国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2016年5月11日 地方・消費者問題に関する特別委員会

国民生活センターの徳島試験研修/実効性に問題

<赤旗記事>

2016年5月18日記事

移転試験 実効性問う
大門氏 国民生活センターの研修

質問する大門みきし議員=11日、参院地方消費者特委

 日本共産党の大門みきし議員は11日の参院地方・消費者問題に関する特別委員会で、政府が検討している消費者庁の徳島県移転をめぐる、同庁所管の国民生活センターの試験研修についてただしました。

 政府は、9日に始まった今回の試験と、徳島での2度目の試行(7月予定)を踏まえ、8月末までに移転の可否を決定するとしています。

 大門氏は、徳島県鳴門市で行う国民生活センター試験研修について、県外からアクセスしやすいのかも問われた9日の研修で、参加者68人中49人が徳島県内の職員だったことを確認。県外参加者19人についても、石川県の1人をのぞき、すべて西日本からの参加だったことを指摘しました。さらに、河野太郎消費者担当相が研修への積極的受講を「お願い」する文書を各都道府県知事に出しているが、「これでは(アクセスしやすいかどうかを示す)客観的な結果が得られないのではないか」とただしました。

 消費者庁の川口康裕次長は「政府の決定を受けた研修なので、大臣の責任で説明することが必要だった」と答えました。大門氏は「試験研修でこんなことをやれば、逆に信用されなくなる」と指摘しました。

≪議事録≫
○大門実紀史君 大門でございます。
 法案に入る前に、地方創生との関連ですけれども、消費者庁、国民生活センターの移転問題について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 国民生活センターの移転の方なんですけれども、センターの行っている研修をテスト的に徳島県内でやってみようということで、五月の九日から始まって合計十四回ですかね、実施予定になっておりまして、徳島県の鳴門合同庁舎でやるという予定でございますけれども、五月九日から始まったわけですけれども、テストする中身としては、徳島で全国の研修をやるということが集まりやすいかとか、中身も含めてだと思いますけれど、そういう点のテストだというふうに思いますが、その五月九日の結果なんですけれども、まあそういうテストをやって移転を判断していくという流れなんですけれども、その五月九日の中身なんですが、今日ちょうど本会議で森本さんが触れられましたけれども、参加人数ですね、六十九人中五十人が徳島県内の行政の職員だったということであります。内訳を見ますと、東日本の人はゼロですね。石川県が一人いらっしゃいますけれど、あとは全部西日本の関西、四国、九州、しかもお付き合い程度に一人ずつとか、そんな結果であります。これで、消費者庁、どうなんですか、これ全国研修と言えるんでしょうか。

○政府参考人(川口康裕君) 今回の国民生活センターの研修の試験的実施につきましては、全国の都道府県に御参加いただけるよう御案内をしているところでございまして、その結果、今回は十四回目の一回目でございます。その結果、徳島県から四十九名、徳島県外から十九名、それぞれ参加されたというふうに承知しておりまして、今後の参加の状況等も見ていきたいというふうに考えているところでございます。

○大門実紀史君 川口さん、問題って分かっていますか、私が指摘していること。全国研修なのに徳島から五十人で、格好付けてね。
 しかも、今えっとびっくりするようなこと言われましたけど、御案内をして、配付資料にも配付はしておきましたけれども、そうなんです、御案内しているんです、お願いをしているんです。御案内じゃありません、これ。徳島県知事が各都道府県知事にお知らせといいますか、ここで研修やりますよというような、国センから通常、今までも行っていますよね、ここでやりますからという案内がね。これはお願いです、配付したのは。特別に参加協力のお願いを徳島県知事が各都道府県知事にしているわけですよね。
 これが、何ですか、当たり前のことなんですか。テストでしょう。ここで、徳島で通常やっていくことがどうなのかというテストなのに、わざわざ、参加してもらいたいと。ただ、全部応えてくれませんでしたけど、一応こういうお願いをしているわけですね。これそのものが私は、ここの結果を見て研修を徳島に移転するかどうか判断していくのに、お願いをわざわざして出てもらってと、こんなテストは公正なテストと言えないんじゃないですか。そういう認識もないんですか、川口さん。

○政府参考人(川口康裕君) 今回の研修の経緯でございますが、三月に決定された政府関係機関移転基本方針の中で、国民生活センターについて、消費者庁の検証と並行して検証を行い、移転に向けて八月末までの結論を得ることを目指すとされておりますので、この一環として徳島県において国民生活センターの研修を試験的に実施したということでございます。
 知事からの御案内については、私ども実は承知していなかったということでございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

○大門実紀史君 その知事からの御案内の方を問題にしているわけですね。
 これはちゃんと書いてあるんですよ。国民生活センターの移転を提案していて、テスト的に始めますと、協力してくださいと。言ってみれば、このテストの結果悪かったら徳島でやらなくなるから協力してくれという文書ですよね。
 さらに、驚くのはこの二枚目なんですけれども、河野大臣が、消費者担当大臣が更に関係していると。
 おかしいんじゃないですか、これ。徳島でやっていけるかどうかと、客観的にやっていけるかどうかというテストをしようというときに、徳島県知事が特別のお願いを出すと。まだ気持ちの上では分からなくはないですよ、来てほしいから。しかし、そのテストの結果を判断する政府、消費者庁といいますか消費者担当大臣までお願いすると。自分たちのテストに参加してくれというお願いをしているわけですね。下の方に書いていますね、格別の御配慮を、積極的に受講していただきたいと。前段に、テストですと、試験的なものですと。試験に参加してくれと、参加が悪かったらこれ徳島無理だからというようなことを、大臣がこんなのを出していいのかということなんですね。
 川口さんに言うのはかわいそうだと思うんですけど、次のときに大臣やりますけど、こんなことを消費者庁、一応、大臣一人でやったわけじゃないでしょう、勝手にやったわけじゃないでしょう、どういう認識でこういうものを出したんですか。

○政府参考人(川口康裕君) お答えいたします。
 大臣からお送りしたものについては私どもも当然承知しておりますが、これは私どもとして、従来、国民生活センターの研修は相模原で行うわけでございますので、今回、十四回について徳島で行うということの経緯について各都道府県知事に趣旨について御理解をいただくということと、そこに参加いただいた上で御意見等を国民生活センターにお寄せいただくということをお願いするという趣旨で出したものでございます。
 当然、徳島県外からの参加者を含め、研修に参加した方の御意見をいただきまして、こうした御意見を踏まえまして判断をしていくという趣旨でございます。

○大門実紀史君 積極的に受講いただきたいと、格別の配慮をお願いしたいというのを大臣の名前で出されていて、その結果が、大臣から来れば一人ぐらいは出さなきゃいけないんじゃないかとかいって、西日本の方はまだ付き合いで一人ずつ出したりしているんですけれども、東日本は無視していますけれど、それでもこういうのに応えて出たということが徳島で試験的にやる研修のそのデータになり得るのかと、客観的なですね。
 そんな当たり前のことを私指摘しているわけですけれども、大体あれですか、今まで国センの研修に大臣の名前で出てくれなんて出したことあるんですか、今まで。

○政府参考人(川口康裕君) 現時点で確認はできませんが、承知しておりませんけれども、最近では余り例が、ちょっと記憶はございません。ただ、今回はこういう政府の全体の決定を受けて検証をするという趣旨で行っておりますので、その趣旨をやはり国民生活センターではなく、政府側の大臣の責任で趣旨をしっかり説明をするということが必要であったと理解しております。

○大門実紀史君 川口さんとは消費者庁をつくるときからの長い付き合いですから、本当はこんなこと、消費者庁移転なんかしてほしくないと思っていらっしゃるんだというのはよく分かるんですけれども、分かっているんですけれども。だから、立場上答えにくいといいますか、答えなきゃいけなくて答えていらっしゃると思うんだけど、普通に考えて、こんなことやっちゃいけませんよ、やっちゃいけませんよ。客観的なテストをやろうというときに、大臣が特別にお願いすると、出てくれと。その結果、出たからといって徳島でも十分これから研修やっていけるなんて根拠にならないじゃないですか。逆に、そんなことをやったために、全部このテスト信用されないということになっちゃうわけですよね。
 そこは次の機会に大臣に直接ただしますけれど、これ、大臣が一人で出したわけじゃないと思うから、消費者庁としてこの問題きちっと改めてもらいたいですね、こんなテスト。意味ないですよ、これから十何回もやったって、こんなことをやっているようじゃ。是非きちっと考え直してもらいたいと。今日はこれ以上川口さんに言ってもかわいそうだから言いませんけど、次は大臣とやりますから、この点はちょっと中できちっと再検討してもらいたいというふうに思います。
 せっかくの機会ですので、この問題、石破大臣にも伺いたいと思いますけれども、中央省庁がなぜ首都にあるのか、中央にあるのかというのは、別に昨日今日始まったことじゃなくて、歴史的な意味あるいはそれなりの理由があって霞が関が存在してきたんだというふうに思うんですよね。
 言ってしまえば、いろいろ政府の方も基準を書いておられますけれども、簡単に言えば、中央省庁間の連携が取りやすいように固まるというのがありますよね。もう一つは、関係団体の中枢、本部も首都にあると。そういう官庁があるから首都にあるという点もあるかも分かりませんが、事実あるということですね。もう一つは、関係する業界の本社もあるということですね。国会の対応もあるというようなことがあって、霞が関、中央省庁がこの東京にずっとあったんだというふうに思うわけですね。
 今回のこの中央省庁の移転の基本方針の中にも、そういうふうなことを物差しにしながら考えるというようなことも書かれているわけですけれども、だから厚生労働省をうちの県に持ってきてくれとか国土交通省をうちの県に持ってきてくれというような、そういう意見は出ないというか、みんな言う方も荒唐無稽だと思って出なかったわけですよね。出てきた中でも、観光庁と中小企業庁と気象庁と特許庁、これは国の方から移転の対象なり検討から外したわけですね。検討から外したという意味は、中央省庁の、先ほど言いましたような物差しがあって、それに合わないから外したということだと思うんですね。
 消費者庁は新しい省庁ではありますけれども、先ほど申し上げた中央省庁間の連携とか中央団体、消費者団体ですね、あるいは業界の本社がある、国会の対応もしなきゃいけないという点でいきますと、当然外されるべきものだと、最初に消費者庁をつくるときから議論に参加してきた議員として当たり前のことに思うんですけれども、こういう荒唐無稽な話が出てきて、しかも、国としても政府としても外そうとしなかった、外していないと。こんな、何といいますかね、やらせのようなテストをやってでも何とか移転しようと。
 これはよく分かりませんけれども、文化庁一つが移ったぐらいだと鳴り物入りで始まった中央省庁の移転が余りにもあれだと。もう一つぐらい移転させなきゃというような何かあるのかどうか知りませんけれど、余りにも上から目線でやろうとしているというふうに指摘せざるを得ないし、いろんな議員の方も指摘してきたというふうに思うんですよね。
 今の点でいきますと、消費者庁というのは、何にもほかの省庁とそういう点では中央省庁としての条件は変わらないと思うんですけれど、石破大臣はいかがお考えですか。

○国務大臣(石破茂君) であらばこそ、この徳島で研修等々をやってみたときに、どれほどの不便が生ずるのか、あるいは生じないのか、それはやはり実際にやってみないで駄目とかいいとか言ってもしようもない話であって、できるだけ多くの地域が参加をしていただきたいと、そうでなければ移していいのか悪いかの判断のしようがないと。ですから、河野大臣として予断を持って物事を言っているわけでありません。実際にやってみて、利便性が向上するのかどうなのか、消費者行政にとって阻害することはないのかどうか、そこで阻害をすることがありとせば移転をしないという結論も十分あり得ることであって、予断を持ってやっているわけでございません。
 消費者庁ができましたときに、発端は毒ギョーザ事件だったというふうに記憶をいたしております。私もあの頃内閣におりましたが、消費者庁をつくるにあたって、私農水大臣もやっておりましたが、農水省から随分と人も移りました。危機管理というような部門を地方に移転するとか、そういうことはございません。あるいは国際的な交渉事でありますとか、あるいは国会対応の部門でありますとか、そういうところが移ることはございません。基本原則としてそうなのでございます。
 で、徳島がおっしゃっておられますのは、例えば、消費生活相談員有資格者数というのが百十九名あります、更に百名の資格取得者を養成をいたします、消費者行政職員と消費生活相談員の配置は全国一位でありますとか、いろんなブロードバンドが発達していますとか、そういうのが徳島の消費者行政を徳島でやらんとするゆえんであります。
 徳島はそうはおっしゃるが、実際にやってみてどうなんだろうねというのをきちんと実証して、その上で政治で判断をするものでありまして、予断を持って徳島に移転をするということを申し上げているわけでございません。

○大門実紀史君 そうじゃないですよね。河野大臣は予断を持ってやっているから、こういう指示を出してわざわざ参加者を増やそうとされているんじゃないですか。予断を持たないならば普通の案内でやればいいのに、大臣としてわざわざ出てくれと、これは予断を持っているからじゃないですか。何としても国センは、少なくとも国センは持っていこうとしているわけじゃないですか。だから、予断持っているんです。だから指摘しているわけですね。
 ちょっともう時間がないんでね、申し上げたいのは、私は、石破大臣は国会での答弁でいいことをおっしゃっているなと思ったのは、結局、移って、移転して本当によかったねとみんなが思うような省庁移転でなければいけないと、もうまさにその言葉に尽きるように、これだけの消費者団体、五十団体を超える団体、実際に消費者問題を頑張ってこられた方々ですよ、国よりも長い歴史でいえばね。そういう方々が反対をされている。日弁連も反対をされている。日常的に消費者を守る弁護士活動をやってこられた方も反対していると。で、国会でも反対がかなりの声があるという、これ、誰にも祝福されない移転だと思うんですよね。こんなものを何で無理してやらなきゃいけないのかというふうに思うわけであります。
 やっぱり本当にみんなが喜ぶような省庁移転にならなければいけないと思うんですが、その点だけ一言いただければと思います。

○国務大臣(石破茂君) みんなが喜ばないようなことやってはなりません。それは、危機対応とかあるいは国会対応とか国際的対応とか、そういうものは移転はいたしません。当然のことであります。国として、北海道から九州、沖縄までどの地域にも公平な行政が行われることが必要でありまして、そこは民間と論理が違うところでございます。そこもよく踏まえて、河野大臣の文書を読んでおるのでございますけれども、「検証の一環として、」と言っている。何のために検証をするかといえば、本当に移って実際に消費者行政に利便性の阻害がないかどうかを検証するのだと言っているのであって、私は河野大臣が予断を持ってこの文書を河野大臣の名前で書いたとは全く思っておりません。
 参加をしてください、参加してもらわないと検証のしようがないということでございます。参加をしなければ検証のしようがないのであって、誰も参加しないところで検証などしても仕方がないということでございますので、また議論をさせていただきたいと思っております。

○大門実紀史君 もう何回言っても分からないですね。参加者が、参加者のカウントも重要な要素なんですよ、試験的に。その数を集めてくれと、数を出してくれという要請文書だから問題だということを申し上げているので、よく理解して御答弁いただきたいというふうに思います。
 時間が来たので、続きは次回にしたいと思います。

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