<議事録>(未定稿)
○委員長(藤川政人君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 お疲れさまでございます。
アメリカのイラン攻撃で、国民の暮らしも経済も大変なことになっております。一刻も早く戦争を止めるということが必要ですが、同時に、政府として、原油高、経済対策急ぐ必要があると思います。
まず、経産省として、現段階での対策について、改めて御説明をお願いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 足下の原油価格高騰を踏まえ、国民生活と経済活動を守るため、三月十九日木曜日から、ガソリン小売価格を百七十円程度に抑制するための緊急的な激変緩和措置を実施しております。
また、原油価格高騰等により厳しい事業環境にある中小企業・小規模事業者の皆様に対しては、特別相談窓口を全国約千か所に設置するとともに、日本政策金融公庫のセーフティーネット貸付けによる支援も実施をしております。
引き続き、中東情勢が経済に与える影響を注視しつつ、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、関係省庁とも連携して必要な対応を実施してまいります。
○大門実紀史君 今頑張っている中小企業を潰さないために、まず資金繰りが、支援が大変大事なんですけれども、二点赤澤大臣に検討をお願いしておきたいというふうに思います。
一つは、コロナのときにゼロゼロ融資を受けて借換え保証で返済を二年据置きされてきた方、中小企業、全国で二百数十万件あるんじゃないかと思いますが、返済が今年から始まります。ところが、またイラン問題という予期せぬ事態が起きたわけですので、事態の推移によっては返済猶予の再延長も検討していただきたいと。
二つ目は、返済猶予だけでは仕事が回りません。ニューマネーが供給されないと中小企業は潰れてまいります。非常事態には保証協会の保証を付けてニューマネーの供給もできるように検討してほしいと思います。
○国務大臣(赤澤亮正君) 御要望いただいた返済猶予についてですが、官民金融機関には事業者の実情に応じた対応の徹底を繰り返し要請をしておりまして、返済猶予を含む条件変更の応諾率は約九九%ということになっております。また、借換えによる返済負担の軽減を図るため、例えば特に業況が厳しい事業者向けに保証料を引き下げる経営改善サポート保証などの支援策を講じているところでございます。
更なる対応として、本日の夕方、事業者支援の促進及び金融の円滑化に関する意見交換会を開催をし、関係大臣の連名で、官民金融機関に対して事業者に寄り添ったきめ細かな資金繰り支援の徹底についての要請文を発出するとともに、日本公庫のセーフティーネット貸付けにおいて、四月一日から、中東情勢による取引、生産の減少や停止の影響を受けた企業についても金利引下げの対象とすることとしております。
引き続き、中東情勢が経済に与える影響を注視しつつ、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、関係省庁とも連携して必要な対応を実施してまいりたいと思います。
○大門実紀史君 金融庁の対策について、片山大臣、ありましたら教えてください。
○国務大臣(片山さつき君) まさに今赤澤大臣が御紹介したのは、金融庁におきまして、金融担当大臣の私が主宰をさせていただく資金繰り支援の会合でございまして、その場では、今おっしゃったような、経産大臣からおっしゃったようなことに加えまして、金融庁においても事業者からの相談を広く受け付ける専用ダイヤルを早急に設置するということと、政府としても、引き続き諸情勢を注視しつつ、必要であれば更なる措置ですね、債務負担を緩和しなければなりませんから、債務負担を和らげる対応も含めて、更なる対応について例外なく検討をして実施をしてまいりたいということを申し上げる予定になっておりますので、金融庁の対応については、私を始め関係大臣の連名による緊急要請も出しますし、万全を期してまいりたいと思っております。
○大門実紀史君 よろしくお願いします。
消費税の食料品ゼロというのは、これ、イラン攻撃の前の段階での物価高騰対策であります。もはや食料品ゼロ程度では負担軽減になりません。少なくとも一律五%への減税を決断すべきではないかと思いますが、片山大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 足下の原油価格の上昇につきましては、既に中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置として、ガソリンについては全国平均小売価格百七十円程度、その他の油種についても同様の措置を実施しておりまして、二十四日には、令和七年度の予備費を活用して、この元々ありました基金約二千八百億円に七千九百四十八億円の予備費活用の措置を行ったところでございます。
委員が御指摘されるように、食品に限らず消費税を一律に五%に引き下げるということを行った場合、その場合の財源が約十六兆円に上ることになります。また、地方消費税を含む消費税は約四割が自治体の税財源となっております。社会保障の財源として活用され、社会保険給付という形で御家庭にも還元されている消費税につきまして一律の減税を行う場合には、年金、医療、介護、少子化対策という国民の皆様の暮らしに直結する行政サービスにも影響が出かねないと考えておりまして、一律の消費減税は考えておりません。
政府・与党といたしましては、税、社会保険料の負担や物価高に苦しむ中低所得者の方々の負担軽減を図るためには、給付付き税額控除の制度設計を進めることとしており、その実現までの間、つなぎとしての二年間に限り食料品の消費税率ゼロの実施を検討しているところでございます。
他方、消費税減税につきましては、コロナの頃に諸外国で行っているんですが、例えばドイツについては標準税率を一九%から一六%、軽減税率を七%から五%と、委員が御指摘になったような割と小幅で行ったんですが、税率引下げ前後でほとんど全く価格が変わらなかった商品が多数あったという報告も聞いております。
○大門実紀史君 消費税の導入、増税というのは、社会保障のためではなくて、直間比率の見直しのために行われてきたというふうに考えますが、この消費税は別の機会にまた議論したいと思います。
一昨日に続いて対米投資問題を取り上げたいと思いますが、資料一枚目に、ほかの国は対米投資に大変慎重でございます。日本が突出をしております。記事の中にもありますとおり、メガバンクの幹部、経済官庁の幹部からも採算性に懸念の声が出ております。心配しているのは決して私だけではないということでございます。
資料の二枚目にありますように、過去にこういうJBICの失敗例もあるわけでありますので、このまま突き進んで本当に大丈夫なのかというふうに思いますが、今日はちょっと違う角度で質問したいと思います。
資料の三枚目でありますけれど、対米投資の第一次プロジェクト、これについて御説明お願いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 二月十八日に戦略的投資イニシアチブの第一陣として発表した三つのプロジェクトは、いずれも経済安全保障上重要な分野において日米が協力してサプライチェーンをつくり上げるものです。この三つに限らず、戦略的投資イニシアチブは内容がそういうものになっています。
具体的には、一つ目は、日米両国共に特定国への依存度が高い工業用の人工ダイヤのプロジェクトですね。半導体作るのに不可欠なものでありまして、現在、日米共に特定国に一〇〇%依存しておりますが、特定国のみに依存しないサプライチェーン構築に資するものであります。
二つ目は、原油輸出インフラ・プロジェクトであり、我が国を始め世界全体のエネルギー需給の安定に資するほか、緊急時に原油が途絶した際、我が国がオフテーク、その生産された原油を得られる可能性があるものです。
三つ目のガス火力発電プロジェクトは、米国内で生成AIの利活用拡大やデータセンター急増により電力需要が高まる中、発電所に対して日本企業が機器、設備を供給することでAI分野のサプライチェーン強靱化に資するものとなっております。
○大門実紀史君 ありがとうございます。
一番大きいのがオハイオのガス火力発電所建設五・二兆円でございます。これはソフトバンク中心のプロジェクトで、資料四にございますけれど、そもそもソフトバンクは、この日米関税合意の前の去年の一月の段階で、この同じ場所にデータセンターを造ることを含めて、独自に八十兆円の対米投資を発表しているわけですね。
ソフトバンクの純資産というのは三十兆円以上あります。資金にたっぷり余裕のある巨大企業でございます。なぜこのソフトバンクの案件に五・二兆円も日本国民のお金を使う必要があるんでしょうか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 大門先生から見ると、ソフトバンクだから出しているように見えるのかもしれませんが、そういうことではありませんで、五千五百億ドルを使って、日米は特別なパートナーと認め合って、経済安全保障の確保につながるものであれば、条件を満たせば取り上げることがあるということであります。
戦略的投資イニシアチブによるガス火力案件は、AI分野のサプライチェーンの強靱化に資するものであり、発電所で必要となる機器、設備を納入する中小企業を含む我が国企業の輸出機会の拡大につながることがまず期待をされています。さらに、これはAI用データセンター向けの発電プロジェクトで、隣接してAIデータセンターが立ち上がると理解をしておりまして、新たに設立が進むデータセンターにも機器、設備を納入する日本企業の輸出拡大にもつながるといった波及効果が期待をされています。
このように、戦略的投資イニシアチブにおいては、特別なパートナーである日米両国の相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進といった我が国の国益に資する案件が選定されておりまして、ソフトバンクの通常のビジネスを単に支援するという性格のものではなくて、先ほども申し上げた投資イニシアチブのプロジェクトになる要件を満たしたということで、国益に資する本プロジェクトを進めていくことは適切であるというふうに考えております。
○大門実紀史君 一生懸命言われますけれど、これ、ソフトバンク案件なんですよ。アメリカのエネルギー庁がファクトシートでそのことを詳しく書いてございます。そのデータセンターそのものがソフトバンクの大きなプロジェクトなんですね。そこに電力を送るということを含めて、これ全体がソフトバンクプロジェクトなんですよ。
さらに、とんでもない事実が判明したのが資料五枚目でございまして、先週三月十九日のフィナンシャル・タイムズ、ソフトバンクはこの案件に絡んで一兆円もの手数料を受け取る約束をしていたと、それに日本政府がクレームを付けて、一兆円を一千億に減らしたと。
一体これは何が起きたのか、説明をお願いします。
○国務大臣(赤澤亮正君) 大門先生がいつもやっておられる、本当によく調べられて、まさに私にとっても有り難い部分があるのは、そういうことです。
要するに、JBICやNEXIの専門家も全て入り、財務官僚も入り、私がそれを全部指揮しながら、何か無駄なものがないか、本当に採算が取れる事業になっているか、徹底的に検討するから、プロジェクトがすぐぞろぞろと出てきたりしないんですね。そういう意味で申し上げておきますが、本プロジェクトについては、日米双方で構成される協議委員会を通じて、法令上の要件である収支相償、償還確実性の要件、それから日本企業への裨益、メリットについてしっかりと精査、確認しています。
その中で、手数料を含むプロジェクト費用の適切性も確認しておりまして、事業者の貢献に応じた適切な手数料を支払うことは問題ないと。私どもとしては、まさに御指摘のように、手数料過大でないかという論点について言えば、そのメンバーで熟議をした結果、これぐらいが適切だろうという答えを出しておりまして、それであれば十分採算が取れるプロジェクトになる、JBICやNEXIが赤字を出すこともない、そういう判断をした上で、更に言えば、手数料について言うと、インセンティブを付与して、頑張れば手数料少し多めにもらえるとか、そういう仕組みも入れ込んで、プロジェクトが必ず成功するように徹底的に議論した結果のものが発表されているということになります。
協議委員会におけるやり取りの詳細については、個社の事情であるため、これ以上のお答えなかなか、差し控えさせていただこうと思いますが、しっかりと採算が取れるプロジェクトに仕上げて、日米の相互利益の促進につなげてまいりたいというふうに思っています。
○大門実紀史君 すると、一兆円は多いけど、一千億円ならいいということですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) 額については、これはもう個々の民間のプロジェクトの中身でありますので私が申し上げることは差し控えますが、私どもとしては、プロジェクトの大きさから見て適正と思われる管理料まで削った上で、これであれば採算が取れるという判断をしてゴーサインを出しているということについて御理解を賜りたいと思います。
○大門実紀史君 プロジェクトをまとめるコーディネーター、コーディネートする特別の会社なら一定の手数料というのはあり得ることかも分かりませんが、これ、利益を受ける当事者なんですよね、ソフトバンク。利益も受けて手数料を取るというのはどういうことなんですか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これは、ちょっと御質問の趣旨が必ずしも正確に理解できていないかもしれないと思いながらお答えをしておりますが、これは、プロジェクト自体について言えば、JBIC、NEXI共に、きちっと出資、融資、融資保証をし、それについて言えば、元本の回収、金利、それから、NEXIであれば融資保証料をきちっと手に入れられると、回収も合理的な期間内にできるという見通しが立っております。加えて、参加する日本企業は、部品とか製品を納入することで売上げを立てて利益を上げていきます。
そういうメリットがある中で、このプロジェクトについて、実際はソフトバンクエナジーというアメリカの法人が、ソフトバンクの子会社ですかね、アメリカの法人が管理会社になるということだと思いますが、その企業も、真っ当と思われる利益を上げることについては特に問題はありませんし、その中に管理料が含まれているということについても、他のビジネスと比べても何かおかしいことがあるというふうには考えておりません。
○大門実紀史君 いや、私が言っているのは、ソフトバンクエナジーも含めて、グループが利益を得ると。その利益を得る企業が、グループが何で手数料を取るんですかと言っているんです。
○国務大臣(赤澤亮正君) これも、質問の御趣旨ちゃんと理解して答えているか自信が必ずしもありませんが、それはなぜかといえば、このプロジェクト全体を今回オペレートするのがソフトバンクエナジーであるからということです。
そういう法人が管理料を取るということについては、特におかしいというふうに私は感じておりません。
○大門実紀史君 手数料というのは、このプロジェクトの収益から支払われるわけですね。本来、この収益というのは、アメリカと日本に、五対五ですか、還元されるものですよね。つまり、一千億でしたら、日本に五百億が収益として還元されるものがソフトバンクに支払われるということですね。
日本国民に還元されるものがソフトバンクに五百億払われるということとイコールになるわけですけど、おかしいと思いませんか。
○国務大臣(赤澤亮正君) これは、大門先生に前回の予算委員会で配られたあの資料をよく確認をしていただきたくて。
SPVをつくります。日本でいうSPCで特別目的会社、そのSPVに我々はお金を入れて、そこから上がった利益とかそういうもので、端的に言えば、JBIC、NEXIの必要なものは回収する。その会社が部品とか納入されたものに対して日本企業に利益を払う。それと同じように、そのSPVが管理会社としてソフトバンクエナジーを使うわけですね。そこに必要な管理料を払い、ソフトバンクエナジーがそれ以外に提供するものがあれば、売上げが立つことはあると思いますけれども、そこのSPVにたまったお金について、JBICやNEXIがきちっと、元本、金利、融資保証料を回収できるまでは五対五で回収をしていって、それは合理的な期間内に回収が可能である。それ以外にも、部品とか製品入れる日本企業はきちっと売上げが立って利益を得る。
なので、ビジネス全体として何かしらそのおかしいと御指摘を受けるようなことが起きていると、私はちょっと理解できないんですが、もしそうだとおっしゃるなら、もう一回御説明をお願いしたいと思います。
○大門実紀史君 そのSPCから上がった収益が日本に還元されるのは、手数料で、利益を得るソフトバンクに払われるのはおかしいじゃないかということを言っているので、別に難しいことじゃないんですけど。
○国務大臣(赤澤亮正君) まず、そこがちょっと、大門先生との理解が違っているという言い方は悪いんですけど、SPVの利益ということをおっしゃいましたけど、(発言する者あり)いや、収益ね、それがソフトバンクエナジーに払われるわけではないです。
要するに、SPVとソフトバンクエナジーが契約関係にあって、オペレートをさせる会社として使っているわけです、使っているわけです。その管理料とかも全部払った後で、残ったお金の中からJBICやNEXIの元本、金利、融資保証料とかも払われますしということで、ちょっとその、何を五〇、五〇に分けるのかについての、ちょっと大門先生と実際MOUに書いてあるものの理解が違っているんじゃないかと私は思うんですけど、いかがでしょうか。
○大門実紀史君 理解違っていないです。おっしゃるとおり、おっしゃる仕組みの中で出た収益がどうしてソフトバンクへ行くのかなと繰り返し申し上げているわけですね。
それで……(発言する者あり)どうぞ。
○国務大臣(赤澤亮正君) なので、ソフトバンクって名前が出てくると急に不適切な感じになると受け止められているように思えるんですが、ほかのプロジェクトであればそのSPVがプロジェクトごとにつくられますので、そこから払われるものというのは、人工ダイヤであればその関係の企業に行きますし、それから原油の輸出施設であればその施設に行くわけで、そのプロジェクトでつくったSPVからプロジェクトを管理する会社に指名されたソフトバンクエナジーに管理料等が払われることについては特に問題ないはずですし、そういうのが全部残った、コストを除いた後で残ったお金について、その中から五〇、五〇でJBICとかNEXIに行くわけで、そこはソフトバンクに行くわけではありませんので、その辺については是非理解をいただきたいなというふうに思います。
○大門実紀史君 その細かい仕組み、要するに、プロジェクトから上がった収益が何でソフトバンクに行かなきゃいけないのと、日本国民に還元するものがと申し上げているわけです。
もう時間ないので、トランプ大統領の宴席に、隣にソフトバンクの孫さん座っていましたよね。政商というこの表現もありますよね。私は、ずっと採算性について心配していましたけれど、こうなると何か利権とか癒着とかの構造も本当にチェックしていただかなきゃいけないなというふうなことを、この第一号案件でこれでございますので、非常に感じたわけでございました。
引き続き取り上げていきます。ありがとうございました。