国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2006年12月5日 財政金融委員会(貸金業規制法改正案質疑)
              武富士の顧客の年収書類偽装問題、ヤミ金問題でただす
○大門実紀史君 大門でございます。
 私、今年サラ金問題で質問をするのは今日で九回目になります。間もなく十回を超えると思いますけれども、この分野は取り上げることがもう幾らでもある分野でございまして、今日はまず武富士が借り手の年収を偽造している問題について取り上げたいと思います。
 これは、過剰貸付けの禁止ともかかわるわけですけれども、一言申し上げておきますが、先ほど三分の一の総量規制超える場合、売却可能な資産があれば云々とありましたけれども、そういうことそのものがあり得ないんですね。担保以外はあり得ないんです。よくよく検討されるべきだと。現実社会ではそういうものは担保というんです。つなぎで借りる場合は、それは別にそれを担保に入れて借りるわけですから、架空のことをおっしゃるべきではないし、そこが、もしそういうふうに広げていくと、この法案の穴になります、欠陥になりますので、また質問いたしますけれども、聞いていて少し気になったので、十分検討されたいと思います。
 その上で、この過剰貸付けの禁止の部分で、十三条にこういう規定がございます。自らの貸付けで五十万以上、他社合わせて百万以上貸す場合は、源泉徴収票などの提出を受けることを義務付けるとなっています。このなどが非常に私気になるわけですけれども、何が含まれるのかと思います。
 現在、サラ金は本人の年収証明書、つまり源泉徴収票などの代わりに、それに代えるものとして年収算定書というものを作成しております。この年収算定書というのはどうということありませんで、サラ金が本人申告というか、聞き取って、聞き取りで作っているようなものでございます。あるいは、根拠なく勝手に作っている場合もあるというものです。
 この今回の法改正の源泉徴収票等にはこういう年収算定書でも、それも含むのかどうか、まず教えてもらいたいと思います。

○政府参考人(三國谷勝範君) 借り手から源泉徴収票など収入を明らかにする資料の徴取を義務付けるということでございますが、お尋ねの源泉徴収票以外の資料といたしましては、例えば税務署に提出した確定申告書、社会保険事務所等が発行する年金支払の際の証書、勤務先が発行する給与明細など、客観的で信頼性の高い書類を内閣府令で定めることを想定しているところでございます。

○大門実紀史君 そうすると、サラ金が独自で作った年収算定書は含まれないということで理解してよろしいですね。
 その上で、資料を配付させていただきました。
 一枚目がこれ武富士の社内の貸付マニュアルでございます。ニューバランスというのは武富士が作っている商品ですね。こういう金利商品、貸付商品というふうに見てもらえればと思います。
 左と右で何が違うかといいますと、左は平成十五年五月十七日付け、右側が平成十六年九月五日付けですが、少し字が細かいですけれども、必要書類のところに、Aで年収証明書必須というのが平成十五年五月十七日付けには入っておりますが、平成十六年九月の場合は、年収証明書必須の次に、括弧、年収算定書で可と入っております。
 これで何が起きたのかということですけれども、平成十四年十月に関東財務局が武富士本社に長期の立入調査をいたしました。このときに、相手の返済能力よりも貸すのが先ということで、どんどん貸し付けたわけですね。過剰融資していたわけです。
 そのときは、例えばその前のこのニューバランスどうなっているかというと、お手元には配っていませんが、この必要書類の年収証明書の後に、それがない場合は申告でいいと、自主申告で可能と、こうなったわけですね。今申し上げましたように、関東財務局が調査に入って、こんなことでどんどんどんどん過剰貸付けやったと、まずいということで指導をして、この平成十五年の五月十七日のA年収証明書必須と、ただそれだけにしろという指導が入ったわけでございます。しかし、わずか一年後には、もう検査が来ないということでまた元に戻して、今度は年収算定書可ということにしたわけです。
 関東財務局をこけにしているといいますか、ばかにしているといいますか、そういうことだと思いますが、この武富士が関東財務局の指導を勝手に変えて、また年収算定書みたいなもので、いわゆる自主申告のいい加減な書類で済ませているということを金融庁は御存じだったかどうか、あるいはこのまま放置していいのかどうか、まずお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(山本有二君) 個別事案についてのお答えは控えざるを得ないんですが、仮に年収を審査する際に意図的に高く見積もっているということが事実であるとするならば、貸金業規制法第十三条第一項の趣旨にかんがみ不適切であると考えております。
 なお、一般論としましては、現行の貸金業規制法第十三条一項は、貸金業者に顧客等の返済能力の調査を求め、これを超える貸付けはしてはならない旨を規定をしておりまして、仮に同項に違反するような事例が認められた場合には、当局としても当該業者に対し、これを指摘し、是正を指導しているところでございます。
 また、今回の改正では、過剰貸付けの防止の観点から、貸金業者に対し、個人向け貸付けについて指定信用情報機関の信用情報を使用した返済能力の調査を義務付けるとともに、返済能力の目安による総量規制を設けることとしておりまして、これら義務違反等を行政処分の対象とすることとしております。

○大門実紀史君 その見解に基づいて、二枚目の資料を見ていただきたいんですけれども、これは今年のつい直近の十月三十日に、松山の被害者の連絡会でありますたちばなの会というところに寄せられた相談でございます。
 先ほど言いました年収算定書というのが左の下の方にありますけれども、本人に申込票を書いてもらうわけですが、見本、手書きで見本とか、その後、直記入ください、あるいは希望、要するに貸す金額と年収の百万、三百万とありますが、これは訂正利きませんのでお間違えないようお願いしますと、見本どおり書いてくださいということを本人に送った資料でございます。
 ちなみに、この外枠の見本、訂正できませんのでお間違えないようにお願いしますと、この部分は実はコピーされております。手書きですけれども、コピーされている。つまり、申込書が白紙の段階、いろんな方にこの申込書で書いてもらっていると。金額は武富士で入れるということですね。つまり、これはワープロで打っていれば大変な問題になるから、手書きで、しかもコピーして何枚も使っているという書類でございます。したがって、ほかの人にも同じことをやっているということが分かるわけです。
 下の方に、お名前フルネームで記入してくださいと。この方は女性の方ですけれども、実はお子さんが一人いらっしゃいます。ところが、同居家族ゼロと、子供ゼロになっていますが、よく見ていただくと、これ一をゼロに直しているんですね。直しているんです。こういうことが今、今現在武富士の中でやられているということでございます。
 これ、もちろん先ほどおっしゃった十三条に今現在も抵触いたします。十三条の二項にこういう偽造をしてはいけないということがはっきりと書いてあると思いますが、田村政務官、いかがでしょうか。

○大臣政務官(田村耕太郎君) 大門先生言われましたように、もし仮に業者が規制を潜脱する意図を持って、極めて悪質な手口をもって利用者に多大な被害をもたらす、こういう場合には、十三条二項に当たるとして行政処分、これを当然考えるべきだと考えます。

○大門実紀史君 これはもう具体的な資料で、お名前も分かります。委員会なんで消してありますけれども、全部資料がそろっておりますから、具体的にもう違反になっている事例で、今お答えになったとおり違反だったらば、十三条の二項というのは罰則がございます。行政処分ございます。
 ちなみに、うちにはいろんなものが手に入るわけですけれども、この武富士の内部コンプライアンス文書というのがあります。武富士自身が作ったコンプライアンス文書ね。この中に、十三条二項で、今申し上げたように、本人の年収が分かっていて、それを増やしてくださいと、そうしたら枠を五十万から百万に増やしますよと、増額した場合は罰則、業務停止になりますよと内部コンプライアンスでわざわざ指摘していながらやらせているわけですね。これは、金融庁が来たときにこういうものを作っていますよと見せるだけ、実際には今申し上げたことがやられているわけでございます。
 これは具体的に、この間、金融庁、私、大変評価しておりまして、一件の苦情でもきちっと調査に入られて処分をされております。これはもう明らかに複数件数、今相談も来ておりますから、具体的に武富士に事実関係をまず確認をして、今ここで処分に入りますとすぐ言いにくいでしょうから、事実関係を確認して、少なくともこの案件について私に報告してもらって、その後厳正な処分をしてもらいたいと思いますが、いかがですか。

○委員長(家西悟君) どなたが答えられますか。金融庁三國谷総務企画局長。

○政府参考人(三國谷勝範君) いずれにしても、事実関係の把握に努めまして、仮に処分に至る事由があれば適切な対応をさせていただきたいと存じますが、手続的には、我々は法律の規定に従いまして粛々とやらせていただくということかと存じます。

○大門実紀史君 これはもう、今法改正の途中でこんなことをやっているという事例でございます。悪質な事例でございますんで、粛々じゃなくて早急に、早急に対応してもらいたいと。今事実関係確認するとおっしゃったんで、まずその報告を待ちたいと思います。
 次に、やみ金対策についていろいろございました。とにかく多重債務者がどうなるかというところで、やみ金が食い物にするんじゃないかというところが不安材料になっておりますので、私もその点を取り上げたいと思います。
 衆議院でも議論ございましたけれども、まず警察の窓口に相談者が来ると。そのときが最初の被害者の駆け込みなんですよね。いきなり弁護士さんとかいうよりも警察が一番身近ですから、やみ金の場合はですね。もう、ちょっと暴力団まがいの多いですから警察に来るわけですね。そこのところの対応がどうなっているか非常に重要でございますけれども、衆議院でもその現場の対応がひどいというのはかなり指摘されております。
 警察庁は、そんなことがあってはならないということで、指導はしますということでおっしゃっていますけれども、私、前回のやみ金対策法のときも相当の事例を申し上げましたけど、現場ではまだ徹底されていない方が多いというふうに思います。どうしたらいいのかなと思いますけれども、警察庁は指導していますと、文書で徹底していますとおっしゃいますけれども、なかなかそうなっていないというんで、私はもう具体的に、警察署の名前を挙げて具体的に指導してもらいたいと、それが一罰百戒といいますか、モグラたたきですけど、取りあえずそうやっていかないと広がらないと思います。指摘したところが改善されているとも限りませんので、幾つかの事例を申し上げたいと思います。
 もう一杯来ていますけれども、そのうちの幾つか時間の関係で申し上げますと、埼玉の久喜警察署。これはもう大変な取立てに遭って警察に来られました。もうよく言われることですけれども、元々借りたあんたが悪いんだと、忙しいから対応できないと追い返されて、これはたまたま被害者の会の夜明けの会に相談されたんで、夜明けの会から連絡をしたら、そのときは、口座凍結とか携帯電話の使用確認停止はできませんと、本人の問題でもあり、借りたものは返すのが当たり前でしょうと、こういう形が多いわけですが、こういう対応をされたと。夜明けの会で更に連絡をして、結局渋々対応すると。ただ、今回はやりますけど今後はやりませんよと、こんなことをその担当刑事が言うという事例でございます。
 あと、千葉県ですね、千葉の野田警察署。これはやみ金に取り立てを食って、借りたお金を払わないからこういうことになるんだと、元本に出資法の、出資法ですよ、元本に出資法の利息を付けて払いなさいと、警察から電話なんか入れられないと。これは被害者の会が抗議したら、何とか渋々対応はしてくれたということでございます。石川県金沢中警察署、ここでも同じように、借りたものは返すのは当たり前じゃないかと追い返されたということがあります。これは宮城県の宮古署、これも同じように、元金だけは返せとか、前にも対応してやったと、今度は、次はもう対応してやらないというようなことを言われたりしております。
 これ、名前挙げると一杯ありますけれども、とにかく名前挙げてでもそこをまず改善してもらうことによって相当の人が救われますので、今少なくとも申し上げたところについて警察庁から指導をしていただいて、指導の徹底をまず名前の挙がっているところから図ってもらいたいと思います。今後も申し上げますけれども、その辺どうでしょうか。

○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。
 今御指摘になった事案については、いずれも私、今日、今初めて聞くものでございます。御指摘の点についてもう少し詳しい事情が分かりますれば、私どもにお聞かせいただければ、関係の都道府県警察に事実関係について調査等をさせるように指示をいたします。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 ただ、申し上げておきますけど、積極的に対応してくれている警察署もありますので、東京の深川署とか、埼玉の吉川署、川口署とか大宮署とか、そういうところもありますので、それはそれでまたお名前を追ってお伝えしますので、激励をしてあげてほしいというふうに思います。
 それで、先ほどどなたかの答弁で局長さんは、相談件数が減っていると、だからやみ金被害少なくなっているんじゃないかというふうにおっしゃっていますけど、私は、相談件数減らしているのは警察じゃないかと、自分たちではね返して減っているんじゃないかということもよく、そういう面もあると承知していただきたいと思います。
 しかし、対応してくれている警察署でもおかしなことが起こっております。
 熊本のある警察署、名前はもう言いませんが、これは警察庁を通じて県警に事実関係を調べていただきました。ある方が三月上旬にやみ金、これはABCサポートジャパンというやみ金でございますが、そこで三月の上旬に最初二万円借りたと。よくやる手口ですけど、実際に振り込まれたのは一万五千円。一週間後に利息を含めて四万円一遍返済をいたしました。これ、一万五千円借りて、差引きですね、一万五千円借りて一週間で四万円というのは、年利に直すと八七〇〇%になります。明らかにもうやみ金ですね。このやみ金の手口の常套手段でそうやって追い貸しをしていくわけですが、更に十万円を借りたわけですね。振り込まれたのは九万五千円。これを四月上旬に利息含めて十八万にして返せと言われました。これは仮に、日にちが正確に分かりませんが、三十日計算としても、年利に直すと一〇八八%になります。これはもう明らかにやみ金ですね。この話聞いただけでやみ金と担当刑事は分からなければいけません。まあ分かったんでしょうけれども、その警察署にその借りた、若い人ですが、本人と父親が相談に来られました。対応した刑事がその場ですぐやみ金に対して電話をしてくれたそうですね。で、取り立てには抗議をしてくれたようです。ここまではいいんじゃないかと私思いますが、そこでやみ金の電話を本人に替わったわけですね。本人との間でやみ金はやっぱり十八万返せと、こう言っているわけですよ。本人はもう分かりましたと言いそうになったんで、刑事さんがちょっと待てと、そんなに払うことはないんだと言って、そこでもう一回刑事さんが電話替わったのかどうか分かりませんが、とにかくその刑事さんの目の前で十八万を十五万円に値切って、お父さんがもう十五万円なら払いましょうと、その日に払いますということで話が付いたそうでございます。仮に十五万円を、九万五千円借りて十五万円払うと、これは年利七〇四%になります。これでも大出資法違反ですね。
 この警察官の対応について、警察庁は正しかったと思われますか。

○政府参考人(竹花豊君) 委員から御指摘を受けまして、熊本県警から警察署の対応について報告を受けておりますけれども、この債務者が警察署に相談に来まして、三社にお金を借りていたそうであります。この三社とも電話を掛けて、二社は今後取り立てをしないよということを約束をしたと。残りの一社がなお、今委員が言われたような状況が生じたということでございます。
 そういう中で、大変その債務者もお父さんもろうばいをしている状況の中で、そんな高金利をという中で、いずれ今おっしゃったような形で刑事も十五万円で決着が付くことを横で見ながらそれを、そういう状況になったということについて、特段それを払う必要はないと言わなかったという事実はあるわけでございまして、そういう意味では毅然と、いや支払うべきでないというような形で説得をするということが正しかろうというふうに思うわけでありますが、他方で、ろうばいをしている債務者を見て、そこで本人たちが納得することについてそれ以上踏み込めなかったという、そういう刑事の心情もあろうかというふうに思います。
 いずれ、しっかりと毅然として戦うべきだということで言うべきであろうかというふうにも存じますけれども、そういう事情があったこともまたそれなりの理解もできるというふうにも感じているところでございます。

○大門実紀史君 どうしてそれが警察庁が理解できるなんと言うんですか。本人がろうばいするのは分かりますよ、警官がろうばいしてどうするんですか。警察がやみ金と話を付けてどうするんですか。逮捕するんでしょう、やみ金は。違うんですか。いや、いいですよ。
 それで、これは警察庁が出されている、これも手に入りましたけど、警察庁の中のやみ金相談対応マニュアルですね。この中には、細かくは言いませんけれども、ヤミ金のような公序良俗に違反するものは民事裁判では元本も払わなくていいんだというのが出ていると、これも留意して対応しろとなっているわけですよ。
 もうやみ金と分かっているわけだから、十八万、十五万とかじゃなくて、払うな、これはと、警察署で対応するから払うなと言うのが当たり前じゃないんですか。
 それでもう一つ聞きますけど、この後の対応もいろいろあるんですけれども、それで司法書士さんがその債務者から話を聞かれて、警察官に電話したんですよね。そうしたら、何が悪いんだと、おれは困っている市民を助けたんだと逆にどなられたそうですね。
 今回、いろいろ問い合わせされたと思いますが、この御本人の警察官はその後反省されていますか。

○政府参考人(竹花豊君) やや誤解を生ずるような御答弁だったかもしれませんけれども、申し上げたかったことは、不十分な対応であったことは事実でありますし、このような契約が無効であり、かつ不法原因給付によるものであるということについて十分知った上で適切な対応をすべきであった事案であろうというふうに思っております。
 この件につきまして、本人のそうした心情というものはあるけれども、そこは毅然として対処すべきだったということについて、熊本県警において十分指導をし、かつ、本人ばかりではなくて他の職員に対しても指導したと報告を受けております。

○大門実紀史君 私は、この刑事さんを、ただこれは大問題でございまして、刑事さんのかかわり方は別として、目の前でそういうことが行われて、警察署の中でそういうことが決められると、電話でもね、相手が。これは、御本人がその気になればこれは国家賠償だって問われるようなことにもなりかねない問題だと、それぐらい問題だということも承知の上で対応してもらいたいし、多分刑事さんは無知だと思うんですよ、知らないんだと思うんですよ、このやみ金のことを。だから、やってやって、いいことをやったと思っちゃっているわけですね。
 そういうレベルがまだ現場の警察署ではありますので、徹底してもらいたいのとともに、ここの、これから心配されます、これから一年が、その中でよっぽどこの警察署の対応を正してもらわなきゃいけないというふうに思います。
 このABCサポートジャパンはまだ逮捕されてもいないと。ですから、目の前で話を付けてやみ金も逮捕しないと、非常にとんまな話だと思いますけれども、そんなことでは済んじゃっているわけでございます。
 警察庁の対応でもう一つ、二つ聞きたいと思いますけれども、例のやみ金が口座に振り込めと言いますよね、その口座の凍結についてですけど、金融庁はこのやみ金の不正口座利用について事務ガイドラインを作っておりますし、徹底をしております。金融機関の情報提供約一万三千件やって、金融機関に対してですね、金融機関もそれにこたえて利用停止六千七百件、強制解約、これが五千二百件というふうに金融庁の方は頑張っているわけですけれども、警察庁の方は、おれおれ詐欺についてはこういう口座凍結の依頼を金融機関に出しておりますけれども、やみ金については依頼文書さえ出しておりません。これはなぜですか。

○政府参考人(竹花豊君) お答え申し上げます。
 おれおれ詐欺のものについて御指摘のように通達を出しておりますが、やみ金事案については出していないのは事実でございます。
 これは今後十分検討をする必要はあると考えておりますけれども、おれおれ詐欺そのものについては、はっきりこの口座が犯罪の用に供するものということで明確でございます。このやみ金の問題、はっきりやみ金であるということを確定するのに少し時間が掛かる、証拠も必要だ、またこれは、元金は返すべきものというそうした事例も場合によっては含まれ得るものであると。そういう意味では、はっきりと犯罪であるかどうかということについて、この口座全体が犯罪であるかどうかについてはやや少し検討の余地があろうということで現時点では出していないものでございます。
 ただ、都道府県におきましては、やはりそうしたやみ金に使われている口座についても金融機関に対して凍結を依頼している例も多々あると承知をいたしております。

○大門実紀史君 警察庁として出さない理由の中に今言ったことがあったらまずいですよ。やみ金だから一部返すのはあるかもしれないと。そうじゃないんですよ。元本も返さないことが前提なんですよ、やみ金の場合は。警察庁がそんな認識だから通達一つも出さないんですよ。
 これはもう改善してもらわなきゃいけないし、これはもう引き続きやりたいと思いますが、時間がないんでもう一つ、電話の問題です。
 先ほど、携帯電話レンタルの問題ありました。今問題になっているのは転送電話でございます。携帯だとなかなか信用されないということで固定電話の番号でやみ金がばっこしておりますけれども、もう時間ないんでこちらで申し上げますが、総務省にお聞きしましたら、この転送電話の転送される相手先、転送電話というのはこれ、いろんな犯罪の温床に使われています、売春から詐欺からやみ金からですね。それを含んで転送業者がいるわけですが、その転送先にやみ金がいるわけですけれども、それがなかなか転送業者に聞いても教えてくれないと、その先をですね。教えてくれないんですよね、なかなか。唯一、唯一それが調べられるのは警察だと。これは捜査協力依頼という形、まあ任意ですけどね、もう一つは、もう最後は令状ですよね。警察だけがその先を追えると。
 したがって、ここは警察が頑張らなきゃいけないと。もう警察が頑張らないと、この転送電話の先はつかめないというふうに思いますけれども、この点で警察庁、どういう対応をされるか、これからですね、答えてもらいたいと思います。

○政府参考人(竹花豊君) 御指摘のように、携帯電話の不正利用防止法に基づく措置については、やみ金対策は、特にやみ金にかかわる不当な取立て等の違法行為を抑止する上で重要な役割を果たすものと認識をいたしておりますが、ただ一方で、これをやってしまいますと捜査が行き詰まるという問題も片方で生ずることもあるわけでございます。
 しかしながら、捜査の問題との比重も十分勘案しながら、こうしたやみ金犯罪の抑止にかかわる有効な手法について、今後これが適切に発動されるように指導してまいりたいと考えております。

○大門実紀史君 やみ金対策は、金融庁はかなりやれる手を打って頑張っております。警察の対応が私はかぎになると思いますんで、申し上げた取締りの問題、窓口の問題、電話の問題、口座の問題、警察庁で今回の法改正を踏まえて一層努力というか、もっともっと努力してもらうことを希望して、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

○委員長(家西悟君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
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