国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2019年5月16日 財政金融委員会 金融破綻処理 業界に責任
<赤旗記事>

2019年5月18日(土)記事

金融破綻処理 業界に責任
金融 大門氏 税金投入を批判

質問する大門実紀史議員
=16日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は16日の参院財政金融委員会で、金融機能早期健全化法改正案にかかわって、金融破綻処理は金融業界の責任で行うよう求めました。

 今回の改正案は、金融機関に対する資本増強などを行ってきた「早期健全化勘定」の利益剰余金1・6兆円のうち8千億円は一般会計に繰り入れ消費税増税対策のための「特別措置(ポイント還元やプレミアム付き商品券など)」に充て、6200億円を「金融再生勘定」に繰り入れて、本来、金融業界が負担すべき公的資金の損失の穴埋めに使えるようにするものです。

 大門氏は消費税増税で消費を落ち込ませておいて、その底上げ対策に財源投入するなど、ただの「マッチポンプ」にすぎず、増税そのものをやめて、この財源は国民生活に必要な喫緊の課題に使うべきだと主張しました。

 大門氏は、国庫に納付されるべき「早期健全化勘定」の利益剰余金を「金融再生勘定」へ繰り入れて、金融業界の負担を軽減することは許されないと批判。「あくまで金融危機対応の財源は危機を引き起こした金融業界の負担で行うべきだ」と主張しました。麻生財務相は「指摘の点はあると思うが、それをふまえたうえでお願いしたい」と述べました。

<議事録>

○大門実紀史君 大門です。
 午前中の質疑を踏まえて、通告した質問を省略したり、あるいは補強したり、順番が変わるかもしれませんけれど、御容赦を願いたいと思います。
 本法案は、いわゆる平成金融危機に関わる法案でございます。こういう法案を審議するときに、今日もございましたけど、もう過ぎたこととか、事後処理、後処理の対応というふうに考えるんではなくて、改めて、あのときの金融危機が何だったのかと、破綻の原因は何だったのかと、責任の所在はどこにあったのかと、また破綻処理の費用はやはり誰が本当は負担すべきだったのかということも含めて、改めて問い直したり問われ続けなければならないというふうに思います。
 そういう観点で質問したいと思いますが、まず麻生大臣に、全体の今の時点での認識を伺いたいんですけれど、去年なんかは平成の金融危機から二十年というような新聞や雑誌等でも特集が組まれたりして、あの平成金融危機から何を教訓とすべきかということが、結構いろんな、今だから言えるというようなことも、いろんな方が発言されてございました。私も一昨年、アメリカに参議院の金融問題調査会で行かせていただいて、アメリカも、リーマン・ショックから何を学ぶかと、何を教訓とするかということで、いろんな法改正、規制強化等々を進めておりました。
 要するに、あの平成の金融危機から何を今教訓として酌み取らなければいけないかといいますと、私はずっと、私だけでなくていろんな今の国際的な流れも含めてなんですけど、少なくとも一つは、金融機関のモラルハザードに対してやはり厳しい監視の目を注ぐということと、その仕組みも整えると。やっぱり金融機関のモラルハザードというのは絶えず起きていますので、それに対して注視するということと、もう一つは、これもアメリカでも相当議論がされてまいりましたけど、国民負担を回避すると。金融業界が起こした金融危機ならば金融業界の責任で処理もすべきだということが、アメリカでもあのリーマン・ショックの後かなり議論になって、EUでも、またG20でもそういうことが議論されるようになってきているわけですけれど。
 大きな認識として、この法案を審議する前提もそうなんですけれど、大事なことは金融機関のモラルハザードを防止するということと国民負担を回避すると、こういうことをやっぱり据えてこういう法案も議論していかなきゃいけないんではないかと私思うんですけれど、まず大臣の大きな意味でのお考えをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) これは、九二年ということに、多分歴史家はそう言うんだと思いますが、再び赤字公債を発行するようになりましたのが一九九二年、バブルがはじけたのが、株は八九年の十二月、土地が九一年ぐらいで、いわゆるこういった資産のデフレとかバブルとかいうのが始まったのが多分九二年以降ということになったんだと、多分歴史家はそう言うんだと思いますけれども。
 この資産価格の大幅な下落によって生じ始めたのが、今回の金融機関というもののいわゆる崩落というか、まあ不良債権化とかいろんな表現があるんでしょうけど。それへの対応というものがやっぱり遅れた、前もってそれを見通すというようなところが遅れて結果的に問題が深刻化した、そして初動も遅かった等々が大きな問題になったんだと思いますが、その後、厳格な資産査定等々によって、不良債権の処理とか公的資金というものの、少し遅過ぎたし、絶対額も少々、もうちょっと大きく最初にやっておけばもう少し少なくて済んだとか、いろんな反省はありますけれども、こういった問題、不良債権問題を収縮していくということになったんだと思っておりますが。
 いずれにしても、結果としてこの深刻化することになった不良債権という問題は、これはやっぱり実体経済というものに対して大きな影響を与えるといったようなことになって、これは日本経済というものが長期的に非常に長引く不況に追い込まれていった大きな理由の一つでもありますし、預金等の全額保護のためのいわゆる巨額の国民負担が、十兆を超すようなものの負担が発生したといったようなことをいろいろ考えますと、これは金融のモニタリングの問題とか監督の観点から、まずはこれ、実体経済に大きな与え得るリスクというものを早めに読み取る、そういったようなことが重要であるということを改めてこれは考えるところでもありますし、金融機関におきましても、これはモラルハザードの今話をされましたけれども、やはり不良債権の開示というものにつきましても、これはやっぱり自ら財務の健全化というものを努める必要があるんだと考えておるところです。
 さらに、セーフティーネットというものの維持の負担というものをこれは考えていくに当たって、これは金融機関が万一破綻したときにおいて、預金保険料というものを今積み上げてきておりますけれども、こういったものはどこまで積み上げればいいって話はなかなか難しいところだとは思いますけれども、きちんとこういったようなものをしていくということが、金融業界としては事後的にきちんとすることにはなっておりますけれども、こういったものをちゃんとリアルタイムでやっていかにゃいかぬということなんで。
 私どもとしては、いずれにいたしましても、今言われたモラルハザードの問題とこの後のいわゆる自己責任の話等々、いずれにしても、この金融システムの安定というものの確保には絶対なものだと思いますんで、いずれにしても、きちんとした対応ができる組織、対応と、それを支えておりますいわゆる倫理観の問題、道徳、そういったものも含めて、これは大切なところではないかというのが反省点であります。

○大門実紀史君 そのモラルハザード、金融業界のですね、と国民負担というのは表裏一体のものだと思うんです。
 その点で今回の法改正をどう見るかなんですが、早期健全化勘定で生まれた利益を再生勘定に繰り入れて再生勘定の損失を補填すると、このことそのものをどう考えるかということをきちっと考える必要があるかと思うんです。
 既に午前中質問があって答弁あったことはもう重ねて聞きませんが、早期健全化勘定の利益剰余金の約一・六兆のうち、八千億円を留保して八千億円を国庫納付と。その留保する方の八千億の内訳は、資料にもございますが、この勘定そのものが東日本大震災の対応等もありますので、健全化の方に一千八百億残して、再生勘定に六千二百億ですかね、さっき言った補填できるように、繰入れできるようにということですね。
 改めてお聞きしますけど、金融庁は参考人で結構ですが、この六千二百億の金額の根拠ですね、改めてちょっと説明してもらえますか。

○政府参考人(三井秀範君) 再生勘定に保有している長銀、日債銀から買い取った株式でございます。これは、その持ち合い株式等の株式が急激にマーケットに放出されますと市場あるいは経済に大きな悪影響を及ぼすおそれがあるということで、これを買い取って留保しているわけでございます。かなり処分されても一兆五千億の簿価が残っているというものでございまして、これはその株価の変動に応じて含み益損、特に含み損が出る可能性があるということでございます。
 その含み損の額は、過去かなり大きくなったこともございます。ただ、これは一番底値でどうしても売らざるを得ないという、そういう類いのものではなくて、そこはマーケットの状況を見ながら、国民負担の最小ということと、それから市場、経済への影響を勘案しながら売っていくと。
 こういうことでありますとすると、どの価格で売れるかというのはかなり予測し難いところがあるわけですが、そういうことも見越した上でどのぐらいの額を留保するのが適当かという観点で、ここでは、過去十年間、リーマン・ショック後の二〇〇八年九月末から二〇一八年の九月末までの平均株価、約でございますが一万四千円になったとして、そのくらいの株価水準ですと、今再生勘定が保有している銘柄にまた引き換える必要があるんですが、それをはじきまして、おおむねこの金額、六千二百億円程度の留保金を保有しておくことによってそれ以上の損失負担を免れるのではないかというふうに算定させていただいた次第でございます。

○大門実紀史君 この金融再生勘定は、当時、旧長銀、旧日債銀から買い取った株式、瑕疵担保条項に基づいて引き取った資産を保有しているということなんですが、その金額、旧長銀、旧日債銀から買い取った株式についてはその簿価が約一兆五千億円になっていて、今おっしゃったように今後どうなるか分からないと、何かあるとですね、損失が出るかも分からないと。
 要するに、リーマン・ショックの後に含み損が九千億ぐらいになったので、その実勢からして、今回六千二百億程度の損失が出る可能性があるというふうに判断されたということで、改めてそれでいいですか。

○政府参考人(三井秀範君) 積極的にと申しますか、ポジティブにその六千二百億円の損失があるというふうに見越しているわけではございませんが、ある程度過去の株価の変動を統計的に見て、このぐらいのバッファーを用意しておくことが適切ではないかと、こういう意味での見積りでございます。

○大門実紀史君 まず、確認いたしますけれど、この改正前の現行の法律では、金融再生勘定に損失が出た場合は何によって損失を補填することになっているんでしょうか。

○政府参考人(三井秀範君) 再生勘定、プラスになった場合の国庫納付規定はございますけれども、マイナスになった場合の規定はありませんので、明確な規定がないということになります。

○大門実紀史君 それで、今回の法改正で、損失が出た場合、補填できるようにということになるわけでありまして、平たく言えば、金額からいって、長銀、日債銀などの後始末といいますか、損失が出るといったときのために六千二百億円を繰り入れることができるようにしておくというようなことかというふうに思います。
 もっとそもそも論を聞きたいんですけど、そもそも現行制度ではこの早期健全化勘定は、今現在ですよ、法改正の前の現在ですね、この勘定が終了したときに国庫に剰余金は納付することになっておりますよね、今現在はですね。それを今度はこちらに入れられるようにしようというわけなんですが、今現在は国庫に納付するとなっていますよね。なぜ国庫に納付することになっているんでしょうかね。最初のその立法趣旨は何だったんでしょうか。

○政府参考人(三井秀範君) 議員立法でお作りいただきましたが、私どもがそれを推察いたしますに、この早期健全化勘定で経理される業務でございますが、平成金融危機に対応するために、この時点では民間の金融機関の信用力は低下いたしておりまして、民間金融機関の信用力では資金調達ができない、あるいはひいては金融システムの安定が図ることができない、こういう状況であるので、国の信用力をもって金融システムを図ると。
 技術的には、この場合は資本増強の資金を政府保証債で調達すると、こういうことになっているかと思いますが、そういうこともあって、残余のある場合は国庫納付をすると、こういうふうに規定されたものというふうに考えます。

○大門実紀史君 そうではないんじゃないですかね。立法趣旨というのはそんなことではなくて、もっときちっとしたものがあると思うんですよね。
 簡単に言いますと、これは国民のお金を元に、公的資金ですね、資本増強をするということですね。その資本増強の結果得た剰余金というのは、国民のお金で資本増強したわけだから、当然国民に戻す、つまり国庫に戻すと。普通に考えて、普通の立法趣旨だったんじゃないかと思うんですね。いかがですか。

○政府参考人(三井秀範君) 広い意味ではそういった趣旨も含まれると思いますけれども、技術的に言いますと、あくまでこれは借入れをして、かつ国の信用で借入れをして、借り入れたお金で資本増強をしておりまして、それが結果的にはその注入先の金融機関が金融システムの健全性なり安定と相まってその優先株の価値が上がって出てきたものということでございまして、そういう意味では、まさに金融システムの安定を図るというのがこの法律のゴールなり趣旨、目的であって、その手段として国の信用力を使ったというふうに私ども申し上げたつもりでございます。
 広い意味では、確かに国の、国民の、まあ国は国民でできていますので、国民のお金ということは、まさに国の信用力というのは国民の信用力であるというふうに、私どもは確かにそのとおりだと思います。

○大門実紀史君 政府保証といってもそういうことなんですよね。それが基本的な話だと思うんですよね。
 改めて、この法律の肝でありますけれど、なぜそういう当たり前に国民に返す、国民に戻す、ですから国庫へ納付するというものを、今回そういう当たり前のことをやめて、当然のことをやめて金融再生勘定へ繰入れできるようにするのかということを、先ほども、午前中もありましたが、もう一遍きちっとお答えいただけますか。

○政府参考人(三井秀範君) この規定を設けた趣旨でございますけれども、この法律、平成十年の、二十年前の平成金融危機に対応するために、まさに国の信用力をもって金融システムを安定するためにこの二つの法律が同時期に制定されて、そして運用としても一体として私どもこの適用をしてきたつもりでございます。
 実際には、同じようにマクロの経済、金融環境の下で相当程度資本が毀損した金融機関につきまして、その純資産がプラスになっていますと資本増強が、いろんな条件はありますけれども、できますし、その時点でたまたまその純資産がマイナスになりますと、これは破綻要件を満たしてしまいますので、再生法によって破綻処理ということになります。
 その後でございますけれども、破綻しているかしていないかでもちろん大きな法律上の差異がありますので、法律上の異なる扱いがありますけれども、その後、それは金融機能としては国民経済のために必要でございますので、それをきちんと金融機能を維持するというのがこの再生法、健全化法の運用の過程で預金保険機構及び諸機関が課せられた使命ということで、種々の活動を行ってまいっております。
 その結果、ある勘定には、健全化法という一つの勘定には大きな剰余金が生じ、再生勘定は、まだ不透明でございますけれども、含み損が生じ得るということでございますので、これまではきちっと二つが分けて経理される、こういう法律の立て付けになっていますので、この分けて経理をするという立て付けは維持しまして、さはさりながら、どちらかの勘定が先に終了して閉じてしまうということになりますと、残りの勘定は一個になりますので、その時点で振替ができるようにするということがその法律の元々の趣旨にかなうのではないかというふうに考えた次第でございます。

○大門実紀史君 いろいろ言われますけど、要するに、早期健全化勘定と再生勘定ですね、これ、元々二つの法律が同時期に成立したとか金融システムの安定のために対応したとか、それは分かりますよ、分かるんだけれども、だからといって、役割と仕事が違いますよね。だから別勘定にして、別の法律ですよね。それを一体として運用してきたからと、何かちょっと大ざっぱな話になって、早期健全化勘定の利益剰余金、もうけですよね、これを再生勘定の損失に充ててもいいんじゃないか、いいんだと。
 衆議院では、それはもうちょっと具体的には、利益剰余金が生じている勘定については国庫納付して、マイナスが生じている勘定については金融機関に負担を求めるということよりは、もう一緒にして相殺するといいますか、こちらのもうけをこちらに入れちゃっていいんじゃないかと、一体にやってきたんだからと、理にかなっていると。
 これ、何か、さっと聞くとそうかなと思いがちなんですけれど、よく考えてみると、これ金融庁、かなり大ざっぱなことを、雑なことをおっしゃっているんじゃないかと思うんですよね。早期健全化勘定の利益のお金とこの再生勘定で損失が出た場合埋めるべきお金とは、お金の種類が違うと思うんですよ。お金の種類が違うと思うんですね。要するに、同じ時期とか言うんだったら、どうせ一緒にやっていたんだと言うんだったら、最初から一つの勘定でやればいいんですね。一つの法律でやればいいんですね。それ、違うんです、成り立ちがね。
 それを大ざっぱに混ぜこぜにおっしゃるというのはなぜ違うかというと、先ほど言いましたけど、再生勘定に損失が出た場合は、原則的には金融業界に預金保険料のことも含めて負担を求めると、衆議院で答弁あったとおり、そういうことになっていくということですね。これは金融業界に負担を求めるということなんですね、基本はですね。で、早期健全化勘定の利益というのは、これ別に金融業界からお金出してもらったんじゃないんですよ。先ほど言いましたとおり、国民のお金、公的資金で資本増強して株を買って、それを買い戻したときに利益が出て、つまり、分かりやすく言いますと、金融業界何にも負担していないんです、健全化勘定の利益というのは。金融機関は何にも負担していないんです。要するに、株が値上がりした、配当が増えただけなんですね。で、金融業界はもう潤っているわけですね。
 つまり、もっと分かりやすく言うと、国民のお金を使って株を買った、投資をしたと、で、リターンが出たと。このリターンは当然国民に返すべきです、国民のお金で投資をしたんだからね。ですから国庫納付すべきだということが、元々この法律はそこまで考えられているわけですね。
 だから、分かりますか、国民に返すべきリターンのお金を国庫納付するのは当たり前なんですよ、法律どおり。それを国民に返さないで、将来金融業界が負担するべきかもしれないその負担を軽減してあげることに使うというのは話が違うんですよ。いかにも、何か混ぜこぜで、金融業界から入ったお金だから金融業界の負担を将来増えないようにしてあげたらいいんじゃないかとおっしゃっていますけれど、お金の種類が違うんですね。したがって、国庫納付すべきだというのが筋であるんですよ、これは。
 その上でまた別の補填のことを考えるんなら別だけど、こちらの勘定をこちらに持ってくるというのは、これ全く、何といいますか、トリッキーな、トリックじゃないかと思うぐらいですね。金融業界が稼いだお金を金融業界に戻すわけじゃないんですよ。国民のお金で得たお金を、国民に戻すべきものを金融業界の負担軽減に使うんだから、これ本当にモラルハザードというか、分かってやっているのか、分からないでやったのか分かりませんけれど、これお金の種類が違う、当たり前の話なんですけど、法律の立て付けからしてですね。ですから、国庫に納付金で戻すべきだと、当たり前の話だと思うんですね。
 それを健全化勘定に繰り入れたら、金融業界の負担に、つまり国民のお金で金融業界の負担を減らしてあげるということにつながるんですけれど、そういう認識ないんですか。

○政府参考人(三井秀範君) 健全化勘定のお金の使われ方、どうして利益が出たのかということの御質問と、それから元々の法律の趣旨の御質問と、二つあったと思います。
 まず、前半の健全化勘定に基づいて資本注入した金融機関でございますが、一応、健全化法上はその金融機関、公的資金の増強を受けました金融機関については、早期健全化法上様々な義務が課せられておりまして、それの一番最も大きなものは金融の円滑ないしは中小企業に向けた融資をきちんと円滑化させるということでございまして、それについては、数値目標等々で健全化計画を作っていただき、それをフォローアップしローリングをするという形で、ある意味、単なる投資ファンドというよりは、金融機能を元に戻す、円滑に機能させるという、そういう営みをしてきたものというふうに私は承知しております。
 それから、元々のお金の種類が違うかということでございます。
 ここはいろんなお考え方があるかと存じますが、私ども、例えばこの後にできました預金保険法、資産超過の場合は一号措置、債務超過の場合は二号、三号措置ということで、同じ法律の中で同じ財源を使っているということで、むしろ一般財源か危機対応勘定かというふうな違う切り口を持っております。
 この健全化法、再生法は、成立の過程、大変複雑ということで、必ずしも一言でその全てを総括することは困難かもしれませんが、あくまでやはり、このときの金融危機というのが、安定化法の資本増強後、依然として金融安定化が達成できないという状況に対応するために様々な議論を経て成立したものだと思いまして、ここではやっぱり一体的に考えるのがよろしいのではないかというふうに考える次第です。

○大門実紀史君 またやりましょうか。言っていることお分かりですか。もっと基本的なことを言っているんですよ。あれこれあって、この場合はこうじゃなくて、今言ったとおり、お金の種類が違うんですよ。金融業界から出してもらうお金減らすのと、国民のお金でリターンが出たのと、全然種類が違うのをどうして混ぜこぜに、こちらに入れられるんですかということを聞いているんです。そこだけお答えください。

○政府参考人(三井秀範君) この健全化勘定、確かにその資金調達は国の信用力で調達しています。もちろん、その過程で国民に、あるいは国家の信用力に依存したことは事実であろうかと思います。
 他方、再生勘定と健全化勘定、技術的には確かに違う仕組みを取っていますが、一体的に、平成金融危機で同じような金融システム不安というのに対応するために幾つかの手法を使ったものであるというふうにそこは私ども考える次第でございます。

○大門実紀史君 いや、やっぱり根本的に間違っている法案だと思いますよね。
 だから、何か国民のお金でなく、何か霞が関というのは、これ自分たちのお金のように考えてやっちゃうんじゃないですかね。もっと基本的にきちっと物を考えないと、何か二十年たって、やっぱりモラルハザード的といいますか、鈍感になっているといいますか、認識が甘くルーズになっているかなというふうに思うんですね。
 もう時間が余りありませんけど、麻生大臣、ちょっと根本的に私違うと思うんですけど、御感想でも結構ですから、いかがですか。

○国務大臣(麻生太郎君) いろんな考え方があるんだと思いますし、今おっしゃられたように、私どもの言い方はちょっと、こちらの方は、また国民にもう一回というのをやるよりは、今ここに余っている金をうまいこと使ってチャラにしてというようなところが何となくちょっと、余り簡単に考え過ぎておりはせぬかということを言っておられるわけですよね。その点は確かに、そういった点が御指摘があるということを踏まえた上で、よろしくお願いを申し上げます。

○大門実紀史君 終わります。

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