国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2017年3月21日 財政金融委員会 大企業優遇を見直せ
<赤旗記事>

2017年3月26日(日)記事

大企業優遇を見直せ
大門氏「中小企業支援こそ」
研究開発減税

質問する大門実紀史議員=21日、参院財金委

 日本共産党の大門実紀史議員は21日の参院財政金融委員会で、大企業優遇の研究開発減税を見直し、中小企業支援の予算へと抜本的な転換を求めました。
 大門氏は、研究費の一定割合を法人税額から控除する研究開発減税について、恩恵の9割以上が大企業に集中していると指摘。2014年の政府税制調査会(首相の諮問機関)の報告書でさえ、「(総額型は)結果的に補助金と同じ効果を持つことを踏まえ、税率引き下げに対応して大胆に縮減」すべきだとしていることを無視していることを批判しました。
 大門氏は、17年度の税制改定で「メリハリをつけた」とする政府の主張を、「小手先の話だ」と指摘し、中小企業予算がほとんど伸びていない中で本末転倒だと強調。麻生太郎財務相は「研究開発費が偏った制度にならないようにしていく。中小企業にもうまく活用してもらえるような方法を考えていく」と応じました。

≪議事録≫

○大門実紀史君 まず法案関係の質問をいたします。佐川さん、少し休んでいてもらって結構でございます。
 先日の本会議でも申し上げたんですけれど、日本経済の大きな構造的問題の一つとして、巨額に積み上がった企業の内部留保の問題があると。これは、自民党の中でも、あるいは民主党のときからそうですけど、その内部留保に課税をするというような議論もあるぐらい、もう共通の問題になってきておりますし、安倍内閣になってからも、内部留保をどう国民の方に回すかという議論が政府挙げてされてきているところでございます。
 その中での今回の税制改正の問題なんですけれども、私が本会議で安倍総理に、そうはいっても安倍内閣の四年間で内部留保は更に積み上がって三百九十兆にもなっているんじゃないですかということで、問題点は共有するけれども国民に回っていないんじゃないかという質問をさせてもらったときに、安倍総理は、企業の内部留保の活用については、これまで取り組んできた法人税改革や二十九年度税制改革で、先ほどありました所得拡大促進税制なども含めてインセンティブ強化して、前向きな取組を促しているところです云々というような御答弁あったんですけれど、本当に今回の税制改正が内部留保を活用と言えるほどの法人税改革なのかということを大変疑問に思うわけであります。
 研究開発税制についても議論がありましたので、いろいろ質問も省きますけれども、問題は、先ほど私の尊敬する藤末さんから何か経済産業省を代表したような質問がありましたけれども、他国と戦っているのは大企業だけじゃないんですよね。中小企業も戦っておりますし、それぞれの社員の皆さんも戦っていますし、国民みんながいろんな競争と戦っている中で大企業に減税が多いんじゃないかということが問題になってきたわけで、何もこれ全部一遍に廃止しなさいなんて誰も言っているわけではないんです。ここに偏っているんじゃないかという問題意識をずっと持ってきたわけでありまして、これは、三年間の実績を見ても、毎年の減税額は六千億以上に上って、資本金十億円以上の大企業が九割程度を占めて、しかも上位十社だけで三割から四割を占めているということで、本会議のとき申し上げましたが、トヨタ一社で毎年一千億もの減税ということで、トヨタの利益は二兆円を超えているわけですから、そんな一千億もの減税が今トヨタに必要なのかということと、もう一つ、減税は、この研究開発もそうだと思うんですけど、政策効果といいますか、この方向にインセンティブ、誘導していくという目的が減税の一つのあれだと思うんですけれども、この研究開発税制についていえば、これは我が党が言っているだけじゃなくて、いろんな研究者、学者の方もおっしゃっていますけれど、もうその政策誘導目的じゃなくて、ただの補助金になっているんじゃないかというところから、政府税調でもいろんな指摘がされてきたわけでありまして、特に総額型というところに批判が集まってきたというふうに思いますけれど、二〇一四年の政府税調の報告書では、いろいろ長いんですけど、要するにこの総額型についてどのように政府税調では指摘しているか、紹介をしていただけますか。

○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。
 先生が御指摘となっております二〇一四年の政府税調、これは六月二十七日に政府税制調査会で取りまとめをいたしました法人税の改革についての中におけます研究開発税制に係る記載のことであると思います。
 この報告書の中におきまして、研究開発税制のうち総額型の税額控除につきましては、元々平成十五年度税制改正において法人税率引下げが見送られる中で導入された経緯があること等を踏まえて、今回の法人税改革の中で、税率引下げに合わせて大胆に縮減し、研究開発投資の増加インセンティブとなるような仕組みに転換していくべきと提言をされております。

○大門実紀史君 今、先ほど申し上げたように、インセンティブとなるような仕組みにこの総額型のところを見直して大胆に縮減すべきだというようなことを政府税調も提案をしていたわけでありますけれど、実際蓋を開けてみたら、しかも、この国会でも何度も取り上げてまいりまして、安倍総理も見直すというようなことをおっしゃってきたんですけれども、結局、今回蓋を開けてみると、ほとんど見直しというような大幅な縮減どころではないような状況になっているということでございます。
 これについても、本会議で総理は、めり張りを付けたんだと、つまり、この大企業の研究開発投資を増加させる場合は高い税額控除率を適用する、減少させる場合は従来よりも低い税額控除率を適用する、それでめり張りを付けたとおっしゃっていますけど、これはもう言ってみればちょっと小手先の話だというふうに思うわけであります。
 麻生大臣に伺いますけれども、やはりいろんな方が今まで何年間にわたってこの研究開発減税の、何も全部なくせという意味じゃないんですけど、問題点を指摘されてきた点について、今後どのように、まあいろんなことがあってこういうふうになっていくんでしょうけれども、今後の方向として、このままでいいとは思わないんですけれども、いかがお考えでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) ただいま星野主税局長の方から答弁をさせていただきましたけど、今度の改正に当たって、いわゆる今言われましたように研究開発税制のうちの総額型については、これはもうこれまで法人税率が見送られた平成十五年のときのあのときの経緯を踏まえて、これに対応して大胆に縮減して削減しろ、そして研究開発投資の増加インセンティブになるような仕組みに転換をしていくというように提言をされておりますので、これを踏まえて、この度の法人税改革に合わせて、総額型の税額控除の上限を五%圧縮させていただいて法人税額の二五%とするなどの見直しをして、約八百億、八百五十億ぐらいの増収となったところであります。
 また、今年度の平成二十九年度の税制改正において、この増加インセンティブを更に強化するために、増加型を廃止した上で、総額型をいわゆる試験研究費の増減に応じて控除率というものを変動させるように仕組みを改めさせていただくことにしております。つまり、これまでの研究開発税制というのは、総額型に上乗せする形になっていまして、研究開発投資というものを増加させる、そういった企業の支援として増加型を設けていたんですけれども、今般の改正では、総額型そのものにこうした増加型の要素を取り入れて、研究開発投資を増加させる企業に対しては重点的に支援しますというものに改めております。
 また、大企業と中小企業と分けたりもいたしておりますし、そうした結果として総額型と増加型と合わせてみれば約百七十億円ぐらいの増収となっておりますので、政府税制調査会の問題意識もある程度踏まえた改正となっているんですが、さらに、こういったものについては今後ともいま少しこの流れを見て、どういった対応になってくるかをよく研究してみなきゃいかぬところだと思っておりますので、研究開発というものは今後とも必要なものだと思っておりますので、こういったものがなくなるとこの国のちょっと存在意義がなくなりますので、そういったものが偏ったものにならないように、中小企業等々、いろんなものがうまくそういったところに利用、活用してもらえるような方法で考えてまいりたいと思っております。

○大門実紀史君 私も研究開発全部要らないというわけじゃなくて、やっぱり中小企業、先ほどありましたけど、本当に中小企業も海外相手に頑張っておりますから、もうちょっと中小企業が使えるような、使いやすいような研究開発減税の仕組みに、何度か提案もさせてもらってきていますが、変えていくべきだということと、もう一つは、先ほど平木さんからありましたけど、所得拡大促進税制、私も同じ質問しようと思って、もう答えられたので中身は聞きませんが、要するにこういうものにもっと財源を充てていくべきだろうというふうに思います。
 一つ申し上げると、最低賃金を引き上げて中小企業にも大胆な支援をしながらという提案を、何度かもうこれは民主党政権のときからさせていただいて、むしろ安倍内閣になってからはよくいろいろ問合せもしてもらったり関心持っていただいているのかなと思いますけれども、そのときに申し上げたんですけど、こういう、この税制そのものが悪いとか、もうちょっと使いやすくした方がいいと思いますけれど、問題点があるということじゃなくて、これは賃上げをした企業に後から事後的に報奨をするというか、いう形なんですよね。これは、どんな理由があってもとにかく上げたら減税されるということでありまして、そのインセンティブ、上げるインセンティブに全部なるかというと必ずしもそうじゃない仕組みなんですよね。
 世界のこういう賃金税制を見ますと、やっぱりインセンティブを働かす、結果的にインセンティブになる場合もあるんですけれども、事後的にただ報奨するというだけじゃなくて、アメリカでやりました、あるいはフランスでやりました中小企業向けの社会保険料の軽減もあるんですけれど、中小企業対策というのは、もう大胆な金額でぼおんと減税します、負担を減らします、その代わり最低賃金を上げてほしいということをやったわけですね。これが、当初はいろんな心配があって中小企業団体からも反対の声があったんですけれども、アメリカではいろんな州でもやりましたが、結局今は中小企業団体もそういうことをやってくれというぐらいに、地域の消費が拡大したというような経験があるわけでありますので、インセンティブを働かす方のこの所得拡大促進税制も研究していただきたいなというふうに思います。そういうことも併せて今後御検討いただきたいというふうに、もう議論がいろいろありましたので、それだけ申し上げておきます。
 こういう税の問題が、公平で適正な課税ということと、いただいた税金は一円も無駄にしないというような議論をしているときに、また確定申告の時期、皆さんが非常に税に敏感になる時期に、国民の財産である国有地が何で九・六億のところを八億二千万も値引きしたのかと。もう素朴な疑問ですね、異常な安値じゃないかと。この疑惑が一向に解明されない、不信感が高まるばかりという状況が続いているわけでありますけれども。
 佐川さんにちょっと一般論でお聞きしますけど、財務省や財務局が不当に国有地を安く売却したとしたら、これ一般論ですよ、したとしたら何に引っかかるんですか。財政法ですか、国有財産法ですかね。問われるのは、そういう担当者は背任罪に問われるということなんですかね。ちょっと基本的なことを教えてください。

○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 ちょっと具体的なその罪名まではちょっとあれですけれども、基本的には、財政法九条で私ども正当な対価で財産を売買するということになってございますので、不当な値段で売るということは法令違反だと思ってございます。

○大門実紀史君 実は近畿財務局を相手に訴訟がもう起きるという状況でありますので、その辺の緊張感を持って、やはり明らかにするところは明らかにしてほしいなと思うわけですけれども。
 今日、風間さんとの質疑を聞いていて、我が党も予算委員会でも、近畿財務局の担当者の方にお名前も特定して申し上げて、これこれこういうことを聞いてほしいということを申し上げて、私の方からも後から連絡室通じて丁寧に、これこれこういう内容を聞いてほしいということを伝えたんですけれども、今日の風間さんに対する同じ答弁で、委員会のときは、要するに、出所不明でよく分からない情報だと、そういうものを一々確認などいたしませんということなんですけれども。
 国会議員が、週刊誌ネタで、週刊誌でこうなっている、どうなんだなんて、それは幾ら何でもいかがなものかと言われても仕方ないと思うんですが、国会議員が直接入手した資料に基づいてその確認を求めたときに、あなたの資料は信憑性がない、どこのものか分からない、だから確認をしませんというようなことがあっていいのかと、経験上も、私の経験から思うんですよね。国会質問に対して余りに失礼じゃないかというか、前提を欠いているといいますか、国会質疑に対する。直接入手しているんですよ、議員が。
 今まで直接入手したもので国会質疑っていろいろやってきているわけですよね。それを答える答えないは私たちの判断です、財務省が判断するんですというような言い方をされたことは、私、国会に来て十何年ないんですよ。だから、ちょっと何か基本的なところが、今回のこの問題における佐川さん答弁というのは踏み越えているんじゃないかと思いますけれど、いかがですか。

○政府参考人(佐川宣寿君) 恐縮ですが、お答え申し上げます。
 大門先生以外にもほかの先生にもお答え申し上げているところではございますけれども、確かに委員の皆様がお手にされたということではございますが、でも、私どもとしましては、やはりそういう資料が、本当にどういう方で、どういう目的でということを承知しない中で、本当に明確にこういう方がお書きになってと、それで、例えば我が方の職員に何か明らかにそういう良くないことがあるとか、そういうことであればまた別でございますが、そういう資料に基づきまして、私どもはふだんから業務において近畿財務局を含め各財務局から本省に必要な情報がきちんとなされておるところでございまして、そういう中で、個別にそういう情報について確認をするというのを差し控えさせていただいているということを先ほどから答弁をさせていただいているところでございます。

○大門実紀史君 佐川さん、本当お疲れですよね、見ていて分かりますけど。あの塩川大臣のときの秘書官で、もう長いこと見ていますけれども。御自分がやった時期じゃないところのところを一生懸命こうやってガードしなきゃいけないのはつらいんだろうなと思いますけど、もうしかし、先ほど言いましたけど、訴訟まで起きている状態でありますので、そんなにガードを張らなくても、別にもうちょっと対応したっていいんじゃないかと思うんですね。その方が佐川さんも楽になるんじゃないかと思うんですよね。何か、もう本当に切れちゃうんじゃないかと思って見ているんですけれども、もうちょっと対応を。
 それと、私は思うんですけれども、変だなと、私の経験上変だなと思うのは、今まで国有地問題、私何回か取り上げてきているんですね。大手町開発ですね。規模からいえばこんな森友どころじゃないですよね、あそこの大手町の大開発ですからね。国有地を等価交換して、後で容積率を緩和してでかいビルを、経団連と日経と読売新聞も入っているんですかね、建てさせてあげたというのは。合法的だけど非常に疑問を持たれた大手町開発もこの委員会で取り上げましたし、朝霞の国家公務員宿舎の売却の問題も取り上げました。
 ただし、そのときは、地方の財務局の担当者のいろんなことも全部聞いたら問合せしてくれて、直接私がヒアリングをさせてくれて、そういうことあったんですよね。今も、ふだんも、地方財務局とか地方の国税局とか、いろんなことがあっても、ちゃんと財務省に言えば分かりましたといってそれを問合せしてくれて、ちゃんと返事が返ってくるんですよね。なぜこの問題だけ一切対応されないのかというのが、この国会対応というか、経験上不思議なんですよね。聞いたら何が駄目なんですか。
 私、名前申し上げたあの近畿財務局の方に聞いて、忘れていたとか分かりませんとか答えませんでしたでもいいんですよ。聞かないというのが分からないんですけれども、問合せもしないというのが分からないんですけど、もう一遍どうですか、その辺、佐川さん。

○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
 一般的に、国有財産に関する処分とか諸手続につきましては、先生方からお問合せがあれば、それは各財務局にお願いして、その問合せについてはきちんとお答えをさせていただいているというのはもう通例でございます。
 本件につきましては、繰り返しで大変恐縮でございますけれども、どういう記録でどういうメモなのかが分からないという中で、そういうことがずっと出てくることに個別にそういうことについて調べていくということについては、我が方、やっぱりふだんから各財務局と本省の間での情報共有の中で判断している中では、その個別の情報について全部確認していくというのは控えさせていただいているということでございます。

○大門実紀史君 まあ、委員長、先ほどもありましたけれど、やっぱり委員会としてきちっと、今までの財務省とこの国会との国会質疑における財務省のこの関係にも根本的に関わる問題でありますし、きちっと理事会でこの対応については協議をしていただきたいということを申し上げて、具体的なことは我が党のこの問題での責任者であります辰巳孝太郎委員から質問をさせていただきます。

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