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○大門実紀史君 大門でございます。 今日の出席要求一覧に、私のところだけ自見大臣が抜けておりますけれども、これは特に他意はございませんので、何かの手違いで、どうぞお帰りになりませんように座っていてください。 今回、金商法の改正案の審議ですけれども、まず申し上げたいのは、こんな法案やっているよりも、被災地の支援のための緊急の金融庁としての措置、あるいはそういう立法を早く出して、本来そういう審議を先にすべきですよ。こんなの急ぐことないですよ。 そうは言っても、法案審議ですから申し上げますが、既に議論も出尽くしておりますので一言だけ申し上げますけれども、今回の法案は、投資家保護の部分もあるわけですけれども、投資運用業者の参入促進とか金商法上のプロの範囲をわざわざ拡大するとか、これで午前中も大久保さんからございましたけれども、企業の年金とかもう既にかなりハイリスクな運用をしているわけですけれども、こういうものが更に広がる、九州石油ですかね、ありましたですけれども、あんなことが広がる危険性がございますので、そういうことが懸念されるということでございまして、あと企業財務会計士制度、これはもう削除するのは当然だと思いますが、今申し上げたような点が問題点として指摘だけしておきたいと思います。 緊急の被災地支援問題ですけれども、まず中小企業庁に伺いますが、福島原発事故による被害は、損害は原子力損害賠償制度から後から支払われる予定になっておりますけれども、それは時間が掛かるということで、この委員会でも何度も国の仮払い、立替え制度を求めてまいりまして、今のところ農業の仮払い、そして労働者に対する失業給付の特例、こういうところはもう実現しているんですけれども、先日この委員会でも野田大臣に伺って、残るのは中小企業の営業被害だと、これについては野田大臣も、農水と厚労が先に先行したけれども全体のスキームで考えなければいけないということを御答弁をいただきました。 その後、四月の十七日に海江田大臣が記者会見で、福島の問題は、通常の金融支援措置ではなく、無利子で長期の事業資金を提供する、そういうことについて事務方に指示をしたいというふうに記者会見でおっしゃいました。 この福島問題といいますか、原発被害で営業ができないというような中小企業等に対する無利子の特別融資制度というのは大臣が指示をするということでございましたけれども、今どうなっているか教えてくれますか。 ○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。 資金繰りに関しましては、特に福島の中小企業の方々、大変甚大な損害といいますか、大変な深刻な状況に直面しておられます。これまでも、災害復旧貸付けでございますとかセーフティーネット貸付けなどの様々な支援措置を講じさせていただきましたけれども、委員御指摘のとおり、海江田経済産業大臣より、原発事故により被害を受けている福島県において、今御紹介がありました、地域の経済や雇用の確保を行うために、地元の自治体との緊密な連携の上で、通常の金融支援措置ではなく、無利子で長期の事業資金を提供する特別措置を可及的速やかに検討する、こういう指示がございまして、現在、早急に詳細な内容を整理、検討しているところでございます。 以上でございます。 ○大門実紀史君 それは今までの流れでいくと、損害賠償でいずれ営業被害も請求できる関係にはあるわけですが、そういうことでいきますと、農水省なんかはそういう立替払的なつなぎ融資ということを考えております。そういう点で、ほかも一緒ではありませんので、特別にそういう損害賠償の対象にもなってくるということも含めて、非常に使いやすい本当に助けられるような制度を考えてほしいというように思います。 その際、恐らく制度というよりも、制度も簡単ですよね、無利子でぱっと貸すと、公庫とかですね。しかも、今言った、後での損害賠償も行って何らかのことを含めて考えると。問題は無利子にしたときの財政措置でございますから、恐らく財務省にその措置を求めておられるというふうに思いますが、櫻井大臣、そういう当然なすべき施策でございますけど、財務省に要望も出ているかも分かりませんが、速やかに財務省としても決断してほしいと思いますが、いかがですか。 ○副大臣(櫻井充君) 大門委員にお答えいたしますが、済みません、私の方にこの件についての通告がなかったものですから、現在こちら側の方に上がってきているのかどうか、済みません、私、現段階でちょっと知らないので、ただ、大事な点だと思いますので、前向きに検討させていただきたいと、そう思います。 ○大門実紀史君 ありがとうございます。まあ十七日の時点ですから、まだこれから上がってくるのかも分かりませんが、上がってきた場合、是非、前向きにとおっしゃいましたが、よろしくお願いしたいと思います。 もう一つは、これもこの間取り上げてまいりましたし、今日も野上さんから二重ローンという問題がありました。大震災で家も店も事業所も工場も失った、そういう被災した中小企業、そういうレベルの話でございます。 この間、一貫して取り上げてきましたけれども、現地で聞くと、全くそれに対する答えが政府から聞こえてこないという、俺たちのことをどう思っているんだという声がもうこの二、三日でも聞かれております。これは個々の企業を助けるというだけにとどまらず、陸前高田にしたって南三陸にしたってもう町全体が壊れているわけですから、町全体を面として、櫻井さんが前に言われていたように、面として復興するためにはどうしても必要な措置で、個別企業を助けるだけという話ではございません。 金融庁も今日の答弁もありましたけど、ほかの省庁も、資料を配りましたけれども、要するに、この資料の範囲、これは中小企業向け支援策ガイドブックというやつなんですが、この五ページ、六ページ、この範囲で救えるんだということを繰り返し繰り返し今日も答弁をされておりますけれども、救えないんですよ。だから、再三にわたって指摘してきております。 具体的に言わないとお分かりにならないみたいですので、ちょっとどこがネックになっているか具体的にちょっと申し上げますね。 まず、左の上の方に書いてありますとおり、今日も出てきましたけれども、返済猶予はしてあげてくれということを金融庁も金融機関におっしゃっていると。これは法律上しちゃいけないということはありませんから、三年、五年ぐらいの利息も元金も含めて返済猶予といいますか凍結と、これは金融機関、法律上判断できるんですよ、やろうと思えば。じゃ、なぜしないのかと、なぜできないのかということがあるわけでございます。 それはどういうことかというと、返済猶予、条件変更いたしますと、金融マニュアル上、検査マニュアル上どうなるかというと、今まで正常先だったところは、そういうとにかく条件変更、三年、五年間据置きとかやった場合、正常先から要注意先になります、まずですね。要注意先というのは不良債権扱いではございませんが、一年以内に経営再建計画を出さないと、出せなかったとしたら次は要管理先になります。つまり、不良債権化するわけですね。不良債権になりますと、金融機関も引当金を積まなきゃいけないという関係になるわけでございます。 じゃ、その一年以内に経営再建計画が、被災地のさっき言ったもう工場も店もなくしたようなところが一年以内に経営再建計画を出せるのかというと、出せるわけございません。もう店がなくなっているわけです。工場がなくなっているわけです。一年以内の再建計画が出せるわけがございませんし、そもそも、今の政府の復興構想会議が発足しましたけれども、それぞれ町全体を今復興しようと、どういう形で復興するかとプランを集めて、これだけでも一年ぐらい構想に時間が掛かるわけですね。そういう町の復興プランができたときに共同工場とか共同店舗とかがもし造られれば、そこに入って経営を始めようという方がいっぱいいるわけですね。したがって、その復興プランができなければ自分の経営再建計画もできないという人もたくさんいるはずですね、これから出るはずでございます。 したがって、この一年以内に経営再建計画を策定しなければ要注意から要管理に落とすという今の仕組みは、これがあるためにもう最初から金融機関はもう相談に乗れないと、乗りたくても乗れないということになりますよね。一年後にもう要管理になるのが見えている、要管理になったら引当金積まされると、こういう関係になるわけでございますので。 申し上げたいことは、この一年以内に経営再建計画を作らなければいけないというのは、これはもう被災地の今言ったような何もかも失った中小企業に対しては余りにも非現実的な枠組みであると。したがって、この一年以内の計画というのはもっと柔軟に被災地の中小企業の場合は考えるべきだと思いますけど、いかがですか。 ○大臣政務官(和田隆志君) 大門委員、非常に実情を的確に御指摘いただいているものと私認識しながらお伺いいたしました。 中心となるポイントは、経営再建計画について一年猶予されたとて、その後の見込みが立っていなければ、必ずそこから先、債務区分も達してしまうということにあるという御指摘でございますが、一年でどうしてもそこまででないと駄目というふうに解釈するわけではなく、やはり一旦のめどとして一年を設定し、状況を見ながら、もしおっしゃるような事情で本当に立てることが非常に困難な実情にある場合に、そのときにまたもう一度判断するということになろうかと思います。 それからもう一つ付言させていただければ、中小零細企業におきましては、精緻な計画を立てるということができていなくともきちんとやっていけるという見込みが立てば、計画なくともそこはしっかりと認めていくということでやっておる次第でございます。 ○大門実紀史君 今大変重要なことを言われましたね。それが被災地の地域の金融機関に、ああそういうふうに考えていいんだということが伝われば、もう人を見てやりますから、この人なら大丈夫だと思ったら、一年以内じゃなくても、もし一年以内だと努力はしてもさっき言ったいろんな事情があるわけですよ。自分の責任じゃない場合もあるわけですね。町の復興が見えないのにどこに店が建つとも何も決められない場合もあるわけですね。 それは、そういう点で、今おっしゃったようなことを、書いてあるのはもう一年以内と書いてありますから、そこはやっぱり被災地の状況を見ると、そこは柔軟に相談に乗って考えるようにという是非通達なり知らせてほしいんですよ。知らなければ幾らここで言われても同じままで、一年以内は無理だなと思って、やっぱりあなたは条件変更できませんと金融機関が断るのがありますから、ちょっとそれ徹底してもらえませんですか、大事な答弁されたわけだから。 ○大臣政務官(和田隆志君) 一年という期間を今短いととらえられて二年、三年というふうに設定していくということは、この一年の期間の状況の推移が分からないでそこまで判断することは難しいという趣旨でございます。 ですから、今申し上げたことがもう少し被災者の皆様方また関連の皆様方にしっかりとお分かりいただいて、一年間努力はしていただきたいのですが、そこから先、一年近くたつときに、どうしてもやっぱり難しいと、そこが被災されたという事情に基づくような場合には、しっかりとそれに対応する用意があるということは周知徹底するよう努力してまいりたいと思います。 ○大門実紀史君 私の方も、現地、金融機関、この紙回っておりますので、国会議事録も含めてやりますけれども、やっぱり金融庁からそういう点で知らせてほしいなと、それは是非お願いしておきたいというふうに思います。 もう一つは、この資料でいえば右側の話なんですけれども、仮に今言ったように、若干そういう一年じゃなくても、立てられない人も含めて条件変更を考えようとなった場合、じゃ次にその人にお金が貸せるかどうかということなんですが、これも、この災害復旧貸付けですね、これ借金ある人に貸せますかと聞くと貸せますという答えが返ってくるんです。制度上も一応貸せることになっているんです。 じゃ、なぜ現場で貸されていないのかと、貸せないケースがたくさんあるのかと、さっき言った工場もお店もなくした人にやっぱり貸せませんとなるのかというと、何がネックになっているかというと、このCの貸付期間にございます。なぜかといいますと、つまり貸付期間十年というのは何を意味しているかというと、十年以内で返せる計画を作ってくれということでございます。そういう計画が作れないところには貸したくても貸せないと。現場の人はこれを基準にやりますから、十年以内で返せないところには貸せませんよとお断りをしているわけでございます。これがもう圧倒的に今多数なんですね。こんな十年というのは、被災地の場合、マイナスからの出発ですから、借金を抱えたところが出発ですから、十年というこの期間が妥当かどうかということをよく考えてほしいんですよ。 例えば、私が行ってきた石巻の食品加工工場は非常に優良な企業でございました。正常先でございました。しかし、あの震災で津波にのまれて工場が全壊いたしました。見てきました、その工場を。そこは大体、もう分かりやすい数字でいいますと年商一億円ぐらいのところで、借金が一億五千万、一・五億ぐらいあるところでございまして、毎月二百万ぐらい借金を返済していたわけでございます。今回の津波でその工場が全壊をしたと。またその工場を建て替えるためには大体一億五千万ぐらい、これも丸めて分かりやすく言いますと一億五千万ぐらい掛かると。そこで、この貸付け、災害貸付け、一億五千万、ちょうど一億五千万借りられますから借りたといたします。そうすると、今まで残っている一億五千万とこの新たに借りる一億五千万で三億を返さなきゃならないんですね。これは毎月の返済額にすると、分かりやすく言えば四百万、倍になるわけでございます。四百万というのは今までの売上げでは返せない金額になると。したがって、これ十年で返せと言われても返せないということになってしまって計画が立てられないと。だから、この災害貸付制度は借りられないと、こうなるわけでございますよ。 したがって、再建、債務免除とかいろいろなことももちろんあるわけでして、日弁連はもう私的整理をすべきだという話もあるわけですが、少なくともこの制度でできるだけたくさんの人が借りられるようにしてあげるためには、この貸付期間十年というのが全く実態に合わないと。売上げがもう同じ見込みしかないのに、倍の借金返せと言っているのに等しいわけです、借金のある人については。 したがって、この貸付期間十年というのも、やはりこの被災地の全部財産を失った中小企業には、十年ということではなくて、この十年というのはお分かりですよね。例えば、裸一貫でゼロからだったら、十年間だったらめど付くと思うんですよ。ところが、借金を抱えている人はマイナスからですから、十年で、裸一貫、ゼロからのスタートと同じようにされたら全然見通しが立たないんですね。ですから、この十年というのも今被災地の実態に応じて柔軟に見直すべきだと思いますが、中小企業庁、いかがですか。 ○政府参考人(高原一郎君) 今委員御指摘の点でございますけれども、確かに大変に津波あるいは地震で大変な困難に直面しておられる中小企業者がおられるということはよく存じております。 それで、確かに今の災害復旧貸付けあるいは災害復旧の保証の方も別枠ということになっておるんでございますけれども、その枠までお使い切りになった方、あるいは今別の返済をしておられる方、そういった方々にも対応できるように、中小企業者の被害の状況でございますとかあるいは具体的な資金ニーズ、御指摘のようなことも含めて、関係省庁と連携をいたしましてしっかりと検討していきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○大門実紀史君 この十年がネックになっていますので、これが十五年になっただけで相当の人が借りられるとかそういうことでありますので、是非早く検討してもらいたいと思います。 もう一つはこの災害復旧貸付け、最後の質問ですけれども、これそのものの利息ですね、これはなぜこんなときに利息取るんだと、もうゼロにしろと、無利子にすべきだということもこの間、質問でも取り上げてまいりましたけれども、これもどうなんですか、無利子ですべきじゃないんですか。検討されているという話も聞きましたけど、いかがですか。 ○政府参考人(高原一郎君) 今御指摘、大変広範な点にわたっております。今回の震災の被害者の実態を踏まえて十分広く検討、御指摘を踏まえて検討させていただきたいと思っております。 以上でございます。 ○大門実紀史君 じゃ、最後に櫻井さんにお願いだけしておきます。 今の話は全て無利子ですから国の財政措置が必要でございますので、財務省に、既に全体の無利子の方は若干話が行っているかも分かりませんけど、話が来たときは前向きに対応してほしいと思います。一言あれば。 ○副大臣(櫻井充君) 今回、通告を受けまして検討させていただいたんです。 例えば、病院の再生のところに関して申し上げれば、福祉医療機構から融資をすることになっているんですが、ここはもう設備資金は実は三十年まで認めております。今、医師会の方からランニングコストについても三十年にしてくれないかという御要望をいただいておりまして、これを検討させていただいているんですね。ですから、医療機関にできて中小企業にできないという話は全くこれはないことだと思っておりますので、そういう点で併せて検討させていただきたいと思っています。 それから、先ほどの金利のことについてもそうなんですけど、要するに、こう言ったら怒られるかもしれませんが、金利を課した結果、結局支払ができずにそこで破綻してしまうということになれば、結果的に国として二次ロスとして補填せざるを得なくなってくるわけです。そういうことを考えてくれば、最初からこういったものを補填して企業に頑張って活動していただければ、その方々が本当にプライドを持って生きることも可能ですし、失業者を出さなくて済むだけではなくて、こういう経済苦で自殺される方が年間一万人ぐらいいらっしゃることを考えれば、こういう非常事態ですからきちんとやっていきたいと、そう思っています。 もう一点、先ほどからの議論をお伺いしていて、住宅ローンなどについてもかなり厳しいのではないかというふうに考えています。実際、地元の選出の議員として地域回った際に感じることは、本当に住宅ローンを組める人が一体何割いるのかと、恐らく大半の方が住宅ローンを組めないんだろうと、そうすると、この方々に対しては公的なアパートなりなんなりを御用意しないと生活ができないんではないのかと。 そういうことを考えてくると、やはり金融制度だけで企業も全部含めてやっていけるかというと必ずしもそうではないので、個人の財産形成をというところについては相当財務省として抵抗感がありますが、間接的に個人を支援できるようなスキームもセットでやらせていただきたいと、そう考えております。 ○大門実紀史君 終わります。 | |||||
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