国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2014年10月28日 財政金融委員会 異次元緩和「出口」追及 市場混乱の恐れ
<赤旗記事>

異次元緩和「出口」追及
 大門議員 市場混乱の恐れ

 参院財政金融委員会では28日、日本銀行の進める「異次元」の金融緩和政策に対する質疑を行いました。日本共産党の大門実紀史議員は、「円安と株高で一部の大企業や株主は潤ったが、庶民と中小企業は大変苦しくなった」と批判し、「日銀が国債を大量に買い込むリスクを指摘してきた。売却すれば国債が暴落(金利が急騰)し市場が混乱する。出口をどうするのか」と質問しました。黒田東彦(くろだ・はるひこ)日銀総裁は「出口戦略は、そのときの経済状況に応じて変わるもので、現段階で述べるのは時期尚早」と従来の答弁を繰り返し、各国とも出口戦略に対しては慎重であり、金融緩和を進める米国のFRB(連邦準備制度理事会)も限定的にしか言及していないと答えました。大門氏は「FRBは金融緩和の効果とともに、リスクとコストについて当初から説明してきた」と反論しました。
 大門議員は、決算期に剰余金の5%を積み立てることが法定されている準備金について、日銀が今後のコスト増大に対応し、今年3月の2013年度決算で積立額を大幅に引き上げ剰余金の20%(1428億円)としたことに言及。「積み立ての増額は国庫納付金の減少、ひいては国民負担につながる」と指摘し、この問題でもリスクや国民負担について説明責任を果たすよう求めました。


≪議事録≫
○大門実紀史君 大門でございます。
 私も今の関連で質問をしようと思ってはいるんですけれども、今回、黒田さんが総裁になられて、異次元緩和について議論をするのは今日で四回目かと思いますし、予算委員会でもやらせていただいて、まあ何といいますか、円安、株高、なったのは確かですけれども、まあ今指摘されているとおり、グローバルな大企業と株主が潤っていますけれど、やっぱり円安の影響で庶民や中小企業は大変になっているという点でいくと、決して褒められたことが進んできているとは思いません。
 同時に、ずっと私が指摘してきたのは、今もありましたが、日銀が大量に国債を買い込むことのこのリスクについて一貫して指摘してきましたし、これは、白川さんのときから実は、白川さんでさえやり過ぎじゃないかという議論をしてきたんですけれども、まあ黒田さんになったらもうむちゃくちゃになっちゃって、幾らでも買うような、もう私は異次元というよりも異常な政策だということをずっと指摘してきておりますけれども、さらにREITとかETFもですから、これだけ買い込んだら、あとどうするのという話なんですよね。
 出口戦略も、当然、そんなに買い込むというのも変だから、どこかで手放すんだろうと、売却するんだろうと、そうするとマーケットが許さないよと、あるいは暴落するよと、経済混乱するよというところで、この出口がどうなるんだという話があると思うんですけれども、ひょっとしたらもう手放さないことも出口なのかと思ってしまうぐらい何もおっしゃらないから、思われてしまうというところもあるわけですよね。
 ですから、私は、ずっと一貫して時期尚早だとか、経済の影響を与えるとか、あるいはそのときにならないと手段もいろいろだとおっしゃいますけれども、黒田さん自身がもうこれはそもそも出口がない戦略だということをもうお分かりになっているから言われないんじゃないか、言えないんじゃないかと。
 出口があるならば、具体的にお聞きしたいんですけれども、要するに保有し続けるんですか。どこかで、やっぱり異常なバランスシートだからどこかで吐き出されるんですか。これはそもそもの話なんですよね、出口の。出口って何かという話なんですけど、それぐらいはお答えできると思うんですけれども、いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 従来から申し上げているとおり、出口について具体的に申し上げますと、実際に出口に差しかかったときに、そのときの経済とか市場の動向を踏まえて出口戦略というのは実行されるわけですので、まだ物価安定目標の達成に向けて道半ばのときに言ってみても、そのときの状況とまた違っちゃったりするとかえって市場に対して不測の影響を及ぼしかねないということで、各国の中央銀行とも極めて慎重にやっていまして、今回のFRBの文章も、読んでいただくと分かりますように、いつどのようにあるかというのは書いてないんですね。順序だけ、まず短期金利を上げますと。それから、バランスシートについては、要するに慎重にゆっくりと市場の状況を見ながらバランスシートの調整を行っていきますと言っていまして、そのやり方がどうなっているのかと、つまり、満期が来たものを再投資しないという形で極めて緩やかに減らしていくということなのか、あるいは一部マーケットに売るのか、そういうことも含めてはっきりしておりません。
 ただ、はっきりしているのは、市場とか経済の動向を見ながら緩やかにバランスシートは減らしていくと。その前に短期金利の引上げを行うということだけ言っているわけでございます。
 それはもちろんアメリカの実情に合わせてやっておられることだと思いますので、それ自体は評価してよいと思いますけれども、日本が将来二%を実現し、安定的に持続するという状況で出口を、実際に戦略を実行していくというときには、やはりそのときの経済、特に市場の状況を見ながらやっていくということになると思います。
○大門実紀史君 前も予算委員会で御指摘したかと思いますけれども、アメリカのFRBの、あれは異例な量的緩和ですけれども、日本は異次元、私から言うと異常な、だから量も質も違って比べられないわけですけれども、黒田総裁言われるのとちょっと違うと思うのは、FRBも、最初は何も言わなかったわけじゃなくて、最初からやはりこのFRBの金融政策の効果とそしてコストについてはずっと言及はしてきたんですよね。出口が近いからいろいろ言っているんだと、衆議院ですか、ちょっとおっしゃいましたけど、ちょっと違うのかなと。そのときに合わせてやはり効果とリスク、コスト等の問題についてはずっと言及してきて、ところが、もちろん中身は違うし、ちょっとなかなかすごい規模のことやっていらっしゃるから言及しにくいのかも分かりませんけれども、しかし、何もおっしゃらないというのは、やはり藤巻さんからあったとおり、ちょっとそのことの方が異常じゃないかとちょっと私は思ったりするわけであります。
 少なくとも、僕が本当気になるのは、出口というのは本当に緩やかでもそういうふうに吐き出していこうという方向を本当に考えておられるのか、もうここまで来るとちょっとそれも難しくて、別のウルトラCもお考えになっているとか何かじゃないと、ちょっと異常な買い込みだなと思うところもあるわけですよね。そういう点で、いや、緩やかでもどこかで吐き出していくんだと、バランスシートを正常化するんだということであれば、やっぱりFRBのようなやり方を最低限のところだけは説明責任を果たすということはやっぱり果たされるべきではないかと思うんですけれども、どうなんですかね、今のまま、言わない言わないでいいんですかね。
○参考人(黒田東彦君) FRBの出口の議論につきましても、御承知のように、いろいろな経緯がございまして、そもそも、QE1はカレンダーベースですので時間が限られていたわけですけれども、それでは不十分だということでQE2になりQE3になりということで、しかも、どういうところでそのテーパリングを始め、それから、出口についてやるかという手順についても、前に言っていたこととちょっと違ったことになっているわけですね。
 前は、バランスシートの修正があって、その後に短期金利を上げるようなことを言っておられたんですけれども、それをひっくり返してしまったわけですね。ということは、前言っていたことは実際は市場をミスリードしたことになってしまうということからみても、やはりこの出口に具体的に差しかかったところで、その経済とか市場の状況を踏まえて金利の調整なりバランスシートの調整を、どういう順序でどういう手順でやっていくかということが、まさに市場に大きなショックを与えないような形で当然FRBもやっていくでしょうし、私どもそういったことも十分勘案しながら正常化に向けて、その時点で具体的なことを示していくということになると思います。
○大門実紀史君 私は、昨日、日銀の事務方の方とちょっと話をしてびっくりしたんですけれども、私は市場に影響を与えず、これだけ買い込んだ国債、REIT、ETFを戻していくとしたら、これはかなりの時間が掛かる、市場に影響を与えないでね、そんなばっと買ってくれるところはありませんからね。そうなると、やっぱり原発じゃないですけど、原発の廃炉じゃないけど、相当リスクを見ながら、時間が掛かる問題だって言ったら、そんなことはありませんと言うんですね、簡単にね。それじゃ、五年や十年で解決する話なのかというふうに到底思えないんですよね。五年、十年で今の持っているの吐き出したら、もう暴落ですからね。だから、そうなると、どんな手があるのかと。どんな手があるのかという疑心暗鬼が広がるわけですね。
 結局、ずっと国がファイナンスじゃありませんと言いながらも抱えていくんだろうと。そうすると、それはそれでみんなそれに安堵しちゃって、またこの異常な事態をずっと周りが、それでみんな乗っかっちゃうというような、世の中そのものがおかしくなるんじゃないかと思っているわけでありますので、やはりそろそろ。黒田さんの任期はあと三年ですよね。三年以内に出ますか、そんな方向。方向出されるおつもりですか、自分の任期中に。いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げていますとおり、二%の物価安定目標の実現、これもできるだけ早期ということでやっているわけですけれども、政策委員会の見通しに沿って申し上げますと、二〇一四年度から二〇一七年度にかけて、二〇一五年度を中心とした時期に二%に達する可能性が高いといっていますので、当然そういった時期には出口戦略についていろいろな議論が行われることは間違いないと思います。
○大門実紀史君 もう一つは、出口戦略に関連して、今マスコミ等々で、あるいは見識者の中で言われているのは、その出口に伴うコスト負担の問題でありまして、日銀も今年の三月、法定準備金への積立額を過去最高の金額にされました。通常は剰余金の五%を積み立てるわけですけれども、それを二〇%積み立てられて一千四百四十八億円ですかね。今まで多いときでも一五%が最高だったと思いますけれども、一千億を超えたことは今までなかったんじゃないかと思いますけれども、これだけの積立をされてきていると。この剰余金を、剰余金から積立金を増やすということは、イコール国庫納付金が減りますから国に納めるお金が減ると、つまり国民負担がその分生じるというような関係にもあるわけですね。
 したがって、日銀そのものとしては、出口戦略というか、国民に対しては何の説明責任も果たされていないんだけれども、経済のコスト、経済がどうなるかということについて。日銀の中だけでは、そのときに備えてこうやってもう積立金を増やして、いざというときのコスト、対策を立てられているというのはちょっと違うんじゃないかなと。自分たちだけその対策を、コスト、負担の対策を立てて、国民には一向に何も説明責任を果たさないというのはちょっと違うんじゃないかなと思うわけですね。
 あれですか、この多額の積立てをされた理由というのは何なんですか。
○参考人(黒田東彦君) 現在の量的・質的金融緩和といった大規模な金融緩和政策を実施しておりまして、これに伴って、従来よりもこの収益の幅が、振幅が大きくなる可能性があるわけでございます。こうした下で、二十五年度決算では、日本銀行の財務の状況あるいは収益動向等を総合的に勘案して、剰余金について、法定の五%を超える二〇%相当額を準備金として積み立てるということにしたわけでございます。
○大門実紀史君 今日はもうこれぐらいにしておきますけど、日銀だけは、自分たちの世界だけは振幅が大きくなるリスクに備えていると。国民の皆さんに対しては、この先、日銀がやっていることが出口に入ったときに何をもたらすかということについては一向に口をつぐむというのは、もうそういう時期じゃないと、やっぱりきちっとした説明責任を果たしていかれるべきときに来ているということを申し上げて、今日は質問を終わります。
 ありがとうございました。

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