<議事録>
○大門実紀史君 大門です。
まず、午前中からございましたけど、今日は、文春で森友問題が報道されまして、自死された赤木俊夫さん、私もこの委員会で二回ほど取り上げましたんで、本日もうこの時間では提訴されていると思いますので、訴状を踏まえて改めてまた時間取って質問、質疑したいと思いますけれど、何点かだけここでは伺っておきたいというふうに思います。
この文春の記事もありますが、関係者のお話も聞きまして、近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん、自ら命を絶たれたわけでございますけれど、その妻の昌子さんの思いなんですけれど、実は、何も、これは、この問題の根本は安倍首相と昭恵さんというのがあるんですけど、その妻の昌子さんはそういうことはよく分からないと、要するに、近畿財務局、財務省の対応が余りにも冷たいと。結局、先ほど、午前中ありましたけど、みんないろんなところへ出世して、自分の夫だけがなぜ死ななければならなかったのかという、その思いですね。三回忌を終えたということもあって提訴ということになったんだというふうに思います。
大体、近畿財務局の人が、赤木さんが亡くなられたらすぐ、もう本省の指示だと思うんですけど、遺書はありませんでしたかというふうに来ると。そういうこと自体、妻の昌子さんはもうそこから怒りが始まっているわけですが、そういうことも伺いました。
まず、麻生大臣、改めて伺いますけれど、この妻の昌子さんの、一生懸命頑張ってきた財務省の財務局の職員さんですよね。真面目に働いてこられたんですよね。それが改ざんを上からの指示でやらされて、それが大阪地検の逮捕が来るかも分からないとか、いろんなことが重なって、そもそもやりたくないことをやったと、真面目に世のため国のために頑張ってきたのに、なぜここでこういうことをやらされなきゃならないかとか、いろんな思いで自死に至られたんだというふうに思いますけど、そういう何といいますか、財務省に対する昌子さんの怒りの気持ちがあるわけですよね。その点について、麻生大臣、改めていかがお考えか、お聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) かれこれ、これ大門先生、約二年ぐらい前になりますかね、この近畿財務局の職員が亡くなられたということについては、これはもう、今言われましたように、残された遺族の方々のお気持ち等々を考えると、これは謹んで御冥福お祈りを申し上げるところです。
文書を改ざんと、公文書の改ざんということですが、これは極めてゆゆしいことなんであって、これは誠に遺憾の極みと思っておりますので、これは深く申し訳、おわびを申し上げなければならぬところだと考えております。
平成三十年になりますが、この六月に、この問題の経緯に関する調査結果というものを私どもとしては公表させていただいて、関与した職員等々に対しては厳正な処分を行い、私自身も閣僚給与等を自主返納をさせていただいたところです。
今回の事態というのは、これは極めて重い話なんで、二度とこうしたことが起きないように、これは基本的には公文書管理の意識が徹底していなかったがために後改ざんされたわけですから、そういったことができないような、いわゆる徹底するとか、電子決裁にするとか、いろんな移行を目下進めておりますけれども、この問題行為を発生を許したというのは、これは、その財務省というものの中にある組織風土の問題も併せて考えにゃいかぬということなんじゃないのかということで、私どもは、外部の方も入れて、この一年少々、信頼回復に向けたいろんな取組をさせていただいているところで、大分その種の話も変わってきましたし、電子決裁も、ほとんど今電子決裁になってきておりますし、いろんな形で今大臣としての職責をきちんと果たしていかねばならぬところだと思っております。
○大門実紀史君 二年前の四月の五日ですかね、この委員会で、当時、「クローズアップ現代」で、当時、私、名前は知っていましたが、一応Aさんということで質問したときに、今回の手記の断片的なメモみたいなものがあの「クローズアップ現代」を通じて放送されて、それに関連して質問したときに、当時の太田さんがこうおっしゃったんですね。私が、こういう報道もあるんで、きちっと、この赤木さんが今回の手記に書かれているように、本省の指示でいろいろやらされたという、そのことも「クローズアップ現代」の中で触れられていたんで、太田さんに対して、本省がそういう改ざんの指示をどういうふうにやったのかということをきちっと調べるべきではないかと言ったときに、太田さんが、議事録に残っておりますけれども、本省理財局がどう具体的に主導したかということをまさに今調べておりますと、報告は必ずさせていただきますというのがあったんですね。そして、おっしゃったように、改ざんについての報告があって、処分がされたと。
ただし、私申し上げたいのは、このとき、太田さんというか、財務省が調べたりしていたときは、この手記というのはまだ明らかになっていなかったんですよ。これは、改ざんをさせられた、具体的に作業した御本人の、具体的な名前も、誰々さんの指示という、日にちまで入った、そこまでの手記でございますから、財務省があのときに調べてヒアリングをして作った報告書には、この手記は反映されていないんですよね。そうですね、財務省入手していませんからね。これ、私たちも初めて見るわけですからね。
本当は太田さんと議論したいんですけど、当時やっていましたからね。今、茶谷さんですか、が担当ならば、私申し上げたように、その財務省の報告、そして処分したと、その報告そのものを、つまり、その前段でいろいろ調べたときには、この赤木さんの手記そのものは皆さん入手しておりませんでしたよね。どうぞ。
○政府参考人(茶谷栄治君) 今回の手記は、報道を通じて今回初めて知ったところでございます。
○大門実紀史君 そうしますと、この手記と、これ、裁判の公判資料になりますので、中身がどうのこうのはもう超えていっているような、正式な資料になるわけですけど、ここで御本人が、改ざんの作業をさせられた御本人が言っていることを抜きに作った財務省の報告書というのは完璧なものなのか、あるいは整合性が取れるのかということをやっぱり改めて検証すべきだと。つまり、反映していないわけだから、この手記。当事者の証言が反映していないわけだから改めて検証すべきではないかと思うんですね、この報告書そのものを。いかがですか、茶谷さん。
○政府参考人(茶谷栄治君) おっしゃるとおり、この調査をしている最中にはこの手記というのは我々は見ていないところでございますが、ただ、実際のその調査においては、大臣官房の人事担当部局中心に、職員からの、多数の職員からの聞き取りや、あるいは関連文書や職員のコンピューターの確認をできる限り行った結果を取りまとめたところでございまして、その結果、例えば報道された手記においては決裁文書の改ざん等が本省主導で行われた旨の記述が多々見られますが、まさにこの調査報告書においても、国有財産行政の責任者であった理財局長が方向性を決定付け、その下で理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的役割を担い、理財局の担当課長、室長が深く関与した一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたものであり、近畿財務局の職員は改ざんを行うことへの強い抵抗があったこともあり、本省理財局の度重なる指示に強く反発したということをまさに認識しておりまして、この手記と我々の調査報告書というのは大きなそごはないものと考えているところでございます。
○大門実紀史君 それは、あなたが今ここで答えるのはおかしいんじゃないですか。
ちゃんと検証してみて、やっぱり同じだったと、報告書とね、変わりませんだったら分かりますよ。今日まだ、あなたもちゃんと見ていないわけでしょう。これ、今日訴状で出て、正式な手記というのはこれからですよね。それ見て、見てもないで、いや、そんなことも含めて報告したんだというのは、ちょっとそれは余りにもこの赤木さんに対して失礼じゃないですか。ちゃんと、命、命懸けてといいますか、これだけの手記残された方の、財務省の職員でしょう。その人の本当の、この事実を訴えた証言ですよね。これやっぱりちゃんと検証してみるべきで、いやいや、木で鼻くくったようにあの報告書にそんなことも入っているみたいな、それは余りにもちょっと失礼じゃないかと思うんですよね。
いずれにしても、まだ今の段階で私も訴状を持っているわけではないし、手記の実際のものを持っているわけじゃありませんけど、それ、財務大臣、どうなんですかね。いや、手記をきちっと見てみて、結果的に何も変わらないというならそれはそれでね、だと思うんですけど、後からはっきり明らかになっているんで、この手記というのはね、報告書出てからね。改めてやっぱり確認ぐらいしてみるべきではないんですかね。
麻生財務大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じのように、私ども現時点において、これは告訴されるということになって、一時に告訴されたとかされるとかいうお話までしか伺って、私はこの部屋に入ってきておりますのでちょっとあれは知りませんけど、その告訴状自体というのを私ども見ておりませんので、今の段階でこれ言われてもなかなかコメントしづらいことになりますし、今度は、我々、被告、原告との間の関係に、このように今日午後一時以降そうなっているかもしれませんと。
なかなかこの問題については、ちょっと裁判の最中の話にもなりますので、なかなかコメントはできませんので、ちょっとこれ以上ちょっと言われてもなかなか申し上げにくいというのが今の現状だと存じます。
○大門実紀史君 私は人の道を言っているんですよ、人の道を。そういうことじゃなくてね。
一人の方が命なくしているわけですよね、財務省の職員がね。その方が残した手記を、しかも皆さんの調査そのものが詳細分からないところがあるから、どこまでこれ、この事実を、名前が出ていますよね、つかんだのかどうか分かりません。だけど、それを確認ぐらいするのは、当然人の道としてといいますか、何というんですかね、そんな別に特別なことを言っているわけじゃないんですよ。そんなことは当たり前じゃないかと思うんですよね。財務省の責任者でしたらね。
もちろん、まだこの今日の時点では、ここではあれですけど、そういうものが一定出てきたら、別にこれは国会に対して報告したわけだから、国会に対する報告がどうだったのかという点も含めて改めて確認ぐらいすべきだと思うんですが、大臣、もう一言どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 検討させていただきます。
○大門実紀史君 じゃ、この問題はまた引き続き取り上げていきたいというふうに思います。
それで、税法の話に入る前に、今日もありましたが、ちょっと資料をお配りいたしましたけど、経済対策の話です。
コロナの経済対策でいろいろやるべきじゃないかという話は私もしてまいりましたし、今日も各党からございました。リーマンの対応という言い方をしたときに、リーマンと今とは違うと、そのとおりなんですね。違うことは違うんです。ただ、円と株価だけを比べて、あのときの急落と今は違うと、それだけでは全体を測るわけにはいかないんではないかというふうに思います。
なぜかというと、この十年で世界的にサプライチェーンがぎゅっと伸びて大分生産形態も変わってきているわけですよね。したがって、何といいますか、前と違って、リーマンのときと違って、製造業一つ取ってみても、何か起きるともう一網打尽に事が広がるというようなことありますので、リーマンのときと何が一緒で何が違うかというよりも、それだけの危機意識は持つべきではないかと、まずあるわけです。
そういう点で、麻生内閣のときに緊急経済対応を取られまして、どういうことをされたのかなということを改めて調べてみました。当時はいろんな批判も、ばらまきとか寄せ集めとかいろんな批判ありましたけど、結構いいこといっぱいやっていらっしゃるんですよね。ここに書き切れない項目あって、しかも今回、これからヒントになることもあるんではないかと思って、ちょっと調べて取りあえず作ってみました。
例えば、平成二十年度第二次補正の生活対策では定額給付金というのがありました。これは一人一万二千円とかありましたよね。当時はばらまきだとかいろいろ言われましたけど、結局、あのときの発想というのは、私覚えておりますけれど、減税という考え方だと行き届かない人がいると、税金納めていない人にはですね。全ての人に行き渡るのが給付金だという発想でこれをやられたわけですね。大変当時は画期的な発想だというふうに私思いました。あと、当時は派遣切りとかあったので、離職者への住宅支援とかも、きめ細やかなものが出されております。
平成二十一年度なんかでは、ちょっとここには、細かい、詳細は書いていませんが、今大問題になっています内定取消しに対する、学生さんが内定決まったのに取り消されたという対応もちゃんとあるんですよね。そういう内定取消しされた学生を正規雇用した企業には、奨励金といいます、支援金を出すというのもやられているわけですよね。
私、一番、今回注目、今回また使えるんじゃないかと、枠組みとしてはですね、考え方としては、と思ったのが、平成二十一年度補正予算の中に地方の活性化というのがございますけれど、この中に、地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円というのがあるんですね。これ実はなかなか、なかなかといいますか、かなり喜ばれて、いろんなところで、これはハードだけじゃないので、ソフトもありましたので、うちの地域でこういうこと、こういう事業やりたいということにいろいろ工夫して使えるということで大変喜ばれたのを覚えております、中小企業等ですね。
例えば、こういうものは、今コロナの被害といっても地域によっていろんな被害の生じ方が違います。奈良の観光地と製造業のサプライチェーンの町と、これ違うわけですよね。むしろ、国が今大事なことは、一律にという部分も経済対策必要なんですけど、もうちょっときめ細やかにいろいろ活用してもらうと、その地域で実情に合ったことをやってもらうという点では、この麻生内閣のときの地域活性化・経済危機対策臨時交付金というような形とかがこれから求められるんじゃないかというふうに思うわけです。
ほかにも、先ほど申し上げました、今日は全部言いませんけど、特にこの今言った地域、地方向けの交付金ですよね、こういう発想で、大胆、大胆なのも大事なんですけど、きめ細やかなといいますか、ピンポイントで、しかも深く支援するというのが今回の求められている対策じゃないかと思うんですよね。
そういう点で、これはこれからお考えいただくことかとも思いますが、この地域で使える交付金、こういう発想をまた生かしてもらいたいなと思うんですが、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、大門先生、これはこの種の話を持ってきてくれる地方がないとうまくいかないんですよね。
これは、どの地域と言いませんけど、もう十年前の話ですけど、こういうのをやってくれと言ってきた地域があったんですよ。だから、ぱっと対応できたんですけど。これ、言ったってきょとんとしている地方なんていっぱいいますから。もう地方って本当に、地方の首長さんによってピンからキリまで対応の反応が違いますから。このときも本当、有能な人でしたよ、本当。それが、後でこういうのができるんじゃないのって言ったら、ばたばたばたっといって、これはうまくいった、そういう例だと思いますんで。
これ、どういう具合に反応していただけるかというのは非常に大きなところだと思いますけれども、一律に延べ単でやるというのは余り効果があるようで実質は余りないというのはこの間の結果が出ていると思いますし、そういった意味では、言ってきてくれるというところがすごく肝腎。言ってくれるところは、間違いなくそこにある企業とその首長さんとは非常に近い。工業団地と中のあれがきちっとしている。もう物すごいみんなはっきりしていますんで、是非そういったところでやっていただくと、これは効果あります。
○大門実紀史君 まあいろいろ、せっかくこのときは相当の知恵を集めて、麻生内閣であれができないか、これでできないかということで新しい事業をお考えになったと思うんで、是非今回、これから生かしていっていただきたいと、私たちも提案していきたいと思います。
消費税の議論もありましたので、一言申し上げたいと思いますが、先ほど、定額給付金を平成二十年度やられたときに、申し上げましたけど、このときはなぜ定額給付金にしたかというと、減税だと恩恵が及ばない人がいるから定額給付金という形だったわけですね。
減税というのは、確かに普通の所得税減税、法人税減税、そういう性格はあります。しかし、消費税の減税というのはみんなに及ぶわけですよね、そういう点でいえば。漏れがないといったら漏れがないわけですね。しかも、所得の低い人ほど逆進性ありますので逆に言えば楽になるという点で、給付金というのもスポットで必要なところがあると思うんですけれども、全体として減税ということならば、これ当時、リーマンといいますか、麻生内閣の緊急経済対応のときは中小企業減税もやられていますよね。そういうことも重要なんですけど、全体に影響を与えるとすれば、やっぱり消費税の減税が一番その定額給付金的な効果を持つ減税だというふうに思います。
今やゼロ%という声が大きくなってまいりましたので、私が言っている五%というのは大変現実的な対応、対策になってきているような気もしますので、五%ということをもう真剣に本当に考えていただいて、全体に恩恵が及ぶという点でお考えいただければというふうに、これだけ、答弁は必要ありませんので、申し上げておきたいというふうに思います。
それで、税制の方でございますけれども、先日本会議で申し上げましたが、オープンイノベーションの税制でございます。これは、結論からいいますと、大企業が、今日もありましたが、内部留保がたっぷり持っているところに対してわざわざ、しかもこの状況で減税をする必要はないのではないかという点であります。
配付した資料の二枚目でございますけれども、これ日経新聞の、ごめんなさい、三枚目ですね、三枚目が日経新聞の記事でありますが、今どうなっているかというと、ベンチャー企業への投資が活発化しているということですね、しばらく前ですね。見出しでは、未上場企業への投資が活発となっていて、二〇一九年は五%増えて最高の三千七百十七億円になったとしております。そのベンチャーへの投資、買収を大きく伸ばしているのが事業会社と。つまり、事業会社がつくったベンチャーキャピタルでございまして、コーポレートベンチャーキャピタル、CVCと呼ばれるものでございまして、全体の七割がこのCVCでございます。
ベンチャー投資というのは、私たち、最初の頃のことから考えると、何かよくエンジェルと言われて、個人投資家とか、投資家から資金を集めるベンチャー企業というイメージがありますけれど、実際は、今は事業会社、つまり大企業からの投資資金がもう中心になっているわけであります。
したがって、こういうところに、内部留保いっぱい持っているのに、更に促進税制と。しかも、みんな自分の企業のグループの必要性に応じてやっているわけですね。そういうところにわざわざ支援する必要があるのかと、減税する必要があるのかと。もうこれはただの補助金になってしまうという点であります。
もう一つの問題点は、これは、四枚目の記事ですね、四枚目の日経の記事なんですけど、ちょっと汚いコピーで申し訳ありませんが、要するに何を言っているかといいますと、こういう、このオープンイノベーション、これベンチャー投資が一体今どうなっているかというと、これは、何か本当に、イノベーションですから、技術革新の優れたところと一緒に連携していくということよりも、簡単に言いますと、MアンドAが一つのマネーゲームになっていると。しかも、それがバブルを生んでいると、ベンチャーバブルを生んでいるということを簡単に言えば記載した記事でございます。
したがって、そういう今ベンチャーバブルになっているところにこういう税制を入れますと、導入しますと、更にその、本来のオープンイノベーションを促進するというよりも、こういうベンチャーバブルを一層拡大してしまうのではないかと思うわけですね。
しかし、コロナでこういう局面になってくると、また何が起こるかってありますけれど、ちょっと危惧されるのは、技術を持っている企業があって、しかしこのコロナで経営難に陥ったと、そういう企業を、資金を持っているこういうベンチャーキャピタルが安値でこの時期に買い込むと、買うというふうなマイナスの影響も考えられるということもあるわけですね。
そういう点からして、このオープンイノベーション税制というのは、もう時局に合わないどころか、今これから求められていることにもう反している、この時点では特にもう反している税制改正じゃないかと思うんですね。
だから、当初のこの経済産業省の要求したレベルの改正理由、もう違う局面になっているのではないかと思いますけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) オープンイノベーションに関しまして新しい制度を設けたわけでございますけれども、この制度につきましては、確かに検討の過程で、今委員が御指摘のような懸念ということも与党の中で議論はございました。その結果といたしまして、幾つかふるいに掛けるといいますか、要件を課しまして、オープンイノベー性がしっかりあるということを事前にチェックをするという仕組みを入れますですとか、あるいは出資期間を五年間しっかり抱えておって、いわゆるハゲタカ的な買って売り抜けてというようなことがないように五年というものを課しまして、五年未満で転売等々した場合につきましては恩典をゼロにするという仕組みにいたしました。などなど、あるいはまたさらに、金額要件も課しまして、個別の金額、年間の金額といったものを設けまして、そもそも事業会社でないとできないということなどなど要件を課しまして、いわゆる投機的なものということに走らないようにと、良くない意味で利用されないようにということを制度設計上は工夫を凝らしたつもりでございます。
○大門実紀史君 そのなどなどというのが歯止めにならないと思うんですよね。いろいろ確かに入れられているんですけど、これ全然歯止めにならないと、今の起きていることからいくとですね、思います。
イノベーションそのもの、技術革新とか進展というのは大変大事なことです、日本経済にとってもですね。ですから、本来の、本来の形ならば、別にこの内部留保をたくさん持っている大企業に支援する必要はありませんけど、もっともっと活性するようなことを知恵を出す必要があると思いますが。
今こういう、何というか、イノベーション支援というときに、どうしてもベンチャーとかそればっかり注目されるんですけど、それだけがイノベーションではありません。いろんな技術を持った、いろんなこれからの可能性を持った企業というのが地域で生まれる可能性があるわけですよね。そういう点で、地域で多種多様な創業、起業をチャレンジできる環境をやっぱり全国に、特にこういう状況になってきますとその力を引き出さなきゃいけませんから、重要になるかと思うんですね。
その点で、ちょっとショックだったのは、中小企業庁が所管する国の制度として創業補助金というのがあったんですけれども、今年度廃止をしてしまったわけであります。創業補助金というのは、中小の事業者、地域の事業者が創業に係る費用の一定割合を国が負担する制度で、昨年度までの制度では、企業が創業の掛かった費用の、経費の二分の一を国が負担するという制度でございました。そういういろいろな条件満たせば、最高、最大で二百万円まで補助されるということでやったわけですね。
これは経産省の参考人で結構ですが、これはなぜ廃止されたんでしょうか。
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
御指摘の創業補助金は、地域における新たな需要や雇用を生み出す創業を後押しするために、新たな技術やアイデアを活用して新事業創出を図る取組に対して補助する制度でございました。
創業の促進に当たりましては、創業者が直面する主な課題である資金調達と、あわせて、知識習得、例えば財務会計といった経営に関する一般的な知識や販路拡大の方法等に対しても支援を講じることが重要であると考えてございます。
資金調達につきましては、平成二十四年度の補正予算から平成三十年度当初予算まで、委員御指摘の創業者向けの補助金を実施しておりましたが、平成二十八年度に実施いたしました行政事業レビューにおきまして、有識者から民間を活用した資金調達の仕組みを検討すべき等との指摘があったことや、持続的なベンチャーエコシステムの構築の必要性などから、現在は、国が直接支援を行うのではなく民間資金を積極的に活用する方向にシフトしてきてございます。
具体的には、令和二年度税制改正におきまして要件緩和を行ったエンジェル税制によるベンチャー投資の促進、中小機構を通じたベンチャーファンドに対する出資、政府系金融機関による低利融資や創業関連保証などによりリスクマネーの供給を図っているところでございます。
なお、これまで創業補助金については、経済産業省が旗振り役となりまして多くの地方自治体でも同様の制度が整備してきており、その意味でも創業補助金は一定の役割を果たしたとも認識をしております。
また、知識習得につきましては、産業競争力強化法に基づき、全国津々浦々におきまして、市町村等を中心にする創業支援を整備したところでございます。
現在は、クラウドファンディングなど新たな……(発言する者あり)はい。
○大門実紀史君 廃止した理由だけ聞いているんですね。
今あった行政レビューで、この経産省で開かれた行政レビューですね、有識者を招いて議論したときに、もうぼろくそに言われて廃止に追い込まれたということなんですよ。しかも、このときの有識者、行政レビューの有識者会議ですか、これ、ひどい議論が行われておりまして、これ経産省、中小企業庁だって、そうではないといって反発しているんですね。要するに、補助率三分の二は高過ぎるとか、やらない方がいいビジネスをやり始めるとか、モラルハザードを引き起こすとか、何のデータも根拠も示されずに、ただ切ろう切ろうと、有識者と呼ばれる人が勝手な思い込みで、相当ひどいことで、だからよく分からないんですね、これ、何で廃止になったのか。
地方で広がっているといっても、そもそもこれ、地方で広げてもらうために、いずれ国が引き揚げようと思って始めた制度じゃないですよね。しかも、全部に広がっていませんから、国民の全体で見れば、中小事業者の中で創業に支援してもらえる地域と支援してもらえない地域が生まれる、格差が生まれるわけですよね。そんなことはもう十分分かって中小企業庁は抵抗したんだけれども、廃止をされたわけでございます。
この創業補助金については、中小企業団体からも強い要望がありましたし、この創業補助金、守れといいますか、これは大事だというような真っ当な声は自民党の中にもあったわけでございます。
本日来ていただきました宮本周司経産省の大臣政務官がもうその代表のように頑張ってもらったわけでございまして、宮本さんは、創業補助金について、起業したい人が申請さえできなくなって、いろいろあってですね、そういうことも取り上げられて、補助金の、石川県ですかね、石川県の女性起業家の育成事業なんか応援されている経験踏まえて、大変いい質疑をされておられます。
宮本政務官が政務官になられたのは昨年の九月ですかね。だから、創業補助金が廃止された後ということになりますけれど、改めて、やっぱり地域の中小事業者の創業支援、国として何ができるか、このまままた復活というのもちょっと大変かも分かりませんが、何ができるかという点を是非、頑張ってこられた、中小企業のために頑張ってこられた宮本さんに頑張ってほしいと思うんですけど、お考えをお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(宮本周司君) 今、大門委員から御指摘がございましたし、過去の私の発言にも触れていただきました。
平成二十八年三月に経済産業委員会におきまして、当時は産業競争力強化法という法律の下で、希望する市区町村がこの創業補助金の枠を使えると、全体の三分の二ぐらいは認定を取っていたんですが三分の一が取っていないので、もう全体に広げるべきだとか、予算を措置するべきだということを発信をさせていただきました。その後、その当初から、地方創生が進みまして、各市区町村ごとに強みを発揮するような政策も具現化してきましたし、委員お示しの資料の中にもあるように、四百六十の市区町村で類似のそういった創業支援の制度も具現化をしておると認識をしております。
経済産業省といたしましても、この補助金支援のみならず、民間資金の活用を含めた様々なツールを使っていこう、融資制度であったり税の優遇制度であったり、様々なツールを多用して応援をしていこうという観点で、今新たにこの制度の在り方を見直したところでございます。
特に補助金に関しましては、要は平成三十年度の補正でございますが、昨年実施をしました小規模事業者持続化補助金におきまして、通常は三分の二補助で上限が五十万円という、脆弱な経営基盤の小規模企業を応援する補助金制度でございますが、ここに新たに創業者も対象にして、創業した場合にこれを活用する場合には上限を五十万から百万に上げようと、それぞれが強みを持って、魅力を持って、志高く創業することを、いわゆる立ち上げのときのみならず、その後の経営も安定するように導いていこう、このように新たな補助金政策として措置したところでございます。
そして、先般も、経産省の中でチームをつくったんですが、今、クラウドファンディングであったりEコマースであったりAI、こういった様々なツールを使うことによって、例えばクラウドファンディングの場合は、事前に投資をする、若しくは投資を希望する方々からその取組に対していろんなアドバイスもいただけるんですね。ですから、起業する前に見込み客を獲得したり、どういう製品を具現化すれば一番市場から求められるか、いわゆる持続可能性、成功可能性を高めるということも、こういった民間のツールを導入することによって高まってきたと思っております。
こういった様々なツールを創業支援にしっかりと投入して我が国の開業率を上げていく、このことに、経済産業省の立場でも、不断の検討も重ねながら強力に推進をしていきたいと思っています。
○大門実紀史君 是非頑張ってください。
宮本さんのおうちは石川県の宮本酒造、造り酒屋ですね。私の本家もちなみに造り酒屋でございまして、大門酒造と申します。造り酒屋というのは、地元の名士じゃないですけど、地元の中小事業者の代表的な、代表格みたいなところがあって、中小企業の気持ちはお互いに分かるのかも分かりませんので、是非これからも頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。