国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2012年7月19日 社会保障・税特別委員会 社会保障は応能負担で/参院特で追及 世界の流れに背く消費税/大企業の税負担軽い
<赤旗記事>
質問する大門実紀史議員=19日、参院社会保障・税特別委
社会保障は応能負担で
参院特 大門氏が追及 世界の流れに背く消費税
大企業の税負担軽い


 日本共産党の大門実紀史議員は19日の参院社会保障・税特別委員会で、「消費税増税に頼らないで社会保障の拡充と財政再建はできる」と提起し、大企業と富裕層に適正な負担を求めるべきだと主張しました。

 大門氏は、社会保障制度を通じて所得の再分配を行うのが近代国家の役割であり、その財源は能力に応じて負担する「応能負担」が原則だと強調。欧州でも消費税が社会保障財源に占める割合は1割前後にすぎないと指摘し、日本は逆進性のある消費税で社会保障をまかなう「世界でも異常な国になる」と批判しました。

 安住淳財務相は、応能負担の原則が歴史的にも確立された世界的な原則だと認めながらも、消費税もその一部だとごまかしました。

 大門氏は「社会保障が危ないというのなら、企業部門も含め国民みんなで負担するのが当然だ。大企業に適切な負担を求めよ」と主張。現行の法定実効税率(国と地方を合わせた税率)が約40%なのに対し、大企業の実際の税負担率は上位100社平均で33・7%まで軽減されていることを示しました。

 大門氏は、法人実効税率の5%引き下げについて、民主党政権が課税ベース拡大で増減税ゼロにするといっていたのに、経団連の要求で逆に6000億円の減税だけになったと指摘。「経団連に加盟する大企業は大幅に税負担を軽減されている。なぜ、庶民増税の一方で、法人税を減税する必要があったのか」と追及しました。

 これに対し安住財務相は「日本企業に競争力を持ってもらうために法人税を引き下げた」と正当化しました。

 大門氏は、アメリカでもフランスでも大企業や富裕層に負担増を求めている実例を挙げ、政府のやり方は「世界の流れに逆行する」と批判。「経団連の声ではなく、国民の声を聞いて消費税増税を撤回すべきだ」と求めました。

論戦ハイライト
パネルを示して、野田首相などに質問する大門実紀史議員=19日、参院社会保障・税特別委

消費税に頼らない道がある
参院特別委 大門議員の追及


 日本共産党の大門実紀史議員は19日の参院社会保障・税特別委員会で、「消費税増税に頼らない社会保障と財政の再建を」と求めました。

宮城・岩手・福島 毎年5600億円の増税
被災地支援 吹っ飛ぶ


 大門氏は、東日本大震災の被災地で地元紙が「消費税増税は生活再建の足かせになる」「復興に逆効果」(河北新報、6月27日付)と指摘していることを紹介。原発事故で営んでいた酒店を失った自営業者(68)の「われわれは見捨てられた」という声にふれ、こう迫りました。

大門 消費税10%になると、宮城、岩手、福島の被災3県の増税額は毎年5600億円以上に達する。被災地への支援金が吹っ飛んでしまう規模の増税だ。「100年に1度の大災害の時に連続して大増税など打ち出すべきではない」というのが被災地の人々の声だ。

野田佳彦首相 被災地の声にはさまざまな声がある。「(増税は)総論としては賛成だけど、住宅再建に格別の配慮を」という声もたくさんあった。

大門 住宅だけではない。事業者の再建もあれば、暮らしの再建もある。もっと大きく被災地の現状をとらえ、消費税増税を考え直すべきだ。

逆進性、所得再分配に逆行
財源は応能負担が当然


 「なぜ累進税率の見直しによる所得の再分配など税制全般の見直しを先に主張しないのか」―。

 大門氏は、新聞の投書に載ったこのような声を紹介し、なぜ消費税なのかについて「そもそも論」から議論すべきだと主張。「所得再分配」は近代国家の重要な仕事であり、その手段である社会保障の財源は能力に応じて負担する「応能負担」で調達するのが当たり前だとして、こう追及しました。

大門 消費税は逆進性があり、応能負担の逆のことで、所得再分配に逆行している。

安住淳財務相 フランス人権宣言では、税はすべての市民の間で能力に応じて平等に分担されなければならないといっている。

 安住氏は応能負担の原則を認め、「消費税も応能負担の一部」とごまかしながらも、「高額所得者に課税すべきという点はわが党もそういう考えがあるので年度改正で検討する」と述べました。

 大門氏は各国の社会保障財源の内訳(図1)を示し、欧州は消費税率が高いから社会保障が充実しているという宣伝も「真っ赤なウソだ」と指摘してこう追及しました。

大門 欧州の消費税の割合は1割前後にすぎない。日本が消費税を10%に引き上げれば、応能負担を逸脱する世界でも異常な国になる。

首相 世代間の公平という観点からするとお互いに助け合う消費税が必要だ。

大門 高齢者も以前は現役世代だったのであり、ライフサイクルの問題だ。逆進性の高い消費税ではなく、(富が)偏在しているところからもらうべきだ。

(図1)


高くない大企業の法人税負担
財界より国民の声聞け


 大門氏は、日本でも欧米でも一部の大企業に富が集中(図2)する一方、日本の大企業の法人税負担は高くないと強調しました。

 日本の法定実効税率は40%(2011年度)ですが、連結納税制度、所得金額圧縮などで減税されています。実際の税負担率は、三井物産9・1%、京セラ18・2%しかありません(1面グラフ参照)。

大門 なぜ、こんなときに法人税率を下げる必要があるのか。

財務相 日本企業に競争力を持ってもらうために法人税を下げた。世界的な視野で考えた。

大門 世界の流れは逆だ。

 大門氏は、フランスのオランド政権は、法人税、所得税最高税率の引き上げ、付加価値税の引き上げ凍結を打ち出し、アメリカのオバマ政権も法人税率は引き下げるが課税ベースを拡大して、富裕層減税の廃止を打ち出していることを指摘。「経団連の声ではなく、国民の声を聞いて財源の確保をはかるべきだ」と強調しました。

(図2)
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