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≪議事録≫ ○大門実紀史君 まず、大槻参考人に伺います。 欧州の問題は僅か十分でポイントがよく分かって、ありがとうございました。 この財政金融委員会というのは見た目よりもレベルの高い議員が多くて、午前中もデフレの問題でかなり根幹に迫るいい議論を例えば自民党の西田さんなんかがやられました、時々変なことを言う人もいたりするんですけれども。それで、せっかくですから、その欧州のことの裏側でもありますが、日本のデフレをどう克服するかという点でずばり御意見を聞きたいと思いますが。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕 こういう議論がございまして、この委員会でもずっとあるんですけれども、要するに、デフレだからインフレにすればいいんだと、インフレにするにはお金をじゃぶじゃぶ供給すりゃいいんだと、日銀に対して、もっと金融緩和やれと、もっともっとやれと、株を買え、国債を買え、果てはもう土地まで買えみたいな極端な議論が何度も何度もされたりするんですが、日銀も相当のぎりぎりの金融緩和をやってきて、しかし、その市場に供給したお金が、国内需要がないものですから海外に逃げて、それがマネーゲームのような形を取って、今回の欧州危機の背景にもありますけれども、市場から狙い撃ちされるというような、こう余計なものにお金が回ってしまって、結局、そういうインフレターゲット論的なものはもう無理じゃないかと、間違っているんじゃないかと思うんですが。 そうすると、どうすればいいかということで、一つは、別に共産党が言っているだけではありませんが、この間言われているのは、やっぱり日本のデフレは、賃金と物価の下落、これはもうスパイラルになっていると、この連鎖を断ち切るしかないから賃金の底上げに踏み込むべきだと、これはいろんな方も言われるようになっていました。 もう一つは、午前中、西田先生からもあったんですけど、ちょっとうちとは考え方は少し違うんですが、いずれにせよ、良質な、いい、必要な公共投資をやっぱりやるべきだと思っておりまして、単にばらまけばいいということではなくて、これから高齢化社会に向けて福祉型の公共事業とかそういうものをやっていけば雇用効果も高いわけですから乗数効果も上がるんで、そういうことの方に、実体経済を変える方向に行かなければいけないんじゃないかと思いますが、大槻参考人、ずばりいかがお考えか聞かせてもらいたいと思います。 ○参考人(大槻奈那君) 恐れ入ります。 私、マクロに直接の専門ではございませんけれども、御指摘いただいた点について一つ二つお答えできるところがあるとすれば、先ほども量的緩和のところで、問題としては、金融機関のところで、御存じのとおり、貸出しが出ないのでさっき申し上げたような形で国債を買うしかなく、そしてそれが結果としては国庫に戻ってしまっているだけだということ、ここだと私の金融の方の立場からすると思っております。 じゃ、それは、金融機関がなぜそういう行動に出なければいけないかということでございますけれども、日銀の方もおっしゃることかとも思いますけれども、エクスペクテーションがないわけでございまして、例えば、金融機関の方々も何度か果敢に貸出しを中小企業に対して比較的高いリスクを取りながらやった例も数年前ございましたけれども、結果が付いてこなかったと。結果として、そういうことをやった例えば担当者なり銀行がやらなかったところに勝るような評価は受けられなかったという形になってしまったということで、どんどん期待感がシュリンクしてしまっているというところだと思います。 そうしますと、じゃ期待値をどうやって上げていくかということでありますが、金融機関の行動としてはまだまだやっぱりアセットデフレのところで相当気にしているところがございまして、そういう意味では、量的な緩和という形もあるかもしれませんが、今少し行っていただいているようなETFですとかREITその他、そういった多少資産の下落を止めるような施策というのは一つの鍵なのかなと思います。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 それと、御指摘いただきました公共投資、そういった形で、公的なところで現物のところに踏み込み、そこで呼び水効果になっていくというのも効果的なのではというふうに思っておる次第です。 ○大門実紀史君 瀬谷参考人に伺います。 私も何度も福島に伺って、東邦銀行の方とも意見交換してまいりました。特に二重ローン問題でございます。 この間取り組んできて思うのは、宮城、岩手と福島の二重ローン問題はちょっと違うなと思っておりまして、簡単に言いますと、宮城、岩手の場合は、再スタートのめどが立ってスタートするときに過去の借金を機構が買い取って減額するか何かしてあげればいいと。福島の場合は、まずスタートするめどが立たない。もう一つは、東京電力の損害賠償が絡むと。 県の人とも話していてちょっと勘違いしているんじゃないかなと思ったんですが、東電の損害賠償に頭が全部行って、事業者の立ち上がりというのはもうひとつ性格が違うのに、その損害賠償があるもんですから、東電の問題があるもんですから、そこばっかり目、行っているわけですね。 簡単に言いますと、二つ必要かなと思っているんですけど、この間福島に伺って、一つは、今の場所だと放射能汚染でめどが立たないと、じゃ、県内のもうちょっと違う場所で再スタートする、この方にはいち早く宮城と岩手のスキームと同じような形で買い取ってやると。もう一つは、それでも、その方々、あるいはずっとしばらくめどが立たない方、共通しているのは東京電力の問題です。東京電力から損害賠償されるというのはあくまで営業損害の補填でございまして、借金がチャラになるわけじゃないんですよね。過去の債務が消えるわけではありません。 したがって、そういう難しい中でこの買取りというか、スタートしてもらうために借金の減額やるには、ただ一つ、買取り機構が東京電力との、これはもちろん御本人が希望された場合でございますけれど、損害賠償のことも含めて、間に入って、借金を買い取って、買い取った金額を幾らにするかということもありますが、東電と交渉してでも再スタートやりたいという方には早く、機構が東電と交渉するような、ほかにない仕組みをつくらないと、福島の場合はその買取り機構、二重債務の解消というのは難しいかなとこの間感じているんですけど、御意見があれば聞かせてもらいたいと思います。 ○参考人(瀬谷俊雄君) 今先生のおっしゃったとおりでございます。宮城、岩手とは違うんですよ。先ほど申し上げたとおり、不安で先が見えない、 そこのところが一番問題なんです。それも、業種によってばらばらでございますし、しかも先生御指摘のとおり、東電に補償できるのは営業に対する補償ですから。 もう一つ申し上げると、この補償は一体いつまで、いつまでやるのと、どこまで。しかも、被災に遭ってからそれぞれの旅館さんでも運送業でも食品でも、みんな自助努力で少しずつカバーしているんですよ。そうすると、結局、対昨年度の実績との対比と言ってみたって、じゃ、この自助努力の分はどうするのという、こういう問題は依然残っているんです。だから、お客さんによってはもう東電の賠償額は固定額にしてくれという、業種によってはそういうお話もございます。 ただ、いずれにいたしましても、円滑な金融機能を生かすためには、今言ったとおり、幾つかの機構ができますけれども、その機構が本来の仕事ではないんだけれども東電の間に入って一緒に仕事をするということは絶対必須なんですよ。 それから、ちょっと余計だけれども、今、大槻先生お答えになったデフレ脱却という問題は、私は余り将来希望を持っていないんです。 というのは、デフレというこの現象は先進国特有の現象じゃないかと、こう実は思っているんですよ。極論を言えば、やっぱりデマンドと、需給と、それからあとサプライとのギャップと言ったら先生いいんでしょうね、その需給ギャップという意味においては、この問題を解消するというのが容易じゃないと。 だから、日本という国はそういう意味では最先進国なんですよ。これだけ高齢化社会になってもうデフレを引っ張っちゃっている。今、ジャパナイズという言葉が出ていますね。全然、欧米諸国も日本化しているということは一つのあかしなんだと思います。どうしていいかはもうちょっと私も考えます。 済みません、脱線しました。 ○大門実紀史君 終わります。 | |||||
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