≪議事録≫
○大門実紀史君 大門です。
三月の二十二日のこの委員会で損保の代理店の問題を取り上げさせていただきました。地域に密着して災害時なども社会的セーフティーネットとして頑張っている中小の損保代理店が、損保会社が一方的に決める手数料ポイント制度によって手数料収入が減額されて苦境に陥っているという問題でありました。
まず実情を把握してほしいということで質問をいたしまして、それに対し遠藤監督局長は、中小の損害保険代理店は地域に密着した大変重要な存在だということで実態を把握したいと、麻生大臣も、中小の皆さん頑張っている、ヒアリング等々丁寧にしていきたいという誠実な御答弁をいただいたわけであります。その答弁などがネットでも流れて、全国の中小の地域で頑張っている代理店の皆さんが大変喜んでおられるところであります。やっと自分たちにも光が当たってきたのかという期待が広がっているところであります。
そこで、ヒアリングという話も出ましたけれど、その後の対応がどうなっているのか、教えてもらえる範囲で結構ですが、ちょっと説明してください。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
損保代理店のポイント制度に係る実態把握を行うために、この実態把握のための手法でありますとか対象先などについて検討を行いまして、ヒアリングを行う前の事前準備として損保会社と代理店の両者に対してアンケートを実施したところでございます。
このアンケートにおきましては、幾つか質問項目があるんでございますけれども、例えば、ポイント制度が代理店の顧客本位の業務運営をどのように評価しているのか、あるいはそのポイント制度が代理店の業務品質向上、収益性向上のための取組をどのように評価しているのかなどを質問項目といたしまして、ポイント制度の目的や評価項目、その考え方、代理店の説明プロセスなどについて確認したところでございます。
その上で、この当該アンケートの回答を踏まえたヒアリングを今月中旬から開始したところでございます。
○大門実紀史君 ヒアリングも実際に開始していただくということで、大変機動的な、機敏な対応をしていただいていることに感謝を申し上げたいと思います。これからヒアリングが、今週からですかね、始まるということなんですけれど、改めて幾つか私の方からお願いをしておきたいというふうに思います。
一つは、この手数料ポイント制度は、結局顧客のニーズ、お客さんの、契約者の保護、ニーズに沿っているのかと。つまり、このポイント制度は、その規模に応じてポイントが、規模の大きい方がポイントが加算されるということになりますので、規模で判断した場合、結局顧客のニーズにとって沿うものになっているのかという点をよく聞いていただきたいという点と、二つ目は、代理店そのものの問題なんですけれども、最初から規模の大きさで差を付けられますと、幾ら顧客のために頑張っても、質のいい経営を心掛けても追い付かないという点でいくと、この代理店の頑張るインセンティブどころか頑張る意欲をそぐような結果になっていないかという、代理店の頑張るインセンティブの問題として聞いていただきたいということと、三つ目に、調べてまいりますと、そのポイントの格差が百二十ポイントから三十ポイントくらいまで約四倍の格差があるんですね。同じ保険募集の仕事に従事して同じ商品を販売しながら、百二十から三十ポイントというこの差は異常ではないかと。なぜこんな格差が付くのかという点をよく聞いてもらいたいなと思うのと、ちょっとまだ調べ切れていないんですけれど、大手のディーラー、代理店とか大手の企業代理店には最初から、最初から大変優遇的な大きなポイントが与えられているんではないかと。それはどういう理由からなのかがよく分からない、何かおかしな仕組みになっているんじゃないかというちょっと疑問があります。
こういう点を踏まえてヒアリングをきちっと行っていただきたいのと、もう一つは、代理店にもヒアリングをされるということなんですけれども、それで、昨日金融庁の方に聞いたら、どうやってその代理店を選ぶのかと、どこに聞くの、どこの代理店に聞くの、どうやって選ぶのかと聞きましたら、日本損害保険代理業協会、いわゆる日本代協を通じて何社か選んでもらって、そこにヒアリングをするということを聞きました。
そこで、ちょっと心配になったのは、この日本損害保険代理業協会、日本代協の事務方、専従者の方は、実は大手損保から出向しているメンバーなんですね。つまり、金融庁はただ代理店の話を聞きたいといってそこに投げた場合でも、これはちょっと懸念なんですけれども、ひょっとして各損保会社に対してまあ都合のいいとまでは言いませんけれど、余り当たり障りのないことを言う代理店を選んで金融庁に紹介するということがあると本当の話は聞けないということにもなりますので、きちっと本当に問題点を分かるような代理店の選び方を金融庁としても心掛けて選んでもらいたいと思いますけど、こういう点気を付けて是非ヒアリングしてほしいと思いますが、これはお願いですけど、何かコメントがあればお願いしたいと思います。
○政府参考人(遠藤俊英君) 様々な御指摘いただきまして、ありがとうございました。
ポイント制度につきましては、大門委員御指摘のように、損保会社が顧客本位の業務運営、これを進める上で適切な機能を発揮していることが重要であるというふうに考えております。このため、ヒアリングの際には、このポイント制度が代理店における顧客本位の業務運営の観点からどのようなインセンティブになっているのか、あるいはそのポイント制度において代理店の取組がどのように評価されているのかなどの観点からヒアリングを行うこととしたいというふうに考えております。
また、バランスの取れた実態把握を行うことが御指摘のようにこれは重要だと思っておりますので、保険会社のみならず、ヒアリング対象の保険会社と委託契約を締結している代理店からもヒアリングすることとしております。ヒアリングを行う代理店につきましては、募集人が数名の小規模な代理店から数十名以上の大規模な代理店まで様々な先を対象とするということとしております。
いずれにいたしましても、御指摘いただきました点を踏まえながらヒアリングを行ってまいりたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 代理店の皆さんも我が党も、別に、この問題でいえば損保会社を追及しようとか、そういうことで取り上げているわけではありませんので、損保会社と代理店が共存共栄、対等の立場で顧客を第一に共に伸びていってほしいという、健全な損保業界になってほしいという立場で取り上げているわけでございますので、ヒアリング結果出たところでまた質問させていただきたいというふうに思います。
この問題、調べている中で、変だなと思うことが一つ出てきましたので質問したいと思うんですけど、資料をお配りいたしましたけれども、いわゆる事故あり等級制度といいまして、自動車保険で事故がなければ保険料は安くなる、事故を起こしちゃうとその後保険料が高くなるということなんですね。このノンフリートというのは十台未満の契約という意味で専門用語ですけれども、要するに普通の契約という意味ですけれども、その資料でございます。要するに、各社共通なんですけれど、これは東京海上なんですけれども、事故を起こしちゃうと、その後三年間保険料が高くなるというようなことであります。
資料の二枚目に、具体的にある方の例なんですけれど、これは代理店の方を通じて東京海上に問合せをした資料でありまして、事故が起きましたと、保険を使ったらどうなりますか、使わなかったらどうなりますかという問合せ、シミュレーションしてもらったわけですね。その方の場合、保険を使わないでそのまま行ったら毎年十万円の保険料と。今回事故起こしちゃったんだけれども、保険をもし使っちゃったら保険料が高くなって、三年間高くなって、結局五年間でいくと六十八万七千円になります、差額は十八万七千円ですと、こういう資料なんですね。
事故にもいろいろありまして、ちょっとこすっただけとか、十数万円とか、十万円ちょっとの事故って結構あるんですよね。そうなりますと、その事故の場合は保険使わない方が、後で保険料高くなっちゃいますから使わない方がいいということになってしまうわけですね。
代理店としては、お客様にせっかく保険料払ってきてもらって契約してもらったんだけれども、今回使わない方が保険料高くならないからいいですよということで保険請求を取り下げてもらうというようなことが現場で起きていて、現場では何のために保険入ってきたんだという不満がかなり起きているということをお聞きいたしまして、それで、実はちょっとどういう仕組みなのか調べてみたんですけれども、要するに、二〇一三年の十月以降、こういう事故を起こした場合高くなる、起こさなかったらというような、そういう制度になったんですけれども、これは一見、何か事故を起こさなかったら保険料安くなるのは納得、起こしちゃったら高くなるの仕方ないな、何かみんなそのとおりだな、そうだなと思うように、私もそういうふうにテレビコマーシャルを見て思ってきたんですけれども。
実は全体として、保険会社と保険契約者全体ということで見ると、誰が得してきたのかと、この制度でというふうな見方をすると、例えば東京海上自動車保険の資料を見ますと、この事故あり等級制度に変える前はずっと自動車保険というのは、これ各社共通なんですけれども、赤字だったんですよね。で、この事故ありに、事故あるかないかによってこういう保険料に差を、差別化した後、もう翌年から、東京海上でいえば、その前までは七十八億の赤字だったのが、翌年いきなりもう三百億の黒字になっていると。この制度によって、こういうことによって赤字だったのが黒字に変わっているわけですね。これは東京海上だけじゃないんですね、各社ともそうなっているわけでありまして。
何か事故を起こした人と起こしていない人を対立させて納得させて、もっともらしいように見えますけど、結局誰が得したかというと、この保険会社が、そこにごまかしといいますかね、そういう仕組みやることによって収入増やして得をしているというような構図ではないかというふうなことが見て取れるわけです。
そういう中で、さっき言った、保険にせっかく入ってきたのに、十万円とかそれぐらいのレベルのちょっとこすったとか結構多いわけですけど、車両保険なんか、そういう保険は使えないという人たちが大量に出て、使わない分、その分も保険会社の利益になっている、黒字になっているというような構図があるのではないかということがちょっと分かってきたといいますか、私思うんですけれど。
これは本当に初めての問題提起だというふうに思うんですけれども、是非この事故あり等級制度を見直す余地はないのか研究してほしいなというふうに、これはお願いしておきたいというふうに思います。
最後に、時間が余りありませんので、麻生大臣に、こういうことも含めて、ちょっとこの損害保険の世界、やっぱり代理店の皆さんがまず誇りと希望を持って頑張れる仕組みをつくってもらいたいと、それが業界全体の発展につながると思いますし、今申し上げたようなことも含めて、誰が一体得していて誰がどうなっているのかということですね、改めてこの損保の問題をよくウオッチングしてほしいなと思いますけど、大臣に一言いただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この代理店というのは、もう基本的には損害保険会社といわゆる保険者との間に立って仲介役をやってもらっているわけでありますから、基本的にはその仲介役に立っている、特に中小の保険代理店というのは大体地方に多いんですが、この地方にあります保険代理店の方が大保険会社に比べてよう歩いとるということも確かなんですけれども、逆に言えば、歩いている分だけ、選挙と同じで、きっちり情報の収集が一番確実にできているんですよ。そういった意味では、地方銀行の方が大銀行より、さらに、中小の信用金庫とか信用組合とかいうものの方が組合員のニーズがよく分かっているというような部分がいっぱいありますので、そういった点ではこの保険代理店というのの果たしている役割は極めて大きい。
いわゆる保険のニーズ、こういったものの保険はないのかというような御希望に応える、そういったものの要求を一番拾っているというのもこの保険代理店であることは間違いありませんので、是非、今言われたような話もなるほどなと思って、なるほど手口としては分かりやすい手口だなと思ってさっき聞いていたんですけれども、そっちの方安くなりますよと、いや、事実なんでしょう、多分、事実だからそうなるんですけど、そうすると、それを聞いて、ああ、これはやめた方がいいかなというような話というのは、私も今言っている気持ちはよく分かりますので、結果として保険会社はもうかっておるという話になっていますけれども、全体として、そういった点も含めて、いろんな意味でこの保険代理店の果たしている役割は極めて大きいと私どもそう思って、その方向で指導していきたいと思っております。
○大門実紀史君 終わります。