国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2019年5月29日 消費者問題に関する特別委員会 悪徳商法 被害防止へ総合的に対策を
<赤旗記事>

2019年5月30日(木)

悪徳商法
被害防止へ総合的に
参院消費者特委 大門氏が追及

質問する大門実紀史議員
=29日、参院消費者特委

 健康器具などの預託商法で高齢者を中心に多額の資金を集め、倒産した「ジャパンライフ」。4月に特定商取引法違反容疑で警察が家宅捜索しましたが、それまでに4回も業務停止命令を受けながら被害の拡大を止めることができませんでした。日本共産党の大門実紀史議員は29日の参院消費者問題特別委員会で、こうした悪徳商法を繰り返さないよう政府をただしました。

 大門氏は昨年12月5日、ジャパンライフの手口をさらに巧妙化した預託商法・連鎖販売取引(マルチ商法)業者「ウィル」社の問題を国会で追及し、同月21日に消費者庁は同社に15カ月の一部業務停止を命じました。これについて大門氏は「ウィル社は処分後、連鎖販売取引はやめたが個々の客に勧誘を続けている。ホテルに高齢者などを集めて飲み食いさせ、芸能人のショーを見せて契約させている。お金を集めて資金移動し、“店じまい”の計画倒産に動いているのではないか。手を打つべきだ」と求めました。その上で、消費者行政を監視する第三者機関である消費者委員会の池本誠司委員長代理(弁護士)が、改訂作業中の消費者基本計画工程表に特定商品預託取引法の検証が入っていない点を懸念していることを挙げ、「被害拡大を防ぐため、現行法に不備があるかどうか、法の執行体制がこのままでいいのか、総合的に検討すべきだ」と訴えました。

 宮腰光寛消費者担当相は「消費者委員会の議論の推移を見守りつつ、意見を注視したい」と答弁しました。

<議事録>

○大門実紀史君 今日は、預託商法、マルチ、悪徳商法について取り上げたいと思いますが、お手元に資料を配ってもらっていますけど、ジャパンライフですけれど、最初にこの委員会でジャパンライフの問題取り上げたのはもう二年前でございますが、警察が家宅捜索に入ったということで、やっと入ったということで、全国紙でもやっとこうやって取り上げられるようになってきておりますけど、もっと早く取り上げてくれていれば被害をより少なく済んだんじゃないかと思っているところでございます。
 昨年十二月五日にこの委員会で、ジャパンライフとほとんど同じ仕組みなんですけれど、レンタル電話を使ったウィルという企業の問題を取り上げました。被害額も恐らくこのジャパンライフ同様の二千億オーダーになるんではないかというふうに思っておりますけれど、なぜこういう悪徳商法が、ジャパンライフ、そしてウィル、止められないのかと、すぐに止められないのかということ、その点に絞って今日は時間の関係で質問いたします。
 ジャパンライフとウィルに共通しているのは、二枚目にウィルの報道がございますけれども、消費者庁が一部業務停止命令、処分を掛けても、要するにその処分に該当しないいろんな形で営業を継続をすると、で、被害の拡大を止めることができないと、できなかった、できないということになっているわけでありますね。
 ジャパンライフのときは、この委員会でも取り上げましたけど、預託取引を業務停止処分されたんで、今度は業務提供だのリース契約だのという形で続けると。要するに、あの手この手で、もう処分されているんで危ないなと、できるだけ続けて、計画的な破綻に向けてできるだけお金を集めて、それを資金移動して、もうお金ないという状況をつくるというようなことをやってきたわけですね。
 ウィルも今何やっているかというと、二枚目の資料なんですけれども、処分を受けた後も、私、十二月五日に質問いたしまして、十二月二十一日に消費者庁が一部業務停止命令を出してくれております。
 ウィルというのは、このジャパンライフから大変学んでおりまして、関係者もこちらに流れておりますけれど、レンタル電話、ジャパンライフは健康器具でしたけど、それをレンタル電話にしただけのようなものなんですけれど、それだけだと同じように早く摘発されてしまうということで、USBというものをセットするというような、巧妙な複雑な仕組みをつくってごまかすと、処分逃れをする仕組みをつくったんですが、ただ、消費者庁は大変よく研究して、違反事項を摘発して十五か月の業務停止命令ということで、大変よく頑張ったなと、この巧妙な相手に対してよく頑張ったなと思います。現場の皆さんに敬意を表したいと思いますが。
 ただ、その後の、実はこの二枚目の日本消費経済新聞にあるように、連鎖取引は駄目だと言われたんで、今度は個々のお客さんへの直接勧誘、セミナー商法ですね、は続けるということでやっているわけですね。どんどんやっているわけですね。ホテルに高齢者を集めて飲み食いさせて、大変有名な芸能人を呼んで、ショーを見せて、その後、個別勧誘をして、何百万円、何千万円の契約をすると。韓国ツアーにも連れていくというようなことも書いていますけれども、そんなことをやっているわけです。
 ちなみに一言申し上げますと、このウィルは、この記事にもありますが、割引キャンペーンというのをやっています。これ、何でかというと、恐らくジャパンライフの例を見ても、ウィルも既にもう消費者庁の処分が下り始めたと、店じまいに今移っていて、できるだけこのセミナー商法でたくさん売り付けてお金を取って、今のうちに資金移動するというようなことに、それで計画倒産ですね、計画破綻ですね、そこにもう動いているんじゃないかということが考えられますので、これはこれできちっと手を早く打ってほしいんですけれど。
 今日申し上げたいのは、このジャパンライフもウィルも、消費者庁が業務停止命令、処分を掛けても、形を変えて営業を続けて、できるだけお金を集めて逃げるというようなことをやるわけですが、なぜこれが止められないのかと、消費者庁いろいろやってもですね。そこに根本問題があると思うんですけれども。
 大臣のお考えを聞きたいと思いますけど、なぜこんなことが繰り返されると、止めることができないと、その原因は一体どこにあると大臣はお考えでしょうか。

○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘のジャパンライフ株式会社及びウィル株式会社につきましては、消費者庁はいずれの案件についても、被害が顕在化していない状況の下で、特定商取引法及び預託法に基づきまして、ジャパンライフ株式会社については四回にわたる一部業務停止命令を行い、またウィル株式会社については過去最長となる十五か月の一部業務停止命令を行うなど、厳正に対処してきたところであります。
 あわせて、全国の消費生活センター等とも連携し、消費者への情報提供や相談対応等を行っており、これらの取組は消費者被害の拡大防止に効果があったものというふうに考えております。
 消費者庁としては、法と証拠に基づき、できるだけ迅速に厳正な行政処分を行っておりまして、御指摘の消費者被害を止められなかったというふうには考えておりません。

○大門実紀史君 顕在化する前にというのは当たり前のことで、進行しているんです、その間ね。それを止められないかということを聞いているわけですね。
 いろいろ処分したという話しか今されていないんだけれども、処分しても、その後営業をやって、いろんな形でやって被害を拡大していましたよと。それを止めるには何が必要かということをお聞きしているわけですね。その答弁書だと書いていない世界ですよ。大臣のお考えを聞きたいと思います。

○国務大臣(宮腰光寛君) 今回のウィル社に対する特定商取引法に基づく取引等の停止命令、これは同社が行った連鎖販売取引に係る取引の一部等を停止するよう命じるものでありまして、連鎖販売取引に該当しない事業を行うことまで禁止するものではありません。
 なお、一般論として申し上げれば、勧誘時の不実告知や重要事実の不告知については、特定商取引法に基づき、訪問販売など連鎖販売取引以外の規制対象取引類型においても禁止されておりまして、業務停止命令等の行政処分や刑事罰の対象となり得ます。
 また、消費者安全法に基づき、取引形態にかかわらず消費者に対する注意喚起の対象となるほか、一定の場合には勧告、命令の対象となり得ます。さらに、これに従わない場合には刑事罰の対象となるということであります。

○大門実紀史君 それは今の制度の説明をされているわけですよね。質問に答えてもらえますか。
 そういう制度を駆使して、先ほど評価もしているわけですけれども、処分を掛けたと。それでも彼らはその処分に該当しないいろんな形態を使ってずっと今もやっているわけですよ、ウィル。今、お年寄りにずっと勧誘しているわけですよね。なぜ止められないのかということを聞いているわけですね。
 大臣は、先ほどもちょっとちらっと言われましたけど、現時点で現行法令に具体的な改正の必要はないと断言されましたけれど、なぜ止められないかというと、法的に限界があるか不備があるか、あるいは執行能力が不足しているか、あるいはその両方か、これしかありません。
 大臣は衆議院のときに、この問題に関連して法改正の必要はないと断言されておりますけれど、なぜそんなことを言い切れるんですか。

○国務大臣(宮腰光寛君) 消費者庁としては、全国的な広がりがあり大きな消費者被害のあるおそれのある重大事案に重点的に取り組み、可能な限り迅速に法違反行為の証拠を収集した上で厳正な法執行を行っております。
 あわせて、悪質事業者の手口の一層の巧妙化、複雑化や事案の大型化に有効に対処するため、法執行体制の強化や職員の専門の能力の向上等により執行能力の更なる向上に努めております。例えば、特定商取引と……(発言する者あり)以上であります。

○委員長(宮沢洋一君) 大臣、法改正が必要ないと衆議院で発言されたのはどういう理由かという質問だったと思います。

○大門実紀史君 かたくなに法は変える必要はないんだということを繰り返されているんですけれども、別にそんなことを、全面否定しなくて、法の執行について不備や整備すべきところはあるのかないのか、執行体制もこのままでいいのか、総合的に検討すればいいだけの話で、必要ない必要ないとおっしゃるから、なぜですかと聞いているわけで、当然、これだけの事案が続いているわけですから、大きな、いろんな点を総合的に検討していくというのは、当然出てくる答弁かと思ったのに、違うことばかりおっしゃるわけですね。
 それでもう一つ、資料の四枚目です、最後ですけど、これ、消費者委員会でも同じようなことが指摘されておりまして、二月十四日の消費者委員会ですけど、これは消費者庁にヒアリング、次の工程表ですね、消費者基本計画の、意見交換の場なんですけど。そのときに、委員長代理の池本弁護士さん、この消費者庁つくるときに大変貢献された、私たちと一緒に頑張った、皆さんより前から消費者問題をやっている方ですよね。その池本委員長代理、弁護士さんが、やっぱりジャパンライフ、ウィル問題踏まえて、預託取引をしっかりウオッチングして、特定商品預託取引法、預託法ですよね、これが使えるのか使えないのかと、そういうことも含めて継続的に見ていくべきだと、それをやっぱり工程表に位置付けて検討すべきじゃないですかということを、なぜ抜けているんですかということを指摘されているわけですね。大変厳しく、紳士的な先生ですけど、非常に厳しく指摘されております。それに対して、企画調整官が、記事の最後の方にもありますけれど、何か非常に傲慢な物言いをしておりますけれども、誰を相手にこんな物言いするのかというふうに言いたくなりますけれど、しております。いずれにせよ、そうはいっても、検討するというようなことを言っているわけですよね。
 ですから、何かもう必要ないとか頭から否定するんじゃなくて、この場では検討すると言っているんだから、総合的にですよ、これ、もう大臣のお考えですよ、その後ろにいる事務方じゃなくて。やっぱり、これだけの事件を起こしたのに対して、いろんなまだ被害が続いているわけだから、いろんな面で検討していくというのは当たり前の政治家の立場じゃないかと思うんですが、改めて、大臣、その点をお聞きしたいと思います。もう答弁書、書いていないですよ、そんなこと。

○国務大臣(宮腰光寛君) 消費者委員会における御意見、これはもう当然尊重すべきであると思いますが、いろんな御意見があります。消費者委員会の各委員がそれぞれのお立場から様々な御意見を表明されていることは承知をいたしております。
 一方、消費者基本計画工程表につきましては、なお改定に向けた手続中であります。本年六月に改定予定でありまして、現時点では消費者委員会における議論の推移を見守りつつ、いただいた御意見については私も注視をしていきたいというふうに思っております。
 なお、池本委員については、昨日、消費者功労表彰で総理大臣賞をお受けになられまして、私の方から直接お渡しをさせていただきまして、その前にいろんな意見交換、受賞者の方々全員と意見交換した場でいろんなお話もお聞かせいただきまして、今回のこの議事録に載っている池本先生の御発言については、その真意などもしっかりとちょっと私の方でも研究させていただきたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 大臣、御存じですかね、最近、消費者庁評判悪いんですよね、本当に。消費者庁をつくった弁護士さんとか消費者団体から大変評判悪いんです。現場の意見とかに対して非常にかたくなにシャットダウンするんですよね。何というんですかね、みんな、消費者庁をつくるために、必要だと思ってつくるために頑張ってこられた方々なんですよ。せっかくつくったのに、その肝腎の消費者庁が声を聞いてくれないということで、大変評判悪いんです。
 だから、消費者運動の一番のターゲットが消費者庁になっているというような状況もあるわけでございまして、そこはやっぱり政治家が、大臣御答弁あったとおり、政治家がやっぱり指導していかなきゃいけないと思うので、引き続き大臣の御指導をお願いして、質問を終わります。

戻る▲