国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2017年4月25日 財政金融委員会 銀行カードローン「総量規制検討も必要」
<赤旗記事>

2017年4月28日記事

大銀行カードローン批判
大門氏「総量規制検討も必要」
参院財金委

質問する大門実紀史議員=25日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は25日の参院財政金融委員会で、銀行カードローンに「総量規制」が適用されないことをいいことに、大銀行が14%もの高金利で生活困窮者を食い物にしていると告発し、「総量規制外」を売り物にした宣伝の規制と、貸し付けへの厳格な対応を求めました。

 2010年の貸金業法改定以来、同法が適用される消費者金融と異なり、銀行法が適用される銀行カードローンには、年収の3分の1を超える貸し出しを原則禁止する「総量規制」がありません。

 大門氏は、銀行カードローンの利用者の多くが生活苦から借金を始め、やがて多重債務に陥っていくと指摘。日本共産党の追及を受け、大銀行が総量規制や過剰融資の債務者への対応を改善しつつあると一定の評価をしつつも、「取り組みは始まったばかり。引き続き指導を強めてほしい」と要求しました。

 金融庁の遠藤俊英監督局長は、「適切な措置がきちんと実施されているのか、引き続きモニタリングしていく」と答えました。

 大門氏は、楽天などのネット系銀行が総量規制外を売り物に「おまとめローン」を展開していると暴露。銀行の自主的努力に実効性が見られない場合には、「法的な総量規制の検討も視野に入れていくことも必要だ」と主張しました。

≪議事録≫

○大門実紀史君 今日は、銀行のカードローン問題を取り上げさせていただきます。
 先月の三月の二十八日に決算委員会で銀行カードローン問題を取り上げまして、要するに、これだけ貧困が広がる中で、銀行のカードローンですね、借りる理由で一番多いのは生活費が足りなくて借りるということでありまして、そんな人たちに大銀行が一四%もの高金利で貸し付けると、生活費が足りなくて借りるわけですから、返せなくなって、ほかから借りて返すの繰り返しになって、多重債務になって、やがて自己破産になるということで、この間自己破産が増えているというようなことで社会問題になってきている話でありますけども。
 決算委員会では、麻生大臣、安倍総理からも、銀行業界にきちんとした対応をすべきだという積極的な答弁をいただきまして、それを受けて金融庁も改めて、特に三大メガ中心に、三大メガバンク中心に迅速な対応を指導されたと聞いております。また、この間マスコミも取り上げるようになりまして、新聞各紙、NHK「クローズアップ現代」、今日の朝日の社説というふうに取り上げられてきております。今日は麻生大臣は、既に厳格に対処すべきということをおっしゃっていただいておりますので、その後の銀行の対応についてちょっと実務的な、実践的なことを中心に、今日は遠藤監督局長を中心に質問したいと、絞って質問したいと思います。
 この問題の最大の問題は二〇〇六年の貸金業法改正のときに遡るわけですけれども、サラ金が御本人の年収関係なくどんどん貸すというところの大問題があったわけで、それがありまして、総量規制といって、御本人の年収の三分の一を超えて原則貸してはいけないという総量規制が導入されたんですけれども、銀行はその対象外ということがありまして、この間、高い金利で幾らでも貸せると、カードローンで貸せるということで貸出しを拡大してきたということが問題の根源にあるわけであります。
 なぜこういう事態になったのか。遠藤局長は二〇〇六年の貸金業法改正のときにも努力されて、全体像を御存じなのでお聞きしますけれど、振り返ると、二〇一〇年の六月に銀行向けの、主要行向けの監督指針に、二〇〇六年六月というのは今申し上げた改正貸金業法が施行されると、それに当たって監督指針の中に幾つか銀行が対応すべきことということで盛り込まれました。
 まず、何が盛り込まれたかというと、こういう個人の貸付けの消費者金融市場を健全な市場として形成すると。今までサラ金問題いろいろなことがあったわけですね、それを健全な市場として形成する立場から、銀行によるこの分野への積極的な参加が望まれるということがまずあって、その上で、サラ金問題を踏まえて、厳しい取立てとか多重債務の発生の抑制とか、そういうことを踏まえた、銀行がこの分野に参加するとしても、そういうことを踏まえた所要の態勢が整備されるべきだということと、今申し上げた総量規制の適用はないけれども、顧客保護やリスク管理の観点から所要の態勢整備を図ることが重要だということが監督指針に盛り込まれたわけであります。
 要するに、銀行には総量規制はないけれども、サラ金問題の教訓からこういうことに留意して態勢整備をしなさいという監督指針が二〇一〇年の六月に出されたんですけれども、この監督指針が本当に各銀行において具体化されたのかということが今改めて問われていると思うんですよね。されなかったから、今日こういう総量規制を超える貸出しが横行することになってしまったんではないかと思いますので、この二〇一〇年の六月の盛り込まれた監督指針が実行されたのか、具体化されたのか、この点、これからいろいろ取り組む上での総括として、金融庁としてどう総括されているか、まず伺いたいと思います。

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 大門委員御指摘のとおり、二〇一〇年六月に、貸金業法の完全施行の時期に合わせまして監督指針を改正いたしました。消費者向け貸付けを行う際の留意事項というパーツを導入した、監督指針の中に入れたわけでございます。そこでは、委員御指摘のように、改正貸金業法における多重債務の発生抑止の趣旨、あるいは利用者保護の観点などを踏まえた審査態勢の整備が重要であるという旨を示したところでございます。
昨年秋から、この銀行カードローンの業務運営に係る実態把握というものを実施いたしました。そこで、この監督指針に照らしてどういう実態にあるかということをいろいろ調べたわけでございますけれども、一つは、銀行と保証会社との間で保証審査に係る定期的な協議といったことは、これは行われておりました。ただ、それ以外に様々な問題点というものが認知されました。
 一つは、収入証明書に基づく客観的なチェックでありますとか牽制が働いていない。あるいは、銀行が保証会社の審査に依存し、かつ融資限度額管理が十分機能していない。あるいは、顧客属性の変化の把握とか途上管理等が不十分といった課題、問題点があることを把握いたしまして、これを踏まえまして、その後、銀行あるいは全国銀行協会と議論を行ってまいったところでございます。

○大門実紀史君 そうすると、やっぱりこの監督指針どおり、きちっとした具体化、所要の体制がきちっとされていなかったということが今の問題を招いたんだということだと思います。
 それで、遠藤さんおっしゃっていただいたように、申合せが行われたということで、三月十六日ですか、申合せが行われて、私が質問をしたのは二十八日なんですけれども、その申合せが余りに抽象的で緩い話なので決算委員会のときには厳しく批判をさせてもらいました。金融庁からも、その決算委員会の後、更に改めて厳しく指導されたと聞いております。
 昨日、メガバンクのうち、時間の関係がありましたので、東京三菱UFJと三井住友の関係者に来てもらってヒアリングを、私の部屋に来てもらってヒアリングさせてもらいまして、金融庁のきちっとした指導もあったんだと思いますが、その申合せを更にきちっとやろうというような取組がされているのは分かりました。
 一つは、まず何を反省しているかという点でいえば、先ほどの監督指針どおり、必ずしも総量規制の意識が強くなかったというような率直な言葉も聞かれて、それは率直な反省で良かったなと思って聞いておりましたけども。今後の対応についても、総量規制でいくと、年収証明書の提出を、今までは二百万円、三百万円以上の借入れだったのを五十万とか下げていくということにも踏み出しておられるということと、保証会社の消費者金融と過剰貸付け防止の今仕組みを相談しているということだということも分かりましたし、広告の在り方も決算委員会のときに厳しく指摘させてもらったんですけれども、いわゆる三十分で審査オーケーとか、安易に借りられるイメージのような宣伝はもうやめるということで、やめられたところもやめられています。テレビのCMの時間帯も自粛すると。これもサラ金問題のときによく問題になったんですね、テレビCMは。それも自粛をされるということで、具体化が図られようとしているのはよく分かりました。
 あと、問題は、サラ金のときは取立ての問題が結構問題になったんですね。それについては、厳しい取立ては、今はそういう相談も余り話も聞いていません。余り昔のような取立てはないということは分かっておりますが、ただ、焦げ付いた場合、返せなくなった場合、保証会社、消費者金融に移されて、そこから取立てをやって、昔のような過酷な取立ては少ないわけですけれども、ただ、すぐ、すぐというか、返せなきゃ法的措置に入って自己破産と、こういうパターンになっているわけですね。
 実は、貸金業法改正のときも議論があったんですけれど、高い金利で貸し付けるから返せなくなって、その貸倒れリスクを計算するから高い金利になると、また高い金利だから返せなくなるという、高金利と貸倒れの悪循環がこういう問題には絶えずあるわけですね。今も高い金利で貸すから返せなくなる人が生まれて、だから貸倒れリスクを計算した高い金利を設定しなきゃいけなくなるというようなところが根本問題があるということですね、この問題でも考える必要があるのかなと思いますね。
 だから、一四%じゃなくて仮に八%で貸していれば、返せる人が増えてもう少しうまく回ったかもしれないということも根本に考えておかなきゃいけないのかと思いますけれど、取立てについてはそういう厳しいことは余りやっていないということと、場合によっては返せない方に約定変更をして、返せる金額で相談に乗っているということも言われて、その点は更に努力してほしいなというふうに思ったところであります。
 いずれにせよ、大臣の答弁があって、金融庁の指導があって、全銀協の申合せレベルよりは実効性のある方向に具体化が進んでいるというのは昨日のヒアリングで分かりました。
 ただ、取組は始まったばかりでありますし、日弁連からも厳しくやってほしいという声も上がっていますので、引き続き金融庁として指導を強めていってほしいと思いますけれど、一言いかがですか。

○政府参考人(遠藤俊英君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、三月十六日に全銀協が公表いたしました銀行カードローンに係る申合せにおきまして、これも御指摘ありました、配慮に欠けた広告、宣伝の抑制、これを挙げるとともに、審査態勢等の整備といたしまして、改正貸金業法を踏まえた年収証明書の徴求の仕方、あるいは貸金業法とか、貸金業者や他行の貸付けを勘案した返済能力の確認、それから年収に対する借入額の比率を意識した代弁率のコントロールといった取組に努めるということにしました。
 この申合せを踏まえて、各行は自主的に改善に向けた取組を今行いつつあります。一部の銀行におきましては、これも御指摘ございました、既に年収証明書提出を不要とする金額の引下げを行ったり、あるいは貸出額の量的抑制の仕組みの検討というものも具体的に始めようとしております。これは、今委員御指摘がございましたように、高い金利で返せなくなるという悪循環、これを絶つためにはやはり一定の貸出額の量的抑制ということを検討しなければいけないというふうに考えますけれども、それを具体的にどういうふうにするのかと、保証会社の代弁率なんかを勘案しながら具体的に考えていこうといった試みだと思いますけれども、こういった量的抑制の仕組みの検討というものも行っております。
 我々金融庁といたしましても、銀行カードローン業務の運営状況につきまして、この監督指針あるいは申合せを踏まえまして、過剰な借入れを実効的に防止することができる適切な措置がきちんと実施されているのかどうか、引き続きモニタリングを実施して、改善に向けた取組を求めてまいりたいというふうに考えております。

○大門実紀史君 これだけマスコミも取り上げるようになってきて社会問題化なっている中で、ちょっと資料をお配りいたしましたけれども、メガバンクではないんですけれど、こういう広告が平気でまだされておりまして、これはネットの広告会社なんですけれども、楽天とかじぶん銀行とかオリックスのカードローンのことを宣伝してあげて手数料をもらうという広告業者なんですけれども、ちょっと小さい字なんですけど、点々々々としてありますが、銀行カードローンは総量規制外ですので、より多く借入れができますと。本来、総量規制に気を付けろと言われているのに、総量規制を売り物にして宣伝をしていると。この宣伝に対して各銀行が手数料を払っているという関係があって、こんなことがもう今日現在まだやられております。
 もう一つ、楽天でいえば、楽天のこのスーパーローンですかね、カードローンの説明の中に、QアンドAの中に、自ら、楽天は、楽天のこの銀行カードローンは総量規制の対象外ですからということを売り物にして今までやっております、やっております。これはまさに金融庁の指導方針と全く違うというふうに思いますので、これ速急に是正されるべきじゃないかと思いますけど、いかがですか。

○政府参考人(遠藤俊英君) 先ほど申しましたとおり、先般、全国銀行協会が公表しました申合せにおきましても、配慮に欠けた広告、宣伝の抑制に努めるとされております。この申合せの中に具体的な例示ということが記述されておりまして、そこでは、銀行カードローンが総量規制の対象外であることを強調する表示等は行わないように努めるということも書かれております。
 委員御指摘のように、銀行が行ういわゆる、この資料にございますように、おまとめローン、これについて総量規制の対象外となることを強調するような広告、宣伝をこのアフィリエイト広告でありますとかあるいは銀行自身のホームページで行っているということであれば、これは改善しなければいけないというふうに考えております。
 御指摘も踏まえ、当庁といたしまして、改めて実態把握を行いまして、改善に向けて適切に対応してまいりたいというふうに思います。

○大門実紀史君 とにかく、問題が今表面化したところでございますので、金融庁も一生懸命やってもらっていますので頑張ってもらいたいと思います。
 ただ、こういうことの努力は、どこまで、実際問題、そういう多重債務者を減らして自己破産を減らすところに結び付くのかというのは非常に心配もされるところでありまして、今の時点ではまずこうやって頑張ってもらうと、当面はですね、思いますけれど、実効性が、改善が見られない場合は、やっぱり銀行カードローンにも総量規制の考え方を入れていくといいますか、特にサラ金、消費者金融が保証する、保証のところで総量規制の考え方を入れていくということも、これで改善が見られない場合はやっぱり検討していく、視野に入れていくことは必要だというふうに思うんですけれど、まあ今は着手したばかりでありますけれど、改善が見られないという場合はそういうこともちょっと視野に入れて検討していってほしいと思いますが、今の時点で、遠藤監督局長、いかがお考えでしょうか。

○政府参考人(遠藤俊英君) 委員御指摘のように、まさに改善に向けて各銀行が自主的な努力を始めたところでございますので、まずはどういった施策というものを実効的に実施できるのかと、実施するつもりがあるのかということについて金融庁と各銀行との間で対話を深めていきたいなというふうに考えております。
 そういった暁に、まだやっぱり改善が見込まれないということがもしある場合にどういった対応を取るのかということに関しては、それはそのときの状況を踏まえてよく議論していきたいなというふうに考えておりますけれども、ただ、我々の今基本的スタンスは、こういった問題は、特に銀行が自分たちの社会的責任というものを十分に自覚して、こういった商品をどういった形で市場に提供するのかということをよく考えてやってほしいと。ですから、法律とか監督しみたいな形で横並びにこういう規制を掛けるということではなくて、それをやっぱり銀行が自分で考えるべき話ではないかなという形で我々議論しているところでございます。
 いずれにしても、モニタリングあるいは金融機関との対話というのを継続して深めていきたいという所存でございます。

○大門実紀史君 銀行も自分で考えて、こんなことになっちゃったわけですから、必要な法的規制もいずれ必要になる場合もあると、そうならないようにまず努力してもらいたいということを申し上げて、今日は質問を終わります。
 ありがとうございました。

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