国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2015年4月22日 地方・消費者問題に関する特別委員会

パチンコATM撤去を/大門議員 脱法的換金関与も指摘

<赤旗記事>

パチンコATM撤去を
大門議員 脱法的換金関与も指摘

質問する大門みきし議員=22日、参院地方消費者特委

 日本共産党の大門みきし議員は22日の参院地方・消費者特別委員会で、パチンコ店内に設置されている銀行ATM(現金自動預払機)について、「人の弱みに付け込み、ギャンブル依存に引き込む悪徳商法」「ストップをかけ、撤去する方向に切り替えるべきだ」と政府の対応をただしました。

 大門氏は、このATMを運営するトラストネットワークス社、東和銀行の事業を「警察庁、金融庁が放置してきたから全国のパチンコ店の1割にまでATMが拡大した」とのべ、対策を求めました。

 警察庁の島根悟審議官は、トラスト社が5月をめどにまとめるATM利用の実態調査の結果をふまえ「(パチンコ)業界団体に助言をしていく」と答弁。

 大門氏は「運営会社が行う調査が信用できるのか。お茶をにごすような対応ですむものではない」とのべました。

 大門氏は、ATMを供与している東和銀行が350億円もの公的資金の投入を受けている事実をあげて、その社会的な責任についてただしました。金融庁の西田直樹審議官は「金融機関は高い公共性を持っている。業務運営について健全かつ適切な判断をすべきだ」と答えました。

 さらに大門氏は、トラスト社が、このATMシステムを使って、パチンコ店が行っている脱法的な出玉景品の換金行為にかかわる新技術の特許を取得していることを指摘。「違法ビジネスそのものといえる特許をとり、それをねらっていることを、警察庁は見て見ぬふりするのか」と追及しました。

 島根審議官は「(景品への)営業者の関与の仕方によっては問題が生じてくる」と答弁。大門氏は「根の深い問題であり、きちんとした対応が必要だ」と求めました。

≪議事録≫
○大門実紀史君 大門です。
 前回、パチンコ店への銀行ATMの設置問題を取り上げましたけれど、ちょっと重要な問題なのでもう一度取り上げておきたいと思いますけど、パチンコがギャンブル依存を招いて、それが多重債務の一つの原因になっているということで、多重債務対策は消費者庁、消費者特のテーマでもあるということで、前回、山口大臣からも重要な問題だという点で答弁をいただいている問題でありますけれど、同じく政府の多重債務対策本部のメンバーであります金融庁、警察庁がこの問題を放置してきたために、既に全国のパチンコ店の一割を超えているんじゃないかと思いますけれど、この銀行ATMの設置がもう進んできてしまっていると。
 資料をお配りいたしましたけれど、こういうおぞましい光景が、このまま放っておきますと全国のパチンコ店に銀行ATMが置かれるということになりかねないという問題でありますので、今ストップを掛けて撤去しろという方向に、かつて撤去したこともあるわけですから、切り替えていく必要があるというふうに思っております。
 もちろん、前提として、ギャンブル依存は自己責任の部分も大きいわけですし、人間の弱さが現れるという部分でもあるわけですが、だからといって、そういう人の弱みに付け込んで、更にギャンブルに引き入れて、依存症にしてもうけようというのは、まあ普通の企業はやるべきことではないと思いますけれど、これに関係しているのがIT関連企業の大手のその子会社でありますトラストネットワークと、何と公的資金を受けた東和銀行だということで、公共性もへったくれもないなと思いますけれども、ひどいことが進んできていると思います。
 このパチンコ店の中に置くという意味の問題点は、パチンコを私もずっとしばらく、もう大分やっていないんですけど、山口大臣と同じぐらいやっていないんですけど、負けた人は悔しいからまたやりたいと、そのときに外のコンビニのATMまで行ってお金を下ろそうと、その間に頭を冷やして、ああばかだったな、やめようといって家に帰るかも分からないですよね。ところが、パチンコ店の中にありますと、もう夢中ですから、頭がもうかっかなっていますから、ぱっと下ろして、またパチンコ台の前にぱっと座ってしまうということを狙っているわけですね、この仕組みというのはですね。だから、ほかのATMと同じようには考えられないということであります。
 そういうふうにさせて、もうかるのは誰かというと、パチンコ店とこのシステムを開発したさっき言ったトラストネットワークという会社とIT企業と、そして手数料を稼ぐ銀行、東和銀行と、こうなるわけですね。こういう何か人の弱みに付け込んでハイエナのように、悪徳企業のやり方と、それほど悪徳商法と変わらないというふうに思って、情けないことが進んでいるなと思います。
 前回そのことを警察庁に指摘をして対応を考えてほしいと言いましたけれど、その後どういう対応をされるんでしょうか。
○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。
 現在、銀行ATM設置運営会社におきまして、銀行ATMに関するアンケート調査や利用客の利用実態に関する調査を進めておりまして、五月をめどにその結果がパチンコ営業者の業界団体に報告されるものと承知をしております。
 警察庁といたしましては、その結果報告を参考にいたしまして、業界団体に対し所要の助言をしてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 今おっしゃったのは、さっき言った運営会社ですが、今私が指摘したトラストネットワーク社に自分たちがやっていることのアンケートを取れと、どこかのパチンコ店へ行って抽出的にアンケートをやるのか知りませんけれども、そんな調査、信用できるものなのかということですよね。元々、このトラストネットワークは、お客様の利便性を向上するためにATMを置くんだというようなばかなことを言っているわけですね、最初から。だから、どんなアンケート結果が出てくるか分かりませんけれども、大体知れたものでありまして、まあ何か分からないけれども、お客さんの六十何%は便利になったと。それはそうですよね。負けてすぐ下ろしたいという人には便利ですよね。
 そうしちゃいけないということを申し上げているわけだけれども、例えばそんな結果が返ってくるとか、あるいは一か月十五万円という制限を掛けていますけれども、別に十五万といったって、ほかで下ろしたら幾らでも下ろせるわけですよね。その場で下ろしてしまうというところがのめり込み、依存症につながるということなんですよね。まず、自分の手持ちのお金がなくなってから借金をするわけですからね。
 そういう点でいきますと、例えば十五万利用する人が少なかったと、だから警察庁として十万円に下げることを指導したとかね。何かもう目に見えているんですね、皆さんのやることは。そういう何かお茶を濁すような対応で今回の話は済むわけではないというふうに、もうやる前からですけれども、指摘しておきたいと思いますし、そうはいっても、せっかく私の質問をきっかけにそういうことをやられるんだったらば、五月中ですか、結果が出て、本当にどう警察庁が対応されるのか見守りたいと思いますけれども、そう甘い話で済まないということは申し上げておきたいというふうに思います。
 もう一つは、金融庁なんですけれども、この東和銀行には二〇〇九年十二月に公的資金が注入されております。実は、このパチンコ店にATMを置く戦略も同じときにスタートをしております。つまり、この東和銀行が起死回生の次の再生戦略の目玉の一つに据えたのがこのパチンコ店にATMを置くということでありまして、これ大変重要なことだと思っておりまして、公的資金を入れるときは金融庁として経営計画をチェックされる。当然それは、いろんなチェック項目に入っているかどうかは別として、どういう企業戦略を立てるのかということは見ておられるはずなんですね。さっき言った多重債務対策本部の一番柱の官庁が金融庁であります。その金融庁がこんな戦略を立てた東和銀行の経営計画、経営戦略に何もアドバイスしなかったのかと、見て見ぬふりをしたのかと、その辺はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。
 御案内のとおり、東和銀行には金融機能強化法に基づく資本参加を行っております。金融機能強化法に基づく資本参加といいますのは、金融機関の金融機能を高めることによって地域経済、中小企業を支援するということを目的としたものでございます。
 ATMの設置等の業務運営について特に特別な対応はその中では求められていないわけですけれども、私自身もそう思うんですが、そもそもやっぱり金融機関においては、公的資金による資本増強の有無にかかわらず、高い公共性を有していますし、健全かつ適切な業務運営というのは求められていると思っております。
 そうした観点から、各金融機関においては、やはり自らの社会的信用でありますとか、あるいは金融機関の利用者からの信認ということも十分勘案した上で、業務運営に係る検討なり適切な判断というのが行われることが重要であると認識しているところでございます。
○大門実紀史君 西田審議官とは被災者の金融問題とかいろいろ一緒にやってきましたから、是非、信頼していますので、ちょっとこの方向は、東和銀行としてこれからもやり続けるのか、どう考えているのか。
 それと、これはネットワークシステムですから、全銀協のネットワークシステムともつながるというようなことがありますし、銀行によってはこれには参加しないというところもあるわけですから、とにかく銀行業界全体のモラルとしてしかるべき、まず聞き取りなり調査してもらって対応も考えてもらいたいというふうに思います。金融庁もいろいろやってくれそうなので、ちょっと対応を見守りたいと思っております。
 問題は、このトラストネットワークというのは、次の資料でちょっと、見てもよく分からない資料なんですけれども、このトラストネットワーク社が特許を取ったその資料ですけど、何をやろうとしているかが分かると思うんですけれど、今、パチンコというのは、三店方式といいまして、直接お客さんの出玉をホールが現金に換えますと、これは賭博罪になります。したがって、迂回するといいますか、一旦それを景品に交換してもらって、景品を景品交換所に持っていって、そこで景品を買い取ってもらって現金をもらうと。これも本当にこれが合法的なのかといつも問われるグレーゾーンの問題でありますけれども、しかし、仮にも一応それで賭博罪の適用を免れていると。
 ただ、この合法性には疑義がいろいろ挟まれておりまして、証券取引所は、この三店方式の合法性が曖昧だということでパチンコホールの上場を認めないということになっているわけで、非常にグレーゾーンな問題なんですけれども。
 ところが、このトラスト社はもっとすごいことを考えておりまして、もう景品を交換所に持っていって現金にしてもらうというのをやめて、景品交換所で金券を発行してもらうと。その金券をまたパチンコホールに戻ってさっきのATMに今度入れると、それが銀行の残高にカウントされるというシステムの特許を取ったわけですね。
 つまり、何がしたいかというと、まず、景品交換所に現金があるとよくこの間狙われていますから、現金を置かなくて済みますよと。これは景品交換所、まあホールといいますか、一体ですから事実上、にとってはメリットがあると。今度は、現金をもらえないで金券しかもらえないと、またホールに行ってそれをATMで入れて自分の口座を増やすと。それを今度は、パチンコどうしてもやりたいですから現金で引き下ろすと、手数料また払わなきゃならないというようなことを考えているわけですね。
 つまり、この銀行ATMを置くというのは、単に取りあえずの問題ではなくて、そこまで考えられている戦略だということなんですね。これは、今までの三店方式、辛うじて警察が、これ元々警察官が考えたんですよね、大阪の、もうパチンコ業界と癒着しているわけですよ、そもそも。それで一生懸命やってきた三店方式さえも乗り越えて、もう違法ビジネスそのものを考えているようなIT企業が展開しているのがこの銀行ATMだということなんですよね。
 そこまでの認識は警察庁は持って今までこれ見て見ぬふりしてきたんでしょうか。
○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。
 企業が一定の特許権の設定登録をすることにつきましては当庁はコメントする立場にございませんし、また、特許の内容や当該装置を用いて提供されるサービスの内容につきまして、ただいま資料の御提示いただきましたけれども、その詳細を把握していないのでコメントは差し控えさせていただきたいと存じますが、御指摘のとおり、風営適正化法におきましては、営業者の商品買取り行為の禁止規定というものがございますので、営業者の関与の対応いかんによりましては、その関係で問題となるおそれがあるのではないかと考えております。
○大門実紀史君 とにかく、そういう根の深い、これに、この企業は投資家に対して、こういう戦略を持っていますからといって投資を相当集めているんですよね。そういうことも含めて考えると、社会的に影響の大きいことが進んでいるわけですので、きちっとした対応をしてもらいたいというふうに思います。
 大臣に一言いただこうと思いましたけど、前回お答えいただいたとおり、この問題をきちっと消費者庁としても、多重債務対策本部の一員でありますので、ウオッチングしていっていただきたいということをお願いだけ申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

戻る▲