所得者や中間層に厳しく富裕層に優しい消費税増税で行わなければならないのか、なぜ累進税率の見直しによる所得の再分配など税制全般の見直しを先に主張しないのかという疑問であるというふうに書かれてございます。
この投書にあるように、なぜまず消費税の話しかないのかと、なぜ初めに消費税増税なのかと、法人税はどうするのか、所得税はどうするのか、資産税はどうするのかと、こういう疑問が払拭されないまま、待ったなしとか避けては通れないというワンフレーズばっかり繰り返しされておるわけでございます。
もう一度、なぜこの消費税なのかと、そもそも論からきちっと、参議院ですからね、やっぱり議論すべきだと私は思います。
もう御案内のとおり、近代国家にとって一番大事な仕事は所得の再分配でございます。資本主義は放置をすると格差が広がりますから、国が役割を果たして所得の再分配をやると。それは社会保障制度を通じてやると。つまり、社会保障の財源は応能負担で、お金持ちほどたくさんいただいて、それを給付のときに所得の低い方々に給付する、このことによって所得の再分配を行うということが非常に重要な機能なわけでございます。
したがって、社会保障の財源というのは、今更言うまでもありません、世界各国みんなそうしておりますが、基本的には応能負担で集めるということをやってきたわけでございます。ところが、この間の社会保障財源を消費税で賄っていく、目的税化すると。これは当然、政府も認めておられるとおり、消費税は逆進性がありますので応能負担とは逆のことでございますから、この所得の再分配に逆行することではないか。こういうそもそも論についてきちっとしたお答えをいただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(安住淳君) フランス人権宣言では、確かに税は全ての市民の間で能力に応じて平等に分担されなければならないと。先生がおっしゃっている応能負担というのはここから導き出されているものではないかと思います。フランス人権宣言の十三条です。
しかし一方で、怒られるかもしれませんが、消費税も、消費に担税力を見出す消費税というのは、私は応能負担の一部ではないかなというふうに思っております。ですから、所得の高くて消費力のある方はそれに応じて消費税を払っていただきますし、そういう点では、所得の低い方に関しては比較的全体の中での影響力が出てきますので、これに対しては逆進性対策というものをしっかりやっていきたいというふうに思います。
日本の場合は、もう少し高額所得を持っている方から課税をすべきでないかということに関しては、我が党もそういう点での考え方はありますので、今後、年度改正においてこの問題と、それから法人税については大門先生と私ではちょっと考え方が違うと思いますので、しかし様々な分野について三党合意の中でも問題提起はありましたので、そうしたことはバランスよく、この垂直的な税と水平的な税を組み合わせる中で国民の皆さんの負担というものの公平性というものを私は図っていきたいと思っております。
○大門実紀史君 ここで、そもそも消費税で賄っていくという話そのものが、ちょっとこの間、眉唾じゃないかという疑問がありますのでちょっとお聞きしたいんですけれど、実は、この消費税増税分十三・五兆、うち六・五兆が社会保障に回ると。ただ、この中身もいろいろございますけれども、実際に社会保障の充実に回るのは二・七兆だけというのがございますけれど、とにかく十三・五兆から六・五兆引いて残る七兆円の話でございます。
これは三党合意で、今日もありました、さっきもありましたが、附則十八条の二で、自民党、公明党さんの主張を入れて、財政の機動的対応が可能となると、成長戦略、防災、減災にというのがあります。これは、財務省の説明では、さっき言った差引きの七兆円というのは、社会保障が借金をしてやっているものですから、財務省が言うんですよ、借金してやっているので、その借金を増やさないためにこの七兆円は使うんですと。ですから、社会保障のための借金を増やさないから社会保障のためなんですということで、全額社会保障に使われますという言い方をしているわけですね。これもちょっと問題だと思うわけですけれども、少なくともそう言っているわけです。
衆議院で我が党の佐々木憲昭議員が、これは、そんなこと言ったって、赤字国債、今、社会保障財源に入っている赤字国債が、それが減るわけだから、ほかのところで、ほかに回って、公共事業なりほかに使われるんじゃないかということを再三指摘したら、そんなことはない、そうはさせないんだということをおっしゃっていたわけですね。
ところが、昨日ですね、今日の朝日新聞にも載っておりましたけれども、自民党の宮沢洋一議員が、この財政の機動的対応が可能になる中で書いてあるのは、当然消費税の税収は、これは社会保障四経費に充てられるわけでありますが、一方、その他の経費の部分について言っても、やはり四経費の部分に消費税が充てられることになると、かなりその他の一般の経費の部分に楽な部分ができてきて、やっと今までできなかった政策が実現できるということでありましてということで、安住さんに最後質問されて、安住さんは、この資金を重点的に配分するというところは、実務者の宮沢先生に大変お世話になりまして、三党でまとめていただきました、この趣旨を十分体して日本経済のかじ取りをやっていきたいと思っておりますと。
つまり、公共事業を含めていろんなものに、社会保障以外のものに使うということがありますと、今度は安住さんはお答えになっているんですね。うちの佐々木憲昭議員に答えたときは使わせませんと、社会保障ですと言っておいて、聞く人によってころころ変わるんじゃ、どちらが本当なんですか。
○国務大臣(安住淳君) 私としては矛盾したことを言っているとは思っていないんですね。
佐々木先生からは、戦車を買うんじゃないかと言われたから、そんなことは絶対しませんと。そういう質問だったんで、私、そういうふうにさせませんと申し上げました。
七兆円については、安定財源が不足している社会保障支出の財源となります。ですから、基礎年金、医療保険、介護保険などの形で今の世代が受益を受けているにもかかわらず、今の世代が誰も負担しないまま借金の形で事実上子や孫の世代に先送っている負担をできるだけ小さくするとともに、社会保障制度の持続可能性の確保等を図ることにより、今の社会保障制度を守るものに向けられるものであると。
宮沢先生のお話にあったところで一つだけ、もしかしたら誤解があるとすれば、先生がですね、資金ということなんですね。こちらでこういうことをやったから余力が生まれて、それでどんどん例えば公共事業をというふうに思っていらっしゃるかもしれませんが、私の理解では、あの二項に書いてあることというのは、もちろん多少の余裕というのが出る可能性はあるかもしれません。しかし、財政再建は堅持をいたします。と同時に、この資金というのは、例えば民間資金の活用とか、予算の中だけに限らず様々な資金というものを念頭に私はお書きになられたんだと理解しておりますので、これを防災、減災を含めた様々なことに政府が仲介をするなり何らかの形でやはり利用して、これをやっぱり経済の浮揚を含めてやっていくという意味だということで私は昨日答弁をさせていただきましたし、質問をしていただいた宮沢先生もそういう意味で資金ということを位置付けておられるんだと思います。
○大門実紀史君 ちょっと違うと思いますけれども。またこれで自民党の方に聞くとまた違ってきて、延々分からない話になると思いますので、これ、いずれにせよ次の機会にまたやりますので、ちょっと整理しておいてもらいたいですね、はっきりと。
あと、戦車と言ったのは例えですから、例えですから、そんなつまらないことを言わないでくださいね。戦車というのは例えで言って、分かりやすく言っただけのことでございますので。戦車の議論しているわけではありません。
話を戻しますが、応能負担の話でございますけれども、したがって、申し上げたいことは、社会保障財源に消費税は向かないと、社会保障財源は応能負担でやるべきだということでございます。だから、ヨーロッパでは、これヨーロッパの社会保障財源の内訳でございます。(資料提示)こういう資料を財務省に作れと言っても作らないんですよ。安住さん、ちょっと指示してくれます。作りたがらないんですよ、こういうのを、困るから。
で、作りました。それで、これはヨーロッパの社会保障財源の内訳でございます。午前中、フランスとドイツは目的税という言い方が質問者からありましたが、それは一部でございまして、全体が目的税になっておりません。ヨーロッパはどこの国も社会保障目的税にしておりません、一部を除いてですね。したがって、これ見てもらって分かるとおり、ヨーロッパは付加価値税が高いから社会保障が充実という、こんな宣伝をマスコミとかやっておりますが、全く違います、真っ赤なうそでございます。
これは二年前、当時菅総理と議論したやつをちょっとアレンジしたものでございますけれども、ヨーロッパの各国の社会保障の財源が何によって賄われているかを、税目でございますが、示したものでございます。
これはもちろん社会保障制度全体ですから社会保険も入りますので、社会保険料収入、ブルーの部分ですね、これはもちろんありますが、その上の税の部分だけちょっと注目していただいて分かるとおり、消費税、付加価値税ですね、向こうでは、付加価値税の割合、赤い部分というのは各国ともそれほど大きくないんです。社会保障財源に占める割合で見れば一割前後にすぎません。したがって、ヨーロッパが社会保障が充実しているのは付加価値税率が高いからということは当たりません。
この上、もしも日本が消費税を一〇%にしたらどうなるかというのが一番左端に示してございます。社会保障に占める消費税の割合は、現在の倍近くになってスウェーデンを超えてしまうということになります。さらに、これは目的税化でやっていくということですから、社会保障費が伸びればまた消費税を増税というようなことをやっていきますと、この赤い部分がどんどんどんどん膨らんでいって、もう所得税とかそういうものの比率が物すごく少なくなって、つまり、応能負担原則を逸脱していくということになるわけでございます。
したがって、逆進性のある消費税で目的税にしてやっていくということは世界でも異常な形の社会保障財源の調達になるというふうに思いますが、その辺の御認識はいかがですか。
○国務大臣(安住淳君) ちょっと本当に申し訳ありませんが、これ、何というんですか、ベースの資料がどうであるかということがちょっと分かりませんので、これについてのコメントはちょっと難しいんですが、一つだけもし申し上げるとすれば、もちろんその付加価値税は低いかもしれませんが、しかし全体の国の財政の中に占める消費税の割合というのは各国とも高うございます。それから、先生の御指摘でいえば、日本の場合は、もしそのグラフに基づいて言えば、一〇%時点の所得税の、個人所得課税の割合というのは九・二%になっていて、ほかの国の二〇%台、一八%台、一六%というものの半分ぐらいなんですね。
ということは、もし消費税でなければ、所得税を上げろということにもしなるとすれば、私は若い世代に結局しわ寄せが行くことにもなりかねないかなとも思っているんです。だから、この資料の見方は、ベースがちょっと分からないので何とも言えませんが、そういう見方もできるんではないでしょうか。
○大門実紀史君 それは全然なりません。全然なりません。これは税目ごとの、費目の比率でございますから。
いや、ですから消費税よりは応能負担でやると。いろいろ無駄を削って、いろいろなことが足りなければ、やっぱり応能負担の、累進ですから。若い人が困るというのはどういう意味ですか。累進だからお金持ちから取るんですよ、所得税。そういう話をしているわけでございます。
それと、このベースについて言えば、当時、野田さんが、菅さんとやったときは野田さんが財務大臣でございましたので、野田さん、いかがですか。もう一度、確認されている関連だと思いますけど。
○国務大臣(安住淳君) 大門先生、そうはいっても、所得税の話をちょっと触れさせていただきますと、所得税率の低さ、税率課税の低さからいうと、実は高いところから取れというのはそういう説得力が一つある意見ですが、我が国の所得税の問題は、率直に申し上げまして、五%、一〇%という課税率の低い方がたしか、ちょっと今資料を持っていませんが、八割近いわけですよ。
ですから、そういう点からいうと、私は決して税負担が、所得税の場合、多くの国民の皆さん、若い方々はそんなに高い課税で払っていただいているわけではないですから、その分を逆に消費税等を含めて、世代間又は全世代型でお願いをするというのも一つの考え方として私はあっていいというふうに思っております。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 構成比として前もちょっとこういう感じのものを見た記憶はありますけれども、それぞれの国の事情があるかと思います。ただ、日本の場合は、やっぱり社会保障費が毎年一兆円ずつ増えていて、一般歳出の半分以上が社会保障関係費となってきた。その傾向がある中で、何をもって安定財源にするかという議論をそれぞれの党内でしっかりやってきた中での今回の合意形成だったというふうに思います。
安住大臣がお話しされましたとおり、じゃ、消費税でないならば、例えば今回、社会保障の安定化と充実のために十三・五兆円新たに御負担をお願いするんです。その十三・五兆円というと、所得税に置き換えると、構図はいろいろありますよ、でも全体では二倍になるんですよね。法人税だったら二・五倍になるんです。それはちょっとやっぱり違うんではないかと。
おっしゃりたいことは応能原則ということで、垂直的公平感に立つお話だと思います。だけれども、私どもの考え方としては、所得税が二倍あるいは法人税で二・五倍という中で、余りにもそれは現役世代に、それは若年層かどうかは別として、現実に所得税や保険料を納めているような人たちにこれ以上の過重負担がいいのかどうか。それは、社会保障の給付と負担、世代間の公平という視点からすると、やっぱりお互いに助け合うという消費税が必要ではないか。もちろん、逆進性の対策や低所得者対策はしっかりやっていく。加えて、所得税や資産課税の見直しは、これは年度末における税制改正、年内における税制改正で対応するという手当ても併せてやりながら、国民の皆様の御理解をいただきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 私が申し上げているのは、社会保障財源の在り方論でございます。
それと、何度も取り上げてまいりましたですけれども、誰でも増税するなんて言っておりません。今、日本には富がやっぱり大きな企業とかお金持ちに偏在していますから、そこにはきちっといただくべきだということを再三申し上げているわけでございまして、何か世代の公平論というのは変ですよ、総理、お分かりですか。
大体、現役世代が負担して、高齢者が給付を受けて不公平だと。だって、高齢者だって、前、現役世代だったわけでしょう。みんな現役世代から高齢者に順繰りに行くライフサイクルの話じゃないですか。ところが、殊更対立をあおって分断して、負担していないと、だから消費税だと。消費税はそれじゃ高齢者だけ負担するんですか。現役世代だって負担するわけでしょう。対立をあおっておいて、みんなに負担を掛けるのが消費税でしょう。しかも、逆進性があるわけでしょう。高齢者のお金持ちに負担してもらいたいならば、資産税とかほかのことを考えるべきなんですよね。
じゃ、ちょっと時間がないので、今、内部留保問題ですけれども、世界で企業の内部留保というのは物すごく問題になっておりまして、日本がもう断トツ多いわけでございます。これは手持ち現預金と有価証券でございます。ここのところにやっぱりきちっと負担してもらうというのは、これだけ社会保障が大変だと、財政が大変だというならば、みんなでやっぱり負担し合うということが重要なわけでございまして、どうしてこういうところにきちっと負担してもらわないのかということでございます。
当初は、大企業にといいますか、法人税の減税をやっても課税ベースを拡大して、実際には全体としては税収減にならないようにするとおっしゃっていましたけれども、結局、課税ベースをそれだけ拡大できなくて、六千億近い、その部分でいえば減税をしたわけでございます。ところが、そんな減税をする必要があったのかというのがこの数字でございまして、実際に経団連の要求でそうされたわけですが、経団連に結集するような企業は、実効税率四〇%といっても、いろんな税額控除、連結納税制度、いろんな制度を利用して、実際にはそんなに負担をしていないわけです。なぜこんなときに減税する必要があったのかと、なぜ庶民増税なのかと、こういうことが問われているわけでございます。
やっぱり、課税ベースを拡大しなかったことを含めて、安住さんは私と考え方が違うと言うけれども、私が言っているのは、何も大企業憎しで言っているわけじゃないですよ。ちゃんと負担してもらうところは負担してもらっていいんじゃないですかと、みんなが大変なんだからと、こういう話をしているわけですけれども、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 私も、その点に関しては、許す範囲でやっぱり税をお願いしたいということはいいんです。
ただ、例えば、大門先生、それはやっぱり、今、そこにある企業、お名前出して恐縮ですけれども、世界的な企業ですね。ということは、要するに日本の国内のスタンダードだけではなくて、例えばオバマ政権だって三五%を二八%に下げたり、それから韓国や中国との競争の中で例えば日本の国内のやっぱり誘致企業、工場をどうするかということを総合的に勘案すると、結果としては、やっぱり日本企業に競争力を持ってもらうにはどうしたらいいかということで、今回、法人税の引下げを行わせていただきました。
ただし、御存じのように、三年間は復興にそのお金は一部充てさせていただきますので、そこはやっぱり世界的な視野で、私は法人税全体を下げるようなディスカウント競争は、G7の中で本当に健全なのかという議論は今できつつありますけれども、しかし、残念ながら、現実は、そういう競争の中で日本にやっぱり企業がとどまってもらいたいということがやっぱり大きなこの要素になっているということでございます。
○大門実紀史君 次の方が五時超えちゃうので早めに終わろうと思っていたんですけれども、言われたらもう仕方がないですから、これ出します。
それ、逆です、逆です、世界の流れは逆です。そのグラフにあるように、世界の大企業は内部留保を、日本は断トツですけれども、ためていると。だから、さっき言ったオバマ政権だって、あれですよ、下げるのは、なぜ下げることを提案したか分かりますか。日本が下げたからですよ。しかし、しかし税収は減らないように、課税ベースで、課税ベースで確保するということをオバマさん、ちゃんと打ち出しているじゃないですか。
皆さんは経団連の要求で課税ベース拡大しないでやっちゃったじゃないですか、そのまま。全然違うんですよ、姿勢が。もういいです、もういいです、時間ないですから。
この問題は引き続きやっていきますけれども、やっぱり国民の声を聞いて、こういう経団連の声じゃなくて、しっかり財源の確保はすべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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