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○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。 この間、防衛族としての額賀大臣にばかり質問をしてまいりまして、失礼なこともあったかと思いますが、それはそれでまたやらせてもらいますけれども、今日は国際派としての額賀大臣と前向きな議論ができればというふうに思っております。IDAに関連してODA並びに国際連帯税に対する大臣のお考えを聞きたいと思います。 額賀大臣は、何年か前、アフリカのIPU会議、私も御一緒させてもらいまして、世界を回ってこられたというふうに思いますけれども、ODAにもいろいろ御見識があるというふうに思いますので、幾つかお尋ねしたいと思います。 まず、日本のODAの実績が世界で三位だったのが五位に後退したということで、福田総理が何か慌てられて、今度の骨太方針にODA予算を増額を盛り込むというふうに、そういう報道もされておりますけれども、額賀大臣はいかがお考えでしょうか。 ○国務大臣(額賀福志郎君) ODAというのは、やっぱり日本が国際社会の中で共に栄えていく、共存をしていく、あるいはまたアジアを中心とした発展途上国の皆さん方がきちっと経済基盤を築いていく、国民生活の基盤を築いていく上で大きな役割を果たしてきたというふうに思っております。 今、委員がおっしゃるように、二〇〇七年のODA実績は、国際機関への出資、拠出が特殊要因により大幅に減少した一方で、無償資金協力及び技術協力はおおむね前年度並みが果たされておりますので、そこは一時的な現象であって心配がないというふうに思っております。 我が国が援助実績の順位を前年の三位から五位に下げた要因としては、委員も御承知でありますが、国際機関への出資、拠出について少なくなったという特殊要因があったことであります。あるいはまた、為替のユーロ高傾向が欧州の援助実績ドル換算の増加要因となっていると、そういうことが重なり合っているものだというふうに思っております。 ODAの事業量については、被援助国側の需要、それから円借款の回収動向、為替動向、そういうことにも左右されることがあるわけでありますけれども、円借款を積極的に活用することによってこれからも国際公約を着実に果たしていくような段取りをつくっていきたいというふうに思っております。 ○大門実紀史君 ただ、額としてやっぱり減っているのは事実なところがありますが、この間ちょっと減ってきましたけれども、増やしていこうという、額として増やしていこうという点はいかがお考えでしょうか。 ○国務大臣(額賀福志郎君) 骨太方針二〇〇六ということがありまして、これは各分野において歳出削減を図っているわけであります。これは社会保障関係も二千二百億円ずつ減額していただいているということ、そういうことも考えて、一般会計上はこの歳出削減を図っていく基本方針は変わらない。その代わり、その国々の状況に応じて、円借款とか、あるいは集中的に行うとか、いろいろ工夫をしながら対応していくことが大事であるというふうに思います。 ○大門実紀史君 私もODAはもう四回、八か国調査に行かせていただいて、ODA参議院の特別委員会ございますけれども、それにもずっと参加してまいりました。 何年か前は、国の中が大変だと、外国に援助する余裕があるのかということで、どっちかというと減らせ減らせという議論があって、今度は国別ランクが落ちると増やさなきゃといって慌てると。そういうことで一喜一憂してやるんじゃなくて、参議院では特別委員会まで設けて、ODAの額だけじゃなくて、中身、地域、やり方をちゃんとみんなで検討しようというふうになっているわけですから、ランクが落ちたからすぐ増やそうというような余りメンツにこだわるようなことではなくて、本当に中身を考えていかなきゃいけないというふうに思っているところで、その辺は大臣と一致するんじゃないかと思います。 このIDAへの出資というのはODA実績にカウントされると思いますけれども、参考人で結構ですけれども。 ○政府参考人(玉木林太郎君) IDAへの拠出もODA実績としてカウントされております。 ○大門実紀史君 私は、このODAの今後を考えるときに、今回のIDAをどう位置付けるかといいますか、ますます重要になってくるというふうに思っております。 ODAというのは今巨大化、複雑化しておりまして、金額でいっても、九七年に比べても〇五年で金額も倍加しております、アフリカが増えているわけですけれども。ODAを融資する、何といいますか、援助チャンネルといいますか、ルートといいますか、経路も複雑化して、なおかつ国の数も今もう六十か国以上ですかね、最初は五、六か国から始めたのが今は六十か国以上になっておりますし、今問題になっているのは新しいドナー国の増加ということで、中国とかブラジルとかインドとかロシアとか、何を考えてODAをやっているのか不透明な部分があるから、そういう新興国のドナー国増えているんで、その基準を設けようという話も出ているところでございます。 そういう点で、IDAの役割について、今の新興国の話でいきますと、どうも今までの従来のドナー国と違う基準で援助しているんではないかとか、そういうことが言われておりまして、いろいろ問題点もあるのかないのか、検討が必要だというところはあると思いますが、まず、二国間ODA、新興国も含めて、ODAというのは多国間ODAと二国間ODAがあるわけですけれども、二国間ODAの今の現状について、大臣、お考えがもしあれば、お聞かせいただきたいと思います。 ○国務大臣(額賀福志郎君) 大門委員もおっしゃいましたけれども、例えば、お金だけではなくて、外交力の強化を図るという意味で、十九年度、二十年度予算において合わせて十一大使館を新設していますね。それから、外務省の定員を百五十人の純増を含む三百六十六人のマンパワーの増加をしていると。これ、国会の先生方の御提言を踏まえて、そういう対応策を、お金だけではなくて有機的に情報を仕入れたり、あるいはまた我が国の考え方をお伝えしたりとか、そういう形でマンパワーを活用しているところがあるわけでございます。 二国間の援助については、途上国の発展を通じて二国間の連携、それから共通の認識、そういったものをつくっていくために非常に大事なものであるというふうに思っております。これは当然、戦後ずっと我々が続けてきたことでありまして、アジアの中で特別にそういう二国間の関係を強くしてきたと思っております。 一方で、国際機関の関係も、やっぱり国際機関が持っているノウハウとか蓄積だとかあるいは政治的な中立性だとか、そういうことを大事にしながら、我が国の存在感、先進国としての国際社会での責任を果たす上で一定の私は意味を持っているものと思っております。 したがって、二国間の援助と国際機関に対する支援と、これが補完的にというか、うまく整合性を持った形で地域社会にあるいは二国間にしっかりと補完する形で貢献がなされていくことが望ましいというふうに思っております。 ○大門実紀史君 おっしゃるとおりだと思います。 私、二国間ODAは、新興国だけではなくて、例えば先進国だって、それほどいつも動機が純粋とは限らない部分があると思うんですね。 アフリカは、やっぱり今、世銀が入って経済底上げして、国際金融機関が入りたいと、特に米英のそういう投資をやりたいというようなことがあったり、日本もアフリカに支援を強化するのは国連での支持が欲しいとか、いろんなことが絡みますので、二国間は全部否定はしませんけれども、やはり多国間ODAですね、これはやっぱりどちらかというと私はそちらの比重を高めていくべきではないかなというふうに思っている意味でいくと、このIDAの問題なんですけれども、多国間ODAに占めるIDAの比率というのは実は下がっておりまして、ちょっと調べてみましたら、七〇年代は多国間ODA全体に占めるIDAの比率というのは四割ぐらいあったんですけれども、もう最近は二割ぐらいに落ち込んでいるというところがあります。そういう点では、特にIDAは、もうお話があったとおり、最貧国に対してやるということで、一番重要なところにやるというふうに思っておりますので、このIDAをODAの中に位置付けていくこと、日本も位置付けていくということが必要じゃないかなというふうに思います。 そういう点で、IDAは発展させていくことが大切だと思うんですけれども、国連のミレニアム開発目標というのが二〇〇〇年に策定されまして、これは貧困削減とか感染症の防止とか乳幼児の死亡率をなくすと、途上国のですね、二〇一五年までに達成するという目標を掲げておりますけれども、これが本当に実現できるのかということが今実は深刻なテーマになっております。そのための支援財源もどうするのかと、支援の財源はどうするのかというのがあります。 IDAの場合ですと各政府が出資をするわけですが、日本だって財政大変ですから、一定の限界がどこかで参ります。その点で、今ヨーロッパなどでは、そういう国連のミレニアム目標を達成しよう、貧困削減やろう、世界の飢餓なくそうということで、その財源確保としてフォーラムをつくったりしておりまして、そこで議論されているのが国際連帯税というものでございます。 先日、日本の国会でも超党派で議員連盟が立ち上がりまして、自民党から共産党まで、峰崎委員長も私もメンバーでございますけれども、まだ立ち上がったばかりで、これから研究、検討を重ねていくということになると思いますけれども、いずれにせよ、発展途上国支援の財政をどう確保していくかということがテーマになろうかと思います。何らかの国際的に連帯した課税ができるのかできないかということを研究しようということで、具体的になると各党少しずつ違いが出るかも分かりませんけど、私などは為替取引に課税するトービン税がいいかと思っているんですが。 今、例えばフランスでは、航空税、国内線と国際線に一ユーロから四十ユーロぐらいですか、一ユーロというと百四、五十円ですか、取るというのから、国際線だと高くなるとありますが、それが約日本円にすると二百五十億ぐらいの財源になっているかと思います。それを途上国の貧困撲滅のために、マラリアとか、使われているという、そういうことも一つの案です。 そういうものが国際連帯税でございますけれども、こういうことを考えようというのは私は積極的な方向だと思いますし、ヨーロッパではフォーラム開かれておりまして、日本も参加していくべきではないかなというふうにも思っているところですけれども、このミレニアム開発目標達成との関係で、こういうこともこれから考えていかなきゃいけないというふうに思いますけど、額賀大臣の政治家としてのお考えでも結構ですから、お聞かせいただければと思います。 ○国務大臣(額賀福志郎君) 今、大門委員が御指摘のいわゆる国際連帯税に関連をして各国で取り組んでおられるということは承知をいたしております。 おっしゃるように、航空券連帯税というのは、エイズだとか結核だとかマラリア対策の医薬品供給のために、基金であるユニットエイドに拠出するための資金源として航空券に課税する制度で、フランスや韓国や、八か国が導入していると、こう聞いております。 今後、我が国において、今のところ議論が盛り上がっているわけではないんだけれども、委員が御指摘のように、議員連盟も立ち上がったということでございますから、大いに議論をしていただいて、国民の皆さん方に理解される中で考えていくことが適切であるというふうに思っております。 ミレニアム開発については、我々も、アジアの経済がやっぱり貧困あるいはまた途上国の段階から今や世界の経済をリードするような力を得てきた、それは戦後日本が取り組んできた、経済基盤に若干の貢献をしてきたことが効果があったものというふうに国民の皆さん方も考えているところもあると思いますし、そういう経験を生かして、アフリカに対してもそういう経済基盤、インフラ整備等々について、我々が何ができるかということについて、今度のTICAD会議もありますし、そういうことについて我々も貢献をしていきたいというふうに思っております。ODAだけではなくて民間の力も活用しながら、どういうふうにそういう国民生活基盤とか経済基盤、産業基盤、そういったものがつくられていくのか、JBIC円借款等々も活用しながら考えていくことが適切であろうというふうに思います。 ○大門実紀史君 その議員連盟は前谷垣財務大臣も顧問になっておられますので、是非、額賀大臣も顧問になっていただければというお願いを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 |
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