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○大門実紀史君 大門でございます。 今日が最後の審議ということで、ちょっと名残惜しいものがございますけれども、まだまだ深めなきゃいけない問題点があると私は思っておりますが、今日は中小企業融資、セーフティーネット保証における銀行の姿勢について何点か質問したいというふうに思います。 セーフティーネット保証の中で、ノンバンクとか商工ローンから借りているというだけで保証協会に門前払いをされるという例がこの間たくさん出ております。事業者にとっては、ノンバンク、商工ローンから借りるというのは、そもそも銀行が貸してくれないから借りざるを得ないとか、あるいはちょっとしたつなぎで借りるという場合が多いわけでございまして、必ずしも多重債務に陥っているというふうなこととは限らないわけでございます。この辺の人たちが今一番最前線で融資に困っているわけです。 仮に多重債務と言われる人の場合でも、多重債務問題改善プログラムという政府の大方針がございますが、その中では、そういう場合でも政府系金融機関等は、窓口に来たら、きちっと債務整理をしてもらうとか、そういう相談に乗るべきだというふうになっておりまして、保証協会がとにかく門前払いをするというのは許されないことでございます。 この問題はこの間いろいろありましたので、さきに経済産業省に保証協会に対してこういうことのないようにという指導をお願いしたところでございますけれども、具体的にどういう指導をされたのか、ちょっと教えてもらえますか。 ○政府参考人(中小企業庁事業環境部長横尾英博君) お答え申し上げます。 緊急保証制度の運用につきましては、今委員御指摘の商工ローン等からの借入れの有無といったそういった形式的な事象のみでなく、中小・小規模企業の方の経営実態、特性を十分踏まえた上で判断をしていただきたいということで、その旨、二階大臣から各信用保証協会のトップに直接要請し、また文書でも徹底をしております。また、保証協会が現実に相談を受けた際に、仮に多重債務で苦しんでおられる方には必要に応じて専門家を紹介するなどの取組を行うこととしております。 この年末の資金繰り対策におきまして、改めて全国信用保証協会連合会を通じまして今の趣旨を、各信用保証協会で多重債務問題への対応をするようにということで申し入れて、要請をしてございます。 引き続き、中小・小規模企業の方の資金繰り支援に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。 ○大門実紀史君 ありがとうございます。早速対応していただきました。現場がどう具体的に改善されていくのかというのは引き続き注視していきますので、御努力お願いしたいと思います。 今は保証協会が門前払いしている例ですけれども、次に、保証協会がオーケーをしても、ノンバンクから借りているという理由だけで中身も見ずに、金融機関、銀行が拒否をしているという例がございます。これは具体例でお話ししたいんですけれども、中川大臣が金融円滑化大臣目安箱というのをつくられまして、そこにも寄せられている内容で、私のところにも来た内容でございますが。 もう具体的な話をした方がいいと思いますので北海道小樽市のWさんという方にしておきますが、この方は、十二月に政府のセーフティーネット保証を受けたいということで北陸銀行に相談をいたしました。当初、北陸銀行の窓口の担当者は問題ないということだったので保証協会に申請をして、保証協会もオーケーを出したと。正式に北陸銀行の小樽支店ですね、小樽支店に行ったところ、融資課長さんが、ノンバンクから借入れがあるので融資ができないと。そんなことはということで何度か交渉されたら、これ以上来るなら営業妨害に当たると厳しく門前払いをされたということでございます。 中身を聞きますと、このWさんという方は、ノンバンクの借入れといっても百三十万円ぐらいで、返済も滞っていませんし、多重債務でも何でもない方でございます。こんなのはおかしいということで、十二月八日ですか、中川大臣の目安箱にメールを送られたということでございます。 大臣、このメールお読みになりましたか。 ○国務大臣(中川昭一君) 目安箱をつくって約二か月、六十日ほどの間に私の手元に六百数十件いただいております。その中の一つとしてこれがあることは知っております。したがって、読みました。 ○大門実紀史君 六百数十件すべて読んでおられるということで、大したものだなというふうに思います。ちなみに、目安箱を始めたのは徳川吉宗でございますけれども、徳川吉宗も本当は全部読んでいなかったという話があるぐらいでございまして、大変感心をいたしました。 このWさんは、その後、北海道の財務局小樽出張所に行かれて改善を申し入れられました。財務局は非常に誠実な対応をしていただいて、北陸銀行の本社に連絡をするということもしてもらっていますし、北海道の財務課にも相談したら、こういう対応はあり得ないということでございましたので、これは金融庁を通じて、個別案件でもありますので、北陸銀行に改めて指導をお願いしているところでございます。 私、申し上げたいのは、このノンバンクだけではなくて、全体として保証協会がオーケーをしても銀行が拒否をするという例が増えております。これじゃ、せっかく政府の対策といいますか、セーフティーネット保証をやっても、現場で使われないというか、使えないことになってしまうわけでございます。是非、金融庁として、保証協会の保証が付いたものにはちゃんと銀行が融資するようにということを徹底してほしいと思いますが、金融庁、何か手を打ってもらいたいと思いますが、いかがですか。 ○政府参考人(金融庁監督局長三國谷勝範君) 私どもといたしましては、これまでも中小企業と連携しながら、各金融機関に対しまして、信用保証協会の緊急保証制度に関しまして中小・小規模企業の金融の円滑化に有効に活用されるよう対応することということを繰り返し要請してきているところでございます。 中小企業に対する円滑な金融は民間金融機関の最も重要な役割の一つであると認識しておりまして、引き続き緊急保証制度の周知徹底を含めまして、各般の施策に取り組んでまいりたいと考えております。 ○大門実紀史君 是非お願いしたいと思います。 この金融法案が通らないと何か中小企業は心配だと、だから早くという話が、何かあたかもそういうことばかり言われているんですけれども、例えば保証が付いている、信用保証協会の保証が付いているものまで貸さないという現実があるわけですね。これは資本増強とか何だとか以前の問題で、現場で実際に起こっているのはこういう問題でございますので、今回の法案が通らなければ云々というのは、もうちょっと現場のことを勉強してほしいなと。違うレベルなんですよ。一〇〇%保証が付いても貸さないというのは違う別の問題なんですよね。是非、そういうふうにもっと現場を知ってほしいなというふうに思います。 さらに、銀行がセーフティーネット保証を積極的に使っているのかと、活用してくれているのかと思ったら、今度はまたとんでもない事例が出てきております。要するに、銀行のプロパー融資をこのセーフティーネット保証、緊急保証を使って付け替えをやろうということが起きております。特に顕著なのが、自治体も融資制度、政府の制度と併せて自治体の緊急融資制度をどんどんつくっておりますけれども、そこのところに銀行がどんどん入り込んでいるという例ですね。 大阪市で申し上げますと、十月三十一日から一日五百人以上の申請を緊急融資で受けて、そのときに金融機関の担当者が一人で十企業以上の白紙委任状と書類を持って申し込みに来ているとか、これは大阪市はびっくりいたしまして、これは一部の金融機関がこの緊急保証制度を悪用して、自分たちが元々貸していた借金の付け替えをやっているんじゃないかということで、十一月二十一日から金融機関による代理申請を当面禁止をいたしました。これは熊本県でも起きております。 御存じのとおり、この緊急保証制度というのは、過去の借金を返すために使ってはいけないということになっているわけですね。ところが、銀行の方はこの制度を利用して、悪用してですね、過去の借金の付け替えをねらったと。つまり、中小企業にこの制度を使って融資をさせて、自分たちの過去の融資を返させると、新たに融資した分は一〇〇%保証ですから何かあれば信用保証協会が穴埋めしてくれると、これを悪用している例でございます。 今、各自治体から上がっている声としては、こんなのはもう銀行のモラルハザードじゃないかと。本来困っている人のための制度なので、国がきちっとこういう付け替えなどを絶対やらないように金融機関を指導してほしいという自治体から声が上がっております。 金融庁、これは、こんな付け替えは本当にけしからぬ話だと思いますので、具体的にこの問題だけで指導を徹底してほしいと思いますが、いかがですか。 ○政府参考人(三國谷勝範君) お答えいたします。 政府といたしましては、現下の厳しい経済環境の中で、中小・小規模企業の資金繰りを支援することを目的として緊急保証制度を実施しているところであります。仮に本制度の利用に際しまして御指摘のようないわゆる旧債振替が行われるとすれば、制度の趣旨に反するものであると考えているところでございます。 私どもといたしましては、中小企業と連携しながら、この緊急保証制度の活用に当たり、いわゆる旧債振替、これを行わないこと、こういったことを含めまして、制度の趣旨を踏まえた円滑な資金供給の確保に一層努めるよう全国の金融機関に対してこれは文書により要請を行っているところでございますが、今後とも中小企業に対する円滑な金融、これが適切に行われますよう各般の施策に取り組んでまいりたいと考えております。 ○大門実紀史君 大臣、一言お伺いしたいんですけれども、このさっき言いました保証協会の保証が付いていても貸さないとか、こういう付け替えをやると、こういう銀行の姿勢、このどさくさ紛れにいろんなことをやろうという、に対して大臣からも一言厳しい御発言をいただきたいというふうに思います。 ○国務大臣(中川昭一君) その付け替えとか保証が付いたのに貸さないとか、さっきの、私も銀行員だったんですけど、銀行の窓口にお客さんが来たら営業妨害だぞというのはちょっと信じられないですね、それが本当だとすれば。 いずれにしても、そういうどさくさ紛れ等々は絶対にあってはならないことだというふうに思っております。 ○大門実紀史君 もう今の大臣の答弁を全国の金融機関に流してほしいというふうに思います。 今、全体として、とにかく借金している人がますます大変な事態なんですけれども、ちょっと違う種類の話ですが、サラ金問題をずっと私取り上げてまいりまして、今焦点となっているのは、貸金業は、貸金業法改正されまして、いわゆる過払い金、サラ金に払い過ぎたお金を当然返してもらうべきなんですけれども、なかなか自ら進んで返さないと。高金利のまま、まだ取立てをやっているとか、過払い金の返還請求すると、時効だとかいろんなことを言って拒否をするというふうなことがまだ続いております。 これは一般論としてまず大臣に、これも基本的な考えですのでお伺いしたいと思いますけど、そもそも払い過ぎた、取られ過ぎたお金でございますから、これはもう法的にどうこう言う前に、企業の社会的責任、道義的責任として、自ら進んで債務者に過払い金は返す、あるいは計算し直すということを当然やるべきだというふうに思います。 もう一つは、貸金業法改正のときに、予算委員会でしたか、議論したとき、与謝野大臣でございましたけど、サラ金というのは実はみんな大銀行の子会社なんです。実質的には大銀行がやっているようなものなんですね。与謝野大臣は、一流銀行と思ってきたようなところが近ごろこんなことをやっているのは不愉快だという発言を、まあテレビ放映でしたから、されて大変話題になりました。ですから、あのときからもう続いている問題ですが、大銀行の姿勢そのものなんです、このサラ金問題というのはですね。 例えば、御存じない方いらっしゃると思います、アコムというのは三菱東京UFJですね。プロミスは三井住友です。レイクは新生銀行です。こういうところの子会社でございますので、銀行そのものが、今申し上げた過払い金を返すことに消極的というか、できれば抵抗しているというのが今の状況でございます。 こういう大銀行ともあろうところが、これ当然、普通なら法律違反でございますから、そんなのは進んで返すべきだと思うんですけれども、こういう銀行の姿勢について、大臣、いかが思われますか。 ○国務大臣(中川昭一君) 法律的な問題ということは当然あるわけでございます。 一般論として、親会社がいろいろいるという例はあるんだろうと思いますが、こういう問題というのは、いわゆるサラ金の過払い問題というのは、社会的にもいろんな問題を起こしたわけでございまして、だからこそルールが改正されたわけでございます。そのルールと、そしてまた貸金業者のプロたちの私はプロ意識というものでこの問題は、法律を別にすれば、このプロ意識できちっと対応すべき問題だろうというふうに思っております。 ○大門実紀史君 私もそう思うんですね。企業としてきちっとやるつもりならば、こんな取り過ぎたお金なんか返すのが当たり前でございますので、プロ意識といいますか、そういうことは求められるというふうに思います。 ちょっと金融庁に具体的にお聞きいたしますけど、法律的に過払い金返さないから行政処分をするというふうな仕組みになっていないのは十分承知をしております。しかし、貸金業法改正に至る経過いろいろありましたけど、金融庁もその後の多重債務対策も含めてこの問題ではかなり頑張ってこられたわけですね。そういう点でいきますと、やっぱりこの過払い金、本来速やかに自ら進んで返すべきもの。しかし、法的に返さないからといって行政処分とかにならないのは分かっておりますけれども、金融庁の今までの姿勢からすると、やっぱり返していってほしいと思われているのじゃないかというふうに思います。 何か、この業界あるいは各サラ金、大銀行に対して、何らかの過払い金を返す方向で努力してもらうような要請をしてもらいたいというふうに思いますが、いかがですか。 ○政府参考人(三國谷勝範君) ただいま先生御指摘になりましたとおり、これは民事上の権利調整あるいは最終的に司法判断ということもございますので、監督当局としての行政の対応につきましては慎重であるべきところがございます。 他方、貸金業者の過払い金返還請求への対応に関しましては、御指摘の点も含めまして様々な御批判があるところと承知しております。このため、貸金業法上の自主規制機関であります日本貸金業協会において、実態を踏まえまして業界としてどのような改善が可能であるか、これを検討してもらうことを考えているところでございます。 ○大門実紀史君 今の答弁で結構です。引き続き努力をしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 |
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