国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi ● ● ● ●


■2018年12月6日 財政金融委員会 損保代理店の委託契約書/日銀緩和「国債カラ売り」問題を追及
<赤旗記事>

2018年12月12日(水)記事

日銀制度 投機に悪用
大門氏「異次元緩和やめよ」

質問する大門実紀史議員
=6日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院財政金融委員会で「異次元の金融緩和」中止を要求し、国債投機に日銀の制度が悪用されている問題を取り上げました。

 大門氏は、日銀の「異次元の金融緩和」を中止し、正常化の道を探るべきだと提起。そのために▽物価目標2%を取り下げること▽国債保有を減らす方向を明確に打ち出すこと▽投機筋の「空売り」などを防ぐ手だてをとること―などが必要だと主張しました。

 大門氏は7月末の日銀の政策決定会合にむけ、金利上昇を抑制するために実施された日銀の国債買い入れに1・6兆円もの応札があり、金利が乱高下したと紹介。

 背景に、金融緩和による金利低下(国債価格上昇)の中で、政府から国債を安く買い入れ、日銀に高く売却して差益を得る「日銀トレード」と呼ばれる大手金融機関の取引があったと指摘。今回の国債金利上昇・価格下落では、「一時的かつ補完的に貸し出す」日銀の国債補完供給制度が悪用された実態を示し「価格下落を仕掛ける投機筋と日銀の駆け引きを日銀が貸した国債が支える滑稽な構図だ」と批判しました。

 黒田東彦日銀総裁は「制度を前提とした国債買い入れへの応払は受け入れられない」と答弁しました。

2018年12月14日(金)記事

金融庁「実態掌握する」
大門氏 一方的な損保委託契約書

 日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院財政金融委員会で、大手保険会社が代理店を一方的に苦しめている実態の根本に各損害保険会社と保険代理店で取り交わす「委託契約書」があると指摘し、保険業法の顧客保護の考え方からも問題があるとして、金融庁に同契約書の法的根拠の説明と実態調査を要求しました。

 「保険会社から一方的に手数料を減らされた」「他社の損保商品を扱おうとしたら乗り合いを拒否された」など、あまりにも一方的な大手損保会社の対応が代理店を苦しめてきました。

 大門氏は、ある保険会社の委託契約書を例に「代理店を勝手な基準で格付けし、それに応じて保険会社が手数料を払うとなっている」として、「まさに優越的地位の乱用だ」と批判。金融庁の栗田照久監督局長は「実態について把握したい」と答えました。

<議事録>

○大門実紀史君 日銀質疑の前に、一点だけ金融庁に質問をさせていただきます。
 この一年半、損保代理店が大手損保から一方的にひどい扱いを受けている問題を繰り返し取り上げてきました。まさに優越的地位の濫用ということで好き放題に、地域で頑張っている損保代理店をいろんな点で苦しめてきた問題でありますが、手数料を一方的に減らすとか他社の損保商品を扱うなという乗り合い拒否の問題を取り上げてきました。
 これは麻生金融担当大臣の御指示の下で、遠藤監督局長、今長官ですね、また今の横尾課長、補佐の中里さん含めて大変尽力していただいて、いろいろ改善が進んでおります。
 先日も超党派の院内集会が開かれております。ニュースも出ておりますけれども、どういうわけか、私じゃなくて西田昌司さんが一番の写真が載っておりますけど、超党派の集会ですからそれで結構なんですが、たくさんの自民党議員の皆さん、大塚耕平さん含めて、前原さんも出てもらって、みんな元気付いたところでございます。
 一点だけ、その院内集会で出た問題の質問をさせていただきます。
 根本問題ですね、大手損保と代理店の委託契約の中身が余りにも一方的ではないかというようなことが院内集会でもたくさん意見が出ておりました。今日は名前出しませんが、ある大手損保の委託契約書を見ますと、大手損保の方で勝手な基準で代理店を格付をすると、それに応じて手数料を払うと。これ、一方的に決めているんですね。こんなものは保険業法のどこに書いてあるのかとか、何の関係もないというふうに思いますし、ただの優越的地位の濫用ではないかと思います。
 いずれにせよ、この件で金融庁にお願いしたいのは、現在の大手損保が一方的に作成している代理店委託契約書、これが一体どういう法的根拠に基づいて作られているのか、顧客保護を定めた保険業法上の監督指導責任に基づくものなのか、その根拠をちょっと調べてほしいなと思いまして、ヒアリングも含めて。議論は来年、麻生大臣のおられるこの委員会の場でやりたいと思うんですけれども、まず大手各社の代理店委託契約書の法的根拠について、今のうちにヒアリング含めて調べておいていただきたいという、今日はその一点だけですけど、いかがでしょうか。

○政府参考人(栗田照久君) 今御指摘がございましたように、保険業法におきましては、保険会社は、業務に係る重要な事項のお客様への説明、顧客情報の適切な取扱いが求められておりまして、その業務を第三者に委託する場合においても、業務の的確な遂行その他健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じなければならないというふうにされております。
 他方で、保険会社と損保代理店との委託契約は、これは事業者であります民民の契約でございまして、代理店手数料を含めましてその在り方については当事者間でよく話合いをしていただくべきことであるというふうに考えておりますけれども、今先生御指摘がありました実態につきましては、保険契約者保護の観点を踏まえまして、しっかりと把握してまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 是非よろしくお願いいたします。
 それでは、日銀の関係の質疑をしたいと思います。
 黒田総裁、読まれたと思うんですけど、白川前日銀総裁が書かれた「中央銀行」という本でございます。(資料提示)七百五十八ページという膨大な本でありますけど、私のことも二か所で触れていただいて評価していただいていますけど、だからというわけではありませんが、二回読みました。
 私、白川さんは学者肌で誠実な方で、お人柄大変好きでございましたし、総裁としての評価は、何といいますか、もうちょっと日銀マンのプライドに懸けて政治に対してもっと頑張り抜いてほしかったという面と、あれだけの政治的プレッシャーがある中でよく頑張られたと、最後までよく頑張られたという面も思います。どちらかというと後者の、あれだけのプレッシャーの中でぎりぎりよく頑張られたかなと思って、そういうことを思い出しながら読んだ本でございます。
 黒田さんとは立場が違うかなと思いますけれど、黒田総裁の感想、意見も聞いておきたいと思うんですが、異次元の金融緩和との関係で見ますと、この本の随所に貫いているのは二つあるんじゃないかと思うんですね。一つは、中央銀行の独立性というのは一体何なんだろうと、一体何をもって独立性を堅持するんだろうという点でございます。
 もう一つ、こちらの方を今日は質問として聞きたいんですけれど、そもそも論なんですが、こういう金融緩和というのは何なのかと、一体どういうときにやるべきなのかと。特に、大規模な量的な異例の金融緩和というのは一体どういうときに発動すべきものなのかというそもそも論を白川前総裁は問題意識としてずっと持っておられたような気がいたします、この本を読んでいてですね。
 つまり、ああいう大胆な大規模なとかいうのは、欧米の例を見ても、リーマン・ショックを含めて大きな経済パニックとかショック起きたときに発動すべきものであって、幾らデフレが長く続いたといっても、一定平時のときにそういうものを発動すべきなのかと。それは取りも直さず、これは白川さんの、実はこの議論を私国会で、この場で、委員会でやったことあるんですね、平時の政策なのかどうかということを私もやったことあるんですけれども、白川さんはこの点では、こういうことを平時でやりますと、結局これは需要の先食いになると、需要の先食いになるんで、将来の需要を現在に持ってくるようなものだと、この大胆な金融緩和というものはですね。したがって、数年は続くけど長くは続かないと。これは非常に分かりやすい論だというふうに思いますし、今も議論がありましたけれど、結局長く続かないと、一時のカンフル的なものはありましたけど、長く続かないジレンマに今現在もう日銀は既に陥っているんじゃないかと思うんですね。
 そういう点で、この一点、この大胆な金融緩和というのは本来はやっぱり経済パニックのときにやるべきものであって、需要の先食いですから、そういうところの最初のボタンの掛け違いがあって今ジレンマに陥っているんじゃないかと思いますが、基本的な話ですね、大胆な金融緩和の発動というのはやっぱりこういう経済パニックのときに本来やるべきものではなかったのかという点は白川さんと私同じ意見なんですけれど、黒田総裁はいかがお考えでしょうか。

○参考人(黒田東彦君) 需要の先食い論というのは、非伝統的金融政策について特に言われているというわけじゃなくて、伝統的な金融政策についても同じことが一部の経済学者から言われています。財政政策についても全くそう言われているわけですね。国債を発行して、そこで需要を増やしても、将来その償還が必要になるので需要の先食いにすぎないという議論が、つまり財政政策とか金融政策は単なる需要の先食いだという議論は一部の経済学者にあるんですけれども、余り意味のある議論とは思わないんですね。
 というのは、あくまでも財政政策も金融政策も、景気循環を回避して経済が持続的ななだらかな成長を続けられるようにするために、まさにマクロ政策として財政政策や金融政策を活用しているわけでして、今言ったような議論というのはマクロ政策を全て否定する議論で、全く無意味な議論だというふうに私は思っております。
 その上で、日本銀行の使命というのは、やはり物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するということでありますので、物価安定の目標の実現という責務は、これは日銀の責務であるというふうに考えております。
 そうした面で見ますと、一九九八年以降二〇一三年まで十五年間にわたってデフレが続いてきた我が国では、やはり物価安定の実現を目指すためには強力な金融緩和の実施が不可欠であったということであります。また、その際、短期金利は既にゼロ%になっていたわけですので、短期金利の引下げの余地はほとんどないということで量的・質的あるいはそういう金融緩和を行ったわけで、これは実は米国も欧州も、みんなそういうことで非伝統的と言われる金融緩和政策をやったわけです。
 そういった面で、既に経済は回復しておりますけれども、やはりまだ二%の物価安定の目標には達しておりませんので、日本銀行としては、これを実現するため、現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていく必要があるというふうに考えております。

○大門実紀史君 簡潔に答弁をお願いしたいと思うんですけど、黒田さんが言われるような、そんな軽い一般論ではございません。ならばなぜ二%がまだ達成できないのかと、ならばなぜ日銀が供給したお金が世の中に回らないのかということが問われることになるんじゃないかというふうに思いますので、そういう、余り何か全部人の言うことを否定するのじゃなくて、いろんな意見を聞きながら政策は組み立てるべきで、もっと謙虚にいろんな意見を受け止めるべきだと思いますよ。そう簡単に、そんな意見、そんな論はどうこうとか、それは黒田さんの意見であって、そうじゃない学者の意見、研究者の意見もいっぱいあるわけですから、もう少し謙虚に受け止めるべきだというふうに申し上げておきたいと思います。
 もう一冊御紹介したいのは、ちょうど今日発売ですが、私の本でございます。(資料提示)アベノミクスじゃなくて「カジノミクス」という名前でございまして、もう既に売り切れ状態になっております。黒田さんの分は一冊取ってございますので、後で謹呈したいというふうに思っております。中身は、黒田日銀を厳しく批判した、もうぼろかすのほど批判したものでございますけど、是非参考にしてもらいたいと思いますけど。要するに、私が見てきた十八年間、速水元総裁以来の日本銀行の十八年の変遷といいますか変質といいますか、日銀が政治に翻弄されてきた経過、今の日銀とは百八十度立場は違うと思いますけど、ただ、白川さんまでの日銀総裁ならばほぼ同じような考えを持たれてきたんじゃないかというような中身でございます。
 ただ、この本の中で、出口といいますか、日銀の正常化に向けて何をすべきかということを黒田さんのために提案をしております。ちょっとその点について意見を聞きたいと思いますが、四つの点が正常化を考える点で重要じゃないかと思うんですけど、第一に、前も申し上げましたけど、二%という目標をもう取り下げることです。これがあるうちは、もう自分で自分の首を絞めるように自縄自縛でこのことを続けるしかないと。二%という目標を取り下げるべきですね。
 その上で、国債の保有残高を減少させるという方向を、方針を明確に打ち出すことだと思います。
 さらに、今日も後で取り上げますが、空売り規制などを含めた特別措置を設けて、国債暴落、日銀が政策変更のときに狙ってくる、国債暴落を狙う投機筋の動きを牽制するということです。
 第四に、巨額に保有した日銀の国債とETF、株などについては長期的な市場への売却計画をもうはっきり示していくべきだと。その上で、市場や国民との意思疎通、理解の促進に尽力すべきであって、そういう対話を率直に始めるべきだと思いますし、その点では長期保有をしてくれるという投資家を優遇すると、優遇して日銀が持っている株を保有してもらうというような、これもまた特別措置になりますが、よほどいろんなことを考えていかないと大変危ない事態になっていると思うわけでありますけれども。
 答弁は先ほどと同じになるかも分かりませんが、何かのときの参考にしてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

○参考人(黒田東彦君) 委員の御提案のうち、まず物価安定の目標については、日本銀行としては引き続き二%の実現を目指すことが適当であるというふうに考えております。御案内のとおり、消費者物価指数といった統計には上方バイアスがありますので、さらにはデフレに陥らないための政策対応力の確保などを考慮いたしますと、小幅のプラスの物価上昇率を目指すことが重要であると、これは言わば国際的なコンセンサスだと思います。
 こうした観点から、主要先進国では、具体的には二%の物価安定目標といういわゆるインフレターゲットを設けて金融政策を運営しておりまして、これがグローバルスタンダードになっていると。我が国が同じ物価安定目標を目指すということは、長い目で見た為替レートの安定にも資するだろうというふうに思っております。
 第二の国債保有残高を減少させる方針を今打ち出すということについては、現在、強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが不可欠でありまして、そのためには幅広い年限の金利を低位に安定させるために必要な国債を買い入れることが必要であるというふうに考えております。
 また、保有国債あるいはETFの売却計画というものを示すということは、これは一種の出口戦略の議論でありますので、これは、出口戦略については適切な時期に金融政策決定会合において議論し、市場にも発信するということが必要だと思いますが、まだ時期尚早であるというふうに考えております。
 なお、空売り規制云々ということについては日本銀行としてコメントすることは差し控えたいと思いますが、もちろん、この一部の市場参加者の国債空売りなどが国債利回りに特段の影響を及ぼす動きにつながるかどうかという点については、国債市場のきめ細かい把握に努めて、引き続き関係当局と連携を密にしてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 とにかく、何かの参考にと思います。
 今申し上げた、その三点目で申し上げたことなんですけれども、国債暴落を狙う投機筋の動きを牽制するという点なんですが、これは五月のこの委員会でも、日銀の出口を狙っていますよという話で、具体的に国債の空売り問題、質問いたしましたが、その関連で、あの質問の後、新聞記事の資料を配付させてもらいましたが、七月の末から八月初めに起きた事態に関連して質問といいますか、警鐘を鳴らしておきたいと思います。
 新聞記事一枚目、二枚目なんですけれど、ちょっと時間も少なくなりましたので、一枚目のリードを読んでもらえれば全体の話は分かると思うんですけど、要するに、七月末の政策決定会合の後、国債市場には売り圧力が掛かったと。で、日銀が売りの影響を抑えるために国債を買うと。ところが、その売りの圧力を掛けている投機筋が利用したのは日銀から借りた国債だというようなことで、投機筋と日銀の駆け引きを日銀が貸した国債が支えるといういびつな構図が鮮明になっているということであります。
 要するに、全体像を申し上げますと、日銀が国債の価格を維持しようと思って国債を買う、金利を下げるために買うと。投機筋の方は、国債を売って価格の下落を仕掛けると。その際、空売りをやるわけですね。借りて売るわけですね。その借りるのが、市場から、もうレポ市場も含めて借りられなくなってきて、誰から借りるかというと、当の日銀から借りて、日銀と対抗するというようなことをやっているという。何といいますかね、日経新聞はいびつと言っていますが、もうブラックジョークですね。もう滑稽な構図になっているということでございます。
 記事にあるのは、その前の問題も触れられております。七月三十日の日銀の指し値オペ、このときに大量に応札をした、つまり市場関係者が日銀の指し値オペに応じて売ったと、一・六兆も売ったと。そのときにも空売りが行われていたということからも、全部連動して、要するに日銀から国債を借りて国債市場で売るというようなことが、もうとんでもないことが起きているということでございます。
 その日銀から借りる制度というのが国債補完供給オペでございますけれど、ちょっと時間がないので簡潔にこの制度を説明してもらえますか。

○参考人(前田栄治君) お答えいたします。
 委員御指摘の国債補完供給制度でございますが、これは市場において個別の国債銘柄の需給が逼迫した場合に、国債決済の円滑確保に資する観点から、日本銀行が保有する国債を市場参加者に対して一時的かつ補完的に供給するということを目的として行う国債の買戻し条件付売却でございます。

○大門実紀史君 総裁にお聞きしたいんですけど、この国債補完供給オペというのは今説明あったとおりなんですが、これを、この利用を前提にして国債の空売りを行うというのは、今説明あった趣旨からいって違うんじゃないかと思いますが、総裁、一言。

○参考人(黒田東彦君) この制度の趣旨は今当方から説明したとおりでありまして、あくまでも個別の国債銘柄の需給が逼迫した場合に一時的、補完的に供給するということが目的でありますので、国債補完供給の利用を前提とした国債買入れの応札などはもとより受け入れられるものではありません。

○大門実紀史君 二つの問題点がございまして、一つは、まず指摘しなきゃいけないのは日銀トレードとの関係でございます。
 つまり、大手銀行などが政府から国債を買って、そして日銀に売ると。これは、国債価格が上がっていて金利が下がっている、下がる状況、つまり日銀が大量に買っている状況ですね、このときでしたら政府から安く買って日銀に高く売るということで、そういう、プライマリーディーラーといいますけど、そういう人たちに利益が生むわけです。ところが、これからそうなっていくと思うんですが、この間もそうですけれども、価格は下がって金利が上がると、この状況になりますと、そういう大手メガバンクを含めて、プライマリーディーラーは逆になって損をしちゃうわけですね。政府から安く買って日銀に高く売るということができないわけですね。安く買って、更に安くなってしまうと。
 そこで何をやったかというと、この国債の補完供給オペを使って、簡単に言いますと、七月三十日に先に、これは実はまだ借りる前に、借りる予定の段階で空売りをすると、日銀に先に空売りをすると。後で、八月二日に、国債発行される発行日でしたから、政府から買うと。実は、この一日二日の空白ありますので、それを利用してこの空売りをやりますと、安く買って高く売るというのがこれできますので、それで差益を得ていたということにこれなるわけですね、どう考えても。これ、国債が手元にないのに後で借りるつもりで先に売ると、これいわゆるネイキッド・ショート・セリングといいますけれど、こんなことまで行われるようになってきているというふうに思うんですね。
 時間がないので財務省の方に聞きますけれども、これを、日銀トレードを主にやった、日銀トレードをやったのはこのプライマリーディーラー、資料でいえば三枚目ですね、国債の消化に責任を持つ、その代わりいろんな情報交換もやるというような選ばれた人たちでございますが、この人たちが借りる前から先に売ると、一日二日の空白を利用してですね、これまでやってきた可能性があるわけです。こんなことやっていいのかというふうに思いますけれど、いかがでしょうか。

○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。
 国債の安定的な消化のためには、国債の売買が活発に行われる、そうした流動性の高い国債市場であることが必要でございます。そのために、今委員御指摘のとおり、プライマリーディーラーが流通市場において十分な流動性を供給する責任を果たしていただくことが必要でございますけれども、その際には、ただいま日銀から御説明がございましたように、国債補完供給についての趣旨も踏まえた上で行われることが重要だと考えております。
 このため、国債発行当局といたしましては、今後とも金融政策を所管される日本銀行とも密接に連携して国債市場の状況などを注視してまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 もう一つそこはちょっと厳しく、こんな状況までとにかくもうけようとすると、しかも日銀の制度を使ってもうけようとするこの貪欲なやり方というのはちょっと厳しく指摘してもらいたいのと、冒頭申し上げたように、この仕組みを、後で日銀が政策変更、出口、正常化というふうに入ってきたとき、つまり金利が上がる、国債価格が下がるという局面で投機筋がこれを使うということは、あったらまさに本当に漫画でして、日銀の暴落を投機筋が日銀の制度を使ってやると、日銀から国債借りてやると。市場にはもう国債少ないですから、やろうとすると、日銀の制度使って、借りて、国債の暴落を仕掛けるというようなことも、もう将来の心配じゃなくて今現在こういうことが起きているわけですから、きちっと、何といいますかね、注意をしていく必要があるというふうに思うんですね。
 そういう点で、この補完供給オペ制度、むしろ何か緩和をしようみたいな話もありますけれど、そうではなくて、元々は何が悪いかというと、日銀が大量に国債を買い過ぎるから、市場に国債がなくなってきたから、空売りするときも市場から調達できなくなって日銀から借りると。まあ、いびつもいびつ、漫画も漫画みたいなことになっているわけですけれども、そうかといって、日銀が持っているからといって、日銀の国債補完供給オペをそういう投機に使われる心配も現実味が帯びてきたわけですから、この制度について本当にきちっと検討されるべきではないかと思いますが、黒田総裁、いかがでしょうか。

○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、この制度の趣旨というものを十分理解してもらう必要がありますので、国債補完供給の利用先の金融機関に対してはしっかり説明をしておりますし、利用先においても理解していると考えておりますが、引き続きその点は十分注視していきたいと思います。
 その上で、日本銀行としては、金融政策の重要な手段である金融調節を円滑に実施するためには、やはりオペレーションの趣旨の理解、浸透を含めて対象先の金融機関とのコミュニケーションを日頃から密に行っておりますけれども、その必要性は更に増していくと思います。
 今後とも、その時々の金融政策の効果が円滑に発揮されるよう、国債補完供給オペを含め、適切なオペレーション運営に努めてまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 終わります。

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