≪議事録≫
○大門実紀史君 大門です。
今日は、火災保険や車両保険などの損害保険の代理店の問題を取り上げたいというふうに思います。特に地域で頑張る中小代理店の問題でありますけれども、損保の代理店には自動車ディーラーとか整備工場関連の自動車関連の代理店があったり、あるいは大手の関連の企業代理店とか、あるいは金融機関系の代理店もあるわけなんですけれども、地域で一番大きな役割を果たしていると言われているのが専業の中小の代理店でございます。
お手元に資料を配らせていただきましたが、例えば、去年の十二月二十二日に新潟県の糸魚川で大きな火災がありました。これは保険毎日新聞という新聞なんですけれど、何が書いてあるかといいますと、大変な火災が起きて、火災保険の、あるいは車両保険の被害、そういうものがあったわけですが、それに対して地域の代理店が大変迅速に対応して、被災された方々が大変助かったという記事でございます。いろいろ書かれておりますけれども、かなり密着して、ふだんから活動されているので、いざこういうときも被災者の方々に親切に対応したということが書かれております。
〔委員長退席、理事長峯誠君着席〕
これが損害保険の地域で頑張っている中小代理店の役割の典型的な事例なわけでありますけれども、こういう代理店がなくなるということは、大変、いざというときにこういう被災された方とか契約者、消費者が困るわけでありまして、ある意味では地域のセーフティーネットの役割も果たしているんではないかというふうに思うわけであります。
金融庁、遠藤さん、お聞きしますけれど、こういう地域の特に中小の損保代理店の果たしてきた役割、金融庁はどういうふうに捉えておられるか。いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門委員御指摘のように、損保代理店は損害保険会社と顧客とをつなぐ役割を担っており、特に中小の損害保険代理店、これは地域に密着し、地域における保険ニーズを酌み取って保険商品を販売する重要な主体であるというふうに認識しております。
○大門実紀史君 ところが、この中小の専業の代理店の経営が最近大変苦しくなっているということで声が寄せられております。それは、その原因にあるのは、代理店手数料ポイント制度というのが、そういう制度のために苦しくなっているということでございます。
今申し上げた代理店手数料ポイント制度というのは二〇〇三年四月からスタートしたわけであります。あのときの改正のときは余りこの委員会でもそれほどこの問題が議論になった記憶はないんですけれども、実はその後、今に至って大変中小の代理店を苦しめる結果になっているという声が寄せられておりますけれども、この代理店手数料制度は、その前とこの二〇〇三年四月以降ですね、どのように制度が変わったのか、ちょっと簡潔に説明をしてください。
○政府参考人(遠藤俊英君) 代理店手数料ポイント制度というのは、二〇〇三年の四月に代理店手数料の自由化を行いました。この自由化に伴いまして、損害保険会社が自主的に導入した保険会社と損保代理店との間の手数料支払のための制度であります。
このポイント制度は、損害保険会社によって異なり、様々であるんでございますけれども、各社でおおむね共通しておりますのは、持続的な顧客対応に向けた代理店の様々な取組を後押ししようとしている点ではないかというふうに承知しております。具体的には、事故対応あるいは顧客満足度といった代理店の業務品質、それから規模や保険契約増加率といった成長性、それから保険契約の損害率といった収益性、こういった項目に基づいたポイントを付与し、代理店手数料を算定しているものというふうに承知しております。
〔理事長峯誠君退席、委員長着席〕
○大門実紀史君 要するに、二〇〇三年四月以前は、この損保会社と損保代理店の手数料というのは、当時、金融監督庁ですかね、認可制だったわけですね。それが自由化されまして、自由化されて損保会社と代理店で決めてくれと、自由に主体的に決めてくれと。その中でこの手数料ポイント制度というのが導入されまして、具体的に言いますと、例えば、それまでは、二〇〇三年四月までは、自動車保険でいえば、契約者から受け取る保険料が例えば十万円だとすると、手数料率が二割ということになれば代理店に入るお金は十万円の二割で二万円というようなことが行われていたわけですね。それが、ポイント制度というのが導入されて、損保会社と代理店の間で手数料率だけではなくてポイント制度というのが入って、そのまま手数料率で渡すんじゃなくて、代理店のポイントで評価して、そのポイントの比率で渡すということになったものですから、今の例でいいますと、十万円のうち二万円が手数料で代理店に入ったのが、その代理店のポイントが例えば七十ポイントだとすると、その二万円の七割しか入らなくなったという制度になったわけですね。今までどおりもらうためにはポイント百をもらわなきゃいけないというふうな制度になったわけであります。
資料の二枚目に、お配りいたしまして、今それがどんな状況になっているかということで、これはある大手の損保会社の一つの代理店から資料を出してもらったら、ポイントがどんどんどんどん下がってきております。ちょっと見にくいんですけれど、どういうふうにポイントを決めているか、いろいろあるんですけど、今、遠藤局長から紹介してもらったように、一番ポイントを決めるのは、業務ランクとかありますが、要するに規模なんですね。
したがって、先ほど申し上げましたけど、大手のディーラーとか大手代理店、大手の企業代理店なんかは規模が大きいのでポイントも高いと。中小のところは、幾ら先ほど言いましたように地域で一生懸命顧客のために、契約者のために頑張っていても、それがポイントに出てこないものですから、いろんな状況の中でこういう苦しい状況になっているということなんですね。
大手の大型代理店はもう百ポイントあるいは百ポイントを超える場合もあるというようなことでありまして、規模の小さなところは逆に苦しくなっているということであります。景気のいいときは回っていくんですけれど、今のように消費が低迷すると、このポイント制度そのものが地域で頑張る中小代理店を苦境に陥れているということになってきたわけであります。
実はこのことは、この制度、二〇〇三年の改正の前の二〇〇〇年当時の金融監督庁がこの改善についての意見を求めたときのパブリックコメントで既にこういう心配が指摘をされておりました。パブリックコメントの中に、今回の見直しが、損保会社と代理店の自主性を取り入れるということを言っているけれども、本当に消費者のニーズに合ったものになるのかと、自由競争というけれども、結局、損保会社の代理店の中には、代理店を整理、淘汰しようということに使われるんではないかとか、そういう心配が既に出されていたわけでありまして、そのときに金融監督庁もその答えを出しておりまして、そういうことを目的にしたものではありませんということで、そういう心配はないというふうなことを答えているわけですけれども、実際にはもう十年以上たってその心配が出てきているというのが今の現状だというふうに思うんですね。
遠藤さんにお聞きしたいのは、この状況、私も、実は最近こういう御意見をいろいろ寄せられるようになってきまして、そういう集まりも行われて、何年も前から聞いていたわけじゃないんです、つい最近なんですね。したがって、金融庁もそれほどこの話を聞かれてきたというわけではないと思うんですけれども、いずれにせよ、大事な地域で頑張る代理店の話であります。
決して頑張っていないわけじゃないんですね。頑張っているけれども、このポイント制度のために苦しい目に遭っていると。余りにもやる気がない代理店とか、そういうところを助けようという話じゃなくて、頑張っているところが苦しい目に遭っているという実情がありますので、是非、まず金融庁として実態把握に努めていただいて、業界も含めてちょっと聞いてもらって、これは損保会社がやっぱり力を持って決めるポイント制度になっていますので、損保会社の方にも聞いてもらって、ちょっと実情をまず把握してほしいと思うんですけれど、金融庁、いかがですか。
○政府参考人(遠藤俊英君) 大門委員御指摘のように、損保代理店に対しても、あるいは損保会社に関しても、この手数料の設定、損保代理店に払う手数料の設定というのが、その損保代理店を通じて顧客に対してどういう影響を与えているかと。我々、顧客本位の業務運営というものがいろいろな金融機関において行われているかということを一つの目標にして今行政をやっておりますので、そういった観点から、損保代理店の業務の実態なんかについても既にヒアリングしております。
委員御指摘のように、非常に優れた地域の中小の損保代理店というのが本当に顧客本位の業務をやっているという事実も把握しております。ですから、そういった代理店がこのポイント制度の適用を受けて十分インセンティブを与えられているような形でこのポイント制度というのが機能しているかどうかということが重要ではないかと思います。
これまでもヒアリングしてまいりましたけれども、今後もそういった観点からその実態について把握したいというふうに考えております。
○大門実紀史君 是非そういう観点で実態把握に努めていただきたいと思います。
麻生金融担当大臣からも、この地域で頑張る中小代理店、大事にしてほしいと思いますが、一言御感想をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昔は、大門先生、車を運転し始めたら保険会社に入らないかぬというので、とにかくあの頃はみんなサービス同じだから東京海上ですよ、一番でかいから。みんなそうだったじゃない。みんなそうだろう、ほとんど、この人たち、あの頃、最初に免許持った人は。最近の人は知りませんよ。我々の頃はそういうものでしたよ、自動的に。
ところが、今これになったおかげで、途端に競争になっていますから、いろいろサービスが付いてくるんですよ。昔に比べればサービスは格段に良くなりました。それはもう、ほうというようなことになったのはこれのおかげだと思う。ただ、それによって中小で頑張っているところがちょっと待てと、こっちはこれだけやっているのにもっとポイントがという点は、これはあり得る可能性があろうと思います。ヒアリング等々、丁寧にさせていただきたいと存じます。
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。