国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2007年3月22日 財政金融委員会(歳入2法案質疑)
     大金持ち優遇の証券税制延長と国際協力銀行の会議費不正支出をただす
○大門実紀史君 大門でございます。
 長い時間お疲れさまでございます。私が最後の質問ということになります。
 もう既に様々な角度で議論がございました。私、三年前から格差と税、所得再分配については質問してまいりまして、今日は最後に格差と税、所得再分配と思っておりましたけれども、尾立さんがたっぷりもうやり尽くされましたので、聞いても同じ答弁が出てくるんではないかというふうに思います。
 それでは一言申し上げていいでしょうか。尾身大臣はかなり答弁書をしっかりと長く読んでお答えになりますけれども、私、何か大臣と議論しているよりもその答弁書を書いた課長補佐と議論しているようなむなしい気がいたします。やっぱり政治家同士の議論でございますんで、できるだけ自分の言葉で思ったことを自由にお話をいただきたいというふうに思っているところでございます。
 幾つかそうは言っても格差と税について残っている点、触れられていない点だけ質問したいと思いますけれども、政府も尾身大臣もよく結果の平等よりも機会の平等ということを重視するとおっしゃいますけれども、私は格差の固定化を防ぐためには結果の平等と機会の平等と両方やらなければいけないというふうに思います。そうしなければ、お金持ちの子供の方が学歴が高くなるという問題も指摘されているわけですから、格差が再生産されるのではないかと思います。こんなことは経済でいえばイロハのイなんですけれども、谷垣大臣のときはこの結果の平等については、つまり所得の再分配ですね、配慮はしなければいけないということをよくおっしゃいましたけれども、尾身大臣はこの結果の平等について消極的ということなんでしょうか。

○国務大臣(尾身幸次君) 答弁書を読んでいるというお話でございますが、私は実は答弁書もかなり直しておりまして、役人の書いたものをそのままここに来て読んでいるわけではございません。ちゃんと直して、自分の思うとおりの文章に直させて、それを読んでいるわけでありますから、現象的には読んでいるように見える場合でも十分私の意思が相当入っているというふうに御理解をいただきたいと思います。
 格差の問題でございますが、私は、やっぱり活力ある社会をつくり上げるということも大事であり、かつ格差が固定しないということも大事であり、セーフティーネットも大事であるというふうに考えておりまして、結果の平等ではなしに機会の平等ということがより大事だというふうに考えておりまして、そういう方向でいろんな税制その他の制度についてしっかりとしたものにしていかなければならないと考えております。

○大門実紀史君 その答弁書を直されるとかえって長くなっちゃったりするんじゃないかと思いますけども。
 お手元に資料をお配りをいたしました。予算委員会でも配った資料でしたが、時間がなかったので余り大臣と議論ができませんでしたので、一枚目、二枚目は予算委員会で配らせていただいた資料でございます。
 証券優遇税制に関連して言えば、これは、所得が高い人ほど、超富裕層ほど金融所得が多いという資料でございます。国税庁の資料でございます。したがって、いろいろ言っても、今回の証券の優遇税制はこういう所得の多い人ほど減税になる、優遇になるというのはこれを見ただけで明らかだというふうに思いますので、特に議論はする気はございません。
 二枚目の方なんですけども、これが今まで余りなかった資料かと思います。日本は累進税という形を一応取っておりますが、もうそれが超富裕層に行きますと崩れ始めているという資料でございます。
 予算委員会のとき、大臣にお聞きいたしました。なぜ五千万を超えると負担率が下がるのかと。大臣は、僣越ですからということでお答えいただけませんでしたけど、これは僣越どころか国税庁の資料ですので、大臣、改めてどうお考えかお聞きしたいと思います。

○国務大臣(尾身幸次君) 先日、委員からこの資料を見せていただきまして、これが五千万程度の最高所得階級の場合に下がっているということはきちっと頭の中に入りました。これは、上場株主の譲渡益所得について一〇%の軽減税率が適用されていることも影響していることの一つであるというふうに考えております。
 これにつきましては、勤労性所得との税負担のバランスの問題、あるいは預貯金の利子との課税の中立性の問題等々を考えまして、かつ簡素で分かりやすい税制にする必要があるということで、一年後に二〇%の標準税率に直すということを決めておりますが、一年後というふうに決めましたのは、金融所得の間の損益通算範囲の拡大を進めることが必要でありますし、また、この間におけるいわゆる、何といいますか、激変緩和措置といいますか、それによります株価の低迷等の現象が起こってはいけないという考え方の下に必要な措置を考えてそれをやり、そして一年後にこれを廃止する、一年間延長するということを決めたものでございまして、この点については御理解をいただきたいと思います。

○大門実紀史君 今大臣もおっしゃられるとおり、これはどう考えても、なぜ下がるのかというと、もう証券優遇税制しか考えられないと。これには源泉分離が入っておりませんので、申告ですから、それを入れると更に下がるというふうに思います。ほかの国は総合課税になっていますからこういうことがない。一応、累進、緩くなったといっても累進があるわけですが、日本はこういう事態に今なっていると。特に、先ほど申し上げました、一部の超高額所得者のところに金融資産が集中しているもんですから、そこにがばっと減税が行くもんですからこういう数字になってしまうということでございます。つまり、証券優遇税制が日本の累進税を今崩壊さしているということを表す資料でございます。
 次の資料、あと三枚ございますが、これは細かくは後で見ていただければいいんですが、外国と比べてもかなりの優遇になっていると。一枚目が株式譲渡ですけど、一億円あった場合、外国に比べてかなり優遇になっています。二枚目が、五千万の場合でもそうですね。仮に少額の二百万の場合でも、外国、逆に言うと外国よりも重くなってしまうというところがあります。いろいろゆがみが出ている税制ですので、本来ならば今回延長すべきじゃないというふうに思います。
 私、この問題、昨年も取り上げましたけれども、当時財務省はもう延長しませんというふうに言っていたわけですが、どういうわけか延長ということになって、その理由は何か証券の活性化とか云々ということを言われるんでしょうからもう聞きませんけれども、非常にゆがんだことになっているということを踏まえて、もうすぐにでもやめるべきだということを申し上げたいと思います。
 全体として、日本経済全体で何が言えるかといいますと、労働分配率がずっと、大企業が幾らもうけても労働分配率が下がっています。つまり、労働者の賃金や雇用に分配されないと。どこに分配されているかというと、株主の配当とか役員の給与や報酬ということになるわけですね。その分配されたものに更に減税をしてあげるということですから、本当に、何といいますか、やることが逆さまの、格差を是正しようということに対して逆さまの方向になっているということと、株主資本主義といいますか株価資本主義も必要以上に助長しているのがこの証券優遇税制だというふうに思います。
 税金の問題は非常に極めて、すぐれて政治的な問題でございまして、どこから税金を取るか、どこに増税するかということですから、政党の立場がはっきり分かれるという問題でございますから、もう選挙で審判を仰ぐということになるし、間もなくそういう時期が近づいているということだけ申し上げておきたいというふうに思います。
 予算委員会でも取り上げましたので税制の問題はこれぐらいにして、残った時間、国民のお金の使い方を違う側面から取り上げたいというふうに思います。JBIC、国際協力銀行の問題でございます。
 実は今日、午前中、参議院でODA特別委員会がございまして、このJBICのお金の使い方のだらしなさについて指摘をいたしました。
 一つは、昨年、参議院でODA調査団を派遣して、その一団で私や民主党や自民党の皆さん、超党派で行ったんですけれども、インドネシアに調査行ったときに、私たちが聞き取りをした村長さんにJBICが現金を渡したという問題で、これ昨年の特別委員会で指摘をして、麻生大臣も、買収と疑われるようなことは厳に慎むべきだとおっしゃって厳しく注意されたわけですが、今年の二月にまた、また同じインドネシアでJBICが、円借款事業の記者会見のときに記者に、新聞記者たちに、マスコミに現金をまた配りました。これ国会での指摘や大臣の答弁を無視したものとして今日、午前中、厳しく抗議をしたわけでございます。
 午前中、総裁からいろいろ言い訳はあったんですけれども、これは参議院の特別につくったODA調査団の派遣団の指摘も生かさなかったという点と、お金をばらまく日本という、マスコミにも取り上げられましたから、恥さらしをJBICが繰り返したというふうに思います。
 まず、このことへの謝罪の言葉が午前中は聞かれませんでしたけれども、総裁来ていただいていますが、まず一言、まずおわびをされるのが筋ではないかと思いますが、いかがですか。

○参考人(篠沢恭助君) 昨年、参議院のODA調査団がインドネシアに行かれました際に、コタパンジャン・ダムの御視察の際に近辺の村長さんのところでお話がありました際、JBICが雇っておりますコンサルタントが村長さんにいわゆる電話通信代を、まあ千円前後と聞いておりますが、のものを渡したということがございまして、その点は調査団の報告書並びに参議院のODA特別委員会で御指摘を受けまして、これにつきましては現地に厳しく、その誤解を招くことのないようにというふうに指導をいたしたところでございますが、今般は、またジャカルタ市内で地下鉄を含みます日本の円借款と日本の技術でこの高速鉄道をジャカルタに通すという大変画期的な事業が進み始めましたので、この点についてのPRということで新聞記者を集めました。ジャカルタのというかインドネシアの運輸省の方などから、現地観光としてわざわざ集まっていただいた新聞記者には交通費を幾らか差し上げるようにというようなアドバイス等もございまして、そのような手はずを整えたということでございましたが、これもまた先生が御指摘のとおり、他に誤解を招きやすいことでございます。
 このように、二度にわたりまして同じような御指摘をいただく結果となりましたことについては誠に遺憾と思っております。この点、御心配を掛けましたことについては、私、指導が至らなかったというふうに考えておりますので、おわびを申し上げます。

○大門実紀史君 やっとおわびの言葉が出ましたけれども、謝れば済むという問題ではございません。また、千円とかいう言い方されましたが、現地では大金でございまして、現地の村では月収の四分の一に当たります。記者会見で配られた二千七百円というのは記者の二日分ぐらいの日当に当たりますので、単に電話代とか交通費ではございません。
 私、余りJBICには興味はなかったんですけれども、二回もこういうことがあるということで俄然関心を持ちまして、この際、徹底的にJBICを取り上げてみたいというふうに思います。今日はその一回目ということでお聞きをいただきたいと思いますが。
 要するに、諸問題の根底には、それは現地の習慣とか何だとかいうよりも、JBIC自身のモラルの低下といいますか、何といいますか、なあなあ主義といいますか、かなり旧態依然としたものがあるんではないかと思います。それを如実に示すのがJBICの会議費、JBICそのものの会議費の問題です。
 JBICに平成十六年度、十七年度二年分の会議開催申請書の資料の提出を求めました。ここにあるのがその国内分でございます。相当な量ですけれども、これはまず六十日以内に出せるものということで、全体約六千件以上あるそうですけれども、そのうちの千二百二十一件、千四百二十二枚の、ここにあるのはそのうちの国内分の四百六十七件。ちなみに、海外分が七百五十四件あるそうです。金額では、国内分が千二百九十万円、海外分が、円換算するのに時間が掛かるのでということですが、後で出してもらいたいと思います。
 まず、先に出されたこの千二百二十一件でございますけれども、これは出しやすいものということで先に出されましたけれども、これは特に何か都合のいいものだけ先に出したということはございませんね。

○参考人(篠沢恭助君) 資料、何分私どもの銀行、円借款業務それから国際金融業務、多岐にわたった業務を、また国際的にも、国際機関との関係、あるいは途上国政府との関係、あるいは日本の企業との関係等含めましていろいろ多岐にわたるものですから、会議費はおのずから大変多くの件数になっていくわけでございますが、今回某所からこの資料請求、情報公開の請求を受けました際に、まず情報公開に当たりましては、その公開の基準があるわけでございますが、一応その相手方の、会議費使用の相手方の方に御迷惑の掛からないようにする必要がございますので、実名が出ていきます方につきましては一人一人、このような経緯であなたの実名をお出しすることになりますということをチェックをしてから資料を出す必要がございます。
 一方、一部の方につきましては、情報開示上、不開示の基準に該当される方がありまして、このようなケースにつきましては墨塗りをして情報公開請求に応じるということが決まっているわけでございますが、何分件数が多うございますので、今回主として、この墨塗りのケースでありますと、相手方に一人一人資料が出ることについてのチェックをお願いをする必要がございませんので、この墨塗りケースなどを中心として先に情報公開としてそのようなものを提出させていただいたと、こういう経緯でございます。

○大門実紀史君 そうすると、後から出てくるのは、ここにあるのはみんなほとんど墨塗りですけれども、名前がつぶされていますが、後から出てくるのは相手を確認して名前が出てくるものというふうに承知をいたします。
 いずれにせよ、情報公開ですから、国会の要求ですから、速やかに作業をして出してもらいたいと思います。
 取りあえず、出てきた千二百二十一件についてお聞きをいたします。
 この国内分が四百六十七件、海外が七百五十四件の会議申請書です。そういう会議をやったと、こういう会議をやるという申請書です。これは、朝食、昼食を伴うものが国内でいきますと二百三十三件、夕食、お酒を伴うものが二百四十四件。会議費といいながら、四百六十七件すべて飲食が伴っております。日付も見てみますと、休日や盆休み、正月を除くと毎日。一日に七、八件とか、多いときは十件を超えると。それが毎日、夜の飲食が続いているわけですね。よく体がもつなと思いますけれども。しかも、これは先に提出された五分の一でございますね。この五倍あるということになると相当の飲食、全部飲食が絡んでおりますけれども、飲食ですので、だと思います。
 JBICというのは、こういう飯を食ったりお酒を飲まないと会議ができないんでしょうか。

○参考人(篠沢恭助君) 私どもの銀行では、先ほど申しましたように、円借款業務及びいわゆる国際金融業務を実施する上で必要と認められる外国政府、国際機関の要人、あるいは国内のもろもろの有識者等との情報あるいは意見交換というものを業務上の必要によって行っているわけでございますが、その際、昼間、行内でいわゆるワーキングアワーに会議を行うということも無論多々ございますが、そのほか、相手方の都合等により業務時間外の時間も活用するということ。すなわち、朝早くの朝食会形式あるいはワーキングランチ、あるいは夕食を取りながらの会合と、いろいろな形で、しかも先ほど申しましたように、世界各地の駐在員事務所等がありますところで、あるいは私自身で申しますと、例えばIMF総会でございますとか、あるいはアジア開発銀行総会でございますとか、多くの国際会議の場に出席した場合などもやはり各方面の方といろいろな時間を活用して会合をするということでございます。
 多数の職員が多数の業務に、また多数の地域でそのような会議を伴う業務活動をしているというふうに御理解いただければ有り難いというふうに思います。

○大門実紀史君 全然、国内でやっていることでそういうのは余り成り立たないというふうに思います。しかも、九九%、相手の負担なしでJBICが負担をしております。これは、もう会議じゃなくて接待じゃないかと言われても仕方がない形です。夜の飲食については、二百四十四件ですか、金額はこの出てきた分だけでやると八百五十万円と。五分の一の資料で八百五十万ですから、全体で四千万を超えるんじゃないかと思います。
 具体的にこれ見てみました。資料を見ると、少人数での会食も多いし一対一もあります。しかも、相手が、あの人とちょっと一杯みたいなものも入っておりますし、JICAのだれかとJBICの職員が一対一で話しているのも会議にして夜、飲み食いをしているということになっていますし、官僚への接待もあります。経済産業省が出てまいります。活魚料理ととやというところですね。経済産業省の資源エネルギーの課の課長と課長補佐が資金金融部の次長、課長、調査役と六万円近く使って会食をしています。
 これは、いわゆる問題になった官官接待というふうにも取られますし、どうして経産省の役人と意見交換するのをこういう飲み屋でやらなければいけないのか。これはどういうことですか。

○参考人(篠沢恭助君) 私ども、これにつきましては、先ほどから申し上げておりますように、私どもの銀行に与えられました諸業務を実施をしてまいります上で必要な各方面との情報、意見交換の機会というものが非常に貴重なものでございまして、これを実施しているわけでありまして、そのような目的でございますので、私どもといたしまして接待というようなことは考えていないところでございます。
 大学でございますとか研究機関の方でございますとか、あるいは企業の方、マスコミの方、NGOの方、非常にいろいろな多岐にわたる方々と情報交換の必要を持っておるわけでございますが、公務員の皆さんからもいろいろな情報を受け、また指導を受けということございますが、昼間のワーキングアワーに全部片付かない、相手方の都合によりましてこの業務時間外の時間に是非会ってもらいたいと、会いましょうと、こういうようなことは多々あるということで御理解をいただきたいと思います。

○大門実紀史君 いや、多々はあっては困るんですよ。もう常識外です、今どき。これだけ厳しく、国会も官庁も支出が厳しくチェックされているときに、そんな平気な答弁しちゃ駄目ですよ。
 ちなみに、財務省にお聞きします。
 財務省は、この会議費の支出について明確な基準を設けられていると思いますけれども、特に夜の飲食というのはこんな形で認められていないと思いますが、簡潔に答えてくれますか。

○政府参考人(香川俊介君) 財務省におきましては、会議の性格が政策の企画立案あるいは周知広報に資する情報交換や意見聴取等を目的とする場合に会議費を支出しているところであります。
 御質問の夜間の飲食を伴う会議費の支出でございますが、主として外国政府及び国際機関の職員との意見交換等、外交活動、外交儀礼上の必要がある場合に行っております。

○大門実紀史君 つまり、JBICを管轄する財務省自身は、海外からお客さんが来たときだけ夜の飲食を伴う会議は認めましょうと、しかも金額も一万円から二万五千円以内を目安とすると、厳しい基準を設けております。JBICは、日本人同士でも官庁でも使い放題に使っているということでございます。
 なぜこんなことが好きに今どきやられているのかですね。JBICの規定というのは、今総裁が言われたようなことになっているから、ずぶずぶでみんな使っているんだというふうに思います。私は、この際、JBICの会議費も各中央省庁並みに厳しいきちっとしたものにすべきだと。
 篠沢さんは、言いたくありませんけれども、九五年の二信組の問題で官官接待とかいわゆる接待スキャンダルが起きたときに、大蔵省で主計局長として監督責任を問われて処分を受けられている方ですね。その方がまたこんなことをルーズにやらしているとなると、私は二重三重に問われるものがあると思います。
 もう一つお聞きしたいのは、黒塗りになっているんですけれども、これは個人情報保護だそうですけれども、中央省庁の公務員は公表するということで、確かにいただいたのにお名前が入っております。今回提出された、私に提出された千二百二十一件の中に、国会議員が関係するのは一件だという報告をいただいています。これは海外で一つのグループだけにJBICが慰労を兼ねて、視察をしてもらったんで、JBICの案件を視察してもらったんで慰労のために食事を提供したという報告は受けておりますけれども、私も海外で何回もJBICの案件を視察しましたけれども、接待してもらったことはございません。
 国会議員は特別公務員でございますから、中央省庁の人間が公表して、なぜ国会議員だけは公表しないのか。公職者は個人保護一般から外れるはずでございますから、この国会議員のグループについて、いつどこの国でどの党のどの議員か、名前を明らかにしてほしいと思います。

○参考人(篠沢恭助君) まず、先ほど財務省からの御答弁ございましたが、私ども現場の業務実施機関としまして必要な細々した情報取り、意見交換等が必要であるということで、実施機関としてそのような必要なものを行っているということについて是非御理解を賜りたいと思うわけでございます。責任を持ちまして、私、これらの会議費の運用が乱に流れないようにきちっと行内を指導してまいりたいと思っているわけでございます。
 次に、国会議員が含まれているかという御質問でございましたが、私どもといたしましては、情報公開に当たりまして、国家公務員のように一般の慣行として名前を出すというふうに決められております場合を除きまして、原則として会議の出席者名、個人名が特定される件については公にしない前提で会議を開催をしております。
 この点について、相手方と当行との信頼関係というようなことで、率直な意見交換あるいは情報収集といったようなことに影響を及ぼさないようにそのような形を取っているわけでございます。この点、御理解いただきたいと思います。

○大門実紀史君 じゃ、それにも異論がありますし、また何度でもやりたいと思いますけれども、少なくとも政党名は、これは個人情報とは別でございます。何党だったのかと、これは答えられると思いますが、いかがですか。ちょっと簡潔にお願いしますね。

○参考人(篠沢恭助君) 個人的情報と、それからやはりそれの母体となります機関の、まあ党ということでございますが、そのようなことにつきましても付随しておりますので、どうかお許しをいただきたいと思います。

○大門実紀史君 いや、私は許しても国民が許しませんよ。今どきこういうことを秘密でして、全部黒塗りにして、会議費という名目で飲食代が使い放題と、こんな官庁ございませんから。こんな役所、今どきないですから、独立行政法人として。これはもう厳しく問われると思います。今日はこれぐらいにしておきますけれども。
 あと、私、JBICに大変関心を持ったというのは天下りの問題。篠沢さんそのものも大蔵省の天下りですけれども、JBICからいろんな団体に天下りをしていると、民間企業あるいは財団法人に天下りをしていると。
 こういうことが全部ひっくるまっていろんなことが起きているというふうに思いますので、そういう問題を引き続き取り上げていくということを申し上げたいと思いますし、今日はそういう答弁をされましたけど、至急内部でそんなことが許されるのかどうかということをきちんと常識で判断をしてもらいたいというふうに思います。今日はこれぐらいにしておきたいと思います。
 これで私の質問を終わります。
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