国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年11月17日 参議院予算委員会 二重ローン対策、今ある「産業復興機構」で幅広い被災事業者を救済すべきと要求。枝野経済産業大臣に「中小零細、個人を含めて幅広い事業者を支援する」と約束させる。
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質問する大門実紀史議員=17日、参院予算委員会
 日本共産党の大門実紀史議員は17日、参院予算委員会で「二重ローン」問題について質問し、債権の買い取りなどを行う再生支援機構の発足を待たずに、現在ある産業復興機構を動かして、幅広い被災者を早急に支援するよう求めました。
 大門氏は、産業復興機構が中堅を支援し、再生支援機構が中小企業を支援するという「棲(す)み分け」論について、「再生支援機構の発足は早くても来春だ。中小企業や事業者は待っていられない。今ある産業復興機構ができるだけ幅広く被災者を支援するべきだ」と求めました。
 安住淳財務相は「賛成だ。中小零細、個人含めて相談にのることが重要だ」と答弁。枝野幸男経産相も「岩手県では6割が小規模事業者だ。幅広い事業者を支援すべきだ」と答えました。
 大門氏は、岩手県の相談センターや復興機構は銀行OBや民間の投資会社に委ねていることをあげ、国が主体的に関与することを求めました。中小企業庁の宮川正次長は「(指摘を受け)幅広い事業者を支援するよう現地に職員を派遣してチェックしていきたい」と答弁しました。
 身近な場所に相談窓口を置くべきだという大門氏の指摘に対しても、宮川次長は相談センターの設置場所について、宮城県で商工会議所などの事務所13カ所に置くと答弁。買い取り資金の増額についても安住財務相は「緊急性があれば十分対応する」とのべました。
(18日しんぶん赤旗)

≪議事録≫
○委員長(石井一君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門君。
○大門実紀史君 大門でございます。
 二重債務、二重ローン問題について取り上げます。
 衆議院で我が党も賛成をいたしましたが、再生支援機構法案が与野党の賛成で可決をいたしました。参議院でも、あした復興特で審議がございます。
 一言申し上げたいんですけれども、与党が今ごろ賛成するならば、もっと早く参議院の段階で賛成すべきだったんじゃないかと。もっと言えば、むしろ最初から野党案のようなスキームを政府が作ってやるべきではなかったのかと。もしそれをやっていれば今ごろ相当数の被災した中小企業が救われたんではないかと思いますが、被災地の出身の安住さん、いかが思われますか。
○国務大臣(財務大臣安住淳君) 国のつくった再生機構もありましたし、これは政治の世界ですから、私は国対委員長としては次期臨時会で合意をいただければというふうに思っておりました。なかなか時間が掛かったのではないかという御批判はこれはもう甘受しなきゃいけないところもありますが、しかし金融機関やそれぞれの自治体との調整というのは大変難しいところがございます。政府の保証枠を付けることについてもやはりなかなか議論のあったところでございますので、しかしいいところで、まあこういう言い方もなんですが、折り合えたので、これからスピードアップをして、両方の機構をうまく生かしながら被災者支援にこの機構が役に立てばというふうに思っております。
○大門実紀史君 復興特でもやりたいと思いますが、少なくともそれは、今言われたのはこの間の事務的な話でございまして、もっと最初の話を申し上げているわけでございます。やはり、政府・与党の判断ミスが大変大きかったということは厳しく指摘しておきたいと思います。
 その上で、今現実的にどう目の前の被災事業者を救うかですけれども、ここは若干ほかの党の、ほかの野党とは考えが違うかも分かりませんが、衆議院の附帯決議にいわゆるすみ分け論というのが入っております。私はちょっと違うんじゃないかと思って、この附帯決議には我が党は反対をいたしました。
 つまり、先ほど申されました、政府の産業復興機構は中堅クラス以上を救う、そして今度できる、来年できる再生支援機構は中小零細を救うと、こういうすみ分けというのは、この機構が同時にスタートするならばそれもあり得るわけですけれども、今実際にあるのは政府の産業復興機構しかございません。ここが中堅クラスしか救わないと。そして、再生支援機構が稼働するのは早くても来年の春、ひょっとしたら夏近くなる可能性もあります。時間が掛かります、これは、実際問題ですね。そうすると、そういうすみ分け論というのは、やっていると目の前の人が救われないんじゃないかと思うんですよね。
 私は、現実的には、今ある政府の産業復興機構で、取りあえず与野党で合意したのができるまでの間、最大限救うべきだと思いますが、安住さん、いかがお考えですか。
○国務大臣(安住淳君) 賛成でございます。
 岩手県においては十月七日から十一日で二百八十件、また、私の出身の宮城県では、十一月の十六日ですから昨日からですけれども、既に初日で七件来たと聞いておりますので、後にできるものを待つのではなくて、今政府が持っているものの中でできるだけ中小零細、また個人も含めて入っていただいて相談に乗っていただくということは私は重要なことだと思っております。
○大門実紀史君 担当の枝野大臣のお考えも聞きたいと思います。
○国務大臣(経済産業大臣枝野幸男君) もちろんすみ分けという衆議院における附帯決議は重視をしなきゃいけませんが、しかし一方で、産業復興機構についても小規模事業者を含む幅広い事業者を支援の対象としております。
 実際に、今、安住大臣からもお話ありましたが、岩手県の相談センター、既に立ち上がっておりますが、その中で小規模事業者が占める割合は六割程度を占めておりまして、こうした小規模事業者を含む幅広い事業者を支援すべく、経済産業省として引き続ききめ細やかな対応をしてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 お手元に資料を配りましたが、昨日、公明党の木庭先生からも指摘があったんですが、この仕組みですね、取りあえず岩手どうなっているかというと、その相談センターの統括責任者は大手の地方銀行である岩手銀行OBです。復興機構の買取りの判断をするのは何と投資会社のルネッサンスキャピタルが入っているわけですね。
 この民間スキームで任せちゃうとそうはなりませんよ、救われませんよ、零細はということを実は先月の財政金融委員会で具体的に指摘をして、中小企業庁に国がもっと関与すべきだということを指摘いたしました。そのときに、そういうふうにしますというふうにおっしゃいましたけれども、中小企業庁、どういう対応になったか教えてくれますか。
○政府参考人(中小企業庁次長宮川正君) お答え申し上げます。
 せんだっての財金委員会で委員の方から御指摘いただいた点でございますけれども、産業復興相談センター及び産業復興機構が小規模事業者を含めた幅広い事業者の再生を支援するよう、当省としても運営をしっかりチェックしていきたいと考えております。
 具体的には、産業復興相談センターでございますけれども、この事業は当省からの委託費によりまして運営をされております。当該事業の実施要領には公平な立場から幅広い事業者を支援するという国の考えが反映されておりまして、センターはこの考えに沿ってこれを遵守することになります。
 具体的には、経済産業省としてその運営、指導監督をするために現地に職員を派遣をいたしております。しっかりとしたモニタリング体制を構築しているところでございます。(発言する者あり)
 また、産業復興機構の方でございますけれども、設立の契約におきまして、安易に利益の獲得を目指すことなく、被災者の再生を進める旨が盛り込まれておりまして、中小企業基盤整備機構がこの産業復興機構として意思決定を行う委員会に同席をし意見を述べるということができるようなど、適切な運営が行われているかチェックをしていきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、当省としても現場に目を配り、国の指導監督が行き届きますよう引き続き運営をしっかりチェックしていきたいと考えております。
 失礼いたしました。
○大門実紀史君 指摘したことを幾つかやってもらっているのは、手を打たれたのは分かりますが、まだまだ不十分だと思いますし、やっぱり国がしっかり全部を救うと、たくさん救うということで関与しないと、民間任せになると心配になっていることが起きるわけでございます。
 今具体的におっしゃいましたけれども、中小企業庁が例えばこの指導監督、モニタリング、チェックをやるというふうに、新たにそういう手を打たれるわけですけれども、モニタリングのところで、この中小企業庁の職員というのは今何人これに関与しているんですか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 中小企業庁の職員は六名でございまして、九月の下旬から十一月の中旬にかけまして各県のセンター及び機構の立ち上げ時期にこの人間を派遣をしております。平均で申し上げますと、一日大体二・六人の職員の派遣ということになります。こういうことでチェックを行っております。
 そのほか、東北経済産業局の職員二名、また関東経済産業局の職員一名が現地に出向いておりまして、中小企業庁の職員とともに立ち上げの支援と運営のチェックを行っているところでございます。
○大門実紀史君 私、中小企業庁と最初からいろいろやってきましたから、後ろで言われたようなことではなく、頑張ってくれてきているのは分かっておりますが、余りに人数が少ないというふうに思うんですね。
 枝野大臣、ちょっと、ここはもう半年が勝負でございますから、相当体制を強化して当たってもらいたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 御指摘のとおり、実際の現場のトップは民間の方で、民間の知恵、活力も必要だと思いますけれども、しっかりと法の趣旨に基づいて運用していただくためには、中小企業庁の職員、それから東北経産局の職員、そして公的機関であります中小企業基盤整備機構がしっかりとモニタリングとチェックをしていくことが重要だと思っております。
 ちょっと今具体的に何人増やせますということを申し上げられる段階ではありませんが、そのチェックが十分に今後動き出した先もできるように、中小企業庁に対して指導してまいります。
○大門実紀史君 もう一つは、この相談センターの設置場所ですけれども、これは県庁所在地だけでは駄目だということを指摘してきたら、岩手の場合は商工会議所ごとに置くようになったという話です。これ、宮城はこれから始まりますが、宮城も石巻から仙台までなかなか来られるわけじゃありませんから、気仙沼もそうですけれども、宮城も商工会議所ごとに相談窓口を置いてほしいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、宮城県の産業復興相談センターにつきましても、十三か所、これは気仙沼、石巻を始めといたしまして十三か所に事務所を置いておりまして、特に商工会議所、商工会の事務所とこれ同じところでございますけれども、こういったところできちっと相談に当たりたいと思っております。
○大門実紀史君 枝野大臣に伺いますが、結果が全てでございます。いろいろ言うけれども、実際に救ったかどうかですね。間もなく第一号の買取り案件が出るというふうに聞いておりますけれども、それが実際に、小規模事業者が支援対象になるのかとか、あるいは大きな地銀だけではなくて小さな信用金庫の借り手が買取り対象になったのかどうか、なるかどうか、これが非常に注目されております。ここは十分配慮して指導、指揮してほしいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(枝野幸男君) 一件目がどういう対象になるか、まだ具体的報告を受けておりませんが、少なくとも早い段階で、今御指摘いただいたような、この支援の対象が幅広いんだと、しっかりと小規模事業者含めて再生に向けて役に立つんだということが分かるように、これ申出の順番と事業者同士の公平性というのもありますから、それをひっくり返してまでというわけにはいかないと思いますけれども、小規模事業者に対する目配り大事なんだということの視点をしっかりと踏まえた上で対応させるように指示してまいりたいと思います。
○大門実紀史君 最後に、安住大臣に伺います。
 この再生支援機構ができるまでの間、とにかく産業復興機構で頑張ってもらうしかないんですが、これがもし買取り資金が足りないということになった場合、必要な財政措置はとられると思いますが、その点確認したいと思います。
○国務大臣(安住淳君) その時点で緊急性があれば十分対応しますし、また先生本当にいろいろ地元を歩いていただいて、いろいろ逆に私が教えていただいているぐらいでございます、本当に感謝申し上げますが、やはり商工会議所の力というか力量、これが非常にこれから大事になってくると思いますので、是非中小企業庁と地元の商工会、商工会議所の連携というものを強くして、助けられるところをネットから外れないようにしていただければというふうに思っております。
 ありがとうございます。
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で大門実紀史君の共産党質疑は終了いたしました。(拍手)
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