国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2018年3月23日 財政金融委員会 損保代理店への「乗合拒否」通達撤回へ/告発もとに指導迫る
<赤旗記事>

2018年3月30日(金)記事

「乗合拒否」させるな
大門氏 損保業界への指導迫る

質問する大門実紀史議員
=23日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は23日の参院財政金融委員会で、三井住友海上火災が代理店の「乗合」を拒否する通達を出していた問題で、金融庁に業界への指導を求めました。

 近年、複数の損保会社の商品を扱う「乗合」に移行する代理店を大手損保会社が拒否し、中小代理店の経営を苦境に追い込んできました。昨年、大門氏は国会でこの問題を3回取り上げたのを受け、金融庁も大手損保や代理店などに聞き取り調査や改善指導を進め、姿勢を改める大手損保も現れ始めました。ところが三井住友海上火災が昨年12月、「乗合拒否」の徹底を求める社内通達を出しました。

 内部告発を受けた大門氏は、金融庁立ち会いのもと同社に直接是正を求めたところ、同社はただちに通達を撤回。今後は基本的に「乗合」を認める方向でマニュアルを改訂するとも約束しました。同委で大門氏は今回の経過に触れ、同庁に対し「他の大手損保でも同じことが起きないよう改善を促してほしい」と要請。麻生太郎財務相は「(『乗合』拒否の通達撤回は)まともな話。この方向で進めていただければ」と応じました。

≪議事録≫

○大門実紀史君 大門です。
 この一年、地域の損保代理店の問題を何度も取り上げさせていただいてまいりまして、要するに、全国、地域で頑張っている損保会社の中小の代理店が、災害時には一番地域のニーズをつかんで被災者支援のために一番頑張ってくれてきた、そういう代理店が大手損保会社の下で大変な目に遭っているという問題を取り上げてきてまいりました。
 一つは、ポイント制という仕組みを使って手数料収入を、代理店の収入を減らしていくというようなこととか、あるいは乗り合い拒否といってほかの損保会社の商品を扱うことをさせないということ、妨害をするということとかいろいろ問題があったんですけれども、その問題を取り上げさせていただいてきて、特に、研修生といって大手損保会社が育てた代理店については二十年たっても三十年たっても乗り合いを認めないというような、今どきそんなことが行われていいのかというようなことまであるわけですけれども、そういう問題を取り上げてまいりまして、麻生大臣に中小の代理店は大事だということを言っていただいて、金融庁も具体的にそういういろんなことを改善するために努力をしてきてもらったわけでありますけれども。
 この間、ちょっと整理する意味で、どういうふうに具体的に金融庁が努力されてきたのか、簡潔に説明をしてほしいと思います。

○政府参考人(金融庁監督局長 遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 委員御指摘の損保代理店の手数料ポイント制度、乗り合い承認につきましては、その実態把握のために、昨年国会で取り上げられて以降です、主要な損保会社、これは六社ですね、それから様々な規模の損保代理店、これ二十五社に詳細なヒアリングを行いました。実態把握の結果、共通する声がいろいろあったわけでございますけれども、大きく三つ声が聞こえました。
 一つは、乗り合い申請に対する損保会社側の諾否の回答が引き延ばされる場合や判断理由が明確に説明されない場合があるなど、不信感がある。一つは、代理店として商品数増加に適切に対応できる体制となっていることを前提に、顧客に提供可能な商品、サービスを実質的に拡大する場合については乗り合い承認を検討してもよいのではないか。さらに、損保会社の研修生出身の場合、乗り合いを認めないといった厳しい対応が行われることがあるといった声が代理店から聞かれたところでございます。
 このため、昨年九月に行いました損害保険協会との意見交換会の場におきまして、乗り合い承認に関する当庁の気付きの点として、こういった点を踏まえて、代理店に対する対応について、損保会社に真摯に考えてみていただきたいということを伝達したところでございます。当庁から伝達した内容を踏まえまして、現在各損保会社において検討や見直しが進められているものと承知しております。

○大門実紀史君 本当に真摯によく頑張ってきていただいております。財務省がこんな状況ですから、もう金融庁が本当に輝いて見えるというぐらい思いますけれども。
 ところが、資料を配付いたしましたけれども、この国会質疑、審議、大臣の御答弁、そして金融庁の努力、今席外されていますけど、自民党の西田議員もこの問題では一緒に協力していただいたりするんですけれども、そういうふうな国会の努力、金融庁の努力、大臣の御答弁、姿勢を小ばかにするといいますか、愚弄するようなことが行われていたということが分かりました。
 資料を配付いたしましたけれども、これは業界三位の、普通なら名前出すんですけれども、今ちょっと反省しているということなので、取りあえず名前、名指しはやめておいてあげているんですけど、業界三位のM海上火災と言えばもう分かっちゃうんですけど、何をやったかといいますと、十二月の二十日、字が小さくて申し訳ないんですけど、要するに、金融庁がいろいろヒアリングされたり指導された後にこういう文書を出したということです。
 要するに、何書いてあるかというと、上の方に、小さい字なんですけど、線を引きましたけど、国会質疑、二〇一七年三月、去年の今頃ですね。この参議院財政金融委員会、申し上げたように、大臣の御答弁があって、金融庁も努力するというようなことがあったんですけれども、それに端を発しと。これ、どういう意味なのかと思いますけれども、元々問題が起きていることを取り上げただけなんですけど、何かこの委員会での質疑から問題が起きたような書き方をしてあるんですが。
 中ほどに線を引きましたけど、どう読み取るかとあるんですけど、お客様第一に業務運営をすると、それに照らして乗り合いについて承認するかしないかを判断しますと。何か当たり前のことのように、例えば、お客様第一というのは、今金融庁の森長官がよく言われていますけど、顧客本位の業務運営と、例のフィデューシャリーデューティーですか、をここにわざわざ持ってきて、そういうことを物差しにして乗り合いを判断するんだと。逆に言えば、これに反したら乗り合いは拒否していいんだというようなことが言いたいわけなんですね。
 つまり、その判断誰がやるかというと、相変わらず大手損保会社がやるということなんですね。だから、いかにも何か金融庁の指導どおり金融庁が言っている言葉を使っているんですけれども、そういうことが全面に書いてあって、中にはもっとひどいことがいっぱい書いてあるんですけれども、例えば次のページですね。
 基本的な考え方で、今言ったようなことで判断して、上の方に、何かいかにも、お客さんにいろいろマイナスになるんだったらというのを自分たちが判断して乗り合い承認を拒否するとはっきり書いてありますね。括弧の中には、まあこれ、上から目線もひどいなと思うんですけど、代理店にしっかり認識させるということでね。三番目のところ、代理店に乗り合いの意思を持たせないように日常の指導を十分に行うと。これ、社内文書なんですけど、こういうことを徹底しているわけですね。
 さらに、次のページは、乗り合いをしたいと、ほかの損保会社の商品を扱いたいというようなことを言った場合は、もう登場人物を変えて撤回に説得を試みると、徹底的に乗り合いさせないと、乗り合い意思の撤回のために強力な働きかけを行うというようなことを、わざわざこの国会質疑をやって、金融庁がヒアリングまでやっていただいて、この会社は当然呼ばれていますけれども、その後こういうものを出して、相変わらず会社の判断で乗り合いは拒否するというようなことをわざわざ徹底している文書であります。何の反省もないわけですね、この間起きて指摘されていることに。
 ちなみに、業界第一位のこの損保も、態度を変えると、改善していますので名前は名指ししませんけれども、この業界トップのS損保としておきますけど、これも分かっちゃいますけど、そこはもっと堂々と悪質なやり方で拒否をしてきたんです。もっと強引に、正面から、乱暴なやり方で。
 ところが、この第三位のM火災というのは非常に陰湿なやり方で、乗り合い申請をするとほったらかしするわけですよ、ずっと。ほったらかして、もう我慢できなくて乗り合いを進めると、勝手乗り合いだということでそこで処分みたいなことを、システムのシャットダウンとかやるとか、強引なことをやるという、非常に陰湿なことをやってきたのがこのM火災なんですけれども、今回もこういう、何か逆手に取るようにしてまた同じことをやろうとしていたわけであります。
 こういうやり方は全く大臣の御答弁、金融庁の姿勢、私の指摘、今自民党の皆さんもそうだと思って参加してくれているようなこの流れは全く分かっていないと思うんですけれども、遠藤さん、いかがですか。

○政府参考人(遠藤俊英君) 委員から御指摘ありましたこの文書でございますけれども、乗り合い承認に関しましては、基本的には民民間の契約に基づくということでございますので、我々は保険業法に基づく行政をやっておりますので、私の立場からちょっとこの文書についてどうかということを一義的に申し上げることはなかなか難しいんですけれども、ただ、先ほど説明させていただきましたように、乗り合い承認に対する損保会社の対応につきましては、議員から過去に御指摘いただいたとおり、代理店から様々な声があるということから、当庁といたしましても、先ほど申しましたように、直接代理店の声を聴取して、昨年九月の意見交換会において、そうした代理店の意見も踏まえて、代理店に対する対応について真摯に考えるように損保会社に伝えたところでございます。
 御指摘のように、このM海上は、当初の対応について、既にこういった文書を撤回したと、既にこの対応を改めているということでございますので、これは昨年九月に当庁から伝えたような代理店の声を十分踏まえて撤回に至ったのではないかなというふうに考える次第でございます。

○大門実紀史君 最後のページがそうなんですね。
 そもそも、この内部文書がなぜ私のところに来たかといいますと、このM海上火災の社員の方が、やっぱり代理店の対応を自分がやってきて、やっぱりちょっとひどいなと、うちの会社もひどいなと思っていたときに、国会でいろいろな議論があって、金融庁が指導されて、改善しなさいということがだんだんだんだん伝わってきて、いい方向に行くのかなと思っていたら、いたら、自分の会社は相変わらずこんなことを、わざわざこんなことをやっていると、これはひどいということで、うちの関係者でも何でもない方ですよ、本当にそこに普通で働いている方なんですけど、余りにもひどいということで、たまたま私が国会で取り上げていたので、うちの部屋にこんなことが行われているということで、告発的に寄せられたわけであります。つまり、このM海上火災で働いている社員の人でさえこのままでいいのかと思っていたような問題だということであります。
 そして、最後のこの資料がそうなんですけれども、金融庁立会いの下に、このM海上火災、うちの部屋に来ていただいて、国会での審議が名指しでやられておりますので、私の質問が名指しでやられておりますので経過を説明ということと、私も、民民ですから、こうしろああしろということではなくて、私が取り上げた趣旨と違うということだけ指摘させてもらったら、三月になってこういう文書が届きまして、撤回いたしますと、十二月二十日の文書を撤回して新たに方針を見直しますということと、どういうふうに見直すのかはヒアリングをして、ちょっと時間くださいということなんですが、こういうことをはっきりとおっしゃっています。
 基本的に乗り合い申請は認めますと、それと、私がさっき指摘した期日管理は徹底します、つまり、申請があって、ずるずるずるずるほったらかしにしているようなやり方はいたしませんというような新たなマニュアルを作るということで報告をいただいたところでございます。
 もうしばらく本当にそういうものが出てくるか見守りたいと思うんですけれども、ほかのところもこういうことをやっている、たくさんありますので、損保会社で、可能性もありますので、引き続き、何といいますか、もちろん民民の世界ではあるんですけれども、こういうひどい事態にはないようにということは周知徹底をしてほしいと思うんですけれども、ここ、最後に麻生大臣のお話を聞きたいなというふうに思います。

○国務大臣(麻生太郎君) これは民民の話なんで、なかなかどうという話にはなかなかならない話なんですけれども。
 小さな損保代理店というのは、余りそんなのに関係した人、ここの中におられぬのかもしれません。例えば山登りますと、山登りの保険なんて誰も知りませんよね、そんなものはありませんから。ところが、こういうところ行くとあるんですよ、小さなところだと。これは極めて有効でして。また、そうですね、今、外国人の研修生なんかの場合が数年間という間だけそのアパートに入って、そこの中に置いてある家財に関する、もし破損したときの保険、そんなもの東京海上なんかやっていません、そんなもの。しかし、これ、現実問題としては結構深刻な話でして、そういったこともあり得ますから、家の中でたき火をしないでくださいなんてことを書かなきゃいかぬというのは、やっぱり普通じゃないですよね。これ、だけど、そういう人たちが入ってきますから、現実問題として。家の中でたき火しちゃったりする人がいるわけですよ、現実問題として。だから、そういうのに対して、冗談じゃないという話でちゃんと対応して、火災保険というような小さな、それも数え上げれば幾らでも出てきますけれども、そういったような話に対してのきちんとしたものをやっていくというのは、やっぱり大手じゃ無理なんだと思うんですよね。
 だから、そういった意味では、こういったものをきちんとやっていくというのは大変大切なので、これは、これまで共産党と自民党が一緒にやっているというのはいかがなものかという御批判をいただいたりしましたけど、これまともな話で、大門先生とこれ三年ぐらいやっていますかね、やらせていただいているんだと思いますけれども、成果が少し出てきたんだと思っておりますので、きちんと今後ともこの方向で進めさせていただければと思っております。

○大門実紀史君 終わります。

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