<議事録>
○大門実紀史君 大門です。
この後、いよいよ食品ロス削減法案が提案、採決されるということでございます。ここまで努力してこられた竹谷とし子さん始め与野党議員の皆さんに敬意を表しておきたいというふうに思います。
私が食品ロス問題に関心を持ったのは実は子供食堂のことがきっかけでございまして、食品ロス削減、フードバンク、そして子供食堂とつながるわけでございます。今日は、その子供食堂そのものについて質問したいというふうに思います。
全国で約二千三百か所あるということで、この間急増しておりますけれども、子供の貧困対策、居場所の問題、居場所づくり、あるいは世代間の交流、地域交流というような点で重要な役割を果たしてきておりますけれど、ただ、場所の確保、運営費、食材の確保、ボランティアの方々の確保とか負担、様々な困難も抱えているところでございます。
公的支援も、手元に資料を配付いたしましたが、幾つかスタートしておりますけれども、まず、今現在あるものとして、ちょっと時間の関係でこちらで簡単に説明しますが、一枚目の資料が、これは内閣府の地域子供の未来応援交付金というものですが、子供食堂でいいますと、真ん中のところにありますが、子供たちと支援を結び付ける事業の立ち上げですね。ですから、子供食堂を含めてそういう事業の立ち上げのときの計画、体制づくり、軌道に乗るまで支援をする、立ち上げを支援する、運営など、あとは自治体などでやってくださいという、スタート時点での支援ということでございます。
二枚目が、これは厚労省でございますけれども、これも時間の関係で私の方で簡単に説明しますが、要するに、子供食堂の事業費といいますか人件費、場所の賃借料、場所代など、食材は地域のいろんなところに協力を求めると書いてございますが、要するにそういう運営費について支援するというのがこの二枚目の資料でございます。
これからの支援という点でいえば、三枚目の資料になるわけですが、休眠預金、これは議員立法で成立いたしましたが、金融機関の口座に十年以上預けられたまま眠っている休眠預金、これを民間の公益社会活動に活用しようというのが議員立法で通りました。そのときに、事例として子供食堂に支援できると、するというようなことが事例集にも載っておりました、ありました。
ただ、そのときの、休眠預金活用のときの議論として、既に国や自治体がやっていること、あるいは国や自治体がやるべきことをこの休眠預金の資金を使ってやると、これは単なる肩代わりになるので、それは違うんではないかと、駄目だというような議論がございました。
先ほど御紹介したように、子供食堂でいいますと、まだまだ端緒的ではありますが、国、自治体の補助が、事業が既に幾つかございます。だから、この休眠預金というのはこれから具体化されるのでまだこれからなんですけれども、既に子供食堂については先ほどのような事業があるので、これは使えないというふうになると困るわけでございます。
この休眠預金の議論のときとも違ってくるわけでありますので、確認なんですけれど、現在のこの御紹介した子供食堂への支援事業というのは、言わば試行的といいますか始まったばかりといいますか、パイロット事業的なものがありますので、子供食堂というのはこれから多様な発展もいたしますし、様々な支援が必要になってくると思うんですね。したがって、先ほど申し上げました、既にやっているから、それをこの休眠預金を使ってやると肩代わりになるのでやっちゃいけませんよというふうなことにはすべきではないと。
この休眠預金の資金を子供食堂のいろんな支援に使うべきだという点で質問しているわけですが、あのときの肩代わり論の対象にはならない、これはやっぱり資金を使っていけるというふうに思いますけれど、内閣府、いかがでしょうか。
○政府参考人(前田一浩君) お答え申し上げます。
休眠預金等活用法におきましては、活用対象となる公益に資する活動として三つの分野が規定されているところでございます。子供食堂を行っている事業への支援につきましては、この三分野のうち、子供及び若者への支援に係る活動や日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動、この二つの分野に一般的に該当し得ると考えておりまして、休眠預金等交付金に係る資金の活用先として検討の対象になり得るものと考えております。
ただ、この休眠預金等につきましては、同じくこの休眠預金等活用法におきまして、国、自治体が対応することが困難な社会の諸課題の解決を図ることを目的として民間の団体が行う公益に資する活動に活用するというふうに定められております。
また、休眠預金等活用法に規定いたします指定活用団体である日本民間公益活動連携機構の二〇一九年度の事業計画におきましては、国又は地方公共団体から補助金又は貸付金を受けていない事業の中から助成対象事業を選定する等の選定の基準が示されております。民間公益活動を行う団体の選定に際しましては、法の趣旨にのっとりまして、資金分配団体が公募を行い、個々の申請団体及びその事業の内容、これを審査いたしまして選定をしていくと、かようになっているところでございます。
○大門実紀史君 要するに、今現在、先ほどもありましたね、国や自治体が出している、交付金なり補助事業出していると。同じものには使えないということをおっしゃっているんですか。それ以外のものには使えるということを聞いているんだけど、ちょっとはっきり答弁してくれますか。
○政府参考人(前田一浩君) 仮定の話ではございますけれども、国あるいは地方自治体の補助金の対象として、その要件、補助上の要件ですとかそういったものを完全に満たしているというような事業に対して助成を行うということになりますと、先ほど申し上げましたような休眠預金法上の趣旨になかなか難しい課題が生じるのではないかということでございます。
ただし、例えばその子供食堂という実際に現場で行われている事業につきましては、これはそれぞれの地域ですとかそれを運営される方の考え方、こういったものに基づきまして、大なり小なり多様性というものがあるというふうに考えております。この休眠預金の交付金を使うこの制度につきましては、言わば民間の創意工夫を生かしていくというふうな仕組みになっているものでございますので、今後そうした現場の知恵をしっかり活用していただければというふうに考えているところでございます。
○大門実紀史君 実は、この議員立法のとき、この肩代わりは駄目論と言った急先鋒は私なんですよね。だから、あなたよりも私の方が何について駄目かというのは分かっているわけですよね。
今回は、先ほど申し上げたように、まだ子供食堂といっても試行的パイロット事業としての最初の支援しかないわけですね。だから、これからいろいろ広がる可能性があるわけだから、あのときの議論からいっても、今、最後おっしゃってもらいましたけど、使っていけるというふうに、議員立法ですから、そのときの議論からいえばそういうことになるというふうに思いますので、最後のところですよね、自主的にいろいろ考えていって、それが該当すれば使えるということでいいですよね、それだけ、それは。
○政府参考人(前田一浩君) 繰り返しの話にはなりますけれども、完全に国の補助事業などの補助条件に合致していて、そちらの方の対象になり得るものだということになりますと、この休眠預金、御指摘のように、それは実質的に国の財政負担の肩代わりというふうになりますので、それはいかがなものかということではございますけれども、この国の補助条件に必ずしも現実に行われております子供食堂の活動が全て画一的にマッチしているというわけではないと我々も認識しております。
したがいまして、先ほど申し上げましたとおり、そこは現場の創意工夫の中で、この休眠預金、この法の趣旨にのっとって活用していただけるように取り組んでいただければというふうに考えているところでございます。
○大門実紀史君 後でちょっと申し上げますけど、いろんな形の子供食堂ありますのでね。いわゆる子供の貧困対策、一人親だけじゃないんですよね、子供食堂というのは。いろんな広がりがあっていろんな取組がありますので、十分対象になるというふうに思います。
今一番子供食堂について大きな話題になっているのが、最後、四枚目の資料なんですけれど、賛否両論が沸き起こっておりまして、資料四枚目ですが、ファミリーマートが子供食堂を始めるということで、ファミマこども食堂というものが、発表したわけですね。これが大変な賛否両論沸き起こっているわけですね。
何をやるかというと、ファミリーマートのイートインコーナーを使用して一回十人規模で人が集まると。子供は百円で、大人が、中学生以上の場合は四百円で、それが参加費です。中身は、仕事の体験、コンビニの仕事の体験をしてもらって、あとは食事の交流と、この部分が子供食堂と銘打っているわけですけれども、コンビニ弁当を食べながら、総菜とかも含めて、交流をすると。全体で六十分のコースということでございます。
ファミリーマートは全国二千のイートインのコーナーを持っておりますけれど、朝日新聞なんかは一遍に二千でやるというような報道ありましたが、実際には自主的にオーナーが手を挙げたところですので、今のところ七十か八十ぐらいかなというふうに想定しているそうです。
目的は、地域コミュニケーションの場を提供するということと、ファミリーマートとしては企業のCSR、社会貢献事業でありますので、地域の活性化とか、あるいはファミリーマートへの理解を深めてもらうという目的でやるということでございます。
これは、企業の社会貢献事業として見れば、別に結構なことだと私も思います。ただ、子供食堂と銘打ったものですから、いろんな関係者から賛否両論が沸き起こっているということでございます。ですから、子供食堂という名前を付けずに、例えば、ファミリーマート、何ですかね、地域イートインとか、違う名前で独自のCSR、社会貢献事業、社会的責任の貢献事業だったらば、こんなに新聞にも載るような話題にもならなかったのではないかと思います。逆に言えば、ファミマこども食堂という名前を付けるということを意図して、意図的に、あるいは積極的、善意で使ったのか分かりませんけれど、逆に、ちょっと逆効果にもなっているのかなというふうに思います。
批判的な意見は、要するに、子供食堂と名のっているのに、福祉的、あるいは貧困対策、児童福祉、そういう観点を持っているのかと、分かっているのかというような、福祉関係者からですね。あるいは、コンビニ弁当そのものが、子供たちが今一人で食べさせられているというのがありますから、子供食堂というのは温かい食事を提供して食育にも貢献するというのがありますから、そういう趣旨からいってどうなのかとか、あるいは、そのコンビニの労働そのものがワーキングプアの温床で貧困をつくっているんじゃないかという批判とか、あるいは、コンビニのオーナーが置かれている状況からいくと、大体このファミリーマートが発表したこの計画というのは現場のオーナーに何の相談もなく本部が発表していると、この間問題になっているコンビニ独特の問題があるわけですね。
そういうものがありますので、結構批判的意見も起きているのと、賛成意見もあります。子供食堂をやっている人たちの中でも賛成意見はあります。要するに、安い食事を提供してくれるんだからいいんじゃないかということとか、余り狭く考えないで地域の交流場として考えれば積極的なことではないかというようなことですね。地方では特にコンビニが、何というのか、一定の地域インフラになっていますので、そういう点では重要なことではないかという賛成意見もあって、両方の意見が、子供食堂関係者の中でも両方の意見があるというような問題です。
これから見極めないといけないことがたくさんあると思いますけれども、要するに、ファミリーマートが社会貢献事業としてやるのはもう大いにやってもらえばいいことで、ネーミングのところでやっぱりいろいろ言われるんじゃないかと思いますし、もう一つは、こういう、何といいますか、子供の貧困対策、児童福祉、そういうものから始まった事業を、こういうふうに企業が関わってくると、企業がやることそのものはいいんですけど、こういうふうになってくると民間の企業にそういう公的な責任が、何といいますか、丸投げまではいかないかも分かりませんが、ずっと依拠するようになってきて、公的責任が後退するのではないかというふうな意見もあって、非常に、この新聞だけではなくて、東京新聞だけじゃなくて、朝日も含めていろんなところで今取り上げられているということでございます。
一つ厚労省に確認したいんですけど、ファミリーマートかは別として、コンビニが子供食堂をやるということは、さっきの資料の二枚目にありましたけれど、目的、事業を若干これに合わせる必要はあるかと思いますが、コンビニが子供食堂と銘打ってやった場合、この子どもの生活・学習支援事業、中に民間委託もできると書いていますが、この食事の提供も入っていますけれど、これはあれですかね、支援事業の対象になりますか。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
委員御指摘いただきました新聞記事に書いてあるような民間企業が、CSRの一環ということで子供の食堂事業に参入されるというときに、我々の事業が対象になるかというお尋ねだと思います。
そもそも、この子どもの生活・学習支援事業でございますが、委員御紹介いただきましたとおり、一人親家庭について、子供に対するしつけや教育がなかなか行き届きにくいということを考慮して生活面、学習面での支援を行うというときに財政面の支援を行うというものでございまして、その場合、人件費ですとか備品ですとか光熱水費とか、そういったものを、対象になっておりますので、子供食堂をやる場合にも同じように支援の対象になるということですが、本件に照らし合わせてどうなるかということだと思うんですが。まずは、この事業ですけれども、実施主体は自治体というふうになっておりますので、自治体が実施主体というふうにならないといけないと、その上で、委託はすると、委託はできるということでございます。
その上で、中身でございますけれども、実施要件に沿いまして生活面、学習面での事業を行っていただくということと、その上で、自治体から事業の実施を委託をされるということが条件になりますので、地域の実情に応じて実施主体である自治体が個々に御判断をいただくということになろうかと思います。
○大門実紀史君 要するに、昨日聞いたら、できるということなんですね、この民間委託ということとこの趣旨に合えばと。ですから、このファミマ食堂も事業費は出せるという回答を昨日もらっています。今の流れであれば出せるということでございます。
したがって、ファミマこども食堂のこの議論というのは、いろいろこれから、問題提起になっているかというふうに思います。つまり、子供食堂が、場合によっては社会貢献事業でやっている、民間がやっていること、私はそれそのもので発展していってほしいと思いますが、場合によっては、都道府県、自治体が民間委託できると、それがこういうところに民間委託されていった場合、現場から懸念されている公的責任がそちらに丸投げになっていくおそれがあるんじゃないかということが指摘されているわけでありますし、その点はやっぱり考えていくべきことかなというふうに思いますが、最後に大臣、一言、この問題、何か御感想あれば。
○国務大臣(宮腰光寛君) 現在、この様々なアクターにより実施されている食品ロス削減の多くは、直接的に子供食堂を支援することを主眼として実施しているものではありませんが、一般にフードバンク活動あるいは子供食堂に対して未利用の食品を提供することは社会的に意義深いものがあると考えております。内閣府としても、例えば子育て応援コンソーシアムなどで子供食堂への民間の応援を推進をいたしております。
委員御指摘の子供食堂の運営主体に関する報道あるいはその規模の問題等々につきましては、消費者及び食品安全担当大臣の所掌と必ずしも一致しませんのでお答えを差し控えさせていただきますが、その上で、あえて申し上げれば、政府としては、食品ロスの削減の推進に関する法律案の趣旨あるいは国会における様々な御議論も踏まえ、この食品ロス削減の取組が、食品事業者、消費者関連団体を含めて、できるだけ、委員御指摘の子供の貧困、居場所などの問題、フードバンク、子供食堂などの活用にも役立つように、できるだけ多くの方に裨益するよう国民運動の展開に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 終わります。