国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年12月6日 財政金融委員会 二重ローン対策拡充を 大門氏が重要性指摘
<赤旗記事>
 日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院財政金融委員会で、被災事業者施設の復旧・整備を支援する国の補助金制度(中小企業等グループ施設等補助事業)について「新たに借金する額を減らすもので、重要な『二重ローン』対策だ」として拡充を求めました。
 大門氏は、同事業に予備費で1249億円が予算措置されたことを評価する一方で、宮城県では申請者の事業規模が1976億円にのぼり、予算は半分程度しかないとして増額を求めました。中小企業庁の宮川正次長は「来年度予算では500億円を要求した」と答弁。大門氏が「満額回答するべきだ」と強調すると、安住淳財務相は「必要に応じて十分予算措置していきたい」と答えました。
 来年設立される再生支援機構と、すでに発足した産業復興機構との並存について大門氏は、「統一した窓口や連携した体制を遅くとも年内から来年初めにつくるべきだ」と要求。宮川氏は「被災者の便利さを考える。連携して、たらい回しがないようにしたい」と答えました。
 岩手県では、日本共産党の主張もあり、従業員5人の小規模事業者が最初の債権買い取り対象に決定されました。大門氏は、信用金庫の借り手にも目配りが必要だと強調。宮川氏は「引き続き小規模事業者を含め支援したい」と答弁しました。

≪議事録≫
 ○大門実紀史君 大門でございます。
 本法案については賛成でございますので、既に議論も尽くされているようでございますので、ほかのテーマをちょっと質問させていただきたいと思います。
 来年度予算に向けて重要な被災地の中小企業支援の問題ですが、まず、中小企業等グループ補助金について質問いたしますけれども、これは被災地の中小企業の大変強い要望でございましたし、安住大臣の御指示もあって予備費で一千二百四十九億円が計上されたということでございます。
 先日も宮城県でお話を聞きましたけど、大変喜ばれておりまして、最も被災地にストレートに役に立った補助制度じゃないかなと思っております。あの時点で安住さんが予備費支出の判断をされたというのは大変な英断だったなと、私は本当に敬意を表したいと思います。野田さんだったら判断できなかったんじゃないかと本当に思います。
 その上で、今現在の、数字が動いておりますけれども、事業採択状況について、ちょっと数字を中小企業庁から報告してもらえますか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 まず、一次公募でございますけれども、これは八月五日に交付決定を行っております。これは二十八グループ、三百十六社でございます。国費で百十九億円、県費も合わせまして百七十九億円の採択をいたしております。
 それから、二次公募でございますけれども、これは交付決定を十一月の八日にやっておりまして、三十八グループ、四百二社、国費で百五十六億円、県費も合わせまして二百三十四億円を採択をしております。
 それから、今委員御指摘のように、予備費一千二百四十九億円を活用いたしました三次公募も既にやっておりまして、これは十月の十九日から十一月の八日まで実施をしております。現在、各県において、交付決定に向けて審査、手続を行っているところでございます。
○大門実紀史君 全体でもう二千億、県費含めて二千億を超える規模で、二千七百ぐらいの企業に対して補助が行われているという状況でございます。このグループ補助というのは個々のお店や工場の再建の費用に充填されるということで、二重ローン対策が遅れているわけですけれども、そういう方々が事業再開で新たな借金をしなくて済んだり、あるいは借金をする額が減るということになりますから、二重ローン対策としても非常に重要なわけで、むしろこれが今最大の二重ローン対策になっているということも言えるわけですね。
 ただ、宮城県の資料を見ますと、三次募集では申請した方々の事業規模は一千九百七十六億円、ただ、宮城県の割り当てられた予算は一千九十二億円ということで、事業規模の五五%ぐらいしか予算がなかったと、つまり、規模を減額して採択してもらうか不採択になったかどちらかで、除外された部分があるということですね。
 もちろん、これダブって申請とかいろいろありますので、その差額そのものが全く却下されたというふうには簡単には言えないんですけれども、少なくとも、どれぐらいの規模かというのは一概には言えないところありますが、更なる予算措置が必要だというのはもう明らかだと思うんですけれども、中小企業庁としては来年度に向けてどれぐらいの予算要求をされているんでしょうか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 各県からの要望を踏まえまして、平成二十四年度予算におきましては、復興枠として現在五百億を要求させていただいているところでございます。
○大門実紀史君 これは来年度予算ということですね。
 私、何度も現場へ行っていて思うのは、来年度予算、つまり来年の四月以降の執行で間に合うのかなと、あとの人たちがという率直な心配があります。ただ、これは募集時期とかまだまだ申請に至らない、復興が見えないところの問題もあるんで一概には言えませんけれども、ひょっとしたらその前に措置が必要かなというふうなことを思ってはおります。
 額も、これは難しいところありますが、県の要望を集めたとおっしゃいますけど、県は実態をつかんでいるとは限りません。むしろ、例えば安住さんとか私の方がちょっと感覚的にもうちょっと分かるんじゃないかなと思います。その感覚で聞くと、私は五百億では足らぬのじゃないかなと、少なくとも数百億から八百億ぐらい、一千億とは言いませんけど、それぐらいは今の不採択とか見ていて必要じゃないかなと思っております。
 安住大臣はちょっと被災地何度も、特に石巻なんか見て、どうでしょう、五百億で足りるんでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 今回の交付内示は今やっている最中でございまして、私、中小企業庁本当に頑張っていただいて、例は出しませんが、具体の、しかし、私のところでいえば、床屋さん、八百屋さん、酒屋さん、着物屋さん、そうした商店街の皆さんにも幅広く今回交付ができたということで、非常に、この間戻ったときに、これは一息ついて勢いが出たと皆さんおっしゃっておられました。これで私が行ったところではお店を再開をできるめどが立ったというようなこともありましたので、私は、行政が行う補助制度の中では極めて、何といいますか、効果のあるものであったと思います。
 今後どれぐらい必要かということなんですが、それは私は出す側なんで、私から中小企業庁に予算要求するわけではございませんから、事情は聞きますけれども。確かに大門先生がおっしゃるように、この制度がいいということでまた今広がり始めているんで、茨城とか、特に福島はちょっとこの先、原子力の問題というまた別の要因がありますが、そういう中で、真に必要なものについてはやっぱりグループ化をやった方が立ち上がりやすいということであれば、額を今幾らとは言えませんけれども、それに応じて皮膚感覚で私も決断をしていきたいというふうに思っています。
○大門実紀史君 例えば、石巻は採択率が九九%ぐらいあるんですよ。気仙沼は九割ぐらいあるんですね。例えば宮城県でいきますと、仙台市の沿岸部、やられたところはまだほとんど申請もされていないし、多賀城、塩竈辺りも遅れていると。したがって、宮城県だけではありませんから、しかも福島もありますので、ちょっと心配な額だなと思いますけれども。
 いずれにしても、中小企業庁が五百億、実際にもう要求しているということでございますので、これは安住大臣、少なくとも一円も削ることなく満額回答をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) ですから、震災復興に関する予算については、私はもう就任当時からけちけちするなとずっと省内でも実は言っていますので、必要に応じてこれは十分予算措置をしていきたいと思っております。
 ただ、悪用されないように審査の方は、やっぱり国民の皆さんからいただく税金ですので、先ほどおっしゃったように、実は宮城県でも二重にダブって申請を出してきたりしている、これはもう全く基礎的なミスだと思いますけれども、そういう例をうまく選別をしながら、必要なものをピックアップして予算要求していただければというふうに思っております。
○大門実紀史君 私は別に中小企業庁の回し者ではございませんので、被災地の率直な最低限の金額じゃないかなと、五百億というのは、申し上げておりますし。財務省はそういうこと分からずに結構ああだこうだ削ったりしますので、これはもう一円も削らないでむしろ増やしてほしいなと、安住大臣の決断で増やしてもらいたいというふうに思います。
 次に、二重ローン対策そのものでございますけれど、これは岩手県の産業復興機構が第一号の買取り案件を買取りをいたしました。これは、かねてから申し上げてきたとおり、小規模のところが買取りになるということで、私は大変いいことだと思っております。従業員も数人規模、売上げも二、三千万ということですから、当初、特に自民党の皆さんは政府の産業復興機構は大きいところしか救わないファンドだから駄目だ駄目だとおっしゃっていましたけれども、実際にはそういう小さいところが救われたということでございます。
 今後も、これは第一号だからアナウンスメント効果というよりも、やっぱりこういう小事業者、もちろん大きいところも中堅も救ってもらいたいんですけれども、こういう小事業者の買取りをきちっとはじくことなく進めてほしいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、産業復興機構では第一号案件が十一月の十七日に買取り決定をいたしました。これは津波によりまして、店舗、工場が流失、全壊いたしまして、従業員五名の小さな小規模な会社、家族経営の会社でございまして、沿岸南部の老舗の和菓子店でございます。こういったことでございます。
 今後のことでございますけれども、実は現在各県で産業復興相談センターがございまして、こちらの方には実際には小規模事業者の方々から数多くの相談が寄せられておりまして、ざっくり言って全体件数の中で六、七割は小規模の事業者の方でございます。こういうこともございますし、当然のことながら産業復興機構におきましても、支援機構、新しい支援機構でございますけれども、これが設立までの間はもちろん、支援機構の設立後にあっても、引き続き私どものこの機構の方も小規模事業者を含めしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 もう一つは、この前与野党全体で通した再生支援機構の方ですけれども、これはやっぱり早くても来年三月以降になるということで、今の産業復興機構はできるだけ年度末に向けて頑張ってもらうしかないと思います。ただ、再生支援機構の方もできるだけ早く相談窓口をつくろうということになっておりますし、準備室も今準備をしているところですが、この前、被災地の方に聞いたんですけど、二つの機構ができて両方とも頑張ってくれるのはいいんだけど、その相談窓口が二つに分かれたり、あっち行ってくれこっち行ってくれなんて言われたら、もう俺たちは現場は困るんだという話があります。
 そこで、その再生支援機構も準備室ができて事務方がもう配置されておりますけれども、この産業復興機構の方も産業相談センターつくられています。是非、相談窓口は、国会のいろんなことがあって二つになりましたけれども、被災者の人にとっては関係ありませんので、やっぱり一つの統一した窓口を少なくとも年内から来年初めつくっていくというようなことで検討してほしいし、相談してほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 今の委員御指摘のように、支援機構と各県の産業復興相談センター又は産業復興機構、これ併存することによりまして現場において被災事業者の方々の混乱を来さないというところがポイントだというふうに思っております。
 参議院でのこの新しい支援機構法案での附帯決議でも、両制度の利用しやすさを第一に考えて業務運営における密接な連携等を確保することということとされております。当然のことながら、被災者の皆様方の便利さを考えていかなければならないというふうに考えております。
 中小企業庁といたしましても、利用者の立場に立ちまして、お互いの連携の在り方、特にたらい回しなどということがないように、またどちらに行ってもきちっと相談ができるように関係者とも調整をしてまいりたいと、かように考えております。
○大門実紀史君 是非よろしくお願いします。
 最後に一点だけお願いを申し上げておきますけど、さっきの買取りで小さいところが、陸前高田の第一号が買取りされました。あれは、実は岩手銀行の案件だと思うんですけれども、是非、大きな地銀が主導権握りかけているというところも実は御指摘したとおりあったわけですから、宮古信金とか幾つかの信用金庫がございます。信用金庫の借り手こそ一番小さな事業者ですし、信金そのものが大変傷ついておりますので、是非その信金の案件も目くばせして頑張っていただきたいというお願いを申し上げて、今日はこれで質問を終わります。
 ありがとうございました。
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