<議事録>
○大門実紀史君 大門です。
三・一一の体験を話すと長くなるんでやめますけれど、とにかく、いまだ、この前もありましたけれど、福島の方々、住んでいたところに戻れないとか、あれ、沿岸部はまだまだ復興とは言えない状況が続いておりますので、これはもう政治の責任として、党派を超えて全力で復興を成し遂げるまで支援していかなければならないというふうに思います。
今日は、今急激に増えております中小企業を狙った偽装ファクタリング、違法貸付けですね、について取り上げたいというふうに思います。
その前に、こういう違法貸付けが起きる背景にあるのは何かということなんですけれども、今、この間問題になってきておりますが、中小企業の過剰債務問題ということがこの問題の背景にあります。
まずはその全体の話で、中小企業の過剰債務問題について現状と対策、先に聞いておきたいと思いますけれども、コロナ対応で実質無利子無担保のゼロゼロ融資というのが行われまして、今もう四十兆円を超える規模になっております。返済を半年、一年、一年半猶予ということになっているわけでありますけれども、うち三割は返済が始まっているとのことであります。
ただ、なかなか返済開始に至らない中小企業もこのコロナ禍が続いている中であるわけでありまして、そうなりますと、商売やっていらっしゃる方は御存じのとおりなんですけど、過剰債務、過去の今借りている借金があるんで新しいお金が借りられないと、運転資金、設備投資ですね、いう状況になって、それが過剰債務問題ということであります。
東京商工リサーチの調べだと、一番新しい数字で中小企業の約三五%が過剰債務状態にあるというふうに言われておりまして、特にコロナの影響で飲食、飲食業は八割、宿泊業も七五%以上過剰債務の状況にあるというのが来ております。
まず、金融庁、この中小企業の過剰債務対策をどう解決するか、あっ、支援策ですね、今のところどのようになっているか、まず教えてください。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。
議員御指摘のとおり、コロナの影響等で増大する債務に苦しむ事業者の支援が重要な課題と認識しているところでございます。
金融庁といたしましては、これまで金融機関に対しまして、実質無利子無担保融資を含めた既往債務の条件変更、借換え等について、事業者の実情に応じて迅速かつ柔軟に対応することなどを累次にわたって金融業界に対して要請してきているところでございます。
加えて、先般、三月四日でございますが、資金繰り支援のみならず、事業者の収益力改善等を促す総合的な支援策といたしまして、経済産業省、財務省とともに、中小企業活性化パッケージといったものも公表しているところでございます。
このパッケージでは、例えば、中小企業の収益力改善、事業再生等の支援ということで、中小企業再生支援協議会の強化ですとか、コロナの影響が大きい宿泊、飲食等を重点支援するファンドの組成、また、全国銀行協会が事務局になって取りまとめております、今回、今般取りまとめました中小企業の事業再生等のガイドラインによる私的整理を支援する専門家費用の補助、こういったものが盛り込まれているところでございます。
こうしたパッケージの施策や、あるいはREVIC等が組成したファンドなども活用しまして、当庁といたしましては、関係省庁と連携し、事業者支援の施策を引き続きしっかりと進めていきたいというふうに考えてございます。
○大門実紀史君 この間、このゼロゼロ融資のおかげで倒産は少なく抑えられてはおります。ただ、そもそも倒産というのはどういうときに起きるかといいますと、景気の悪いときに起きるというよりも、景気が上向いてきて資金需要が出てきたときに、その資金の手当てができなくて、いわゆる資金繰り倒産という形が一番多いわけですよね。
したがって、今過剰債務で、ゼロゼロ融資で、返済もちょっと待ってもらっているという状態から、コロナはいずれ収束して、仕事が出てきたときにその資金需要が出てきますけど、仕事が出てくると、そのときに手当てができないときに倒産が一番増えるということをやっぱり考えておく必要があって、そういう点でこの過剰債務対策というのは今手を打っておく必要があるんではないかと思うわけであります。
そういう点で、今もお話ありましたし、私も何度も当該委員会、財政金融委員会で提案もしてまいりましたし、自民党の皆さんの中でもチームができて、様々皆さんで検討されていると思います。
今あった事業再生ガイドライン、私的整理ガイドラインなどをもっと使いやすくといいますか、今に合ったものにする。劣後ローンもなかなか使い勝手悪かったわけですけど、もっと楽に気安く使える劣後ローンにするとか、あるいは借金を減免するということもあるかと思いますし、給付金ですよね。持続化給付金というのは実は損失の補填にもなったわけですけど、損失があるから借金をしたという面もあって、その借金を返すことにも回ったという意味がありますので、給付金を充実するというのも一つになります。
今日は、先ほど申し上げましたファクタリング、売り掛けとの関係でいきますと、一つの有力なスキームとして、売掛金を担保にして融資を受けると。これは既にいろいろ行われているわけですね。先ほど申し上げました、仕事が出てきたときになかなか、今までの債務があるから、借金があるから新規融資が受けられないときに、しかし仕事が出てきていますから、売掛債権は生まれるわけですね、売り掛けがどんどん。それを担保に運転資金なりが借りられると回っていくわけですよね。回っていくわけですね。そこで再生していけるわけですね。そういう点で、この売掛債権を担保にした融資というのが非常に有効な手段ではないかと私思っております。現場の話を聞いても、一番小規模のところが使いやすいスキームじゃないかというふうに思うわけですね。
そういう点で、金融庁として先ほど幾つか挙げてもらいましたけれども、この資金繰りが増加してきたことに対応する、そのときの倒産を防ぐという意味では、この売り掛けが出てきたときに売り掛けを担保に融資をするという形を取れば、かなり有効な手段として資金繰り倒産を防ぐことができると思うんですが、金融庁、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。
いわゆる売掛債権を使った資金調達ということで、特にファクタリングということについて申し上げますと、ファクタリングは、事業者の保有している売掛債権を期日前に一般的には一定の手数料を徴収して買い取るということで、法的には融資というのではなく、債権の売買契約という形を取るものと承知しておりますが、一般論として、銀行の融資が、融資を申し込む事業者の信用力に着目して審査を行うのに対しまして、こういったファクタリングの場合には、売掛債権を発行した取引先の信用力に着目するものであるために、過剰債務等によって銀行の融資が難しい事業者であっても資金調達が可能になる、こういうケースがあり得るというふうに思っております。
他方では、こうした資金調達は短期間のうちに資金の調達ができるという反面、銀行の融資に比べて手数料が高いといった特徴がある、そういった資金調達の手段というふうにされているかと思います。
どのような手段により資金調達を行うのかということは、それぞれの事業者の経営判断によるところでもございますし、また事業者によってビジネスモデルですとかあるいは財務や資金繰りの状況も異なりますので、一概にどういった資金調達手段がよいかということについて評価申し上げることは難しいところでございますけれども、いずれにいたしましても、今先生から御指摘あったとおりに、こういった過剰債務を抱えた中小企業者の資金繰り等を支えていくということは、特にこれからその回復期に入っていったときに重要な課題でございますので、私どもといたしましても、様々な施策を活用しつつ積極的に事業者支援ということに取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○大門実紀史君 この問題は当該の財政金融委員会でまた続きやりたいと思いますが、今申し上げたように、この売掛債権を担保にした融資の場合は銀行の場合もちょっと貸付金利が高くなるんですよね。そういうことを公的に手当てしていけば、これが一番倒産を防ぐ、コロナ後といいますかね、みんなが再スタートするときに倒産を防ぐ具体的な手段になるかと思いますので、そういう公的なスキーム、オーソライズされた公的な、後で言いますけど、とんでもないのがいっぱい出てきていますんで、そういうシステムが必要ではないかということでございます。
そういうときに、この中小企業の売掛金に目を付けた違法融資、闇金融がどんと今急に出てきているのが今日の本題ですけど、この偽装ファクタリングというものでございます。
資料の一枚目、金融庁、警察庁などの資料でありますけれど、まず金融庁、偽装ファクタリングの仕組みについて簡潔にちょっと教えてください。
○政府参考人(尾崎有君) 御指摘のいわゆる偽装ファクタリングについてでございますけれども、明確な定義があるわけではございませんけれども、事業者の保有している売掛債権を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るファクタリングを装って、経済的な実態としては、売掛債権の買主が当該債権を担保とした貸付けを行うのと同じとみなせるような取引と承知しております。
偽装ファクタリングが疑われる取引としては、債権の買取り代金が債権額に比べて著しく低額であるとか、又は売買に際して高額な手数料が差し引かれるといった特徴、それから契約書に売買契約であることが定められていない、あるいは譲渡した債権の回収が債権の売主に委託されていて、回収することができなかった場合に売主による債権の買戻しや債権の買主による償還請求が行われることになっている等がございます。
こうした取引については、債権の買主が債権の売買に伴って本来生じるはずの債権回収リスクを十分に負担しておらず、その経済的な実態としては、債権の買主による債権を担保とした貸付けに該当する可能性があるところでございます。
○大門実紀史君 よく分からないんですけどね。
もうちょっと簡単に言いますと、Aさんがいて、その方がどっかの債権、売掛債権を百万円持っていたとすると、そのファクタリング業者に売掛債権百万円を売ると。それを百万円で買ってくれるわけじゃなくて、九十八万円で買って二万円取られるというのがファクタリングで、さっきの融資とはちょっと違うんですよ。買取りですよね。それはまあ通常のファクタリングで、手数料なんですけれど、この場合は、そういう仕組みだけ、仕組みだけ使って、実は、その売掛債権を担保にといいながら、すぐお金貸してあげるからと、もう百何十%の利息で、例えば百万の債権に対して、すぐお金欲しいんでしょうと、それで八十万円すぐあげるというような形で、これ違法なんですね。貸金業法違反なんだけれども、このスキームだけ、売掛債権をやり取りしたというスキームだけ使うだけのことで、ただの闇金融なんですね。それが偽装ファクタリングということでございます。
これは、金融庁は今どう対応されようとしていますか。
○政府参考人(尾崎有君) 御指摘いただきました偽装ファクタリングも含めまして、その無登録で貸金業を営むいわゆる闇金融業者につきましては、金融庁としても厳正に対処していく必要があるというふうに考えています。
金融庁としては、その偽装ファクタリングを含めて、闇金融業者への対策として、リーフレット等による注意喚起であるとか警察当局への情報提供などの取組を行ってきているところでございます。
今後とも、御指摘の偽装ファクタリングと呼ばれる手法への対応を含めて、関係当局等と連携の上でこうした取組の強化を努めてまいりたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 実は二枚目の資料なんですけど、私は、売掛債権を担保に融資という正常なスキームを、公的な支援も含めてどんどんどんどんと広げていったらどうかということをお話ししているんですけど、今申し上げたように、この売掛債権にいろんな犯罪集団が目を付けていると。その一つが今のファクタリング、偽装ファクタリングなんですが。この二枚目の資料はもう、これはもう詐欺なんですよね。これもやっぱり、今、こういう状況なので、売掛債権を、売掛債権で売掛債権でとなっている中で出てきている詐欺なんですけど、これは架空の、売掛債権なんかないんだけれども、実際にはないんですけど、そういう売掛債権を買いませんかといって売った詐欺の話ですよね。
警察庁、この、先ほどのその偽装ファクタリングの方の、まあ闇金融ですけど、その問題とこちらの詐欺の問題、両方把握されているでしょうか。
○政府参考人(住友一仁君) お答え申し上げます。
いずれにつきましても、すなわち初めに委員、先生の方からお話があったいわゆる偽装ファクタリングに関しましても、また今御指摘ありましたこの記事の内容についても、我々は把握をしております。
○大門実紀史君 このチラシは、金融庁とか中小企業庁は書いてあります。やっぱり警察がこういう問題は動くのが一番様々効果を得ますので、是非、警察庁としても厳しく取締りをお願いしたいと思います。
このチラシそのものなんですけど、これ、消費者庁ですね、何でこれ消費者庁の名前入っていないんでしょうか。
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
後で先生にお届けしますけれども、実は別のこのチラシがございまして、これは消費者庁も入りまして、当然この、いわゆるファクタリング、偽装的なもので、闇金的なもので消費者が、BツーBではなくてBツーCで消費者が被害に遭うということもございます、国民生活センターでも注意喚起しておりますけれども。それに関するチラシは作っておりまして、それは、金融庁、警察庁、消費者庁という連名のものが別にございますので、後でお渡しいたします。
○大門実紀史君 いやいや、この偽装ファクタリングのこれに何で入っていないんですかって、これに入っていないのはなぜですかって聞いている。
○政府参考人(高田潔君) この消費者庁が入っていないチラシのちょっと経緯は承知しておりませんけれども、消費者庁も入ったチラシは別途ありますという答え、ことでございます。
○大門実紀史君 いや、それはほかのやつじゃないんですかね。これは、偽装ファクタリングのやつはこれしかありません。ありません。何か、高田さん、勘違いしているんじゃないかと思うんですね。
で、聞いたんですよね、なぜこれに入っていないんですかと。そしたら、これは事業者、経営者、事業者の問題なので、消費者庁は消費者対象なので、それで入っていないんですって聞いたんですよね。それちょっと大きな勘違いじゃないかと思うんですけれど、経営者といっても、個人です、消費者です。なおかつ、これはいかにも何か事業者相手のような違法行為に見えますけれど、実際はこれ貸金業法違反でございます。闇金融ですね。
で、貸金業法は消費者庁が一部共管していると思うんですよね、貸金業法とこの部分ですね。だから、当然、これに消費者庁もお名前を載せて、消費者庁のルートでもきちっと注意喚起をすべきだと思うわけですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(若宮健嗣君) 個人を対象としました例えば給与ファクタリングみたいなものですと、これは消費者庁においていろいろ、金融庁やあるいは警察庁とともに消費者に対する注意喚起というのを行っております。
この今委員がお示しをいただきましたのを拝見いたしますと、中小企業の経営者を狙いということになってまいりますので、この事業者向けのファクタリングにつきましては、これ一般的には事業者間、いわゆるやはり、先ほど政府参考人申し上げましたが、BツーBの取引ということになってまいりますので、その被害の防止につきましては、まずは金融庁及び警察庁について対応するべきものというふうに考えてございます。
こういった観点いろいろ含めまして、引き続き私ども消費者庁といたしましても、金融庁とそれから警察庁の取組、ここら辺をしっかりと注視してまいりたいなというふうには思っております。
○大門実紀史君 もちろん、それはしっかりやってほしいんですけれど、消費者庁、大きな勘違いをしているんでね。
貸金業法は大改正やったわけですね、二〇〇六年ですね。で、さんざんいろんな議論がありましたよね。そのときにも、事業者も相当被害を受けたわけですね。闇金、サラ金、商工ローンですね。その中で、消費者庁もその部分は共管して、だから、多重債務対策会議とか、闇金融とかにはいつも消費者庁がね。これは、向こうは何でもいいんですよ、仕組みは、やる方は。要するに、貸金業違反でありますので、その経営者とか事業者とかその役所的なことじゃなくて、貸金業違反、貸金業法違反という点でいくと、もう少し頭柔らかくして、みんなやっている人間は同じですから、入れ替わり立ち替わり違うことやっているんですから、給与ファクタリングをね。そういう点で考えないと、消費者庁、その役所の頭で、事業者はと、違って、個人はとかいうんではありませんので、これみんな個人がやられているんでね。そういう点を踏まえて今後きちっと対応していただきたいということを申し上げて、今日は質問を終わります。