国会質問

● ● ● ●  大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2026年7月8日 参議院 デジタルAI特 防衛省のAIシステムとパランティアの関係
<赤旗記事>

2026年7月10日(金)

米指揮下「専守防衛」逸脱の危険
自衛隊AI導入 大門氏が告発
参院特別委

(写真)質問する大門実紀史議員
=8日、参院デジAI特委

 日本共産党の大門実紀史議員は8日の参院デジタル社会形成・人工知能活用特別委員会で、米軍需企業のパランティア・テクノロジーズ社のAI(人工知能)システムの導入を自衛隊が検討しているとの報道を示し、同システム導入で自衛隊が米国の指揮系統に組み込まれ、「専守防衛」を逸脱し先制攻撃を行う危険があると告発しました。

 同社は、AIの判断で標的の特定、攻撃・殺傷までを短時間で行い、大量殺りくが可能なAI指揮統制システムを提供しています。大門氏は、防衛省は「AI活用推進基本方針」で「人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図がない」としていることなどを示し、同社と契約するなどあり得ないと追及しました。

 自衛隊が同社のAIシステムを使用する米軍と共同演習を行ってきたことなども指摘。米軍との連携を重視すれば、同社のシステムを導入せざるを得ないのではないかとただしました。

 防衛省の吉野幸治サイバーセキュリティ・情報化審議官は「導入を決めていない」としつつ「日米が緊密に連携し共同対処できるようAIの活動を推進していくことは重要だ」などと述べ、導入の可能性を否定しませんでした。

 大門氏は、日本と同じ米国の同盟国である英国やドイツ、フランスはいったんは同社と契約したが、自国の指揮統制の支障になることなどへの懸念から契約をやめたと指摘。日本が同社システムを導入すれば米国の指揮系統に組み込まれる恐れがあり、AIには「専守防衛」の考えがなく先制攻撃のリスクもあることから、「導入をやめるべきだ」と要求しました。

<議事録>(未定稿)

○大門実紀史君 大門です。
 四月にこの委員会でAIの軍事利用について取り上げました。この六月、七月に、NHKの「クローズアップ現代」、またお配りいたしています朝日を含めた全国紙、あと「エコノミスト」ですかね、急速にこのAIの軍事利用について取り上げられてきております。恐らく全体の認識として、AI兵器というのは火薬、核兵器に次ぐ第三の軍事革命というふうに位置付けられているんではないかと、それで注目が集まってきているんではないかと思います。
 改めてこの問題を取り上げたいと思いますが、まず、防衛省のAI活用の方針について聞きます。
 防衛省は今、AI活用推進基本方針というのを出されておりまして、その中で、我が国は、人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図がないということを表明されております。つまり、ドローンなど、AI搭載したドローンが、この委員会でも取り上げましたけど、自分でターゲットを見付けて、自分の判断で何のためらいもなく爆撃したり、攻撃したり、殺傷するということですね。イスラエルのガザ攻撃やイランの、アメリカのイラン攻撃でも使われたこのシステム、AIシステムですね。日本は、こういういわゆる自律型致死兵器システムというらしいですね、キラーロボットという言い方もするらしいですが、これは開発しない、使わないということを表明されていて、AIと自律性の責任ある軍事利用に関する政治宣言という、各国が賛同した、AIの使い方については気を付けようというような政治宣言にも日本は参加されています、防衛省は参加されております。
 要するに、今何が問題になっているかというと、戦争で、人間ならGPS使っても、標的を決めて、標的を探して、確定して攻撃するのに数時間は掛かるというのを、AIを導入しますと、僅か数分でターゲットを決めて、何のためらいもなく攻撃すると。短時間で大量の殺りくが行われてしまうという点が世界的にも問題になっているということなんですね。
 防衛省は、今申し上げたようなAI活用推進基本計画で今言ったことを述べておられて、こういうキラーロボット、自律型致死兵器システムについては開発しないと、使わないということを表明されておりますけれども、それは堅持されているんでしょうか。

○政府参考人(吉野幸治君) お答えいたします。
 今委員御指摘ございました、令和六年七月に策定いたしました防衛省AI活用推進基本方針におきまして、我が国は、人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図がない旨表明していると記載してございます。その考え方に変わりはございません。
 その上で、同じくこの防衛省のAI活用推進基本方針に記載ございますが、AIが行うのは人間の判断のサポートであって、その活用に当たっては人間の関与を確保する必要があるとも記載がございます。この考え方についても変更はございません。

○大門実紀史君 つまり、人間の関与を大事にするということですよね。
 それで、資料をお配りいたしましたけれども、アメリカの軍事用のAI開発の先端企業が、パランティアですね、これはこの委員会でも四月に詳しく取り上げさせてもらいました、パランティアについてはですね。まさに、今申し上げたAI、自律型殺傷兵器のシステムを開発した先端企業でございます。
 今のその防衛省の活用方針からすると、こういうキラーロボットの最先端のAI、テクノロジーを持っているパランティアというようなところと契約するというようなことは普通ならあり得ないというふうに思うわけでございますけれども、この報道のように、パランティア製のシステムを導入検討されているんでしょうか。

○政府参考人(吉野幸治君) お答えいたします。
 現在、AIを活用した高度なデータ処理、分析を背景に、意思決定のスピード、そして戦闘全体のテンポ、いわゆるバトルリズムはこれまでとは異なる速さとなってきていると認識してございます。防衛省・自衛隊といたしましても、指揮統制などの分野におきましてAIの活用を推進し、強い危機感を持って導入を進めていく必要があると考えてございます。
 他方で、指揮統制の分野におけるAIの活用に際しましては、我が国の主体的な意思決定を確保することが必要であると考えてございます。また、AIの活用に必要な我が国の機微なデータの取扱いにつきましても、我が国のコントロールの下で運用管理するといった主権性を確保していくことが不可欠と考えてございます。
 自衛隊の統合作戦を支える意思決定支援システムにつきましては、現時点で特定のシステムの導入を決めているものではございませんが、今申し上げたような観点もしっかりと踏まえて、国産技術も含め、複数の選択肢を視野に入れながら検討を進めているところでございます。

○大門実紀史君 アメリカのイラン攻撃のときに、二十四時間で一千か所を攻撃いたしましたんですね。それは、このパランティアのメイブンシステムがなければできなかったわけでありまして、このパランティアが一番得意にするのは、そういう攻撃型のAIの活用でございます。
 既に、防衛省は、この資料の二枚目の頭の方に書いてございますけれども、パランティアと契約したことが既にあるわけですよね。それで、もう一つは、これは立場は違いますけれども、日米同盟共同演習、軍事作戦、当然今もアメリカのこのパランティアが入っているAIシステムと一緒に演習とかされているわけであります。その上で、日本がこれから防衛省がAIシステムを導入していくということになりますと、当然アメリカとの連携、あるいは親和性、親和性というのは親しく和をする親和性ですが、そういうものから考えますと、パランティアのAIシステム等を導入せざるを得ないんではないかと、いやが応でもですね、そういう流れになると思いますが、いかがですか。

○政府参考人(吉野幸治君) お答えいたします。
 防衛省といたしましては、AIを活用した高度なデータ処理、分析を背景とした意思決定のスピードが飛躍的に高まっていると認識をしております。これは、今、先ほど申し上げたとおりです。
 日米が緊密に連携しながら共同対処できるようにAIの活動を推進していくこと、これは重要であると考えてございます。
 他方で、自衛隊による全ての活動に関しまして、その意思決定支援システムにおきましてAIが担いますのは、人間の判断のサポートでございます。意思決定そのものは、日本国憲法、国内法令等に基づきまして我が国の主体的な判断によって行われるものでございまして、その指揮命令系統は他国からも独立をしてございます。
 このため、日米が共同で対処するに当たりまして、必ずしも日米で同じ意思決定支援システムを導入する必要はないと考えてございます。
 いずれにいたしましても、自衛隊の統合作戦を支える意思決定支援システムにつきましては、国産技術も含めまして、複数の選択肢を視野に入れて検討しているところでございまして、我が国の主体的な判断に資するものとなるよう検討してまいる所存でございます。

○大門実紀史君 この資料、時間あれば細かく説明しますけど、要するに、防衛省の幹部あるいは与党の方の意見も入っていますかね。簡単に言いますと、そのAIといっても、指揮統制システムのAI、そこにおけるAIですね、これ日本とアメリカと違うもののシステムだと共同作戦に支障があるわけでございますので、そういう点でいいましたら、防衛省の幹部の方でさえ、このアメリカ製といいますか、パランティアですね、イコール、のシステムに委ねていいのかという声が上がっているわけでございます。
 で、御存じですかね、イギリス、ドイツ、フランスは、既にこのパランティア、アメリカとの関係でパランティアのシステムを導入しましたけれど、もう使わないというふうに判断したのは御存じですか、防衛省。

○政府参考人(吉野幸治君) 諸外国の状況につきまして様々な情報収集をしてございますが、詳細につきましては申し上げることは差し控えさせていただきます。

○大門実紀史君 つまり、アメリカの同盟国であります、日本と同じ、同盟国であるイギリスとか、あるいはNATOのドイツ、フランスは、つまり、パランティアのシステムを使うと、パランティアというのはアメリカのCIAのシステムとつながっておりますので、各国の情報が、自分たちで使うだけじゃない、AIを使うだけじゃなくて、アメリカのCIAに流れるんじゃないかと、なおかつ、指揮、それぞれの指揮統制システムに支障があるんじゃないかということでやめようということになっているわけですね。こういうことは十分、立場は違いますが、お考えになったらどうかと思います。
 もう一つは、私たちの立場からいうと、こういうシステムが、仮にも、今自民党も防衛省も日本は専守防衛という言い方しておりますけれど、AIのシステムそのものは、これを軍事活用いたしますと専守防衛という考え方がないんですよね。つまり、自律的、合理的に判断してターゲットを探して攻撃すると、ためらいなくするというときに、この専守防衛というよりもリスクを判断して、攻撃して壊滅した方がリスクが低いと判断したらAIというのはやっちゃうわけですよね。先制攻撃とか専守防衛とかいう考え方がないわけでございまして、この点からもAIを軍事利用するというのは危ないんではないかということを、これも本当に識者から指摘されているわけでございます。
 で、何よりも、これは以前にも指摘いたしましたが、パランティアというのは非常にモラルの低い企業でございまして、CIAとの結び付きが強いことと、アメリカでは移民の監視に低所得者の医療データを使うなどして大変人権侵害を起こしているところでございまして、一方、こんな企業ばっかりではなくて、アンソロピックですね、やっぱりAIを使う上でも倫理がちゃんと必要だと、人間の倫理が必要だという企業はトランプ政権からはじかれるというようなことがあって、全てがパランティアのような企業じゃないわけであります。
 そういう点から、どうしてもこのパランティアと契約しなきゃいけないとかそのシステムが必要ということにはならないというふうに思うわけでありますので、保守的な方からいってもアメリカの指揮系統に組み込まれていいのかと、私たちからしても先制攻撃的なシステムも、いや応なしに先制攻撃やっちゃうようなシステムになりますので、しかも、イギリス、ドイツ、フランスは一旦契約してやめる方向になっておりますので、そういう点からもやめるべきだということを改めて指摘して、質問を終わります。

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