国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2020年5月14日 財政金融委員会 悪質貸金業 対処急げ 大門氏「制度融資 迅速に」
<赤旗記事>

悪質貸金業 対処急げ
大門氏「制度融資 迅速に」

 日本共産党の大門実紀史議員は14日の参院財政金融委員会で、新型コロナウイルスの影響で資金繰りが厳しい中小企業を狙った「ファクタリング」について、対策の強化を求めました。

 「ファクタリング」は、企業が販売先から代金を受け取る権利(売掛債権)を業者が買い取り、現金を融通するもの。ネット上で手続きができ、短時間で現金を得られますが、高額な手数料請求などの問題が発生。金融庁は、多重債務に陥ると注意を促し、貸金業登録のない業者は違法としています。

 大門氏は「解決策の一つ目は、制度融資のスピードアップをし、早く現金を届けること。二つ目は、違法行為なので取り締まりに尽力すること」と指摘。麻生太郎財務相は「対応しなければならない」と答えました。

<議事録>

○大門実紀史君 大門です。

   〔委員長退席、理事有村治子君着席〕

 この法案の中心点は、議論があったとおり、特定投資業務でございますけれども、この点についてはもう何度も何度も厳しく問題点を指摘させていただいたところでございます。
 要するに、大企業が独自でやれるところまで、今日もありましたけど、呼び水だの成長だのリスクマネーだのいろいろ理由を付けて看板替えて、ちょっと押し付けがましいような融資も含めてやって、何か政策投資銀行は自分で仕事をつくっているような部分も結構あって、そういう点を中心に問題点を指摘してきたわけですけれども、なぜそうなってしまうのかという点で、今日は、個々の中身よりも別の角度で質問をしたいと思います。
 そういう政策投資銀行の活動の大本になっているのが、財政投融資特別会計の中の産業投資勘定でございます。この産業投資勘定という言い方は二〇〇八年以降の呼び方でございまして、その前は産業投資特別会計という言い方をいたしました。二〇〇三年、小泉内閣で塩川正十郎財務大臣のときに特別会計の見直しが大きな議論になりまして、塩川財務大臣、亡くなられましたけれども、大変分かりやすい物言いをされる方でございまして、いわゆる母屋、一般会計、母屋でおかゆを食べているのに、離れ、特別会計ですき焼きを食べているというような表現をされて、非常に分かりやすく特別会計だけが自由にいろんなことをやっているということが指摘されて、この委員会でも相当見直しの議論をしたわけであります。特別会計ですね。
 当時、産業投資特別会計についても財務省の財政制度審議会などで様々な議論がございました。私も質問したことがございます。
 どういう問題点が指摘されていたか、改めて、当時の議事録というのはもう財務省のホームページには載っておりませんので、国会図書館の力も借りて、議事要録も含めて見てみました。幾つもあるんですけれど、この産業投資特別会計、今の産業投資勘定につながる産業投資特別会計ですけれども、何が指摘されていたかといいますと、いろいろありますけど、例えば産業投資の出資について、出資した以上に毀損する可能性があるということが指摘されております。これは二〇〇四年四月七日の財政審の財投分科会でございます。つまり、政府保証を付けるということは、政府が債務を保証するわけですけれども、逆に何かあれば債務を保証しなきゃいけないということで、慎重にあるべきだという意味で指摘をされておりますし、官民ファンドのことも同じ財投分科会で、本当にこのファンド、官民ファンド自体がガバナンスが確保できるのかということが厳しく懸念が示されております。
 要するに、当時は特別会計がもう自分の財布のように、あの道路特定財源もそうです、いろんなことをやっているということの批判が土壌にあった、ベースにあるわけなんですけれども、要するに、この産業投資特別会計についても、何か自分の財布と勘違いしてですね、いろんなことを好きに自由勝手にやり過ぎちゃ駄目よというような意味で財政審でもいろんな議論があったということだと思います。

   〔理事有村治子君退席、委員長着席〕

 参考人にお聞きいたしますけれども、この十数年前の懸念、指摘はこの今の産業投資勘定には当たらないということが言えるんでしょうか。

○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、産業投資特別会計のうち産業投資勘定につきましては、当時様々な議論ございまして、行革推進法におきまして、平成二十年度までに財政融資資金特別会計に移管し、将来において、民間投資その他の状況を勘案し、その廃止を含めて検討するというふうにされております。これを受けまして、実際に産業投資特別会計の方は廃止をされまして、産業投資勘定は平成二十年度に財政投融資特別会計に移管をされております。
 また、ただいま委員から御指摘がございましたような様々な問題点、これにつきましては、産業投資の在り方といたしまして、財政制度等審議会の財政投融資分科会等において、民間投資の状況あるいは官民の役割分担、それから産投機関に対するガバナンスの在り方、こういった論点から検討が行われ、平成二十年、平成二十六年、令和元年にそれぞれ報告書が取りまとめられております。そうした報告書の中では、政策性と収益性を要件として、民間資金の誘発を図りつつ産投機関のガバナンスの強化を図るといった見直しが行われてきているところでございます。

○大門実紀史君 いろいろ形を変えたり、ガバナンスの強化を行うようにしたとかありますけれど、実態として本当に中身が変わったのかということなんですよね。
 官民ファンドについては、もう別に否定もされないと思いますけど、この間も、損失の拡大とか、投資実績上がらないとか、挙げ句は出資企業に資金が還流する利益相反とか、あるいは人事の混乱とか、次々と問題が起こりました。これはマスコミでも国会でも取り上げられたわけでありまして、十数年前の懸念が、ガバナンスの問題は実際に十数年前に指摘されたことが起きてしまったということなわけですよね。
 安倍内閣になって、毎年の予算でも残高ベースでも、この産業投資は大きく拡大してきております。実は、これは去年の十二月十八日の財政審なんですけれども、財政制度分科会ですけれども、ある委員からこういう指摘がされております。財投の規模が三年ぶりに増加すると、中でも産業投資は過去最大になると、一般会計予算が年々厳しくなる中で産業投資はさっき言ったように拡大し続けて、何か、この委員がおっしゃっているんですよ、産業投資が何か打ち出の小づちのように安易に使われてはいないかと、そうなってはならないという指摘をされているわけでございます。
 私、この発言を見たときに、塩川さんのおかゆとすき焼き、一般会計が厳しいときに特別会計は安易にやっているんじゃないかということが、もう十何年ぶりですけど、また同じような指摘が委員の中からも出ているということは、やっぱり襟を正すというか、きちっと考えなければいけないんではないかというふうに思います。
 この産業投資勘定がなぜそうなるかというと、やっぱりちょっと既得権益的になっているんではないかという危惧があります。つまり、NTT、JBICに出資をしているために、そこから配当金、納付金が入るわけですね。固定的な収入が入って、これは、来年度予算では二千億円程度を見込んでいるんですかね。ですね。ほかの財投融資は財投債で資金調達をしなきゃいけないんですけど、この産業投資勘定は毎年収入が入ってくると、かつての道路特定財源のような仕組みにもなっているわけですね。
 そういう点から、ちょっと何といいますか、政投銀が自由に使えるような財布みたいに、かつて指摘されたようなそういう傾向に、そうだとまでは言いませんけど、そういう傾向になってきているところに、やっぱりこの特定投資業務とか、大企業はもう体力があって自分でもやれるところに、政投銀がそれに関わらせてくれと、呼び水だと、いろんなことを付けているんですね。何か自分で仕事をつくっているようなところも含めて、やっぱりこの財布があるからそういうことになっているんではないかという非常に危惧を抱いているわけであります。
 いずれにせよ、そういう特別会計については長い議論がありましたので、そういう襟を正すということも含めて、そうならないようにということも含めて、きちっとこの産業投資の在り方も考えていくべきではないかと思いますが、大臣に一言いただければと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) これはもう長い歴史のある話なので、池田内閣時代でしたかね、池田勇人大蔵大臣の時代からこの話は出たんだと記憶しますけれども。
 この産業投資、これは、政策性のいわゆる必要性が高くてリターンが期待できるものとか、リスクが高いので民間じゃとても対応できないとかいったようなところに、資金が供給されない分野にという話でやらせていただいて、平成三十年度末でたしか五兆六千億ぐらい出資金を残高にさせていただいて、あのときは七・八兆ぐらいの評価をいただいたと記憶をしますので、あのときは、そういう観点でいえば、プラスマイナスでいえば、ちゃんときちんとしたプラスになったと記憶をしております。
 今後の、今、産投の話ですけれども、これは、令和元年六月に今言われました審議会で取りまとめられた報告書を踏まえまして適切にこれは管理をしていくということが重要であると考えているのはこれは当然のことなので、いわゆる、何というのかな、収益性と採算性ですかね、採算性という、そういったようなものを考えて、収益目標というのもきちんと設定してやっていかなきゃいかぬところだと思っておりますので、民間投資の状況等々を踏まえて、これ、コロナ以降、いきなりどんと落ち込むときに、いろんなものを、縮まったものを大きくしていくときには非常にいい意味で有効に使わなきゃいかぬものだと思ってはおりますけれども。
 いずれにしましても、昔から言われているところなので、これは安易に使うのは駄目よという、収益性をきちんと考えてという点は十分に注意してやっていかなきゃいかぬところだと思っております。

○大門実紀史君 私たちは、そもそもこの産業投資の勘定そのものが、この存在そのものが本当に必要なのかというふうに思ってはおります。もっと、やっぱり大企業も今大変ですから、こういう危機対応のときにいろいろ支援するのは、これは雇用を守るためにも必要ですが、今回の特定投資業務というのは平時の話でございますので、これは本当に必要なのかということで、もっともっと中小企業中心に政策金融を切り替えるべきだというふうに思っているところでございます。
 今日は、もう一つ、コロナ対策で、資料をお配りいたしましたけれど、大変な問題が起きておりますので、金融庁の御努力をお願いしたいという点で質問します。
 ファクタリングというものでありまして、ファクタリングというのは、債権を買い取って現金を出すという仕組みのことをファクタリングといいます。今までは、給与ファクタリングという言い方で、先日消費者問題特別委員会でも取り上げたんですけれど、給料をもらうまでの間お金が足りないと、生活費が足りないと、そのときに給料が出るまで貸してくれということだと。この給与ファクタリングという仕組みがずっと横行してきたんですけど、今は、資料をお配りしたように、中小企業が今は資金繰り大変でございますので、制度融資といってもなかなか実行されるまで時間が掛かると、その間の資金繰りのお金がないと。それで、もう仕方なく、この宣伝がパソコンなりスマホでいっぱい来ますので、高い手数料と分かっていながら売掛債権があるので貸してくれということで借りるわけですね。
 分かりやすいのは、この資料の三枚目に、昨日の朝日新聞に出ておりますので、仕組みを書いてございますけれど、今言ったような、実際には売掛債権はどうでもいいんですよね。困っている人に貸し付けて、貸して暴利を貪ると、手数料を取ると。この朝日の新聞の例でいきますと、百万円の請求書で九十五万円を振り込むと、つまり、これは五パーだから、年利六〇%ぐらいの高金利になるわけですね。返せればいいんですけど、まだ、返さなければどんどんどんどんこれが雪だるま式に膨らんで大変なことになって、とうとう全部追い込まれていくと。取立てはほとんどあの厳しい闇金と同じでございますので、大変な事態が起きているということで、記事の中にいろいろ書いてございますけれど、場合によっては、もう三〇〇%、五〇〇%の暴利を貪っているという問題でございます。
 金融庁、この問題は大変頑張ってもらっているので、時間の関係で、もう取組は、頑張ってもらっているのは分かっておりますので、引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。
 大臣に一言いただきたいのは、これをどうすればいいかと、二つございまして、やっぱり財務大臣としては、制度融資、公庫とか、この部分をスピードアップして早く届くようにしてあげれば資金繰りの合間困らないというのがあるので、いろいろこの間努力していただいていますけれど、制度融資の迅速化をひとつお願いしたいということと、二つ目は、もちろんこういう、これはもう明らかに違法行為でございますので、貸金業法違反にもなりますし出資法違反にもなりますので、金融庁、金融担当大臣としても、警察庁も今乗り出してくれておりますので、金融庁としても一層この取締りに御尽力をいただきたいと、その点で一言いただければと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 金がきつくなるとよく起きる、毎回、不況と言われるとこの種の話は必ず出てくる話なので、今に始まった話じゃありませんけれども、今回は急に来ていますから、多分、この種の話がはびこるというか、えらい勢いで増えてきているのかな、ちょっとその実態についてどれだけつかんでいるかよく分かりませんけれども。
 いずれにしても、この種の話は、これは違法、貸金業者のやるのを資格がないやつがやればこれは明らかに違法なので、それは警察の所管でもありましょうけど、金融庁としてもきちんと対応させていかねばならぬと思っております。

○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました

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