国会質問

● ● ● ●  大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2026年4月1日 参議院 デジタルAI特 科学技術の軍民両用批判 参院委 大門議員が「基本計画」追及
<赤旗記事>

2026年4月2日(木)

科学技術の軍民両用批判
参院委 大門議員が「基本計画」追及

(写真)質問する大門実紀史議員
=1日、参院デジタルAI特委

 日本共産党の大門実紀史議員は1日の参院デジタル社会の形成・人工知能活用特別委員会で、「第7期科学技術・イノベーション基本計画」が「科学技術と国家安全保障との有機的連携」を柱に科学技術のデュアルユース(軍民両用)を前面に打ち出している問題を追及しました。

 大門氏は、同計画は、軍事研究と学術研究の一体化を積極的に進めるもので、学術界が、戦前の戦争協力への反省から「軍事目的のための科学研究を行わない」と軍事研究を拒んできた歴史に反すると指摘。学術界の姿勢や憲法9条が平和産業の研究につながり経済成長できたのが戦後の歴史であり「平和憲法を持つ日本は独自の経済戦略や経済安全保障を考えるべきだ」と迫りました。

 同計画の根拠法の「科学技術・イノベーション基本法」には「国家安全保障との連携」と明記されていないのに、同計画のような歴史的転換を行うのは問題だと批判しました。

 現在、米国が行っている、広く民間企業や大学・研究機関に軍事研究をさせる「隠れた産業政策」のような方向に切り替えようというのが同計画ではないかと追及。小野田紀美科学技術政策担当相は、正面から答えず、同計画は「経済成長に資するものであり重要だ」などと強弁しました。

 大門氏は、デュアルユースは「セキュリティ・クリアランス制度」と表裏一体だと強調。同制度によって、軍事機密を守るためと称し「秘密」を扱う人の個人情報が根こそぎ調べ上げられ、学問の自由が制限される危険を指摘しました。

<議事録>

○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史です。
 本当に小野田大臣、立場は違いますけど、てきぱき、はきはきと答えられて格好いいなというふうに思っておりますので、頑張っていただきたいなと思います。
 資料をお配りしておりますけれど、三月二十七日に閣議決定されました第七期科学技術・イノベーション基本計画について聞きます。
 この計画の背景には、経済安保、デュアルユース、学問の自由など大変大きな議論があるわけでありますので、時間の関係もありますので、またデュアルユース、経済安保ということもありますので、関係する内閣委員会でも取り上げたいと思います。
 今日はその基本的なそもそも論について伺っておきたいというふうに思いますけれども、今回の基本計画の最大の特徴は、国家安全保障戦略との連携、文言で科学技術と国家安全保障との有機的連携というのを掲げておりますけれど、つまり、デュアルユース研究を前面に打ち出したことではないかと思います。つまり、これからは防衛軍事利用と学術研究を一体に積極的に進めていこうということが初めて打ち出されたんだと思います。
 まず、歴史的な経過について大臣の御見解聞きたいんですけど、戦後、日本の学界は、戦前の反省もあって、軍事目的のための研究には協力しないという姿勢を基本的に示してきました。そのことは戦後日本にとってどういう意味があったというふうに思われるか、大臣の見解をお聞きしたいと思います。

○国務大臣(小野田紀美君) 戦後の日本の学術界を代表して日本学術会議が戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない旨の声明を出していることは承知をしております。
 他方、それが日本社会にどのような意義、意味をもたらしたかというところは容易に判断できないものでございまして、内閣府として定まった評価を申し上げることは差し控えたいと思います。

○大門実紀史君 政治的には戦前の反省というふうなことがあったんだというふうに、戦前、軍部や戦争に学者や研究者の方が協力させられたということの反省の下に、そういう学者や研究者の倫理観ですかね、そういうものが示されていたんだと思います。
 もう一つ、経済的意味なんですけど、実は私が国会に上げてもらってもう二十五年たつんですけれど、自民党の参議院の幹部の方が、大変、私、新人のときからいろいろ面倒見てもらった方なんですけれど、面白いことをおっしゃって、憲法問題というのはイデオロギーというよりも実態論なんだよと、憲法九条があったから、その自民党の幹部がおっしゃるには、ベトナム戦争にも参加しなくて済んだし、いろんな中東の戦争にも自衛隊を出さずに済んだんだと、憲法九条があったから軍事費以外にお金が使えて経済成長ができたんだと、案外、大門君、日本というのはしたたかなんだよというようなことを言われたことがあって、我が党とはちょっと違う角度の護憲論ではありますけれど、大変興味深く聞かせてもらったことをよく覚えております。
 そういう観点から見ると、この軍事目的のための研究をしないというふうな日本の研究、学界の姿勢というのは、そういう倫理的な政治的な意味だけじゃなくて、もう軍事利用の研究はしなくていいと、平和産業だけの研究に集中していいんだというようなことがあって、自動車とか電機とか、まさにそういう平和産業といいますか民間産業の技術開発に専念して、それが経済成長につながったという、そういう意味もあるんではないかなということをその自民党の先輩議員のことを思い出して思いました。
 一方、アメリカはどうかといいますと、これは御存じのとおりですけど、米ソの冷戦があって、その対応としてまさにデュアルユースというのは昔から行われてまいりまして、産官軍一体化というのはもう何十年も前から行われてきました。確かにそれがインターネットとかハイテク産業を生み出すと、リードするということになりましたが、一方で、アメリカの製造業など基幹産業がどんどんどんどん廃れていって、ラストベルト化して、今トランプさんがそこを何とかしようと思って日本からの対米投資を呼び込もうとしているというんですね、なっているという点で考えますと、それぞれ国の発展の仕方ありますので、率直に申し上げて、今回のこの国家安全保障戦略との連携というのも、アメリカの、後で申し上げますが、アメリカのデュアルユース戦略に日本も合体していこうというものがあると思うんですけれど、本来やっぱり日本は日本で、平和憲法を持つ国ですから、独自の経済戦略とか、ある意味での経済安保とかですね、考えるべきではないかというふうに思っております。
 その点、そういうふうに申し上げた上なんですが、この基本計画の根拠法は科学技術・イノベーション基本法なんですよね。そこの中には、国家安全保障との連携というのはどこにも書いておりません。こういう、ある意味では歴史的な新展開をするならば、基本法そのものを先に変えるべきではなかったかと思うんですが、どういう御見解でしょうか。

○国務大臣(小野田紀美君) 実態に合わせて日々日々、日々というか毎回改正しているものなので、基本法に合わせてというよりは、今の科学技術の進展のために必要な基本計画を立てていくという点で考えれば、順番としては間違っていないというか、これはこれで作っていくことは間違っていないのかなというふうに私どもは考えております。

○大門実紀史君 ちょっとデュアルユースそもそも論なんですけどね、デュアルユースというのは軍民両用という意味で、これは、片仮名というか、曖昧化したところが、日本の研究者の方々が、軍事利用と言われると嫌だなというのはあるんですけど、デュアルユースとこう曖昧なところでちょっと考えやすくなっているというのがあるそうでございます。
 ただ、アメリカではミリタリーでまさに軍民利用として使われておりまして、確かに昔と比べて戦争のやり方が大分変わってきておりますんで、ハイテク、AI、ロボット、ドローンとかですね。したがって、どこでどの技術が軍事と結び付くのか分かりにくいというふうになっていることは確かでございます。
 ただ、それだけではなく、アメリカの軍事戦略の転換があったと私認識をしておりまして、実はアメリカのデュアルユース問題に関する論文、レポートをちょっと読んだんですけど、例えば政治学者の有名なあのリンダ・ワイスさんなんかは、こうおっしゃっているんですね。
 アメリカは、二〇〇一年の同時テロまでは、申し上げたようにデュアルユースなんだけども、政府と特定の企業、特定の大学がクローズで研究をやっていたデュアルユースだったと。ところが、二〇〇一年同時テロ以降は、国家安全保障という新しい概念の下に広く民間企業、広く全米の大学、研究機関にデュアルユースを研究してもらう、研究させるという方向に切り替わったんだと。つまりこれは、隠れた産業政策という言い方をしておりますけど、そういう転換が加わったということなんですね。
 そうすると、そういう流れで来ておりますので、日本も、そのクローズのじゃなくて広く民間に、アメリカのような隠れた産業政策ではありませんけれど、デュアルユースを研究してもらおうと、やってもらおうという方向に切り替わってきたと、それがこの基本計画ではないかと思いますが、その点、御認識いかがでしょうか。

○国務大臣(小野田紀美君) 委員の、先生のいろいろなお話、興味深くは聞かせていただいているところなんですけど、先生おっしゃっていただいたとおり、本当にその最新の科学技術が加速度的に進展して、民生の技術と安全保障の技術の区別は本当に極めて困難になっております。
 先ほど家電の話もしていただいて、インターネットの話もデュアルユースで挙げていただいたんですが、たしか電子レンジもデュアルユースから生まれているものだというふうに記憶しておりまして、本当にその何用に使えるかというところが分けられなくなっているからこそ、このデュアルユース技術への投資というのが科学技術全体の発展、産業競争力の強化につながるんじゃないかという思いで、経済成長に資するものであり重要であると私たちは考えているところです。

○大門実紀史君 大きな議論で、もうちょっと時間が来たんですけど、あした内閣委員会もございますので、経済安保ですので、これはあしたに備えてお伝えしておこうと思うんですけど、デュアルユース技術とセキュリティークリアランス、SC制度ですよね、これ表裏一体でございまして、セキュリティークリアランス、SCは御存じだと思いますが、要するに、軍事機密を守るというために研究者の交友関係とか思想とか、背景とか資産とか、つまりクローズにして、学問の自由とか研究発表とか、そういうのを制限することなんですけど、それがさっき言った広く日本でデュアルユースを各企業や研究機関や大学に研究してほしいというときにどう関わってくるのかと、そのことの不安が今広がっているということでございますので、続きはあしたやらせてもらいたいというふうに思います。
 防衛省、済みません、呼んでおいて、これ。あしたまた来てください。よろしくお願いします。

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