<議事録>
○大門実紀史君 大門です。
今日は、強い立場にある大手企業が弱い立場にある中小の取引先に対して一方的に不利益なことを押し付ける、いわゆる優越的地位の濫用の問題を取り上げます。
この二年ほど、この委員会で、大手損保会社の中小代理店に対する一方的なやり方を取り上げてまいりました。また、この間でいいますと、セブンイレブンとかファミリーマートなどコンビニの本部が店舗のオーナーに対して、お弁当の見切り販売、値引き販売を制限するとか二十四時間営業をもうしんどいのにやれと押し付けるとか、そういう問題がいろいろ話題になってまいりました。我が党の辰巳孝太郎委員が繰り返し国会でも取り上げてまいりました。そういう一方的なやり方を押し付けてきたということで、いろんなところで起きている問題だということでございます。マスコミも今注目しているわけですけれども、大手損保もコンビニ本部も共通しているのが優越的地位の濫用の疑いがあるという点でございます。
まず、損保代理店の問題ですけれども、これは本当に、麻生大臣の地域の中小代理店大事にしろという御答弁を繰り返しいただいて、金融庁も頑張っていただいて、一定改善が進んでまいりました。
資料をお配りいたしましたけれど、国会の中でも、全国からもう本当、有志で集まられて、院内集会が開かれてきております。今年も今月の二十二日に開かれる予定のようですけれども、西田さんとか大塚耕平さんが、各党の皆さんが参加をしていただいております。
ちなみに、損保代理店というのは、自民党の中に政治連盟ができておりまして、全国的に言うと自民党支持者の方がかなり多いんですよね。是非自民党の皆さんは頑張ってほしいなと、自民党の代わりに私が質問しているようなところもありますので、頑張ってほしいなと思うんですけれども、いずれにせよ、党派を超えたテーマではございます。
このときの集会でも、この裏の方にありますけれど、発言がいろいろ載っておりますけれど、要するに大手損保と代理店の間のやっぱり一方的な契約のことについておかしいという声がかなり上がっておりまして、それで去年の十二月と今年の三月にこの委員会で、ある大手損保の委託契約書が代理店を一方的に格付をして、一方的に手数料の額を決めるというようなとんでもない契約書があったので取り上げさせていただいたら、金融庁はちゃんとそのヒアリングをやってもらって、その大手損保に対してもやっぱりちょっと違うんじゃないかというふうな意見を言ってもらって、その大手損保は契約書を見直しますというふうに、見直しを検討するというふうになったところでございます。
こういうこの契約書の問題では金融庁も非常に留意をしていただいておりますけれど、この後、これからどういうふうにフォローしていただけるのか、ちょっと教えてもらえますか。
○政府参考人(栗田照久君) 大手損保会社は代理店委託契約書を年一回定期的に更新しているところでございます。多くは来年の四月から新しい契約書を作るということになります。ということで、現在、それに向けて損保会社におきましては中身の見直しをしているところでございますけれども、その中には、当然、委員御指摘になられました損保会社に一方的に有利と捉えかねないような条文の見直しも当然含まれておりまして、この点については我々もそういう見直しをきちんとやってほしいということを申し上げているところでございます。
本来、損保会社と損保代理店の委託契約というのは民民間の契約でありますので、当事者間でよく話し合って解決していただくべき事項ではございますけれども、規模の大きい損保会社に対しまして規模の小さい損保代理店の立場が弱いという面もございますので、損保会社におきましては代理店の意見をよく聴取して丁寧に対応に努めていただきたいというふうに考えておりまして、今後とも、引き続き、損保会社の対応については注視してまいりたいというふうに考えてございます。
○大門実紀史君 ありがとうございます。是非お願いしたいと思います。
ただ、せっかく国会で取り上げたんですけれども、その大手損保は見直すとは言っているんですけど、年度更新ですかね、年更新なんですかね、そのときに見直すということで、もう見直したのか分かりませんけど、この間、三月に国会でここで取り上げて、金融庁もわざわざそういう意見を言ってもらったにもかかわらず、それからもう半年もたつのに、次の更新のときにやりますと言ったけど、同じ契約書ですね、あのひどいやつ、あれをずっと続けておりまして、新しい新規の代理店とはあのままで契約しているんですね。
国会で取り上げるという意味、あるいは金融庁から意見をされるという重み、全然分かっていないんじゃないかと思うんですね、この大手損保ですね。一応、変えると言うから、名指しでは、名前を伏せておりますけれど、M損保と言ったら分かると思うんですけれど、名前は伏せているんですけれど、何か分かっていないんじゃないかと思うんですね。
それでもう一つ、このM損保、資料配りましたけど、ひどい中身なので、ちょっと分かっていないみたいなのでもう一つ指摘をしておきたいと思うんですけれども、実はもっとひどい内容のことがこの委託契約書に含まれております。
これは、要するに、一から十九まである。ある場合には一方的に大手損保が代理店に対して契約を解除しますよと文書で通知するだけでしますよというやつなんですね。それと、契約解除されるということは、もうその日から仕事ができなくなると。顧客名簿使えなくなってということなので、もう営業できなくなる、仕事ができなくなるということで大変重い意味があるわけですね。それを一方的にやれるような契約書なんですけれど、ただ、中身はもちろん、十一番にあるように、反社会勢力と、十一番、十二番ですかね、関係、こういう場合は当然契約解除と、これは当たり前だと思うんですけど、全体としてああしろこうしろと、そうしないと契約終了であるという中身になっております。
特に問題は、十七番目の「代理店が、本契約の基礎となる信頼関係を失わせる行為を行った場合」と。これはどういうことかといいますと、これは大手損保が代理店に対して、おたくはもう信頼しないと、信頼関係を失ったという場合に契約解除するということなんですね。
これは非常に恣意的に現場では使われておりまして、勝手な解釈で使われておりまして、このM損保の、うちに相談いっぱい来ていた中の一つなんですけど、例えばM損保の代理店がほかの損保会社と乗り合いをしたいと。ところが、M損保は乗り合いを拒否する、駄目、うちのだけでやりなさいとやると。そのときに、いや、やりたいんだということを言うと、もうおたくとは信頼関係がないということで、そういうふうにするんだったら契約解除させてもらいますという脅しで使うんですね、この項目を。
あるいは、その代理店の方は、そうはいっても乗り合いやらないともう営業がもたないということで、やっちゃうと。やっちゃった場合、まさに信頼関係は失われたということで、これを盾に取っていきなり顧客情報をシャットダウンするというようなことを実際にやってきたわけですね。そういうことに使われているのがこの信頼関係を失った場合ということで、何でも使えるというようなことがあるわけですね。
これ、もう答弁は同じだと思いますので、これも含めて、こういうことを含めて、実はこれ、ほかの大手損保もみんなあるんですよ。もっと言えば、コンビニの契約書にもあるんですよ。こういう優越的地位の契約の場合、必ず入れるんですね、何でも使えると。逆らったときに、何か不満を言う、言うことを聞かないという場合に、全てこの信頼を失ったからということで契約解除と。脅しとか実際の報復とか、そういうので使われてきているのがありますので、是非とも、これも含めて、そのヒアリングのときには、むしろこれが一番重い話かも分かりませんが、改善を進めていってほしいと、これはもう答弁同じだと思うので、指摘をさせてもらいたいというふうに思います。
それで、地域の損保代理店は、この間の災害でも被災者の支えとなって大変頑張っておられます。最初、この委員会で取り上げたときは、糸魚川の大火のときに、大火災のときに頑張った話を取り上げて、麻生大臣が、ああ、そういうことか、そんなに頑張ったのかということで、この問題が改善の方向に動き始めたということなんですが、引き続き、この間の災害でも頑張っているということを御報告しておきたいと思います。
その上で、ちょっとコンビニの問題に少し入りたいと思うんですけれども、経済産業省にも来ていただいております。
こういう優越的地位の濫用は、大手損保と代理店の間だけではなくて、コンビニ本部とコンビニの店舗、オーナーとの間でも同じように優越的地位の濫用が頻発しております。
先ほど申し上げました、二〇〇九年には、公取が、これはセブンイレブンですね、さっき申し上げた値引き、お弁当なんかの値引き、見切り販売をコンビニは、店舗がやった場合に、それやるなということで不当に制限していたということで、公取が排除措置命令を出しました。つまり、コンビニ本部が統一的な価格を強要したということで、独禁法の優越的地位の濫用に当たるということで措置命令が出たわけですね。
この間でいいますと、コンビニの、新聞にもよく載っておりますけれども、テレビでもやっていますが、二十四時間営業、これはもうできないと、もう体制もないし、もう大変だと、もうやらないという店舗が出てきたときに、やれということのやり取りがあったんですけど、これもうちの辰巳孝太郎議員がかなり取り上げて、四月ですかね、取り上げた後に公取が見解を出してくれまして、オーナーの側が、見直しをしてほしいと、二十四時間営業を必ずやれということを見直ししてほしいということに対して一方的に拒否するということは独禁法の優越的地位の濫用に当たる可能性があるということを公取が言ってくれたので、若干これも動き始めているということになるわけでございます。こういうことは起きているわけですね。
そこで、今やコンビニは、損保の地域代理店と同じように、非常に災害のときも、また日常的にも地域で大事な生活インフラになっているわけなんですけど、それにふさわしい処遇もバックアップもないというのが現状で、むしろコンビニ本部からはああせいこうせい言われているというような立場にあるわけでございます。
そこで、経済産業省では、やはりいろいろ問題があるなということで、有識者によるコンビニの在り方検討会を設けて検討を始めていっていただいているというふうに聞きますけれど、いろいろとたくさん多岐にわたる意見があると思いますが、この中で特に、今申し上げたコンビニ本部と各店舗オーナーとのこの力関係の強弱があるわけですけれども、いわゆる一方的なやり方について、その在り方懇談会ではどういう意見が出ているか、幾つか簡潔に紹介をしていただけますか。
○政府参考人(島田勘資君) 委員御指摘のとおり、経済産業省では、コンビニエンスストアの今日的な課題と今後の方向性を議論する新たなコンビニのあり方検討会、これを開催をするとともに、これと並行して、実態把握のため全国八都市でコンビニのオーナーへのヒアリングなどを実施をしたところでございます。
これらの場において、オーナーと本部の対等な関係を疑問視する声、あるいはコミュニケーションの少なさを指摘する声もございました。その一方、最近本部の姿勢や対応が変わりつつあるといったような声も聞こえてきているところでございます。
○大門実紀史君 そうなんですね。かなり有識者の方も問題意識を持っていただいていて、要するに、コンビニ本部と加盟店オーナーとの力の強弱があり過ぎると。あとは公正な話合いができていないと。あと、ほかのフランチャイズ契約に比べてコンビニの契約というのは義務が、ああしろこうしろが細かくて非常に多過ぎるということとか、あるいは、本部が決めたことに拒否権、発言権も拒否権もないというようなことが議事録に載っておりますね。
あと、また、経産省では、コンビニオーナーへのヒアリングももう十二回もやっていただいているということでございます。これは、こちらでもう同じ内容が多いので言いますと、要するにフランチャイズ契約の抜本的な見直しが必要だというのがオーナーから出ておりますね。あと、コンビニ本部が全て自分たちの合意も同意もなく始めてしまうと。紙一枚で次からこういうことをやりますよということを、で、リスクを負わなきゃいけないとか、要するに優越的地位の濫用が蔓延しているようなことがコンビニオーナーのヒアリングでも出されております。
経済産業省に是非お願いをしたいのは、金融庁も、民民の契約であるということということは前提としながらも、やはりこのままでいいのかと、大事な地域の代理店がという点で、大手損保にヒアリングを、あるいは時には意見を言うことをやってくれていて、一定改善が進んでいるわけですけれども、是非とも経済産業省としても、このコンビニ本部に対してヒアリング、まずどうなっているのか、何でこういう意見が多いのかとか、まず実態の把握を含めてヒアリングをやられるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(島田勘資君) 先ほど申し上げました検討会、これを来週も開催をいたします。その来週の検討会の委員によるコンビニ本部へのヒアリングと、こういったものも実施をする予定となってございます。ヒアリングの結果も踏まえながら、引き続き検討会における議論をしっかりと進めていきたいと思っております。
○大門実紀史君 是非、そういうヒアリングをやっていただけるということなので、金融庁も大手損保にヒアリングをやっていただく中で大手損保の姿勢が変わってきましたので、是非お願いをしたいというふうに思います。
今日は公正取引委員会にも来ていただきまして、ちょっとそもそも優越的地位濫用とは何なのかということも含めて聞いていきたいというふうに思うんですけれど。資料の一番後ろに、初歩的、そもそも論ですけど、優越的地位の濫用とは何なのかということを付けておきましたが、これを踏まえて、具体的に言いますと、公正取引委員会のガイドラインがありますね、フランチャイズシステムに関する独禁法の考え方についてというふうな、この優越的地位の濫用、フランチャイズシステムにおける考え方を出されておりますね、ガイドラインですね。
これ、ちょっと、いろいろ長いんですけど、簡潔に、何をもってフランチャイズシステムの場合、優越的地位の濫用とするのか、ちょっと簡潔に説明お願いできますか。
○政府参考人(粕渕功君) お答え申し上げます。
私どもの作成しておりますフランチャイズガイドラインにおきましては、加盟店に対して取引上優越した地位にある本部が、フランチャイズシステムによる営業を的確に実施する限度を超えて、正常な商慣習に照らして不当に加盟店に不利益となるように取引の条件を設定し変更する、又は取引を実施するといった行為をする場合には、独禁法第二条第九項第五号の優越的地位の濫用に該当するというようにされております。
○大門実紀史君 つまり、こういうことですね。まず第一に、コンビニ本部は各店舗に、これからこういう商品を並べてほしいとか、いろいろありますよね。それはコンビニの戦略としてありますよね、それに基づいて、ああしてほしい、こうしてほしいとか、いろいろね、義務もあれば制限を付けるとかありますよね。それは、一定、フランチャイズシステムという一つのイメージ、ローソンならローソン、セブンならセブンというような統一した店舗イメージとか統一した戦略だから、一定それに従ってやるということはあり得ると。それそのものが度を超さなければ独禁法違反とは言えないけれども、けれども、今おっしゃったように、フランチャイズ契約、あるいはその本部の具体的な行為がシステムの維持に、今言った戦略の維持に必要な限度を超えてオーナーに不当な利益を与える場合は独禁法違反に該当することもあるというふうな、まあ分かりやすく言うとそういうことですよね。
具体例で聞きますけれど、これ資料三に付けておきましたけれど、こういう場合はどうなるんでしょうかということなんですが。これ、大手コンビニB社なんですけれどもね、今説明もあったように、これ、ちょっと白くなっているところはここに名前が入るわけです、ファミリーマートシステムとか、何とかシステムと名前が入るわけですけれどもね。そういうコンビニのシステムを変更するときに、甲というのはコンビニ本部ですね、コンビニ本部がいろんな事業展開とか社会経済の変動とか、技術の進歩とか、消費者ニーズとか、あるいはいろんな消費者行動の変化に対応して自分たちのシステムを変更すると。これ不断に、革新を超えてやっていくわけですね、それはできると、やらせてもらいますと。そのときに、そのときに、コンビニの店舗がその変更に応じますと、本部から言われたことに応じますということですね。
で、さらに、ここが問題なんですけど、そのシステムの変更の費用を本部が払うのかと思ったら、コンビニ店舗に負担を求めることができるものとして、それはコンビニ、甲ですね、コンビニ本部が、負担金を現金決済勘定で支払いますと、コンビニの戦略に従いなさいと、いろいろなシステム変更に応じなさいと、各店舗一体的に合わせなさいと、そこまではあると思うんですね、さっきの話も。そのこと自体は不当と言えないかもしれませんけれど、その費用を一方的にオーナーに求めると、これは先ほどの優越的地位の濫用に該当する、少なくとも疑いがあるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(粕渕功君) お答え申し上げます。
個別の事案になりますのでお答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論として申し上げますと、先ほど申しましたとおり、まず、自己の取引上の地位が相手方に優越しているのかどうか、つまり本部が取引先である加盟店に対して優越しているのかどうかという点、さらに、その正常な商慣習に照らして不当であるのかどうか、つまり、公正な競争を阻害しているのかどうか、さらに、相手方に対して不利益となるように取引の条件を設定しているのかどうか、これ個別の事案に応じて判断していくことになろうかというふうに思っております。
○大門実紀史君 具体的にはそうだと思うんです。今おっしゃったの全て該当しますね、コンビニ本部と店舗の関係も、取引ずっと続けて、優越的地位があるわけですね。中身としては、一方的に決めたことを費用を負担させられるということになるわけですね。だから、非常にこれは、具体的には申告があって、そちらで審判加えられると思いますけど、そういう優越的地位濫用の可能性、非常に高いという、そういう契約書を結んでいるということですね。これ具体的に、実物ですからね。これは申告があればきちっと精査をしてもらいたいというふうに思います。
第二に、ガイドラインによりますと、こちらで言いますけど、具体的に独禁法に違反するケースは三つあると書いていますね、三つ。一つは、先ほどからもおっしゃっているように、正常な商慣行に照らして不当に加盟店に不利益を与えるような取引の条件を設定した場合、つまり契約内容ですね、取引の条件の設定ですから契約内容、契約内容が不当に不利益を与えるようなものである場合が一つですね。もう一つは、不利益を与えるような契約に変更した場合、契約があって変更して不利益を与える場合ですね。三つ目は、そういう不利益を与えるような取引を実施した場合、具体的な行為ですね、具体的にやっておられる、この三つあるわけですよね。
これは、実はフランチャイズ、まあコンビニだけではなくて、大手損保代理店、大手損保会社と代理店との関係にも共通する基本原則のようなものですよね、この関係というのは、独禁法の優越的地位濫用が該当するのかどうかという点では。
この三つについて、ちょっと法律的に分かりにくいかも分かりませんが、ちょっと聞いていきたいんですよね。
三つ目に申し上げました不利益を与えるような実際の行為というのは、これ分かりやすいですよね、行為ですからね、分かりやすいんですよね。先ほど言いました弁当の値引きをさせないという行為について、だから分かりやすいですよね。例えば、大手損保の乗り合い拒否も、これ行為ですよね。だから、その行為は私は独禁法上の取引妨害に当たるのではないかと思ってますけど、行為だから、分かりやすいですよね。これは、改めて乗り合い拒否について優越的地位の濫用に当たるかどうかはきちっと申告してもらって、審判を加えていただきたいと思いますが、とにかく行為が分かりやすいんですよね。
問題は、分かりにくいのが、契約上、契約書の上での、上での優越的地位の濫用がどうなのかと、あるのかどうかと、これが非常にグレーゾーンなところですね。
まず、コンビニの契約にしましょうかね、コンビニの方が分かりやすいので。コンビニの契約で、不利益を与えるような、先ほどのことも含めて、それはもう契約書に書いてあると、書いてあると。それは、そうはいっても、双方でサインをして契約を結ぶわけですけど、そうはいっても中身は不利益、一方的な不利益が入っていて、優越的地位の濫用の疑いがあった場合、この契約そのものがこの三つのうちの一つ目に該当しますけど、取引の不利益を与えるような取引の条件を設定した場合に該当するのかどうか、その契約書そのものが、これはいかがですか。
○政府参考人(粕渕功君) お答え申し上げます。
独占禁止法の優越的地位の濫用規制といいますのは、これは事業者の何らかの行為を規制するというように法律上規定されております。したがって、その場合、先ほど、ちょっと繰り返しになりますけれども、相手方に優越していることを利用して、そして正常な商慣習に照らして不当にということの前提として、さらに、取引の条件を設定、変更、あるいは取引を実施するといったその行為があれば、その場合には独占禁止法上の優越的地位の濫用に該当するおそれがあると、そういうことでございます。
○大門実紀史君 ですから、そういう不利益な条件を、取引の条件を設定したと、契約書に設定したということが、契約書そのものが設定されていれば優越的地位の濫用になるんじゃないかということを、実はこれ、うちの辰巳孝太郎議員も質問していて、よく分からないやり取りがずっとあって、グレーゾーンみたいな。
私は、公取の事務方と何回か議論したんですね。結局、整理はこういうことでありまして、契約書は、仮に優越的地位濫用のような中身が含まれているとしても、最初にコンビニの仕事をやろうと思った人がコンビニのある本部と契約しようというときは、まだ優越的地位は成立していないと。なぜならば、その人はそのコンビニと契約しなくてもよかったかも分からない、あるいはほかの仕事をやる自由もあったかもしれない。だから、その時点では、契約を結ぶ時点では優越的地位というものがまず成立していないので、その契約について優越的地位の濫用にならないということと、選択肢があったでしょうと、ほかにもと、民民でしょうみたいな、ちょっと公取らしくないんだけど、要するにサインしたんでしょうみたいな、いうことなんですよね。
それでいいんですか、そういうことで。
○政府参考人(粕渕功君) 優越的地位の濫用規制、繰り返しになりますけれども、行為を規制するということでございますので、その取引の相手方に不利益となるような取引条件、これを設定する場合、あるいは変更する場合、あるいはそもそもそういう取引を実施する場合、このような場合に優越的地位の濫用になる可能性があるという、そういうことでございます。
したがって、その取引の最初の段階ということになれば、一般的に考えれば、小売業者から見れば誰とでも取引が開始できるわけですから、そういう意味で優越的地位が生じる可能性は低いのではないかと、こういうふうに考えております。
○大門実紀史君 それで、私はそれを聞いて、もうちょっと愕然とするんですよね。要するに、最初の契約のときは優越的地位という地位がまず成立していないからということが前提になっているんだけれども、これ、公取はよくそんなこと言うなと思うんですけれども、別に、例えば地域で長年営業してきた酒屋さんがあるとしますね。で、規制緩和があって酒販の自由化があって、大手の量販店がどんどんやっていって、もうそこで酒屋さんできないと。しかし、その場所で小売の仕事を続けたいと。それでコンビニを選択するしかなかったと。そのときに、コンビニいろいろあると言われたって、みんな同じような中身だと。で、契約しないと営業は続けられないというような場合があるわけですよね。何かそんな、何だってやれると、別にコンビニやらなくてもよかったんじゃないのと、おそば屋さんやればよかったんじゃないのと、そういうふうにならないでしょう。
だから、もっと実態的に、何かいかにも自由な選択肢があってコンビニの仕事を選んだとか、そういうことではないんじゃないかと。サインしたの、あんたの責任でしょうで済ませて、そんなんだったら公取なんか要らないんじゃないかと私は思うんですよね。
損保も同じなんですよ。損保も二〇〇一年に代理店との関係で大幅な規制緩和があって、自由契約みたいになっちゃって、大手損保が優位な関係になっちゃったわけですね。それだって、長年損保の関係の仕事をやってきた人が自分で独立してやろうと思ったときに、損保の代理店が一番成功する可能性が高いから損保の代理店をやるわけですね。それを、あんた、別に損保の代理店やらなくてよかったんじゃないのと、何かほかの仕事やればよかったんじゃないのと、そういうことじゃないと思うんですよね。
だから、何といいますか、公取の姿勢としてそんな何か自己責任で、要するにそんなことを判断にしていいのかということを思うわけでありまして、余り、ほかに選択肢はあったとか、そんなことじゃ弱い立場の人を守れませんよね、公取というのはですね。
むしろ、公取が考えていただかなきゃいけないのは、優越的地位の濫用の疑いがあるような契約書は、そんな契約書はたとえ本人がサインしても有効ではありませんよと、無効ですよと、こういう見解を出すのが本当の公取の役割ではないかと思うんですけれども、いかがですか。
○政府参考人(粕渕功君) その辺りにつきましては、個別の状況に照らしまして個々の事実関係を見まして、その上で、それぞれ優越的地位の濫用に該当するのかどうかということを判断していくことになるかと思いますので、お答えとしては個別の事案に応じて判断していくということだと思います。
○大門実紀史君 いや、個別の事案じゃないんですよ。公取の姿勢について言っているんですね。公取は、そういうことを言いながらいろいろ考えを変えていかれることも知っておりますので、是非ちょっと検討してほしいんですよ、こういう問題というのは。そんな自由契約みたいな話で済ませられないということですよね。全てとは言いませんよ。場合によってはですよ。そういうふうな契約もあるということでございます。
もう一つは、不利益を与えるような契約に変更した場合、変更した場合。今ある契約は優越的地位の濫用とは言えないけれども、優越的地位の濫用になるような中身に契約を変更した場合というのはありますよね。このときの契約の変更の契約という意味なんですけれども、これは契約書そのもの、委託契約書とか、コンビニだったら基本契約書とか、それだけの狭いものを指すのか。あるいは、その契約に付随する別規定というのは結構あるんですよね。全体は、私は契約だと思うんですけれども、その全体を契約と見て変更した場合に、不利益が生じた場合、不当な不利益が生じた場合、優越的地位濫用の可能性があるというふうな解釈でよろしいですか。
○政府参考人(粕渕功君) 優越的地位の濫用を判断するに当たりまして、私ども、その契約書のみで判断するわけではございません。繰り返しになりますけれども、どういうような行為が優越的地位の濫用に当たるかどうかということになりますので、契約も含めて、取引の実態を踏まえてこれを判断していくことになると思います。
○大門実紀史君 要するに、じゃ、今までの取引形態、今までを契約書上だけじゃなくて変更したら、変更して不利益になったということじゃないんですか。契約書じゃなくて、何をもって、それじゃ、変更した場合ってなるんですか。契約を変えた場合という意味じゃないんですか。
だって、ほかに規定があるじゃないですか。そういう行為を実施した場合だって変更でしょう。だから、それとは別個に変更と設けているのは、当然、取引条件の設定があって、変更があって、実際に行為があるわけだから、契約の変更と、契約を変更して不利益を与えるという場合だと思うんですが、違うんですか。
○政府参考人(粕渕功君) お答え申し上げます。
取引の中で変更すると、その変更することによって不当に不利益を与えるような場合、そのような場合で、先ほど、繰り返しになりますけれども、前提として優越していると、あるいは正常な商慣習に照らして不当であると、そのようなことがあれば、独禁法上問題になる可能性があると、そういうことでございます。
○大門実紀史君 なぜこのことをお聞きしているかというと、まだいろんな優越的地位、力の強い方はよく分かっていないのかなと思うんですけれど、基本契約には何も、対等なようなことしか書かなくて、これこれについては別途規定を設けるというのがあって、その別途規定のところで販売手数料は自由に決めさせてもらうとかいうのがあるわけですね。
これ、非常に、何か擦り抜けようと思っているのか知りませんけれど、私は、今の解釈だと、その別規定も含めて契約全体として、契約の一部ですからね、別規定もそういうことの変更で、全ての場合とは言いませんけれど、一方的な不利益を与える場合だったら優越的地位の濫用に今のお話だと該当するということになると思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(粕渕功君) 一般論として申し上げれば、繰り返しになりますけれども、私ども、契約書のみで違反になるかどうかということを判断しているわけではございませんので、その契約書含めて本部と加盟店の取引の全体の実態がどうなっているか、その事実関係を見た上で優越的地位の濫用に該当するかどうかを判断するということになります。
○大門実紀史君 そうですね。具体的にはそういう契約書ありますので、別規定でやっているというのがありますから、申告をして、そちらで判断をしてもらうということになります。
実は、大手損保と代理店の委託契約書ってそうなっておりまして、委託契約書そのものに別に手数料の支払規定、明示はないんですよ、明らかにしていないんですよ。
ところが、別途代理店手数料規定を設けますとなって、その中でもう一方的に文書で通知して下げたりするということが行われておりますので、契約というのはもっと広い意味で、おっしゃったように、実態として何が変更されたかということだという点でいきますと、この今の大手損保のやり方も大変まずいなと私は思うわけでございまして、これ、具体的に、おっしゃったように、個別具体的な契約書の問題になりますので、申告をした場合、判断をしていただきたいというふうに思います。
最後に、麻生大臣に、いろいろ頑張っていただいているので、一言お願いしたいと思いますけど、コンビニの方は経産省の管轄かも分かりませんが、広く何か同じようなことがあちこちで行われていて、やっぱり、何といいますかね、やっぱり大きい方も小さい方も共存共栄でウイン・ウインで、本当にウイン・ウインで、両方発展してこそ業界の将来もあると思うんですよね。それをもう目先の利益でごんごん追い詰めるような、これは非常に違うと思うんですけど、損保業界は今変わりつつあると思いますけれど、是非、その点で大臣の所見を伺って終わりたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは基本的には、小さな小売店があって、昔はのれん分けという言葉だったんですけれども、のれん分けに代わってフランチャイズというものが制度として入ってきたというのは、これは少なくともアメリカの影響が大きかったんだと思いますけれども、そういった関係で、地方で大きなものが出ていく前にいろいろなものができるようになったという、制度としてはうまく制度だったと思いますが。
両方うまくいくためには、今言われたように、片っ方、優越的な方が一方的にということはいかがなものか、全くそのとおりだと思いますね。こっちは繁栄していきませんから、両方にいかにゃいかぬ。どの程度に収めるかという、これはなかなか難しいところだと思いますけれども、商売上として大きな方が強いというのはよくある話なんで、そういった意味では、きちんとそういったのもよく見ておかないかぬ、公取に限らず私どももそういった目は光らせておかないかぬところだろうと思います。
○大門実紀史君 終わります。