国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2015年4月6日 地方・消費者問題に関する特別委員会

「多重債務の入り口」大門議員追及 パチンコ店内ATMを批判

<赤旗記事>

「多重債務の入り口」
大門議員追及 パチンコ店内ATMを批判

質問する大門議員=6日、参院地方・消費者特

 日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院地方・消費者特別委員会で、「客を深みにはめる」と批判されているパチンコ店内ATMについて、政府の対応をただしました。

 大門氏は「パチンコ店内ATMでお金をおろすのは、負けた人だ。多重債務の入り口はまず自分の貯金を使い果たすことであり、その入り口に手を貸し、『のめり込み』に手を貸すことになる」と批判しました。

 大門氏は、ATM設置について「警察庁はお墨付きを与えたのか」とただしました。

 警察庁の島根悟長官官房審議官は「法令で直接規制されているものではなく、そのような運用を始めるということを聞き置いただけだ」と答えました。

 このATM事業にたいしては2009年に社会的な批判が高まり、トラスト社が預金引き出し額の上限(1日3万円、月15万円)を設けるなど「のめり込み対策」をとったとして、事業を拡大してきた経過があります。

 大門氏が「これで対策が十分だと判断しているのか」とただしたのにたいし、島根審議官は「現在のところ特段の問題が生じているという(業界の)報告を受けていない」と答弁。大門氏は「業界の報告を待つのではなく、監督官庁として独自に調べるべきだ」と求めました。

 大門氏が多重債務問題への取り組みをただし、山口俊一消費者担当相は「重要な問題と思っており、しっかり取り組んでいく」と答えました。


 パチンコ店内ATM パチンコ店内に設置されている銀行の現金自動預払機。大手IT企業インターネットイニシアティブの子会社「トラストネットワークス」(東京都千代田区)が、第二地銀の「東和銀行」(本店・群馬県前橋市)と提携して展開しており、全国のパチンコ店の1割近い950店舗に広がっています。

≪議事録≫
○大門実紀史君 大門です。
 今日は、パチンコのATM設置問題を取り上げます。
 パチンコ店の中にATMを設置するという問題ですけれども、最初にちょっとお配りしましたけれども、なぜこの問題を取り上げるかなんですけれども、二〇〇六年にサラ金の高金利が大問題になりまして、全会一致で貸金業法、高金利の引下げを含んだ貸金業法の改正をしたわけでありますけれども、そのときに多重債務対策本部というのが設けられて、これ消費者担当大臣、国家公安委員長、すなわち警察庁も含めて、多重債務をなくす、サラ金の多重債務の原因の一つはギャンブル依存もあるわけですから、ギャンブル依存もなくすということを含めて、こういう多重債務対策本部が設置されてきているわけでありまして、ギャンブル依存は、この間も、厚生労働省の資料によりますと、五百三十六万人も依存に陥っているということと、その原因の主なものがパチンコであるというふうなショッキングな報告がありましたけれども、したがって、そういう問題でありますので、この消費者問題特別委員会でのテーマでもあるということで取り上げさせていただくわけであります。
 若干経過を申し上げますと、二〇〇六年の今申し上げた貸金業法改正の議論のときに、サラ金がパチンコ店にATM、引き出し機を置くということが大問題になりまして、社会的な批判を受けたということがあります。それはやめろということになったんですけれども、その後、このパチンコ店に今度は銀行が、サラ金じゃなくて銀行がATMを設置しようという動きがありまして、具体的には群馬の東和銀行でありますけれども、二〇〇九年にそういう動きがあったんですが、これも社会的批判を浴びて一旦取りやめになったんです。
 ところが、その後、この間パチンコ店へのATM設置が進んできておりまして、今は全国にパチンコ店が一万一千あるんですけれども、もうその一割近く、九百五十店のパチンコ屋にATMが設置されてきていると。特に、東和銀行が絡んでおりますので、北関東、東日本のパチンコ店に急速に増えているということであります。
 問題は、二〇〇九年の段階では、そんなパチンコ店にATMなんか置くのをやめろと、モラルハザードだということで批判されたのが、なぜこの間増えてきたのかということなんですけれども、これは二枚目に資料を付けてありますけれども、要するに東和銀行とこのシステムを開発したトラストネットワークが顧客ののめり込み防止対策を取りました、それで設置を進めてまいりましたということなんですね。
 顧客ののめり込み対策というのは、この資料に書いてありますとおり、一日に上限三万円しか引き出せない、下ろせないと、月額は十五万円しか下ろせないという、そういう限度を設定したのでのめり込み対策になりますと。あとは、借りてまで出金しないためにローンやクレジットカードは使えませんというふうなことで、これがのめり込み対策ですと。こののめり込み防止対策を取ったので設置を進めておりますということなんですけれども、これは貸金業法、サラ金問題をやってきた議員の皆さんには分かる話でございますが、日額一回三万円、これがのめり込み対策防止になっているのかと。一日一回三万円も下ろすということが後々何につながるかということは、この問題に取り組んできた議員にしろ関係者はみんな分かるわけでありまして、こんなものがのめり込み対策にはなりません。
 あと、このパチンコ店の中にある、中につくる必要があるのかということなんですけれどもね、そもそもはですね、誰がそこからお金引き出すかといったら、勝っている人は引き出しません。負けて悔しくってもう一回やりたいという人が引き出すわけですから、当然のめり込みに手を貸すということになりますし、借りてまで出金しない、ローン、クレジット、お金を貸すのではないということですけれども、多重債務の始まりは、まず自分の貯金を使い果たすことです。次に借金に行くわけですから、そういう点でいきますと、その入口に手を貸すということになるわけでありまして、こんなものはのめり込み対策にならないと思うわけですね。
 ところが、こういう対策を取ったからどんどんどんどん設置を進めていますということなんですけれども、これは関係者に聞きますと、このパチンコ店を監督する警察にお伺いを立てて了解をいただいたのでこうやって設置を進めているというふうなことを言うわけですけれども、これは本当なんでしょうか、警察庁。
○政府参考人(島根悟君) パチンコ営業所内において銀行ATMを客に利用させるサービスの利用上限額につきましては、パチンコ営業者の業界団体の自主規制に基づきまして、パチンコ営業者の業界団体と銀行ATM設置運営会社との合意の下、運用されていると承知しておりますが、試験運用開始時におきまして、パチンコ営業者の業界団体から、のめり込みの防止等の観点から当面試験的な運用として、各種報道等、世論の動向を注視しながら慎重に進めていくと、そういった説明を受けたものでございます。
○大門実紀史君 もう聞いたことだけ答えてくださいね。
 業界は自主規制という形を取っても、必ず監督するところにいろいろ聞くものでしょう、これでいいかどうか。当然、警察にも聞いているわけですけれども、了解したかどうかを聞いているんですけれども、これは了解されたんですか、これがのめり込み対策になるということを。それだけ聞いているんですけれども。
○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。
 ただいま答弁させていただきましたように、のめり込み防止等の観点から試験的な運用として慎重に進めていくと、そういった説明をその当時受けたということでございます。
○大門実紀史君 ちゃんと答えさせてください。
○委員長(西田昌司君) 島根審議官、了解したのかどうかということを聞いておられますので、答えてください。
○政府参考人(島根悟君) 利用上限額につきましては、いわゆる風営適正化法におきまして直接に規制するものではありませんので、私どもとしては、そういった運用実態について説明を受けまして、必要であれば所要の助言をしてまいるということで対応していたところでございます。
○大門実紀史君 そうすると、説明は受けたけれども、それでいいですよというふうなお墨付きを与えてはいないということでよろしいですか。そこだけ確認させてください。
○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。
 利用上限額につきましては、法律その他の法令によりまして直接規制されているものではございませんので、私どもとしてはそのような運用を始めるということを聞きおいたということでございます。
○大門実紀史君 じゃ、もう正式に認めたわけではないということで理解させていただきます。
 じゃ、多重債務対策本部の一員として、あるいは監督官庁として、どうなんですか、この三万円、十五万円、これがのめり防止対策になるという、警察庁の判断としてはどうなんですか、これ、のめり込み防止対策になるんですか、ならないんですか。
○政府参考人(島根悟君) のめり込み防止対策として有効かどうかということにつきましては、現在のところ特段の問題が生じているということの説明は受けておりませんけれども、客の利用実態あるいは社会的な認識、そういった全般につきまして私どもとしても注視してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 業界団体から問題が起きていますって報告なんか来るわけないですよね。
 警察庁が、何度も言いますが、多重債務対策本部として、こういう、特にパチンコが問題になってきていますから、ギャンブル依存を減らす対策を取る一員であると、そういう責務があるという上で、今ちょっと最後申されましたけど、独自にやっぱりこのパチンコ、私申し上げたのは、パチンコ店内に置くことのモラルハザードね、貧すれば鈍するといいますか、ここまでやるのかと。東和銀行というのは、公的資金を受けている銀行ですよね。公的資金を受けて、こんなことやるのかと。パチンコ店の外にあるコンビニのATMに本人が行って下ろす、これはもう自己責任で、ちょっと何とも言いようがありませんね。パチンコ店内に置くことの、長い経過でいきますとね、この情けなさといいますか、こんなことやるのかと。このことを問うているわけですね。
 その点でいくと、警察庁はこんなことは見過ごしていいのかと私そもそも思うんですけれど、少なくとも、何の影響も出ていないわけないわけですから、これだけ広がっているというのは、それだけ利用していると。すなわち、下ろさなくていいお金を下ろしている、借金につながっていっているということになるわけだから、警察庁としてきちっともうちょっと調べられるべきじゃないですか、独自に。いかがですか。
○政府参考人(島根悟君) お答えいたします。
 銀行ATMのパチンコ営業所内における利用におきましては、パチンコ営業者の業界団体とそれから銀行ATM設置・運営会社との間におきまして、いろいろな問題が生じ得るかどうかということにつきまして、利用者の利用実態でありますとかあるいは簡易な世論調査等を実施して、その結果、問題があるかないかということについて相互に認識を深めていこうと。それを、私ども警察庁としても、説明等を聞いて実態をきちんと把握してまいりたいと、このように考えております。
○大門実紀史君 これは東和銀行ですから、金融庁を通じても、私の方で財政金融委員会等でやりますけれど、警察庁としてもちゃんとどうなっているかきちっと調べておかないと、これ警察庁が認可したというふうに業界は受け止めておりますので、責任が来ますよ、この問題。受け止めてほしいと思います。
 山口大臣にはもう細かいことお聞きしません。この多重債務対策も消費者庁の大変重要な任務だというふうに思いますので、今後とも、これだけではなくて、大きな意味で多重債務対策を取り組んでいただきたいと。一言その決意だけお聞きしたいと思います。
○国務大臣(山口俊一君) 私も四十年以上パチンコやっておりませんので。今拝聴いたしておりましたが、いずれにしても、大変重要な問題であろうと思っておりますので、私の方としては、金融経済教育の推進とか、地方自治体における多重債務相談対応の強化支援等、関係省庁と連携をしながらしっかり取り組んでまいります。
○大門実紀史君 終わります。

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