国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2014年5月23日 消費者問題に関する特別委員会 内部告発と検査強化 食材偽装防止に必要
<赤旗記事>

内部告発と検査強化
大門氏 食材偽装防止に必要

質問する大門実紀史議員=23日、参院消費者特

 日本共産党の大門実紀史議員は23日の参院消費者問題特別委員会で、審議中の景品表示法改正案のきっかけとなった食材偽装問題の防止策として内部告発の保証や立ち入り検査の強化を求めました。

 昨年来、ホテルやレストラン、百貨店で発覚した食材偽装について大門氏は「うっかりとか、理解不足だった」という言い訳は通用せず、客をだますつもりで行った「確信犯」であり、踏み込んだ対策が必要だと強調しました。

 防止策をすすめるために、労働者が法令違反の事実を行政機関やマスコミに通報する公益通報制度を機能させるとともに、立ち入り検査を担う農水省が実施している「食品110番」の体制を強めることが求められると述べました。

 森まさこ消費者・食品安全担当相は「消費者庁として農水省とも密接に連絡をとりながら有効な施策を講じていきたい」と答えました。


≪議事録≫
○大門実紀史君 大門でございます。
 今回の景品表示法改正案提出の直接のきっかけになったのが食材偽装問題でございます。ただ、いろいろ議論ありましたけれど、その本質というのは、法律の知識が不足していたとか、うっかりやっちゃったとか、そういうことではなくって、人をだますつもりで分かってやっていたということが、まあ確信犯的にやってきたというのが事実の経過でありますので、私はあれこれいじくり回して、ましてやあの鴨南蛮の定義がどうのこうのとかそんな話ではないんじゃないかと、事を逆に複雑化しているんじゃないかと思うんですよね。
 実際問題、阪急阪神ホテルズの食品偽装問題ですけれど、あれはビーフステーキに牛脂を注入したとか、冷凍魚なのに鮮魚といったとかですね。最初、担当者が知識が不足していましたと、偽装ではなく表示の誤りでしたと、最初そんなことを言ったら、うそつけということになって再調査したら、偽装の表示と認識してやっていたということが分かって、厳しい処分になって、社長も責任を取るとなったわけですね。分かってやったわけですね。
 その前に、二〇〇八年にヒルトン東京が山形牛を前沢牛といっていたとか、北海道産ボタンエビをカナダ産だったのに、ボタンエビといっていたとか、二〇一三年六月には東京ディズニーリゾート内のホテルでブラックタイガーのことをクルマエビと言ったとかですね。これ、みんな一流レストランのシェフがやってきたことですよね。つまり、こんなものうっかりやるわけなくて、分かっていてやってきたことばかりだと思うんですよね。したがって、大事なことは、うっかり理解不足を正してもらうんじゃなくて、こういう、要するに人をだますなと、お客さんをだますなということに踏み込んだ対策をやらないといけないんじゃないかなと思うんですけれど。
 それで、今、渡辺先生も取り上げられましたけど、三月二十八日に発表されたQアンドAというのがありますけれど、これやっぱり変なんですよね。事業者の景品表示法の理解不足を前提に、事業者が間違わないように手取り足取り解説をしてあげると。私は今まで、消費者庁のQアンドAというのは、法律をかみ砕いて、かなりいい出来のQアンドAが多かったと、よくできたものが多いなと思ったんですけれど、今回のQアンドA、ちょっと変なんですよね。
 例えばクエスチョンファイブ、五問目ですけれども、質問が、うちのメニューにオーストラリア産牛肉を国産牛と表示していますけれど、問題となりますかと。答え、問題となりますと。これ、当たり前じゃないかと、人に聞くような話かと思うんですよね。こんなのばかり続いているわけですよ。
 クエスチョン九なんかは、うちはアメリカンロブスターをイセエビと表示しています、問題ですかと。答え、問題ですと。こんなQアンドAって何なんですか、これ。こんなの要らないんじゃないかと思うんですよね。こんなことばかりずっと書いてあって、中国産のクリをフランス産と言って駄目ですかって、駄目に決まっているよね。
 先ほど渡辺さん言われましたけど、一番笑っちゃうのが鴨南蛮ですよね、鴨南蛮ですよ、これ。おそば屋さんが、うちは鴨南蛮にアイガモを使っていますが、問題ですかと。問題ありませんと。当たり前なんですよ、こんなの。マガモを使った鴨南蛮なんて食べたことありませんよ。
 だから、何でこんなことを、こんなことをやったら、そのうち、たぬきうどんにタヌキが入っていないのはなぜかと、そんな解説までこの延長だとやるようになっちゃいますよ、本当に。ばかばかしいね。本当にそう思うんですね。
 こんなQアンドAを作れば作るほど、書いていなかったからやっちゃったみたいな、いざというとき、裁判とかになったら悪用される可能性もありますし、こういうことじゃなくて、しかも、これよく三十五まで作ったなと思いますけれど、菅久さんね、もうやめたらどうですか、これ。もっと違う指導をしなきゃいけないと思うんですよね。本質はこういうところじゃないと思うんですよね。ちょっとどうですか、この問題。
○政府参考人(菅久修一君) お答え申し上げます。
 このガイドラインは、前半の部分で景品表示法の基本的な考え方を書かせていただいております。第二ということで説明するとともに、第三で不当な表示の禁止に関する基本的な考え方、特に義務表示と不当な表示の違いということを説明し、特にQの一で基本的な考え方について整理させていただいております。研修などで、研修といいますか説明会などでも、実はQの一までを皆さんしっかりまず読んでくださいということを申し上げております。
 委員御指摘のように、基本的な考え方ということをまずきちんと説明していきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 こういうところにエネルギーを割くよりも、本来のところに力を注いでほしいんですね、人手も足りないんですから。
 やっぱりちょっと方向がこういうふうになってくると、本来起きた事件との関係でいくと違うかなと思っております。事の本質はお客さんをだますなということに尽きるわけですね。
 今回の改正案の、もちろん事業者のコンプライアンス体制とか、事業者に法律を徹底する、啓発するというのは何も必要性は否定しませんけれど、問題の核心は、これからも起きるかも分からない、今も起きているかも分からない、この黙っていれば誰にも分からない世界ですね、やっちゃえと、だからという、そういう確信的な偽装表示をどう防ぐかというふうに考えますと、今までいろんな事件がありまして、私もいろいろ取り上げてきましたけれど、やっぱりこの問題も内部告発を保障していくということと立入検査を強化するということが、リアリティーでいきますと、具体的に一番実効性のある対策ではないかと思っておりますけれど、何も今回のことを全部否定しているわけではありませんが、そういうことは非常に核心的に重要なことではないかと思うんですけれども、まずちょっと大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘のとおりであろうかというふうに思います。
 まず、このメニュー偽装問題、今般起きたメニュー偽装問題というのは、大手の有名ホテル又は有名デパートなどで起きていまして、そのとき、私、業界の長、有名ホテルの皆さんと有名デパートの皆さんを呼んで言ったことは、ホテルマンとしての、またデパート、有名デパート経営者としてのプライドはないんですかというふうに申し上げました。お客様に、食品また製品、商品を出すときにうそをついてはいけませんということ、うそをついて優良に見せて高く売るということが行われていたわけですが、やはりそこの根本的なところの遵法意識の徹底というものが大事であろうかと思います。その方策として今般の法案も出しております。
 さらに、今委員の方からおっしゃいました内部通報制度の充実も対策の一つとして重要であるというふうに認識をしております。これまでも公益通報に係る実態の把握に努めてまいりましたが、さらに今年度実施する公益通報者保護制度に関する意見聴取の場において、有識者や関係者の方々からも幅広く話を聞くなどして検証、分析等を行い、課題を詳細に把握して、課題解決の方策について検討してまいりたいというふうに思っております。
 もう一つ、立入検査についての御質問がございましたけれども、本法案では、必要な場合に、所管する事業について日頃から監視、監督等を行い、当該事業に関する知見を有する事業所管大臣等に権限を委任することができることになります。これにより、迅速かつ的確に不当表示の端緒情報を認知し調査することが可能となると考えております。また、都道府県知事の権限として、指示に加えて、措置命令の権限とともに合理的根拠提出要求の権限も付与することができることになります。
 このように、今回の体制は国及び都道府県の不当表示に対する監視指導体制を強化するものでありますので、不当表示等に対してより一層有効に対処できることになると考えております。今後とも、引き続き積極的に景品表示法違反に関する情報を入手して、立入検査の実施も含め必要な調査を行い、事実関係を的確に把握して厳正に対処してまいりたいと思います。
○大門実紀史君 ちょっと具体的に、内部告発の話はなぜそういうふうに思うかといいますと、阪急阪神ホテルズの偽装問題ですけど、自分たちで一応記者会見して公表したんですよね。この背景に何があったかなんですけれども、その前に一連のホテルの偽装が、その半年ぐらい前ですかね、いろいろあって報道されたというのがあって、阪急阪神ホテルズも調べて公表したのかも分かりませんが。
 いずれにせよ、一番最初は何から始まるかというと、どこかのレストラン、どこかのホテルのレストランとか料理店ですね。そこの中の、これは中の人しか最初分かりませんから、内部告発といいますか、あるいは中での議論といいますか異論がある、従業員がこのままでいいんですかとかいう、それで言うこと聞かなければ外に通報するということも含めて、まず内部での何らかの異論なり告発があって、それで立入りが入るとか、あるいはもう隠せなくなって自ら公表するとかいうことで最初は始まって、どこかのお店がそういうことをやると、実はそういう同じことをやっていたお店は、うちにもそういうことがあるのを自覚していますから、これほっておくと、後でもしも追及されてばれると、隠して後で発覚すると、この間の問題できっと致命傷になりかねないと。もうそのお店の存続に関わるような痛手を被るので早めに自ら公表しちゃおうということで、一つが公表するとばたばたっと自分たちで公表するというのがこの間のこういうパターンなんですよね。
 したがって、最初はやっぱり内部告発の、その出し方はいろいろありますが、内部告発からでありますので、やっぱりこういう問題をこれからなくすには、その内部告発をきちっと保障していくという点でいきますと公益通報制度、前回も秋田書店のときに取り上げましたが、改善していただくことが重要かというふうに思います。
 今回、もう一つの立入検査ですけれど、この食品偽装でいきますと、立入調査についていえば今回の法改正で強化される、各省庁にも権限を持ってもらうと、景品表示法のですね。その場合、レストランなどの食品偽装表示の立入検査というのは農水省がやると、今後やる方向だという理解でよろしいんでしょうか。農水省に。
○政府参考人(福島靖正君) お答えいたします。
 景表法改正案で第十二条での政令で定めるところによりまして、消費者庁長官から調査権限がその事業所管大臣に委任されるということでございますので、改正法の下で、消費者庁長官から外食産業、外食事業を含む食品に関する事業を所管する農林水産大臣に対しまして調査権限が委任された場合には、これに基づきまして、農林水産省としてレストラン等の食材偽装を含め対応することになると考えております。
○大門実紀史君 私は本当に農水省にやってもらいたいなと思うんです。
 資料をお配りいたしましたけれど、今農水省のところは大変体制も、もちろんこれから体制をちょっと充実しないと大変だと思うんですけれど、食品Gメンの体制があって、かなり巡回調査、立入りも含めて頑張っておられますので、ここのところで、景表法も含めて、外食のところも含めて、巡回とそして立入りやっていただければ、それが大変プレッシャーに、偽装をやっちゃいけないと、いつ立入りされるか分からないというプレッシャーになりますので大変重要だと思っておりますので、具体的にそういう権限が農水省に移行ということが確定したら是非頑張ってもらいたいと思います。
 もう一つは、この三枚目の資料に載っけておりますけど、農水省は今、食品表示一一〇番というのをやっていらっしゃいます。これも大変頑張っている数字が出ておりますけれども、個々に寄せられた情報は今現在どういうふうに対応されていますか。
○政府参考人(福島靖正君) 食品表示一一〇番でございますけれども、これは食品表示の適正化を図る観点から、国民の皆様から食品の偽装表示に関する情報の御提供、あるいは食品表示に関する問合せを受けるためのホットラインとして地方農政局等に設置しておるものでございまして、ここにもございますように、資料にもございますように、年間約二万件の情報を受けております。
 このうち、JAS法違反となる可能性のある食品の偽装表示、あるいは不審な表示に関する情報を受け付けた場合には、地方農政局等に配置しております食品表示Gメンが速やかに事業者に対しまして立入検査を実施するなど適切に対応しております。また、この受け付けた情報のうち、景表法と他法令に抵触するおそれがあるものにつきましては、速やかに当該法令を所管する関係機関に回付をするなどの対応を取っておるところでございます。
○大門実紀史君 最後に大臣にお聞きいたしますが、この食品一一〇番というのは、実は食材の偽装のこれからの防止する上で大変重要な、何といいますか、役割を果たすと思っておりまして、といいますのは、この食品表示一一〇番のところで今度は外食レストランの食材の偽装表示も個々に情報が寄せられていくと、権限が移って農水省もやれるということになった場合。
 そうしますと、先ほど言いましたけど、内部告発は公益通報制度だと大変ないろいろ手続必要ですけれど、個々に情報提供して、それは内部にいて匿名でも場合によっては確たるものであれば動いてくれると、今あったように動いてくれるわけですから内部告発を保障するものでもありますし、すぐ、すぐといいますか、一定の検証の上に立入検査にもつながるものでありますので、今後、今回起きたメニューとか料理などの食材偽装を防ぐ上では、実はこの農水省の食品表示一一〇番がこれから一番大きな役割を実は果たすんではないかと私は思っておりますので、体制上も大変だと思いますので、消費者庁としても、個々の体制強化にやっぱり財務省も含めて要望していってほしい、協力していってほしいと思いますけれど、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) しっかりと農水省を始めとした関係省庁と密接に連絡を取って、この食品表示一一〇番を始め、有効な施策については消費者庁が先頭に立って積極的な役割を果たしてまいりたいと思います。
○大門実紀史君 じゃ、終わります。いずれにせよ、今回の改正で終わりと、とどまるということではなくて、引き続き対策を強化していただくことを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。

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