≪議事録≫
○大門実紀史君 大門です。
今朝の朝刊を含めてこの二、三日話題になっているのが、消費税を一〇%に引き上げたときの負担軽減策ということでございます。そんなに心配だったら増税やめた方がいいんじゃないかと私は思うんですけれども、特に話題になっているのが、財務省の新しい提案の消費税還付方式ということでございます。
ただ、そもそもこれは与党と財務省の協議中の話といいますか、これからのことも含めてなので、本来ならまとまった段階で私たちが、野党が意見を言わせてもらうという流れは十分承知をしております。ところが、もうこれだけマスコミが、全新聞社が全部資料を入手していると。恐らく与党の議員さんから流れているんだと思いますし、しかも、そのマスコミの取材に与党議員がまた答えているというようなことでかなり広がっている話でありますし、麻生大臣も記者会見で、中身は話す段階ではないとおっしゃりながらいろいろお答えになっているというようなこともあります。ただ、だからといって、中身を今日明らかにしろとか、そういう質問をするつもりはございません。
ただ、この間明らかになっている麻生大臣の記者会見とか、昨日もレクで財務省の考えを聞いたら、一つだけ、マイナンバー制度との関係、これは大臣も記者会見でお答えになっていますし、昨日のレクでもマイナンバー制度とこの消費税の還付については財務省としては一つの案として検討していると。与党に何を出すかとか、それは別の話で、財務省の考え方として検討しているということでありますので、財務省と与党の協議の中身というよりも、財務省が今お持ちの考え方について絞って質問したい、つまりマイナンバー制度と税の還付、マイナンバー制度を税の還付に使うという考え方について絞って、その点だけ質問したいと思いますけれども。
ちなみに、マイナンバーはこの財政金融委員会と内閣委員会で連合審査もやったわけですね。そのときには一切この税の還付に使う発想なんてどこからも出てきておりませんから、そういうことをもし財務省がお考えなら、やっぱりどこかで議論の俎上にのせるべきだった、今頃何を言っているのかという、質問した、議論した私たちとしては思うところはあるわけです。その点も含めて基本的な考え方を聞きたいと思いますけれども。
まず、一般論ですけど、基本的な原則ですけど、税の還付とは何かなんですけれどもね。主税局長にお聞きしますが、税の還付というのはやっぱり税法の趣旨からいって公平性が一番大事であって、簡単に言いますと、その還付を受ける権利がある人は誰でも申告ができると。紙に書いて資料を付けて税務署に出せば申告ができる。受け取るのも誰でも受け取れると。つまり、銀行口座が、口座振り込みが今は主流ですけど、例えば口座を持っていない人にも郵便局とか金融機関に行けば受け取れると。つまり、誰でも申告できて誰でも受け取れるという、税の公平性が確保されていると思うんですよね。まず、それが還付の、当たり前のことを聞いているわけですけれども、原則ではないかと思うんですけど、税法上の公平性からいってですね。その点、まず、いかがお考えですか。
○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。
先生おっしゃいますように、還付というのは基本的にそういうことでございまして、例えば所得税法等々例を取りますと、そこに、どういう方が納税義務者であり、どういう所得があって、どういう計算するということが書かれてございます。それに合わせまして、申告納税制度ということでございますので申告をいたします。そのときに、いろんな書類とかそういうものはちゃんと証拠書類として残しながら申告をすると。その中で、ある方が、納税額が出る方はプラスとして納税でございますが、マイナスの場合には還付ということになります。したがいまして、その行為、そういう行為があって還付されるというのが基本設計でございます。
それから、おっしゃいましたように、どういう形で受け取るかというのは、様々な、今は高度化社会でございますから、便利な振り込みとかいろんなことはあるんだろうと思いますけれども、基本的にはいろんな手段が選べるという形でありますけれども、この方法でないといけないということではなくて、開かれている必要があるということは当然のことだと思っております。
○大門実紀史君 そうですよね。当たり前のことなんですけれども。
ところが、このマイナンバー制度を活用して税の還付を行うというのは、よくマイナンバー制度を御存じないとは思いませんけれど、マイナンバー制度というのはもうさんざん議論があったとおり任意の制度であります。カードの取得も、自ら申請して、任意の取得であります。したがって、このマイナンバー制度を使って税の還付をする、消費税であれ何であれですね。ということは、これはマイナンバーを使用して、今言われているのは、それでポイントをカウントして、しかも、まだできておりませんけど、マイナポータルといって、自分で自分のマイナンバー使ったいろんな社会保障とかの状況を見られる制度が普及したら、自分でパソコンで見られるというのをこれからつくろうという話なんですけれども、それに自分でログインして申請をしてというような、マイナンバー制度を使う方だけに消費税であれ何であれ税の還付をするというのは、先ほどの税の公平性からいってこれ問題があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(佐藤慎一君) 今のお尋ねが、今私どもが与党の要請を受けて一つの試案を検討しているということの中身ということであれば、しばし、後刻……(発言する者あり)一般論として申し上げると、機会は開かれている必要があるということはおっしゃるとおりでございます。
それから、マイナンバーカードを使ってそういう納税の中にそれを活用していくということも、マイナンバーカード法の中にも一応還付とか納税事務に使うことは許容されておりますので、それを活用することは恐らく問題はないんだろうと思います。ただ、そこが、その使い方があまねく開かれているという形にどう制度設計するか、そのカードの趣旨に合うかどうかということは当然検討しなければならぬということだと思います。
この話とはちょっと別に一般論として申し上げたときには、繰り返しますけれども、マイナンバーカード法の中には税の中に様々使うことは容認されておりますので、それをどういう形で使うかということを今度は税のサイドから見たときの公平性ということをよく担保しながら考えていくということになろうかと思います。
○大門実紀史君 局長、もっとちゃんと勉強してください。マイナンバー法に書かれている税に関する使い方というのは、そうじゃありません。こういう、個人それぞれに返すとか、個人それぞれが申告するとかじゃなくて、それはあくまで源泉徴収をやるときに使うわけですから、そのときに関わるいろんなことに使っていこうと。もうちょっと拡張して何かできないかとか、例えば商売だって使えるわけですよね、今後。それはその企業のビジネス戦略として、その企業がマイナンバーを使ってくれたらこうしますというような個別の戦略であって、こういう国民全体に関わることに使うようなことで想定されておりませんので、そこはちゃんと、あそこに書いてある税に関してとかいうことは、勉強もっとされてからこういう提案すべきだと思います。
もう一つ、大臣の記者会見の会議録ですかね、概要をお配りいたしましたけれど、麻生さんにしてはちょっと乱暴だなと私は思ったんですけれど、クレジットカードを持ち歩くこととマイナンバーカードを持ち歩くことは同じだとおっしゃっていますけれど、全然違うんですよね。クレジットカードは持ち歩かなくても現金で物を買えます。でも、今言ったのはマイナンバーでなきゃ駄目だ、マイナンバー通知じゃなきゃ駄目だという仕組みなんですよね。だから、これはクレジットカードを持ち歩くこととは違います。クレジットカードを持ち歩かなくたって現金を持っていたら現金で買物できますけれども、マイナンバーを持ち歩かないとポイントを付けてくれないということで。
しかも、そのマイナンバー、だからマイナンバー、ちょっと更に乱暴なお話をされていますけれど、マイナンバーカードを持っていない人は減税されなくたって仕方がないみたいな、減税されないということだというふうに、まだいろんなことが詳細は検討されていないんでしょうけれど、表現されておりますけれども、これはちょっと違うんではないかと、今言った趣旨からですね。
マイナンバー制度というのは任意の制度であり、どれだけ普及化するかも分からないというようなものを今持ってきて、それを持っていない方が悪いみたいな、こう捉えたような記者会見の言葉になっておりますけれど、これは違うんじゃないかと思いますが、麻生さん、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私の申し上げたのは、様々なカードというのが広く、今は皆さん何枚もカードを持っておられますので、消費者の間にかなりカードというものは広く普及しているんじゃないんですかという話を最初に申し上げたと記憶をいたします。
いずれにいたしましても、今は軽減税率という話が、消費税というものが上がった場合において、低所得者層に対して軽減税率というお話が出てきて、これに伴って、それでやると、今度はその軽減税率を認めるためには、いわゆるこの商品は軽減税率の対象、これは商品じゃない、いろいろなものでやるのが大変、それから、それを書き出すインボイスをやる業者もこれまた大変、えらい面倒な話になるという話で、これを克服する方法はないのかというお話を与党の税調からいただいた我々財務省が、この話を今目下検討して、例えばこういう案でというのが申し上げたかった、今回出させていただいた経緯であります。
今、カードのお話が出ました。例えばカードが、そのときはたまたま忘れていたけれども物を買ったときには、そのレシートだけをもらっておいて、後で二枚なり三枚ためておいたら、今度カードを持っているときに持って行ったらそれを一緒にポイントとしてためられるというようにすればいいだけですから、そういったようにしておけばいいんだと思います。
まだ内容をお答えする段階にはないんだと思っておりますけれども、まだ今から数か月ありますので、その中で内容をいろいろ御検討いただくということになろうかと存じます。
○大門実紀史君 まだまだ問題があると思うんですよね。与党の皆さんが協議されるということなので、参考までに聞いてもらえればというふうに思いますけれど。
これは、中小業者の事務負担とか経費負担が生じますマイナンバーの読み取り機、購入しなきゃいけないと。それの維持経費も掛かりますよね、事務負担も掛かりますよね。読み取り機を持っている人と持っていない事業者、お客さんは当然ポイントをためたいから読み取り機を持っている事業者から物を買うということになりますよね。そういう格差が生まれますし、今日の新聞を見ていたら、びっくりしたんですけど、財務省、本当にそんなことを思っているのかとありますけど、小規模事業者七十五万社にポイントカード、マイナンバーの読み取り機を配る、七十五万社ですか、数百億円掛けても配ると。
これは、おそば屋さんの出前なんかはどうなるかですよね。出前届けてお金をもらうときに読み取り機を持っていないと、持ってこいよ、ポイント付かないじゃないかと。だから、そうなると読み取りの端末機が必要になりますよね。こんなことまで想定されているのかとか、ピザの宅配もそうですけれども。しかも、そんなに何百億も掛けるのかと、何百億で済まないんじゃないかと思いますけれど。
あとは、そのポイントを蓄積するセンターを新たに造ると。これが何千億掛かるというふうに言われていますけれど、そんなことを、いろんなことをやって、結局、このポイントカード普及しなかったら、ポイントカードじゃない、個人番号カードですよね、マイナンバーが普及しなかったらどうなるのかと。全部無駄金になりますよね。だから、何かちょっと最初の発想が間違っていて、それをやるためにいろいろやろうとするからこんな荒唐無稽な話になってきているんじゃないかというふうに思いますし、もう一点は、二〇一七年四月から消費税が一〇%ですけれど、この前の連合審査でも議論いたしましたけど、総務省はこのマイナンバーカード、個人番号カードの普及をどう見ているかというと、この二〇一七年四月までにはやっと一千五百万枚、しかもこれ予算ですから、本当にそこまでいくのかと。今、個人住民基本台帳カードも、普及率からいくともう一割いかないですよね。この個人番号カード、マイナンバーカードがそんなにいくのかというのがありますが、いっても一千五百万枚、つまり国民の十分の一ですよね。そうすると、四月から始まって、ポイントを付ける人はたった、全部普及したって十分の一の人しかポイントをカウントしないと。
だから、そういう点から考えると、ちょっと相当無理な案を、無理を通そうと思うからいろんなことがどんどんどんどん広がって、お金は掛けなきゃいけないというようなことになっているんじゃないかと思うわけですね。だから、もう本当にこの案は、よく分からないですけど、多分IQの高い財務省の方が机の上で作ったんだと思いますけど、余りにも世間を知らない案ではないかと思いますので、与党の皆さんは、こんなものを何だというふうな意見が今相当出ているみたいなので、こんなことをやるぐらいなら本当に消費税増税中止した方がいい、その方が話が早いということを申し上げて、参考にしていただいて、私の質問を終わります。