<議事録>(未定稿)
○大門実紀史君 大門です。
財政金融委員会で質問するのは久しぶりでございます。よろしくお願いします。やっぱりこの第三委員会室っていいですね。何か、何となく議論が格調高く感じて、いいなと思っております。懐かしいでございます。
私の方は、現場の問題について、損保代理店問題について質問させていただきます。
この問題は、二〇一七年に最初にこの委員会で初めて質問させていただいて、今回で十三回目の質問になります。それぐらい問題が深いなと思っておりますけれども、片山大臣にお聞きするのは今日が初めてでございますので、よろしくお願いします。
若干経過を申し上げますと、資料を配っておりますけれども、損保業界というのは、大手の損保会社があって、東京海上とか損保ジャパンとかですね、あるわけですね。その大手損保会社が代理店と契約を結んで、代理店を通じて保険商品を販売する業務サービスを遂行するということでございます。その地域の中小代理店は、災害のときなどは被災者の保険申請などで地域のセーフティーネットの役割も果たしてきていると。そういう中小代理店が、このグラフの、一番左のグラフの上の括弧でございますが、専業代理店、全国で二万数千社ございます。皆さん地域密着型で大変頑張っておられます。
ところが、この大手損保会社の方が一方的に代理店の手数料を決めて減らしたり、あるいは売上げが少ない代理店に廃業を迫るというようなことが横行してきたわけでありまして、いわゆる優越的地位の濫用と言われるような事案が平然と行われてきたわけでございます。
それで、九年前、二〇一三年三月のこの委員会で、当時の麻生太郎金融担当大臣に、大手のですね、余り理不尽なことさせないようにということで金融庁に手を打ってほしいという質問しましたら、麻生さんが、中小代理店は地域経済の重要な担い手だと、大事な存在だというふうにおっしゃっていただいて、実態を調べて必要なことをやりますと、かなり踏み込んだ答弁をしていただいて、金融庁も大変頑張っていただいて、その後、大手損保の露骨な代理店いじめ、あからさまな事例はかなり少なくなってきたというのが現状です。麻生大臣の後の鈴木金融担当大臣、加藤金融担当大臣も継続して御尽力をいただきました。
まだまだ問題もありますので、いろいろ改善はしてきましたし、監督指針にも代理店のことを入れてもらったりして前進はしてきているんですけれども、引き続き、片山大臣もこの問題で御尽力をお願いしたいと思いますが、まずいかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 損保代理店、損害保険代理店は、損害保険会社と顧客をつなぐ役割を担っていただいていて、特に中小の代理店さんが地域密着で地域における保険ニーズを酌み取って保険商品を販売していただいている重要な主体であるというふうに認識をしております。
こうした代理店の役割踏まえまして、損保会社には、例えば、代理店手数料の設定等の際にも一方的な押し付けとならないよう、代理店側の意見にしっかりと耳を傾けて丁寧な対応に努めていただきたいと考えており、これまでも金融庁として、損保会社に対して、そうした取組を業界との意見交換会等においてもう何度も何度も繰り返して求めてきております。
また、昨年の八月には、保険会社向けの総合的な監督指針、これを改正いたしまして、中小の代理店から課題を指摘されることの多いこの代理店手数料ポイント制度ですね、委員にもずっと御指摘をいただいている、これについて、損害保険会社が、規模、増収に偏ることなく代理店の業務品質を重視して、業務品質の具体的な指標について顧客にとってサービス向上に資するものとすること等を求めているところで、今後も適切な運営となるよう、しっかりと取り組ませていただきたいと思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
また、この問題は党派を超えた各党の先生方の御協力があった、応援があったから前進してきたというふうに思います。特に、参議院のこの財政金融委員会の先生方のお力添えが大変有効に働いたと思います。西田先生、もう大御所で、公取委への働きかけ、大阪の集会にまで足を運んでいただきましたし、船橋先生もこの前質問していただきましたし、委員長も、宮本委員長もいろいろ御理解をいただいて、亡くなられましたけど、大塚耕平さんが大変力を入れていただいたし、上田先生も院内集会来てもらったり、立憲民主党の先生は、各地域で衆参共に議員の皆さんが力添えをいただいておりまして、本当に党派を超えて応援してもらっています。また、全国から、一年に一度、院内集会ということで、中小の代理店の方が百数十名規模で集まられて、そこにも金融庁も出てもらって報告してもらったり、各党の先生方も来てもらうということで、非常にみんなで応援しようというテーマになっている、そういう問題でございます。
一番の問題は、今も触れられましたけど、大手損保が一方的に手数料を決めて、それを代理店に押し付けると、一方的に手数料を下げるということがいまだ続いている問題です。
その仕組みというのは、ちょっと私たち、普通では余り常識的に考えられないんですけど、大手損保と代理店というのは一応合意の上に委託契約を結ぶわけですね。一応これは合意の上で結びます。包括的な契約を結びます。
しかし、それとは別に手数料規定というのを設けるんですね。この手数料規定というのが、大手損保会社の方が一方的に代理店をポイントを付けて評価をして、手数料を一方的に決めるという別規定になっております。これまで合意していないのに、別規定のところでぽんぽん手数料下げたりするわけですね。
大手の言い分は、委託契約を結んだんだから、その手数料規定も込みなんだと、認めているはずなんだと。そんなこと言われたって、毎年ころころ変わるのに合意するわけありませんけれど、その問題が、委託契約の問題があって、それを一方的に、手数料を一方的に減額したりするのは余りひどいんじゃないかということで、優越的地位の濫用、力関係を利用してということになっていて、これは最大の問題でございます。
そして、資料の二枚目に、大臣おっしゃっていただいたように、そういうことがあったので、監督指針で、ちゃんと協議して合意して手数料を決めなさいと、「協議・合意により決定されている。」という言い方をしてもらって、本来、協議と合意によって決定されているはずだと、そういうものだということを示してもらって、逆に言えば、さっき言った実態が違うんじゃないかということを、本当の意味で協議、合意のものにしてほしいという意味の監督指針が出されたわけでございます。
局長で結構です。改めて、この意義をちょっと教えてくれますか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。
ただいまお尋ねの監督指針の記載につきましては、損害保険会社と保険代理店の委託契約は事業者同士の対等な契約であり、代理店手数料を含め、よく話し合った上で合意に至るべきという一般的な原則を述べたものでございます。
一方、一部の保険代理店からは、例えば代理店手数料体系の見直しがあった場合などに損害保険会社から説明がなかったといった、代理店手数料算出方法の運用上の懸念が示されていることは承知してございます。
金融庁といたしましては、こうした指摘も踏まえまして、損害保険会社による代理店への説明や協議が一方的なものとならないよう、引き続き損保会社に対しまして丁寧な対応を促してまいりたいと思っています。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
せっかくこの監督指針を出していただいたんですけれど、なかなか大手損保の方は、その金融庁の趣旨をやろうと、そのままやろうとしないということで、ある大手損保の内部文書を入手いたしまして、どこの会社か金融庁には名前をお伝えしてありますが、あえてここでは名前出しません。是非早急に改善してほしいという思いがあって今日は名前出しませんが、入手した資料というのは、もう名前を言えばすぐ分かる大きな大手損保の社長さんが社内の所管部局に問い合わせた文書です。それは何かといいますと、先ほどの監督指針に、手数料というのは代理店と協議し、合意により決定されているはずだと、そうされるべきだというふうに出てきているけれども、監督指針に出てきているが、それに対して合意なんかしていないというふうな異議申立てをする代理店が出てきたらどう対応したらいいのかという社長さんの問合せに社内の担当部局が答えている、そういう文書でございます。
要するに、丁寧な通知があれば足りるんだと、協議の必要はない、あくまで通知して説明するだけと。それでも納得しない場合、そういう異議申立てをする代理店があったら、営業店に呼んで、営業店を呼んでですね、行くんじゃなくて、説明、対談、面談記録を保管すると。これはよくあることでございますが、後でトラブルになったときの争いに備えるというような体制ですね。その上で、どうしても納得しない代理店には、取引解消なども念頭に置いた対話を実施すると。取引解消、つまり、あんまりそんなぐずぐず言うならば、あんたのところとはもう取引しないよと、契約解除するよというようなことも含めた対話をしなさいと。まあ何といいますか、どこまで行ってもこの監督指針にある協議しましょうというのはないわけですね。一方的に説明して分かんなきゃ契約解除、取引停止もあるよと、うちの保険使えなくなりますよというような脅しですよね、そんなことも含めた対応をしなさいというのが、もう本当に大きな大損保ですね、一、二位を争う大損保の中でこんなやり取りがされているわけでございます。
この場では一般論で結構ですけれども、こういう対応があるとしたら、監督指針の趣旨とは違うんじゃないでしょうか。金融庁、いかがですか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。
委託契約につきましては、個々の保険会社と個々の保険代理店の間で締結されるものでございまして、契約締結に至るまでのプロセス、契約内容等は区々であると考えられることから、それらについて一概にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、その上で、ただいま御指摘のとおり、一部のこういった保険代理店から代理店手数料算出方法の運用上の懸念、問題が示されてきているということは承知しておるところでございます。
代理店手数料ポイント制度につきましては、先ほど申し上げましたけれども、その監督指針でも示しているとおりでございますが、当事者間でよく話し合ってその在り方等が決定されるべきものでありまして、当庁といたしましては、引き続き損保会社に対しまして丁寧な対応を促してまいりたいと思っています。
○大門実紀史君 もう一つ、この大手損保の内部文書なんですけど、この監督指針ありますね、規模とか増収とか、つまり大きいだけで判断するなと、業務品質、つまり顧客サービスを含めて代理店のことを評価しなさいって括弧一にありますよね。ところが、それを受けているはずなのに、その大手損保の手数料のこの評価、代理店に対する評価ですね、業務品質と言いながら結局その顧客サービスができる体制なのかどうかとか、人数がちゃんとそろっているか、つまり結局規模で評価をすると。
規模、増収に偏重しないというようなことに対して言えば、逆に、小さな規模のところほどもっと格差が拡大するようなポイントを付けているというようなことがもう明らかになっておりますので、これも何か監督指針の言葉尻、言葉を逆手に取って違うことをやっているんじゃないかというふうに思いますし、もう一つ、これは金融庁がよく御存じだと思うんですが、金融庁から、ある損保会社に当局懸念事項と、つまり金融庁が懸念していますよという文書が出されております。それは一方的な、今おっしゃったように、一方的な押し付けをしちゃ駄目ですよというようなことが書かれて、そういうことがいろいろ耳にするんでと、つまり、金融庁にそういう苦情が来ているんで注意してくださいという懸念事項がある大手損保に出されております。その大手損保が社内で、そういう金融庁から通達といいますか、連絡があったんでということで共有メールを出しているんですけど、その中に、いろんな説明をすっ飛ばして解約、取引停止ですよね、解約などをちらつかせるような会話がなされないように注意しましょうと。つまり、解約をちらつかせた会話もあったということをその損保は認めて、注意しましょうとなっているんですね。
やっぱり、金融庁のこの監督指針が、せっかく出してもらったものが、ちょっとかなりゆがめられて現場でいる、まあ出されたばっかりですけれど、心配な点が多々あるわけでございます。その辺は御承知だと思います、いろいろ議論しておりますのでね。
改めて、最後に片山大臣に、せっかく金融庁頑張って代理店のために監督指針出していただいたんですけれど、まだまだ徹底されていないというか、趣旨が伝わっていない部分等ありますので、引き続き御努力、御尽力いただきたいと思いますが、最後に一言いただければと思います。
○国務大臣(片山さつき君) 中小代理店が地域に果たしているその保険販売の重要な役割、もうしっかり認識しておりまして、今お話を聞いていて、確かにそういう内部マニュアル的な取扱いで、私どもはこういう方針で監督指針を出しているわけですが、中ではそういう取扱いをしているということでは非常に本意ではございませんので、そういった実態把握に努めて、まさに代理店において地域で顧客本位の考えに基づいてお仕事ができるように取り組んでまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。終わります。