国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2011年3月23日 予算委員会公聴会 「震災復興の財源は、内部留保や蓄積が高い企業から」 公述人が答弁
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。お忙しい中、本当にありがとうございます。
 今日は本当にすばらしい公述人がそろわれたというふうに思います。十年ぐらいここで、公聴会で質問していますけど、大抵は御用学者的な方が多いんですけれども、今日はどなたも政府の肩を持たないという、本当に心から敬意を表したいというふうに思います。
 まず菊池公述人にお伺いいたしますが、ほとんど我が党と似たお考えだと、我が党の推薦かと思いましたけれども、違うらしいですが、東北関東大震災は、私も行ってまいりましたけれども、大変大規模な震災でございます。復興財源について少しお聞きしたいんですけれども、先ほどもちょっとございましたけれども、世界の例、歴史的な例を見ても、相当の復興計画で財源も必要だというところでいきますと、積立財源どう使う、あるいは税の在り方を変える、あるいは借金ですね、復興国債を発行する、この三つぐらいが主な手段だというふうに思います。
 それで、先ほどもございましたが、税の在り方としては私も負担能力のあるところに、もちろん今は大企業も円高とかで大変なんですけれども、やっぱり相対的に負担能力のあるところにお願いするというのが当たり前の考え方だと思います。
 復興国債の方なんですけれども、藤井公述人の資料によりますと、復興国債を日銀が買い切りオペで買うと。これも非常時ですからあり得ることかと思うんですが、それだけやりますと、国会でも長い間インフレターゲット論の議論がありまして、いろんな中央銀行としての規律の問題とかありますので、それを全面的に否定するわけではありませんが、やっぱり民間も引き受けてもらうという発想が重要かと思います。その点では、菊池公述人が言われたように、内部資金が余っている企業の、そのお金が巡り巡って投機マネーに流れてまた円高なんかになるよりは、やっぱりこの国難を背負ってもらうといいますか、そういう民間の余っている余剰資金に復興国債を引き受けてもらうという考え方について菊池公述人と藤井公述人にお伺いしたいと思います。

○公述人(菊池英博君) 確かに、復興財源をどう考えるか、これは決して今回の復興財源だけじゃなくて、デフレ脱却財源ですね、これをどう考えるかという中でまず復興財源から入ると、こういうように私自身は考えたいと思っているわけです。
 それで、まさにこういうときには、何回も申し上げますけれども、やっぱり財源というのは、まず第一に本当に特別会計の中に財源がないのかどうか。野田財務大臣はありませんとおっしゃいますが、私が分析いたしましたところ、実は手元に資料ございますけど、二〇〇九年度の特別会計、昨年の三月決算したのを見ますと、八十兆円埋蔵金はございます。これは社会保障を除いてですよ。そのうち幾つか何かすぐ使えないのもありますけれども、四、五十兆はこれはもう法律を改正するだけで使えます。ですから、こういうものはまず危機に際してきちっと放出して、それをまず財源の第一にすべきじゃないかと思いますね。だから、増税ということをおっしゃる前にはまずこれをしっかりして、これが実は一番大切な、まあ何というんでしょうか、財政規律のイロハじゃないかと思っているんですが、そういうことをまずすべきだと思います。
 それから二番目には、確かにそれだけでも足りません。ですから、その次についてはやっぱり建設国債と、あるいは復興国債と名付けるか、いずれにしてもそういうものを出す必要があると。
 そのときには、先ほどもちょっと触れましたけれども、過去、例えば十年間ぐらい見て、一番、内部留保、蓄積の高い企業はどこかといえば、これは有価証券報告書を見ればすぐ分かることですけれども、そういうところにやっぱり負担していただくということだと思いますよ。そして、これをほっておきますと、結局そういう方たちも国内も投資できなくなっちゃうんですよね、投資しようと思ったって、到底。
 例えば、法人税を今回下げるというふうにおっしゃって、民主党さんはそういう法案も出しておられますけれども、しかし逆に言えば、余剰金がそんなにあって、そのうち法人税を下げるのは本当に適切かなと私もちょっと個人的には思わざるを得ないんですね。そして、法人税を下げるならちゃんと目的をはっきりして、投資減税と申しましたけれども、ちゃんと雇用を育成する、そして正規社員を雇う、それを前提にするような形、ひも付きにすべきだというのが私の考え方なんですね。
 それで、いずれにしても、今回の場合には、災害の方に戻りますが、やはり大企業がそういうふうな形で余剰金があるんですから、大企業だけじゃありません、中小企業さんでもやっぱり、じゃ、今のところあるからちょっと協力しようという方もいらっしゃるかと思いますよ。日本人、今回見ても、物すごく協力的ですよね。だから、そういうことは政治主導できちっとやっていただいたらよろしいんじゃないかと思います。
 それからもう一つ、中央銀行に持たせると、それがかなり将来的に禍根を生じないだろうかという御案内ですよね。これは確かにそうなんですけれども、日本が今考えなければいけないことは、対外的には債権国なんですよ。純債権が二百七十兆あるんですよ。それで、その収入だけで、利息、配当は十五兆から二十兆近く毎年来ているわけです。それ、国内がデフレだから、みんな使わないから、また海外へ再投資している。再投資すると、ドルになっちゃって円高になってみんな損しちゃう。まさにそういう物すごいジレンマに陥っちゃったんですね。
 ですから、これを流動化して国内に使ってもらうためには、建設国債を出して日銀にやっぱり、まあ私は日銀の直引受けじゃなくて、先ほど大恐慌のときにアメリカがやったというような形ですね、つまり、今日例えば五兆出しましたよ、そうしたら日銀は市場に出ている既発債、既に発行している債を五兆買えばいいんです。市場で資金がツーツーだったら金利は上がりませんよ。ですから、そういう操作をきちっとやっていけばいいんじゃないか。
 それで結局、じゃ日銀の保有国債がかなり累増してくるかもしれません。しかし、日本経済全体から見ますと、対外的に債権があれば、日銀がその部分を国債として保有して市場に資金を出しているということは、対外債権を国内で一部流動化しているということなんですよ、流れでいいましてね。ですから、これはもっとやってもいいんだと、私はこういうふうに考えております。

○公述人(藤井聡君) 御質問の点、国債の管理といいましょうか、それのどういうふうに運用していくかというところでございますが、緊急提言の四ページ、五ページ辺りにその辺り記載させていただいているんですけど。
 基本的に私のストーリーとして考えておりますのは、まず現状のアコードがなくても、市中から相当程度、国債というものは資金を調達することができるだろうというのが一点であります。ただ、大量に出し続けておりますと、そのうち金利の管理が難しくなってくるかもしれないという意味で、最終的にアコードできちんとそれを抑えておこうというのが、これがストーリーであります。
 あとは細かいところなんですけれども、市中で国債をより効率的に調達していくための幾つかのテクニカルな方法があろうかと思います。これ小さい字で脚注で書かせていただいていたんですけれども、例えば政府系の金融資産を担保とした国債とか、あるいは利回り等を調整することで償還期限まで売却を抑制するような国債とか、これは、後者の方はアメリカの戦後のときにアメリカが実際にやったような経験もありますので、そういうことをやっていくことで、さらに、CDSの動向を見ながらいろいろと市場管理をきちんとしていくということをちゃんとウオッチしていくということも、民間の国債の管理の中で政府がちゃんとウオッチしておけばいいだろうと。しかも、そこで結構やばいなということに、危ないなということになりましても、アコードがあればそれできちんと安全だということで、もう盤石の体制で国債による資金調達というのは可能であるというふうに技術的には考えております。

○大門実紀史君 どうもありがとうございました。
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