国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2017年5月25日 財政金融委員会 銀行カードローン貸付額の総量規制を
<赤旗記事>

2017年6月6日(火)記事

貸付額の総量規制を
大門氏、銀行カードローンただす

質問する大門実紀史議員=5月25日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は5月25日の参院財政金融委員会で、銀行カードローンについて、貸付額を年収の3分の1以下 に制限(総量規制)するよう求めました。

 大門氏は、銀行カードローンのテレビCMが消費者金融を大幅に上回っていることをあげ、貸金業法で自主規制が求められる消費者金融と同じレベルまで「少なくとも自粛すべきだ」とただしました。

 金融庁の遠藤俊英監督局長は「過剰な借り入れとならないよう配慮に欠けた広告宣伝の抑制に努めることが重要だ」と答弁。大門氏が、銀行カードローンで複数の借金を一本化する「おまとめローン」が消費者金融の貸し付け上限を超える抜け穴になっている問題をただすと、遠藤局長は「各銀行は貸金業法上の総量規制を意識して量的抑制の仕組みを検討している」と答えました。

 大門氏は、みずほ銀行はテレビCMをやらず、貸付額も年収の3分の1以下に4月から制限しているとして、「みずほ銀行ができるなら他もできるはずだ」と強調しました。

≪議事録≫

○大門実紀史君 大門です。
 今回の銀行法改正案については賛成でございます。附帯決議も賛成したいところなんですけれども、微妙なニュアンスで気になる点がありますので、反対ではありませんけど、賛成保留ということであしからず御了解いただきたいと思いますが。
 このフィンテックというのは、今年一月、長峯さんと一緒にアメリカに行ってメガバンクの要望も聞いてきたところでございます。何よりも大事なのは、このフィンテック企業の電子決済が急拡大しているところで、今回の改正が利用者保護、個人情報保護、また金融機関のリスクを低下させるということにつながることが期待されることであります。
 附帯決議との関係で若干ちょっと言わせていただきますと、まず、きちんとした利用者保護の上にこそ健全なフィンテック企業の発展も成長もあるのではないかと、逆ではないのではないかというふうに思います。規制という言葉は余り私も好きじゃありませんが、やっぱりルールがあってということですね、企業も健全に発展するということで、企業のためでもあると、いい規制、ルールというのはですね、というふうに組み立てるべきではないかなと思っているところでございます。
 法案については既にもうレベルの高い質疑がされておりますので、私の方は銀行関連でまたカードローン問題を取り上げさせていただきたいというふうに思います。
 決算委員会とこの間の財政金融委員会、今回で三回目でありますが、この間、麻生大臣の御指示、金融庁の努力もあって、マスコミで報道されているように各銀行とも多重債務を増やさない方向での取組が始まっております。いいことだというふうに思っております。ただ、本当に実効性のあるものになるかどうかという点では、日弁連とか一部のマスコミからもまだ心配の声が上がっているところでありますので、そこで今の段階でどこまで進んできているのか、何が次の課題なのか、若干質問をさせていただきたいと思います。
 まず、改めて根本問題、問題の所在を確認したいんですけど、そもそも改正貸金業法の施行に合わせて二〇一〇年の六月に銀行向けの監督指針も変更があって、その中に、要するに、銀行は、総量規制とか、貸金業、サラ金に課せられている総量規制とかないんだけれども、サラ金問題の教訓から多重債務を増やさないように体制整備をしなさいという監督指針があったわけですね、二〇一〇年六月からですね。それをきちんと守ってこなかったから、実行してこなかったから、今回のように、銀行が高利貸しだと、サラ金化しているというふうになって批判されるようになってきたわけであります。このことは、私が各行のヒアリングをさせていただいたときも、各銀行の方から、メガバンクの方から、その点留意が足りなかったという率直な反省の言葉も聞いてきたところであります。
 麻生大臣に伺いますけれども、もっと法的な規制をやれとかいろんな声がありますけれども、まず何よりも、監督指針で既に明らかになってこうしなさいとなっていたことを守らなかったことが一番の問題でありますので、原点に返ってこの監督指針に書いてあるようなことを監督指針どおりやってもらうということがまず第一に重要かと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 今の御指摘のありましたいわゆる監督指針というものの一番、二番から五番ぐらい書いてあったと思いますけれども、その中で一番、二番のところでもう、これだけで終わり、十分な常識があればこの二行で十分なんですけれども、銀行等による貸付けが債務者にとって過重とならないか等を確認する態勢を構築しているか、一です。二番目、貸付けに保証を付す場合であっても、当該保証のみに頼ることなく、債務者の借入れ状況や返済計画など、銀行等自らがその返済能力等を適切に確認する審査態勢となっているかと、この二つさえやってもらえば大体基本的にはできる話なんですけれども。
 残念ながら、そういう意味ではそうではなくて、昔、あるデパートがイエス・キャッシュ・イエスなんて広告やっていたでしょうが。ふざけているんじゃないか、この広告といって、あのとき何をやっていましたかね、何か言いに行きましたよ。おまえのところふざけていませんかと、社長を知っていたものですから言いに行ったら、知らなくて、本人も、何ですか、これと。これ、おまえ、サラ金の広告をデパートでやっているということだよ、これはと言って、えっと言われた記憶があるんですけれども。
 まあ宣伝部というのはそういうことになるんだという例もありますので、とにかく銀行のカードローン利用については、これは銀行自らの社会的責任というのを十分に自覚してもらって、そもそも何でこのサラ金の話が始まったかといえば、金利やら多重債務やらいろいろありましたものですから、この監督指針というのを踏まえた上で適切にやってもらわないかぬという上で個人の資金需要に応える。丸々やめちゃうということだとこれ個人の資金需要に応えられないということになって、こういった話が全部闇に潜りかねませんから、そういったことが重要なんだということで、多重債務問題を起こさないように、過剰な貸付けというのが起きるということを避けた上、いわゆる需要者というか、顧客の要求に応えられるようにきちんと創意工夫を行うことで、いわゆる顧客の目線に立ったビジネスというものをちゃんとやってもらわないと、今後ともこういったものは更に厳しくなってみたり、本来のあれとは全然違った方向に行きかねませんよという話だと思いますので、その目線に沿ってきちんと対応してまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 具体的に聞いてまいりますけれども、まずテレビCMなんですけど、これもかつてサラ金問題のときにテレビCMが大問題になって自粛の方向というふうになったわけですが、このメガバンクのカードローンのテレビCMの規制はほとんどなくて、サラ金CMの倍以上テレビCMをやってきているわけですね。
 ただ、この間いろいろ指摘があって、それも自粛をするという方向なんですけれども、ただ、私は、みずほ銀行ですね、実は昨日、みずほ銀行の方に来てもらっていろいろヒアリングさせてもらったんですけど、みずほ銀行というのはそもそもテレビCMやっていないんですよね。全くやっていないんですよね、カードローン。やっていなくても、ほかの東京三菱、三井住友とそう引けを取らない実績があるわけですよね。
 だから、有名タレントを使って莫大なCM費使って、広告代使って、その分金利を上乗せするならばやめたっていいんじゃないかと思うんですよね、これ。みずほ、だって、やっていないんですから。やっていなくてもそれなりの業績を上げているわけですから、もう自粛とか何だとかぐだぐだ言っていないで、メガバンクの社会的責任からいってもうやめることを指導したらどうですか、みずほは実際やっていないんですから。遠藤さん、いかがでしょうか。

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 全国銀行協会の申合せには、カードローンの広告、宣伝を実施する場合には、改正貸金業法の趣旨を踏まえて適切な表示等を行うよう努めるという形でこの申合せが行われました。
 実際に全国銀行協会が各銀行に対してこの申合せというものを連絡する際には、貸金業界の自主規制も参考にするようにという形で各行に周知しております。その結果、既に三菱東京UFJ銀行は若年層に影響が大きい時間帯での放映は停止していると。みずほ銀行というのは元々これに関してはCMを行っていなかったと。それからさらに、各行におきましても周知内容を踏まえた対応の検討が鋭意進められているというふうに聞いております。
 顧客にとって過剰な借入れとならないように、配慮に欠けた広告、宣伝の抑制に努めるということが何よりも重要だというふうに考えておりますので、各銀行の取組状況につきまして引き続きモニタリングしてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 今、遠藤監督局長おっしゃった貸金業の自主規制、広告の自主規制あるんですよね。
 こういうことかなと思うんですけど、昔、銀行というのは個人向けには住宅ローンとあと教育ローンぐらいで、個人ローンというのはもう大体消費者金融がやっていたんですよね。ああいう問題が起きて、消費者金融を自分たちの傘下に入れてメガバンクも乗り出すという中で、三井住友のプロミス、三菱東京のアコム、これをまさに傘下に入れたわけですね。サラ金と同じ手法を、宣伝も含めて、やり続けるということ。みずほはオリコなんですよね。信販会社系なんですよね。そういうカルチャーの違いがあって、みずほの場合はテレビCMとかかつて消費者金融がやっていたようなことをやろうとはしないというようなことがあるわけでありまして、まさに貸金業化しちゃっているんですよね、メガバンクは、この分野でいけば。
 そうなりますと、今、遠藤さんがおっしゃったとおり、貸金業者の自主規制、CMは月に百本以下、午前七時から九時、午後五時―十時は流さないと。このレベルには必ず自粛させるべきだと、そういう方向で指導されているということだと思うんですけど、それは強く申し上げておきたいというふうに思います。
 もう一つ、一番の問題は総量規制でありまして、貸金業者からの、消費者金融からの借入れは年収の三分の一までしかできないと。これも歴史がありまして、それ以上貸すと返せなくなって多重債務に陥って抜け出せなくなるという教訓があってそういう制限を掛けたわけですね。
 ところが、銀行ローンには制限がないということで、よく使われる手口が、例えば年収三百万円の人がいたといたします。生活費が足りなくて、例えばアコムで、消費者金融のアコムで借りていって、その借金が百万円になったと、年収三百万で百万円になってしまったと。年収の三分の一で、これ以上アコムから借りられないと。そういうときに次の手があるわけですね。同じ系列の東京三菱からカードローン使えますよということで、東京三菱から今度は二百万円借りて、アコムに百万円返して、新たに百万円借金できると。これをおまとめローンという言い方しますけれども、過去の借金と新たな借金まとめて借りると。これ、銀行の世界に移りますので、年収の三分の一の制限がなくなって、どんどんどんどん貸し込むことができるということが今一番の問題になっているわけですね。
 ですから、総量規制というのはどうしてもまず手を着けなきゃいけないんですけれども、この間、メガが年収証明書を五十万円以上借り入れる場合はもうみんな出してもらうというふうに改善は改善されたんですけれど、問題は、そういう証明書を出してもらっても、実際に制限を掛けるかどうか、そこに踏み出すかが問題だと、課題だと思うんですけれども、その総量規制についての三大メガの状況は今のところどうなっているか、簡潔にちょっと報告してくれますか。

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、銀行が総量規制、貸出額の量的抑制の仕組みというものをどのように入れていくのかということが重要ではないかなというふうに考えております。
 全国銀行協会の申合せを踏まえまして、各銀行は貸金業法上の総量規制を意識してこういった量的抑制の仕組みの検討が進められているというふうに我々承知しておりまして、一つは、今のおまとめローンも意識した動きだと思いますけれども、顧客の年収に対する貸金業者、それから自行、自分の銀行、それから他の銀行の貸付けを全て勘案するとともに、年収に対する借入れの状況と代位弁済率との相関関係など分析した上で適切な貸出し上限基準を設定するといった方法によって過剰貸付けというものを抑止していこうという、そういう量的抑制の仕組みの検討が進められているというふうに承知しております。
 金融庁といたしましては、この監督指針あるいは申合せを踏まえまして、過剰な借入れというものを実効的に防止することができる適切な措置というものが講じられるようになっているのかどうか、引き続きモニタリング実施し、改善に向けた取組求めてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 これも昨日、みずほ銀行ヒアリングしたんですよね。そしたら、みずほ銀行はもう既にやれるところから総量規制やろうということで、みずほが貸している分と消費者金融が貸している分、これを合わせて、この部分で年収の三分の一以内に抑えるということをもう四月からスタートしていると、開始をしているということを聞いて、すごいなというふうに思いました、率先してやっていただいているなと。
 先ほど言いましたように、みずほ銀行というのはテレビコマーシャルやっていませんし、おまとめローンもやっていないんですよね。おまとめローンという形、サラ金から引き継いでがばっと貸しちゃうというようなね。これ、おまとめローンもやっていないと。なぜやっていないんですかと聞いたら、お客様本位に考えるとやるべきことじゃないんじゃないかというふうな意識を持っているということで、私は大変いい姿勢だなというふうに本当に思いました。うちの住宅ローンは東京三菱ですけど、もうこの際みずほに借換えしようかと思うぐらい、やればできるんだなと、やればできるんだなということをみずほの話を聞いて思ったんです。
 このみずほがやり始めた、自分の銀行と、みずほと消費者金融の部分だけでも先行して三分の一規制を踏み出すということは、これどういう意味があるかというと、先ほど申し上げましたおまとめローンというのは、サラ金で目いっぱいになったのを、自分のところの系列のサラ金で目いっぱいになったのを自分のところの銀行で貸すわけでしょう。そうすると、このみずほのように、自分のところの銀行と消費者金融を合わせて考えて三分の一超えたら貸さないということを、これ、東京三菱も三井住友もほかの銀行もやり始めれば、おまとめローンができないということになるわけですね。一番最大、今最大のですね。
 ですから、この問題は非常に重要なので、遠藤さんおっしゃるように、全体見ていろいろ考えているというのは分からなくはないんですけど、まず自行とサラ金と合わせて三分の一はやろうと思えばできるわけですから、それをやることによっておまとめローンができなくなって、まず今どんどんどんどん多重債務者まだ増えていると思いますけど、食い止めることができると思うんですよね。
 まず、個々に踏み出すべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 委員も御指摘のように、まさにみずほ銀行は自分の貸出し、それから貸金業者の貸出しというものは情報として入手できるということを前提にして、今できることは何かということの結果としてこの収入額の三分の一という規制を入れたんだというふうに聞いております。
 さらに、ほかの銀行がどれだけ貸し出しているのかという情報も何らかの形で入手して、自分たちの自主的な規制というものを更に発展させていこうという、まさに検討中だということを聞いております。顧客本位ということで、そういった対応をするというのは金融庁といたしましても評価すべき対応だと思いますので、そういった対応がほかの銀行にも広まるように議論してまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 是非、本当にまずそこから手を着けてもらいたいなと思います。具体的な解決に向かうと思います。
 残念なのは、この前サンデー毎日の五月二十八日付け読んでいて、メガバンクの幹部がこんなことを言っているんですよね。カードローン規制すると闇金融に流れると。これ、どこかで聞いた話ですよね。二〇〇六年のときに、貸金業法の改正のときに、サラ金の、消費者金融の幹部がサラ金を規制すると闇金に流れますよと、同じことを言っていたんですよね。そんなこと、情けないですね、メガバンクの幹部が言っているわけであります。こういう認識そのものが問われていると思うんですね。これ、本音で匿名だから雑誌の記者にしゃべったんだと思いますけれども、これがまだまだこういうカルチャーというか、こういう意識だからここまで問題を大きくしてしまったんだと思いますので、引き続き、今回、今日提案したことも含めて厳しい対応をしていただきたいということを求めて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

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