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○大門実紀史君 大門でございます。 菅総理、大変お疲れさまでございました。今日も最後まで大変だなと思って見ておりましたけれども。 公債特例の本題にちょっと入る前に、総理としての菅さんに、やはり最後の質問かなと思いますので、どうしても確認したいことがございますので先に聞かせていただきます。北海道の泊原発の問題でございます。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕 これ、新聞でも連日報道されておりますが、泊原発の三号機、これはプルサーマル運転でございますけれども、営業運転を八月十七日に再開をいたしました。大震災後初めての営業運転への移行ということで大変いろんなことが起きているわけですけれども、これは要するに、始めに再運転ありきで、国も北海道も手続論ばかりに終始をして、結局、北海道が容認して経産省が再運転を認めたという形でございます。 本質的な問題はこの福島第一原発の重大事故を踏まえて対応すべきだったのではなかったかと。それが今までどおりのやり方で進んでしまったわけでございます。言えば、客観的な、やっぱり原発事故を踏まえてリスクを評価するとか、地域住民の方々と、きちっと説明をして、そして合意を得て、少なくとも合意を得てから営業運転に移行するかというふうな判断をすべきだったわけですけれども、全然そういうことにならなかったわけでございます。原発事故を全然踏まえていないということだと思いますが、これで今、北海道の中では各地で抗議集会、あるいは北海道大学を含めて学者五十人の方が緊急声明を出すというような大変な事態になっております。 例えば、その北大の先生を含めて五十人の、山口二郎さんとかも入っておられますけれども、その緊急声明で言っているのは別に無理なことを言っているわけではなくて、やっぱり、例の交付金をもらっているような地元の自治体だけではなくて、福島原発の事故を踏まえると、もっと広範囲の、広い自治体の意見を聞くべきだとか、その協定も拡大すべきだとか、あるいは、泊原発というのは、私も行きましたが、積丹半島の付け根の方にあるわけですけれども、活断層の存在が指摘されております。これについてきちっとした第三者機関を設けて調査をすべきじゃないかとか、あるいは、今回の緊急対策というのは当座の処置ですから、もっと抜本的な安全対策を前倒しでやるべきではないかとか、至極当たり前のことを学者の方々が声明を出されているということでございます。 そういうことすらやらないで、経済産業省と北海道の道知事さん、この道知事さんは北海道電力の応援を受けて当選したような方ですから、元々経済産業省出身ですから、こういう人たちが経済産業省の中の人脈みたいなところで再運転を許可しちゃったということで、もう地元では怒りが爆発しているところでございます。 そこで菅総理に伺いたいのは、菅総理はそもそもこの泊原発三号機の再運転には、再開には慎重な姿勢だったというふうに伺っておりますけれども、いかがでしたでしょうか。 ○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、本質的には、今回の原発事故を踏まえて、事故調査・検証委員会などを経て新たないろいろな基準、それが新設の場合であろうが定期検査だろうが、新たな基準、あるいは新たなチェックのための体制というものがつくられなければならないし、今一部は保安院を経産から切り離した新しい原子力安全庁も閣議決定をしていることは御承知のとおりです。 この泊に関しても私が申し上げてきたのは、従来のような保安院と経産省だけで判断をするというのは、これはいずれもまずいのではないかということを言ってまいりました。そして、今回において原子力委員会にこの設置法十三条に基づいて同委員会で審議を行っていただきまして、そしてこの結果、原子力委員会の方も自ら判断をすると、そういう中で手続が進みました。 それでもまだまだ十分でないとかいろんな意見があることは、もちろんいろんな意見があることは承知しておりますけれども、少なくとも原子力保安院と経産省だけで判断をしたのではなくて、原子力安全委員会も関与をして判断をし、そして地元の道の方も了解をしたという中で、経産大臣が最終的に法律的には、今の法律では経産大臣が許可の権限を持っておりますので許可をしたと、そのことについては私も事前に了承をいたしておりました。 ○大門実紀史君 今総理が言われた、保安院だけでは今回の場合駄目だと、安全委員会にもチェックをして二重のダブルチェックの上で考えるべきだという御指示をされたのは承知しております。 北海道の高橋はるみ知事も、保安院だけではなくて原子力安全委員会もダブルチェックをやってくれたので容認するんだと、容認したんだということを言っておりますが、そもそもこの原子力安全委員会はチェックなどいたしておりません。総理は御存じなかったんでしょうか。チェックしたと思って今おっしゃっているんでしょうか。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 実は、もうこちらで申し上げますけれども、八月十一日の原子力安全委員会の議事録、これはもう公開されておりますので御覧いただきたいと思いますけれども、班目委員長、何とおっしゃっているかというと、今回の泊の問題については、規制行政庁である保安院が責任を持ってやってくれと、適切な判断をすべきだと、原子力安全委員会としては保安院がやるべきだと、これしか言っていないんですね。何も、チェックも何もしておりません。 これで総理が言われたように今度はダブルでチェックしてもらったからということになるのでしょうか。それとも、こういうことは御存じじゃなかったんでしょうか。 ○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、ちゃんと原子力安全委員会も関与してチェックをするようにということを指示し、そういうふうになされたという報告を受けております。 今日質問があるということで、改めて法的背景を調べてみました。そうすると、この原子力委員会及び原子力安全委員会設置法の中に、核燃料物質及び原子炉に関する規制のうち、安全の確保のための規制に関すること、あるいは原子力利用に関する安全の確保のための規制に係るものに関することというのは、十三条の中で原子力安全委員会が企画、審議及び決定するという項目の中に入っております。つまり、私は、この法律に基づいて企画、審議及び決定するという手続を原子力安全委員会がきちっと取ったという理解の下で了解をいたしました。 ○大門実紀史君 総理、あれじゃないですか、後ろからペーパー渡されてそのまま読んでいるんじゃないんですか。ちょっと違うんじゃないんですか。 総理の判断は、今までと違って、今まではそういうことなんですよ。だから、四半期ごとの何かで、それは後ろから出しているだけなんだけど、そうじゃなくて、今回の泊の場合は、基本的にはそういうことはあるわけですけれども、きちっと原子力安全委員会の意見を聞きなさいという指示をされて、そんなペーパーじゃないんです。後ろからちょっと要らぬのを出すなよ、本当に、政治家同士で議論しているのに。そういう指示をされたにもかかわらず班目委員長は、それは安全委員会としてはやりませんと、保安院でやってくださいとおっしゃっているわけだから、していないんですよ。総理の御指示どおりチェックとか審査とかしていないんですよ。総理はしろとおっしゃったわけでしょう、していないんですよ。 そんなペーパーは抜きにしてちょっと、その議事録はあるかも分かりませんから、班目委員長おっしゃったのはそのとおりでございますので、要するに総理の指示に従ってないわけですよ、経済産業省は。そのままで泊が再運転、十七日からやっちゃっているわけですね。総理をだましたのか、そうしたら、経産省は。そんな説明しているのか、やったことになっているのか。ちゃんと議事録残っているんですよ。公開されているんです。やってないんです、安全委員会は何のチェックも。しませんと言ったんです。保安院がやってくれればいいんですと、班目さんは任務放棄したわけですよ。総理の指示に従ってないわけですよ。 御存じなければ今御判断いただければいいんですけれども、その今の読んだペーパー、何の関係もありませんので。総理の指示に従ってないということを初めて知られたんですか、そうしたら、この質問通告で。だまされていたということになりますよ、総理が。 ○内閣総理大臣(菅直人君) 別に後ろから資料が来たからではなくて、私がきちんと原子力安全委員会にも関与するように、すべきだと言ったときに、こういう設置法に基づいてそれが可能ですという説明を事前の段階で受けておりまして、その法律に基づいて原子力安全委員会の方に指示をしたという理解をいたしておりました。 今の議事録については、確かにこの御質問いただくということで初めて見ましたけれども、もし法律に基づかない対応がなされたとすれば、それは問題ですので、私ももう一度法律にきちっと基づいた対応がなされたかどうかは確認してみたいと思っております。 ○大門実紀史君 総理、そもそも法律でいえば、北海道の了解すら要らないんですよ、やれるんですよ。それを、この福島原発事故が起きたから、総理だってストレステストやる等いろいろなことを言われて、きちっとやれということの中で、総理がこの泊について言っても、法律的にどうのこうのじゃなくて、ちゃんとダブルチェックしろと。保安院だけだといろいろなこと、問題起こしているわけですよね、保安院というのは。だから、原子力委員会はダブルチェックしろという、法律とはちょっと別のところで総理が指示をされたのに、今ごろ法律にのっとっているかどうかなんていうのは、何のための指示をされたんですか、そうしたら。 ○内閣総理大臣(菅直人君) 言われていることがそう違っているかどうか分かりませんが、私が一般的にやったことは、御承知のように、七月十一日に三大臣に新たなルールを作ってくれということで申し上げました。 実は、この新たなルールの中では、一次評価というものは、定期検査中で停止中の原子力発電所についての運転再開の可否について判断するとなっておりまして、率直に申し上げて、定期点検中で稼働が再開されているものというものがややグレーゾーンに掛かっておりました。 そういうこともありましたので、改めて原子力安全委員会の方にきちんと関与してくれという確かに指示もいたしました。その裏付けとしての、法律にあるから指示をしたというよりも、裏付けとしての法律もきちんと確認をしたということで、もしそうした手続がちゃんと取られていないとすれば、少なくとも私の指示なりその裏付けとなる法律にのっとらないことになりますので、それについては改めて原子力安全委員会の方にどういうことであったかは聞いてみたいと思います。 ○大門実紀史君 もう時間がないので、申し上げたいのは、一国の総理の指示を経済産業省の中で、もう愚弄したといいますか、うそをついたといいますか、適当にあしらったということで、それは大問題だと思いますし、これは同時に、北海道の道民の皆さんも愚弄することになるわけでございます。 こういうことを繰り返しているから、もうどんどんどんどん信頼がなくなって、いろんなことが行き詰まってしまうわけでございますので、信頼を取り戻すという意味でも、もう今日、あしたということになるかも分かりませんが、総理としてもきちっと、なぜこういうことになったのか、今おっしゃっていただきましたけれども、調べていただいて、ちょっとこの泊原発問題、これからもありますので、二十六日には二号機が定期検査に入りますので、こんなことで押し通したからといって後が進むなんて思ったら大間違いだから、経産省は。かえって、こんなことをやるからどんどんどんどん反発が強まって、皆さんにとっては大変な事態になるわけです。 これは、ウォール・ストリート・ジャーナルがどう書いているか。これは本当に恥ずかしいことなんですけど、八月十八日付けのウォール・ストリート・ジャーナルは、この泊の運転再開を、今まで事故以降劣勢に立たされていた原発推進派の第一歩の勝利だと、こんなふうにとらえられているんですね、この問題というのは。これが結果的に逆のことになるということをよく承知した上で、本当にきちっと住民の意見を聞いて進めなきゃいけないと思います。 総理には、今おっしゃったように、きちっとした事実関係調べていただくということをお願いして、私の質問を終わります。 | |||||
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