| |||||
○大門実紀史君 大門でございます。 まず、法案に対する態度を先に表明しておきたいと思いますが、関税は、賛成できる部分もございますけれども、加工再輸入減税制度など、現場の中小零細業者から困るという声もありますし、幾つか問題点がありますので、反対ということでございます。 次に、出資と増資ですけれども、IDAなど世銀グループへの出資は賛成でございますが、IMFへの増資なんですけれども、元々この委員会でも議論ございましたが、IMFの果たしてきた役割というのは、決して国際的にも、問題があるという指摘がまだあるわけでございます。ましてや、日本がこの大震災で国際的に支援を要請しているときにこういうものをこちらから出資する、増資するというのは大変ちぐはぐになってきているという点で、しばらくは待ってもらいたいというようなことを言うのが普通ではないかということと、先ほど正確な説明はございませんでしたけれども、これは外為特会の活用になっております。外為特会については大変いろいろな問題点がありますので、その点も含めてIMFへの増資という点でこれは反対せざるを得ないという点でございます。 金融円滑化法案は、現場の中小企業は大変助かっているという声がありますので、これは当然、延長に賛成ということでございます。 ついでに言っておきますけれども、後で提案されますが、このときにつなぎの法案なんですけど、混乱回避という点、中身はともかく、その点では趣旨は分かるんですが、これが延長、つなぎということで延ばされますと、例の研究開発減税というのがございまして、これはほとんど大きな企業ばっかり恩恵を受けて、まあ言ってみれば、法人税減税をなかなかやりにくかったときに違う形で減税してあげようということで行われたことでございますし、これで研究水準が上がったわけでも何でもなくて、巡り巡って内部にため込まれたわけでございますから、これが執行されてしまいますので、そういう点から、通常なら賛成ということもあり得たんですけれども、つなぎについては反対をさせていただきます。 以上申し上げた上で大震災の被災者救済について質問をいたしますけれども、今日は、是非御答弁なさる方もちょっとイメージをしてもらいたいんですけど、これは被災地を見ないと分からないかも分かりませんけれども、今日申し上げたいのは、家もお店も事業所もあの津波で丸ごとなくなった方々の、その方々のことについてちょっと絞ってお話をしたいと思いますが、どうも国会の議論はそこに追い付いていないと。従来の、まあ櫻井さんは見てこられたから分かると思いますけれども、どうも、従来の延長線上でできるだけのことをしてあげようみたいな、そんな議論が続いているんではないかと思っております。 まず、この家も財産も失った方々の納税義務について伺いますけれども、もちろん今、税金の納税の猶予ということが必要だということで様々な措置がとられるようになってきておりますし、これは急いで周知徹底を図ってもらいたいんですけれども、先ほど言いましたように、家とか事業所とかお店とか畑などを丸ごと、丸ごと財産を失った人が何万人もおられるわけでございます。当面納税猶予となっても、後で納められる見通しは何もございません。いずれ滞納ということに時間の問題でなっていくというふうに思われますし、特に被災地の中小企業などは、元々震災前から、この委員会でも取り上げてきましたけれども、滞納を抱えている中小企業、中小業者が物すごい数いたわけですよね。被災地にもおられるわけでございます。この税の滞納を抱えた人も、既に、そういう方々がこの震災に遭った、丸ごと店も事業所も失ったと、こういう事態になっているわけですけれども、こういう方々に対して、滞納処分といいますか、更に責め立てるというようなことはまさかないと思いますけれども、その点をちょっと確認したいんですが、いかがですか。 ○国務大臣(野田佳彦君) 今般の震災により被害を受けた滞納者に対する滞納整理に当たりましては、被災状況を的確に把握した上で納税の猶予や換価の猶予などの納税緩和制度を適切に運用する必要があると考えております。 また、納税緩和制度にはこのほかに滞納処分の停止があり、滞納処分を執行することができる財産がないとき、滞納処分を執行することによってその生活を著しく逼迫させるおそれがあるとき、滞納者の所在及び滞納処分を執行することができる財産が共に不明であるときのいずれかに該当するときにこういう措置をとることができるということになっていますが、いずれにしても、今般の震災により被害を受けられた納税者に対しては、その置かれた状況と、そして心情にも十分配意しながら適切に対応する必要があるというふうに思います。 ○大門実紀史君 執行停止というふうに恐らくなると思うんですけれども、その後はどうなるのか、執行停止のままずっと続くのか、どうなっていくのか、ちょっと説明してください。 ○政府参考人(田中一穂君) 国税通則法の百五十三条第四項でございますけれども、今申し上げましたような滞納処分の停止ということがされた場合におきまして、その停止後に納税者の納付資金が回復しないときは、原則としまして三年後に国税の納付義務が消滅するということになります。 ○大門実紀史君 要するに、チャラになるということでございますね。 被災地の方々はまだこういうことも知らずに、ひょっとしたら家も何もお店もなくなったのに、更に請求されて処分を受けるとか、責め立てられるんじゃないかという不安が現実に広がっておりますので、是非、もう調べれば分かるわけですから、そういう方々に対して、今もおっしゃいました滞納処分の執行停止、これは通知することになっておりますから、もうおたくは安心してくださいと、不安がらなくていいという通知を早く出してほしいと思いますが、いかがですか。 ○政府参考人(田中一穂君) 現場の被災状況等を的確に把握しまして、滞納処分の停止の要件に該当する場合には速やかに停止措置を行うということにしたいと思っております。 ○大門実紀史君 是非お願いします。 それと、国税庁のホームページには災害等に遭ったときというお知らせのところがあるんですけれども、そこには納税猶予とかのことは書いてあるんですけれども、今おっしゃいました滞納処分の執行停止については一切載っておりません。これがここに書いてあれば、インターネットを見られる人は見て安心するわけですけれども、なぜこういうところに載っけないのか。やっぱり、こういう事態ですから、早くこういうホームページにも載っけて周知徹底を図ってほしいと思いますが、これはちょっと大臣、いかがですか。 ○国務大臣(野田佳彦君) 今般の震災により被害を受けた納税者の中には、先ほど来委員が御指摘をされたように、納税緩和制度の適用を受けられる方が多分たくさん、相当にいらっしゃるだろうというふうに思います。 したがいまして、滞納処分の停止を含めた納税緩和制度についてホームページ等で適切な広報、周知を努めていきたいと考えております。 ○大門実紀史君 ありがとうございました。 次は、借金の問題なんですけれども、今申し上げたような、お店とか事業所とか丸ごとなくした中小業者の方々、中小企業というのは常に借金しながら営業してきておりますから、今回の事態で家もお店も事業所もなくなって、残ったのは借金だけという事態に今なっているわけでございます。その借金を返せと言われても、お店とか事業所とかありませんから、返す手段も手だてもないわけでございます。 こういう方々の借金の返済というのは、自見大臣、そもそもどうしたらいいんですか。 ○国務大臣(自見庄三郎君) 大変、大門先生から深刻な御質問だと思います。実際、もう中小企業の敷地も建物も全部なくなったというふうなことを我々見ておりますし、昨日も東北財務局長から直接そういう報告を受けました。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 そういった中で、やはり、私は金融を預からせていただいて、今民間金融機関の基本的に責任者でございますから、政策金融機関ですね、そのようなところをしっかり大臣と関連を取りながら、そして同時に、できるだけ金融円滑化法案、御党は賛成いただけるということで大変有り難いんでございますけれども、これはもう条件の変更、あるいはいろいろきちっと前向きにやってくれということもお願いいたしておりますし、またコンサルタント機能をしっかりやってくれというふうなことをやっておりますので、そういったことをひとつ、まず一つのステップとして、しっかり、この中小企業金融円滑化法案をしっかり成立するようにお願いしたいと思っております。 ○大門実紀史君 東北の財務局長の話程度だから、そんな認識じゃないかと思うんです。 要するに、もうなくなっちゃっているんですよ、町が。宮城でいえば、若林区見てきましたけど、もう泥の海なんです。何もないんです。そんな条件変更とか、返済猶予とか、リスケとか、そんな話じゃないんですよ。もう事業手段がないわけです。 だから、私は、これはもう大変な事態でございますから、未曽有の事態でございますので、もう真剣に、真剣にですよ、今までにないことでございますが、債務免除と。さっき、税金はチャラになるわけですね、税金の考え方はね。もう財産なくした人についていえば債務免除ということも今回視野に入れなきゃいけないと、そういう事態だというふうに思うんですけれども、現場を知っていらっしゃる櫻井副大臣、いかがですか。 ○副大臣(櫻井充君) 済みません、急な御質問なので。 まず、一つの考え方からすると、大門先生、これ、例えば三年とか五年とか、まず一つは、思い切った条件変更なりをやるというのはこれは一つの考え方なんではないのかと思っているんです。というのは、債務免除をしてもらえれば本当に有り難いと思うんですが、それで銀行がもつのかという話になってまいります。ですから、銀行がもたないとなると公的資金を入れるということになって、これをどういう入れ方にするのかということになる。であるとすると、国が全額借金の肩代わりをするかという話になると、それはなかなか難しい話ではないのかと思っているんです。 先ほど、いろいろ条件変更のところで御議論ありましたけれども、要するに、三か月や半年程度の条件変更しかできないから、返済ができなくなって再度リスケをしなきゃいけないということになっているので、この際、長期間の、例えば生活再建の支援の貸付けなども五年ほど据え置くという期間がありますから、まず、当座そういったことを行っていくと、大胆なことを行っていかないと何ともならないのではないのかと思っています。 現存債務が重いからといって、公的金融機関から融資の制度もありますが、結果的にはこれはまた借金が膨らんでいくというだけの話になりますので、まずは現存債務については大胆な条件変更を行い、それから、支払についてどうしても必要な分についてだけ融資を受けられるようなシステムにするべきだと思っているんです。 もう一つ、サラリーマンの皆さんにとっては、雇用調整助成金などが条件緩和されていますので、この点については、サラリーマンの皆さんはある一定額の収入を得ることが可能になってきております。問題は事業主でして、この方々に対して所得の補償をどうしていくのかというのだけは最終的に今の国の制度では残ってしまいますので、そこら辺のことについて検討しなければいけないんではないかと思っています。 それから、再建についてですけれども、現在検討させていただいているのは、もう面的に再生をしなければいけないと。個人に対して今までは災害復興のときに個人の資産を増やすようなことについて国が応援することはできないという話になっていましたが、そういうことではなくて、面全体を再生するんだというところで、何とか中小企業の方々を中心としてもう一度起業ができるように、それから漁業や農業の方々も再生できるようなことを考えていかなければいけないんではないかと、そのように思っておるところでございます。 ○大門実紀史君 いろんな重要なことを言われましたけれども、本当にそれをやっぱり特別立法というか今までにないスキームでやらなければいけないと。必ずしもその債務全部をチャラにするだけじゃなくて、債務も減らして、そして今言ったいろんな補償で生活できるようにして立ち直ってもらうといういろんな方法あると思うんですけれども、少なくとも、ただの条件変更とか返済猶予とか、そんなレベルじゃないということを是非当局は知ってもらいたいなというふうに思います。 櫻井さんからいろいろアイデアも含めて積極的な提案ありましたけれども、野田大臣、是非、これはもう今までにない事態でございますので、いろんなスキームを考えて、とにかく財産も何もなくなっちゃったわけですから今までの延長で考えるんじゃなくて、先ほど櫻井さん重要なこと言われましたけれども、個人の資産に対して支援なんかできないというのは阪神大震災でもありましたけれども、例えばそれを公的なインフラの中で再生することによって助けてあげるとか、やり方いろいろあると思うんですよね。とにかくその従来の枠の話ばっかりがあるんですけれども、そうではない、特別のスキーム、特別立法を考えていくと、いろんな知恵を集めてね、この中小業者を立ち直させるためにですね。 もう一つお願いしたいのは、そのことと、その点でいくと従来の枠組みだなと思うのは、日本公庫が災害復旧貸付けというのを出しているんですけれども、これ利息取るんですよ。もうこんなんじゃないんですよね。阪神大震災のときだって、県と市が無利子で長期貸付けやったんです、この一からスタートする人たちにね。こんなことやっていたら駄目なんですよ。これもう従来の延長の話なんですね。そういう新たなスキームと、こういう従来の延長じゃないように考え直してもらうという点で、野田大臣、いかがでしょうか。 ○国務大臣(野田佳彦君) 大門委員の御指摘のとおり、これ災害復旧貸付け制度を適用させていただいております。特に被害が著しい場合は金利の優遇措置をとっているということです。それでは不十分だというお考えでしょうけれども、現行制度ではそういう形になっておりまして、また中小企業者からの返済相談については個別の状況を踏まえて対応させていただいております。 これからいろいろ本当にまさにいろんな声が出てくると思いますが、被災地の全体像をしっかり把握した中で適切な対応をしていきたいというふうに思います。 ちなみに、先ほど返済猶予と債務免除の議論がありました。阪神・淡路の際は、やっぱりそれを検証してみると返済猶予なんですね。免除まで行っていません。こういう事例と今回どういう違いがあるのか。まあ、確かに規模は大きいです。そういうことも含めながら検討させていただきたいというふうに思います。 ○大門実紀史君 全然違いますのでね。阪神・淡路も大変でしたけれども、全然、周りが支援できるような震災と、全部が壊れてしまった今回と違いますので、よく考えてもらいたいと思います。 最後に、私、資料をお配りいたしましたけれども、原子力損害賠償制度を予算委員会で取り上げてまいりまして、これは要するに、家や店とか事業所がなくなった人の話ではなくて、原発の放射能汚染の避難地域とか何かでそこから避難しなきゃいけなくなったところの話でございます。 これは営業被害にも損害賠償されることになっておりますが、今までの予算委員会で取り上げたのは農業の場合、これも損害賠償されますけれども時間が掛かるということで、その間どうするかという点は農水省が立替払をするということまで踏み出してくれるようになりました。労働者の賃金の場合は、厚労省が雇用保険の特例で失業給付をすると、これも踏み出すことになりました。 問題は、この放射能汚染が来るということで避難を指定された地域にあるお店とか事業所は事実上営業できません。そういうところの営業損害について、先ほど申し上げたように、この損害賠償制度では、後から補償されることにはなっております。しかし、それまでの間、中小業者はどうしていいかと、商店の方はどうしていいかということになって収入が減ってしまいます。これを取りあえず何とか政府の特例措置で収入を補填してあげることが必要なわけですね。農業はやりました。労働者の賃金もやりました。残るのは中小企業だけなんです。 これは具体的に考えますと、ここはやっぱり公庫の出番じゃないかと。単純なつなぎ融資とかじゃなくて、これは立替払をやるという前提で農水省も厚労省もやっているわけですから、何らかの、担保にするのは、むしろ請求するのは当然という前提での何らかの資金手当てが必要じゃないかと。これは是非、残るのはこの部分だけですので、踏み出していただきたいと思いますが、財務大臣、いかがでしょうか。 ○国務大臣(野田佳彦君) 原賠法での対応というのはまさにこれからいわゆる被害の判定を、基本方針を出す委員会が立ち上がらないとこれはなかなか確定しません。おっしゃるとおり、これ確定するまでに時間が掛かる分、まあ農水省はちょっとやや先行的な動きが出ました。働いている皆さんについての対応も出てきております。 これは、今おっしゃったように、中小企業者含めて全体的にパッケージで考えなきゃいけないと思っておりますので、特出しでどこかだけ対応するというんじゃなくて、これバランスよくやっぱり被害を受けられているところについてはきちっと対応するように、中小企業についての対応も、政策金融も含めて様々な検討をさせていただきたいというふうに思います。 ○大門実紀史君 もう終わりますが、今おっしゃったとおりだと私思っています。農水省が農業だけじゃなくて営業被害全体に対して先へ進んだわけですから、是非、今言われたように、全体の営業被害についてまとめて手当てをするという点を検討していただきたいと思います。 ありがとうございました。終わります。 ○委員長(藤田幸久君) 大門実紀史君の質問を終わるに当たりまして、国税庁の田中次長の方から訂正発言を求められておりますので。 ○政府参考人(田中一穂君) 済みません。先ほど答弁の中で国税通則法百五十三条と申し上げましたが、国税徴収法百五十三条に訂正させていただきます。 |
|||||
戻る▲ |