国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2014年2月6 予算委員会 法人税率引き下げ競争の中止
<赤旗記事>
法人税減税競争の中止こそ
大門議員 国際社会に提起迫る
参院予算委


討論に立つ大門実紀史議員=6日、参院予算委

 日本共産党の大門実紀史議員は6日の参院予算委員会で、政府は法人税率の引き下げ競争をあおるのではなく中止を国際社会に提起するべきだと主張しました。

 安倍晋三首相は1月のダボス会議で、法人税について「国際相場に照らして競争的なものにしなければならない」と発言しました。

 大門氏は、法人税率の引き下げ競争は税収の減少や個人の所得課税強化をもたらすものであり、国際的には税率の引き上げや租税回避に歯止めをかけるルールづくりが始まっていると指摘。「足の引っ張り合いはやめようと、日本は率先して世界にいうべきだ」と求めました。

 麻生太郎財務相は「(税負担の軽減競争をやめようということは)日本がいい始めたこと」と答弁。安倍首相も「現実には(競争に)勝ち抜く必要があるが、過度に(減税が)行われてあるべき税制をゆがめてはいけない」と述べました。

≪議事録≫
○委員長(山崎力君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 お疲れさまでございます。
 総理は、先月のダボス会議で法人税について引き下げていく方向をお示しになりましたけれども、打ち出されましたが、その趣旨は何か、改めて御説明をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ダボス会議において、本年更なる法人税改革に着手するというふうに申し上げましたが、これは日本経済の活性化の観点から、産業構造も含めた大きな議論が必要であり、グローバル経済の中での競争等も考えながら、法人課税の在り方についても検討していく必要があるとの考えによるものであります。
 財務大臣とも相談をして、政府税制調査会において専門的観点から、法人実効税率の在り方、課税ベースの在り方、政策効果の検証、他の税目との関係などについて検討を開始させたいと考えております。
○大門実紀史君 総理がおっしゃったように、今までは世界の国々が国際競争力あるいは企業の呼び込みを理由に税負担の軽減競争を行ってきたわけでございます。
 これは違う面から見ると合成の誤謬でございまして、みんなでそういう足の引っ張り合いをやりますと、それぞれの国家財政が、税収が減ります。その分、勤労所得とか消費に課税が重くなるというようなことがあって、そろそろそういう足の引っ張り合いはやめようという議論が、この間、国際会議の中でもいろいろ出てきている中でございます。
 例えば、EUの首脳会議では、フランスとドイツがそういう税の引下げ競争に歯止めを掛けるルール作り、こういうものを提案し始めておりますし、OECDの租税委員会でもそういう認識が出てきていますし、去年九月のG20でも、これはタックスヘイブン中心ではありますけれども、国際課税の在り方について注目されております。
 ですから、今大事なことは、この税引き下げますと、何かそういうことをうたい上げるんじゃなくて、もうそろそろ足の引っ張り合いのそういう愚は改めようということこそ国際会議で言うべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 大門先生、これは昨年六月に行われたG8のサミットでも、日本の総理の方から政府の考え方として、今言われましたように、税源獲得というのを目指した各国による税負担の軽減競争というのは、いわゆる国際的租税回避というものだけが助長されて、そういった事態は避けた方がいいと。あれは元々日本から言った話であって、フランスが言ったのは後から追っかけてきただけの話です。あれ最初に言いましたのは日本。続いて、各国が協調して税制の調和を図ることは不可欠ということで、これは説明はもう、話は終わっております。
 そして、こうしたことを留意しながら、よく言われる、通称、これはもう世界語になりましたけれども、BEPSという、ベーシック・エロージョン・プロフィット・シフティングというBEPSという言葉が世界語になりましたけれども、これはOECDの租税委員会がこれをやっておりまして、早い話が税の、脱税ではありませんね、節税のために企業が迂回するのをやるというのを認めないというのをG20でこれも日本が言い始めて、G8か、日本が言い始めてこれがスタートさせて、たまたまOECDの租税委員長は、日本の財務省の総括審議官の浅川というのがこれは今選挙で選ばれた議長をしておりますので、これが音頭を取ってきちんとしたこの議論を主導してきておりまして、日本として引き続き、こういった今御疑念の点に関しまして、私どもとしては、適正な課税というものを努めてまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 まあ麻生大臣と気が合うのは分かっているんですけれども。総理がそういうダボスで言われたんでなのですが、私は、実は、先月メキシコでアジア・太平洋議員フォーラムというのがありまして、国際会議があって、その場で私が税の引下げ競争をやめるべきだという発言をしたら大変尊敬されました。全然違う発想だということですね。だから、今はやっぱり国際的には引下げ競争をやりますということじゃなくて、そういう提案、そういう渋い提案こそ是非総理にしてほしいなと思ったわけでございます。
 具体的には、もう麻生大臣からありましたので余り申し上げることはないんですけれども、三分間というのは結構長いなと思ってしまいますが、アジアの中でも、申し上げれば、韓国もそういう優遇措置やめようという方向になっていますし、中国も外国企業の優遇措置をやめようという方向に今なってきているところでございます。外国優遇措置やめようということですね。韓国は税率を上げる方向になっております。だから、アジアをターゲットに思った場合でも、やっぱりもっと大きな視野で総理として提案をしていってほしいということと思いますが、もう一言あれば。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私がダボスで申し上げたことと麻生大臣が申し上げたことは、これ矛盾しないわけでありまして、私も、今、麻生大臣から御紹介ございましたように、G8において、税源獲得を目指した各国による言わば税負担の軽減競争によって国際的租税回避が助長される事態は、これは回避をしなければならない。事実、そういう傾向が見られておりますし、またインターネット等のこれは発達によって企業が租税を回避するということがより容易になっていることも事実でございますので、そういう点を指摘させていただいたわけでありますが、ここが難しいところでありまして、現実にこの競争が行われている中において、果たして、これは現実、今の段階の現実と、そして目指すべき方向ということがあるわけであります。
 現在のこの現実の中におきましては我々は勝ち抜かなければいけませんし、それを過度に行うことによって言わば世界のあるべき税制をゆがめてはならないと、この中において日本が目指すべきものは何かということをしっかりと検討していきたいと、このように考えております。
○大門実紀史君 本当に、韓国も中国もそういう外国呼び込み優遇措置、社会保険の適用も含めてやめようという流れですから、日本からあおるようなことはやっぱりやるべきじゃないというふうに思いますので、引き続きそういう観点で頑張ってもらいたいということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○委員長(山崎力君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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