国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2015年6月2日 内閣委員会、財政金融委員会連合審査会

マイナンバー 強権的税務調査に/大門議員が適用拡大追及

<赤旗記事>

2015年6月3日記事

年金とマイナンバー制度連携
情報流出調査後に判断
大門議員にIT担当相答弁

質問する大門みきし議員=2日、参院内閣・財金連合審査会=19日、参院財金委

 山口俊一IT担当相は2日の参院連合審査会(内閣・財政金融委員会)で、日本年金機構の年金情報が流出した問題について、「由々しき事態と認識している」と述べ、「(マイナンバー制度で)年金機構と連携することについては、(情報流出について)しっかり調査して、原因究明を図って判断する」と述べました。日本共産党の大門みきし議員への答弁。

 大門氏は「わが党は、個人情報の流出によるプライバシー侵害、情報の悪用の恐れがあることを指摘してきたが、その懸念が現実化した」と指摘。「どんなセキュリティー(安全)システムを構築しても、情報を盗もうとするサイバー攻撃から絶対に安全とは言い切れないことが示された」として、マイナンバー拡大法案を取り下げ、マイナンバー制度の番号通知、利用開始も中止するよう求めました。

2015年6月4日記事

マイナンバー 強権的税務調査に
大門議員が適用拡大追及
大門実紀史参院議員

 日本共産党の大門みきし議員は2日の参院連合審査会(内閣・財政金融委員会)で、マイナンバー(共通番号)が預貯金口座にまで適用拡大されることにより強権的な税務調査が横行しかねないと追及しました。

 大門氏は、国税庁が任意調査をする際、マイナンバーを使って金融機関から預貯金情報を引き出す危険性を指摘。マイナンバー拡大法案では、事業者の「協力義務」まで加えられているとして、「金融機関は今まで以上に税務署からの(情報提供)依頼を断れなくなる」とただしました。

 山口俊一担当相は「税務調査に応答する義務に影響を与えるものではない」と答えました。

 大門氏は、同法案には「納税者の権利擁護や金融機関の守秘義務などの議論がまったくない」と指摘。中小企業団体が求めてきた納税者の権利憲章の制定にも逆行すると厳しく批判しました。

≪議事録≫
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
 昨日あれだけの事件が起きて、普通ならばこの委員会も、私の質問の前にもう審議がストップして、今頃散会しているのが普通じゃないかというふうな大事件が起きたわけですよね。にもかかわらず、まだ審議続いておりますので質問はしますけれども、昨日の事態は大変重く受け止めるべきではないかなと、一旦この法案の審議も考えるべき事態ではないかなというふうに思います。
 我が党は、かねてからこのマイナンバー法案に対して、個人情報の流出によるプライバシーの侵害と、今言われています、それが悪用されるというおそれがあることを指摘して、それを最大の理由として反対をしてきたわけであります。昨日発覚した年金情報の流出事件は、まさに我が党の指摘が現実化してしまったということだと思います。
 要するに、いろいろありましたけれども、年金機構の情報管理のずさんさもあるんですけれども、要するにどんなセキュリティーシステムを構築しても、サイバー攻撃との戦いは続いて、絶対安全ということはあり得ないわけですね。それがはっきりしたんだというふうに思います。しかも、今回の改正では、預貯金口座までナンバーを付けると。これが流出するということになれば、年金情報どころではない、大変な被害を生むということになるわけであります。
 山口大臣にお聞きしたいんですけれども、まあ立場の違いはあると思います、いろんな。ただ、この事態を受けて、少なくとも事実関係、原因、あるいは、少なくとも対応策がはっきりするまでは、一旦この法案は取り下げて、なおかつ十月からの番号通知、来年一月からの利用開始というのは、少なくともそれは中止すべき、それぐらいの事態が起きたのではないかと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(山口俊一君) お話しのとおり、ゆゆしき事態であろうと認識しておりますが、ただ、これまでにいろいろ伝わってくる情報からしますと、かなり人災に近いのかなというふうな感じもしておりますし。
 もう一点、これ是非とも答弁させていただきたかったんですが、一般論ではありますけれども、今回のマイナンバーのシステム、これに関しては、この情報提供ネットワークシステム、これと各機関の職員のメールシステムというのは実はつながっておりません。また、日本年金機構とか地方公共団体におきましては、業務システムとは別のシステムにおいてマイナンバーを管理をするというふうなことから、業務システム、いわゆる、例えば年金機構の業務システムとこのネットワークシステムとの間には強固なファイアウオール設けるというふうなことにしておりまして、仮に今回のように業務システムから情報漏えいがあったとしても、マイナンバーの漏えいはしっかりと防止ができるというふうなものでございますし、また、この情報提供ネットワークシステムを通じた情報の授受、これには実は、マイナンバーではなくて機関別の暗号化処理をされた連携符号、符号を用いることから、機関を超えて不正に情報を引き出すことはできないというふうな仕組みになっておりまして、また、アクセス権限、これは人的問題にもなるわけですが、これも厳格に管理をするということでありまして、今回の事例とは若干違うのではないかなというふうに思っております。
 ただ、この年金機構と連携をするということについては、もう少ししっかり調査をして、原因究明を図った上で判断をするということになろうかと思います。

○大門実紀史君 今おっしゃったようなことが原因だったらば、そんなにすぐ原因が分かっているんだったら、なぜ対策を取れなかったのかということですよね。何よりも、サイバー攻撃ということをまだよく御理解されていないんじゃないかと、その恐ろしさをですね。だから、この預貯金口座にまでナンバーを振るというのはやめた方がいいと、今やめた方がいいということを申し上げているわけでありまして、それでも進めるというのは大変無責任な姿勢だということを指摘しておきたいと思います。連合審査なので、意見だけ申し上げておきたいと思いますけれども。
 そもそも今回の改正で預貯金口座にマイナンバーを付ける目的は、税務調査で預貯金情報を効率的に利用できるようにするためとしております。しかし、このことそのものが重大なプライバシー侵害の危険性をはらむものであります。なるほど、先ほどもありましたけれども、悪質な納税者、これに対する調査が効率的になって摘発が進むと。それはもうやってもらいたいと、結構なことだと思います。ただし、調査にはいろいろありまして、そういう大口、悪質な脱税犯を調査する、査察が入るような強制調査と、一般の事業者たちが何年かに一遍受ける任意調査、何か悪いことをやったから行くんじゃなくて、何年かに一遍訪問するというふうな任意調査もあるわけですね。
 その任意調査に関しては、そういう調査でありますので、国税庁も御本人たちの仕事や商売の邪魔にならないようにと、しかも本人の同意を得て進めるというふうに慎重になっているわけですよね。慎重にやらなければならないとなっています。ですから、その任意調査の方の話なんですけれども。
 ところが、税務署は、ノルマ主義といいますか、とにかく任意調査であっても、入ったら少しでも修正申告させて数字を上げたいというようなことがありまして、どんどんちょっとやり過ぎの調査、不当な調査が横行しているものだから、国税庁もこういうことをやっちゃいけないという通達を何度も出してきているという経過があるわけであります。
 そういう下で、今回の預貯金口座にナンバーを振る話なんですけれども、預貯金情報はもうプライバシーそのものでありますけれども、ですから、脱税もしていないのに、何も隠していないのに、そもそも税務署員にのぞかれることそのものが何なのかと一般の人は思うような話なんですね。
 だから、国税庁通達でも、預貯金口座にナンバーを振る前の話ですけれども、金融機関への反面調査といって、本人に聞くんじゃなくて、取引先とか金融機関とかを勝手に税務署が調査するのを反面調査というんですけれども、この反面調査、金融機関に対する反面調査は慎重に行うべしというふうになっていると思いますが、国税庁、いかがですか。

○政府参考人(藤田博一君) お答えいたします。
 納税者の所得、税額等を適正に把握するためには収入や経費の内容を確認する必要がありまして、その確認に当たっては、納税者本人に対する調査に加えまして、取引先等に対する反面調査についても法令上認められているところでございます。国税当局といたしましては、法令に定められた調査手続を遵守し、適正かつ公平な課税の実現を図る観点から、事務運営指針において、取引先等に対する反面調査の実施に当たっては、その必要性を十分検討した上で実施するということとしているところであります。
 いずれにいたしましても、反面調査については、今後とも個々の事実関係に即して、その必要性を適切に判断した上で実施してまいりたいと存じます。

○大門実紀史君 資料も用意いたしましたけれども、反面調査というのは客観的に見てやむを得ないと認められる場合に限って行うということと、金融機関の場合は、金融機関そのものが守秘義務を負っております。ですから、税務署に言われたら何でもはいはいと出す必要はないということで、金融機関が税務署に対して協力を拒むということもできるわけです、今の段階ですね。なおかつ、税務署も、現場でしゃかりきになって、いろいろやり過ぎがあってはいけないということで、金融機関に税務署員が行って反面調査やるときは税務署長のあかしを持っていくという、そこまで決められているわけであります。
 したがって、金融機関に対する反面調査というのは今でも割と、一応そう簡単にはできないことになっておりますけれども、ただし、さっき申し上げたように、現場ではどんどんどんどんそういうことをやっちゃってトラブルが起きて、私のところにも相談が来て、国税庁からただしてもらうというのが、もう国税庁御存じのとおり、この間何度もあるわけですね。
 そういう中で、今回の法案なんですけれども、時間の関係で資料の二つ目にありますところは、何が言いたいか、もう結論だけ申し上げますが、今回のこの預貯金口座にマイナンバーを付けるということについては、付けてその情報を提供してもらうということについては、いわゆる悪質な納税者の強制調査だけでなく、任意調査でもできるということに今回の法案の内容ではなるわけであります。何年かに一遍、普通に働いている方々のところにぽんと税務署が行く調査でも情報の提供はできると、求められるということになるわけであります。
 問題は、今回、マイナンバー法の第六条でありまして、第六条が一番下に書いてありますけれども、事業者の努力、これは言ってみれば金融機関の話でありますけれども、金融機関は、国及び地方公共団体がこのマイナンバーの利用に関し実施する施策、つまり税務調査もそうですけれども、に協力するよう努めるということが書かれております。事業者の協力義務が書かれておりますね。したがって、今回、預貯金口座にマイナンバーが付番されますと、今までの任意調査、反面調査に加えて、この努力義務が加わるわけであります。
 仮にも、今まででしたら金融機関がその情報は出せませんと断ることができましたけれども、このマイナンバーとの関係でいきますと、努力義務が加わってしまうと。こうなると、今でさえ金融機関はなかなか断りづらいわけですけれども、このマイナンバー、そして努力義務が加わることによって、より税務署の身勝手な調査が横行するんではないかというふうに懸念されますが、これは法案との関係でいきますと、山口大臣、いかがお考えですか。

○国務大臣(山口俊一君) 今回の法改正によりまして、多くの事業者が、例えば源泉徴収票の作成とか、あるいは厚生年金の被保険者資格の取得に関する届出など、様々な事務において個人番号を利用するというふうなことになりまして、番号制度の重要な担い手になるわけでございます。
 そういったことから、マイナンバー法第六条、御指摘のこの規定によりまして、国又は地方公共団体が実施をする個人番号及び法人番号の利用に関する施策に協力をするように努力規定が置かれたものでございます。この規定は、マイナンバー制度の導入に伴って新たな事務を担うことになる事業者に御協力をいただく、これを要請するものでありまして、税務調査に応答する義務に影響を与えるものではないというふうなことでございます。

○大門実紀史君 建前はそういうことで、そうしてもらいたいと思いますが、国税庁に聞きますけれど、今でさえいろんな通達で抑制的にやりなさいとなっているものが、そうならない実態が、そうしていない実態があるわけですけれど、この協力義務を盾に、更に個人情報の提供を無理強いすると、金融機関にするということは国税庁としてないと、山口大臣言われたように、そういうことはないんだということを断言できるでしょうか。

○政府参考人(藤田博一君) 先ほども御説明いたしましたように、国税庁におきましては、納税者の所得、税額等を適正に把握するために、銀行ですとか取引先ですとかに反面調査という形で確かめるということがあるわけでございますけれども、当局といたしましては、法令に定められた調査手続を遵守して適正かつ公平な課税の実現を図る観点から、事務運営指針等において必要性を十分検討した上で反面調査等を実施することとなっておりますので、このマイナンバー法施行後もそのことは変わらないというふうに考えております。

○大門実紀史君 一応、今の国税庁の答弁を現場にも徹底していただきたいということだけ申し上げておきます。また問題があれば、国税庁と相談をしたいと思います。
 とにかく、今回の預貯金口座にマイナンバーを振るというのは、税務署側からの話でありまして、納税者側からの話ではありません。しかも、真面目に働いている方々の話ではありません。むしろ、今は納税者の権利擁護とか金融機関の守秘義務とか、こういうことが議論されるべきでありまして、中小企業団体からも納税者権利憲章の制定というのが強く求められて、院内集会も開かれているときであります。そういうことと、冒頭申し上げた、預貯金口座にナンバーを振って、それが今回のような事件になったらもう大変な被害になるということも含めて、この法案は本当に今考え直すべきだということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

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