■2006年6月2日 財政金融委員会(午後) 日本商品先物取引協会副会長・坂井宏氏への参考人質疑 |
○大門実紀史君 先ほどから坂井参考人に質問が集中しておりますけども、私も坂井参考人にお聞きをしたいと思います。 別に坂井参考人個人を特に詰めるとかそういうことではございません。先ほどからお聞きのとおり、この委員会でかなりこの問題がなっているもんですから、業界の方の考えを直接聞きたいということでございます。 先ほど十一万人のうち七万人の出入りという話、私、事前に承知をしておりまして、要するに、与謝野大臣も言われましたけど、商品先物取引というのは、株の取引とかほかの取引とちょっと違う性格がございまして、やはりゼロサムゲーム的なところがございまして、だれかが得をすればだれかが損をすると。 どうも私は、その損をする人を、さっきでいえば七万人の出入りですね、どうしてもつくらなきゃいけない構造になりがちな、なっているとは断定できませんけど、なりがちな取引、マーケットであると。だれが自分たちはいつももうかって損する人をつくりたいかというと、皆さんというよりも、皆さんは扱う方ですけれども、取引を扱う方ですが、私は、実物を生産している、扱っている業界ではないかと。皆さんの更に石油業界とか実物業界があるんじゃないかというところまで思ったりしているところでございますけれども、そういうところがバックにあって、先物取引があって、自分たちが損しないように、価格ですね、で、損する人をつくっていると。そこに不招請勧誘の問題が出てきているというような気がして、うなずいていらっしゃいますけど、そう思うわけでございます。 私は、そういうマーケットでいつまでもいいのかと。商品先物というのは、私、全部否定はいたしません。外国で見ても、何も悪の業界とか、そういう意味では見ておりません。元々古い歴史がございますから、必要な部分もありますですよね。どうもゆがんだ構造になっているんじゃないか思うわけです。 ですから、本来あるべき姿に戻してもらう必要があると思っているわけですけども、そういう点でそもそも論なんですけども、なぜ商品先物について自分でよく知っていて自分で取引をしてみたいと、こういう人だけのマーケットであったっていいじゃないかと思うんですよね。なぜそれじゃいけないんでしょうか、坂井参考人。 ○参考人(坂井宏君) 基本的に、商品先物取引、いわゆる一定の証拠金を納めてその何倍の取引をするわけでございますが、非常に損した場合にはハイリスクであることは事実でございまして、ただ、そういうハイリスクの商品等、資産運用を望む方に対するそういう資産運用の場を提供する、それも一般的にどこにでもなされている形態であるわけでございますから、それをあながち否定すべきではないというふうに私は思っております。 問題は、結局、勧誘の仕方とか、実際にその知識のない方、引きずり込んでいるんではないかというような非常な大きな問題を生じないように、いかに勧誘のときにきちっと法令を守り、それから説明をきちっとしてやっていくかということであろうというふうに考えております。 ○大門実紀史君 現場はそんなきれい事じゃありませんで、じゃ、お聞きいたしますけど、電話とか突然の訪問というのは何のためにやられるのかと。そもそも商品先物やりたかったという人を、まあ百人に一人もいないと思いますけども、見付けるために電話したり突然の訪問されるのか、それとも、まるっきりそんなこと考えてない方、あるいは商品先物ってちょっと危ないななんていろいろ思っている方、そういう人を説得するために電話したり訪問をされるのか。何の目的で電話、突然の訪問等をしなけりゃいけないんでしょうか。 ○参考人(坂井宏君) 各商品取引員企業もやはり株式会社でございますし、自分の事業を拡大する上では自分が商う数量を増やしていく必要がある、そのためには実際の委託をする方々を増やしていかなければならないと。委託をしていただく方々を増やすに当たって、一つの手段として一般の方々に電話をしたり訪問をして、こういう投資機会があるけれどもいかがでしょうかということを説明し、投資の場に入っていただくようなことをお勧めしているというのが実態だと思います。 ○大門実紀史君 じゃ、ちょっとリアルな話をしないとどうもかみ合わないんですけど、皆さんおっしゃっていますけども、これはある先物を扱っている訪問の電話で勧誘するときのマニュアルでございます。こういうものがあるんですけどね、実際に使われているものですけれども。 例えば、いろいろおっしゃいますけども、再勧誘の禁止なんか、一回断られたら二度としないということを書いていますけども、例えばこのマニュアルなんかは、断られたら笑顔で聞き流しましょうと、つまり、断られたということを認識しないように、相手にも断ったという意識を持たせないようにと、こういうことがずっとやられているわけでございますね。 で、そもそも論でいくと、もうずっとありましたとおり大変リスクのある商品だと。もうこれ、取り上げれば大変なことが一杯書いてあります。リスク、説明全然しません。いかに買わせるかだけですよね。こんなことが行われているわけですね、この危ないリスクの高いやつですね。ですから、何といいますか、そもそものところの入口からという意見がずっと出てきているわけでございます。 もう一つは、先ほどちょっと言われて気になったので指摘はしたいなと思うんですけれども、これ以上規制を厳しくすると、つまり不招請勧誘を禁止するとマーケットがもたないと、商品先物市場がもたなくなるというふうな言い方をされましたけれども、ちょっと脅しっぽいなというふうに私思うわけですね。そういう言い方していいのかと思うんですね。 例えば、外国で不招請勧誘を禁止している国がありますが、商品先物市場ちゃんと存在しております。どうして不招請勧誘が禁止するとマーケットが駄目になるとかそんなことまで思われるんでしょうか。 ○参考人(坂井宏君) 先ほど申し上げましたとおり、これは非常に難しくて非常に確定的なことは申し上げられないという前提でございますが、今の日本の業界を踏まえて、業界の方々がこんな感じで、そういう気持ちでおりますということを申し上げたつもりでございますけれども、今申し上げましたとおり、やはり相当一般の委託者の方々が入って今成立しておりますから、それが新規が途絶えた場合には相当大変なことになるというのは事実だと思っています。 それで、本当に商品先物のシステム自体が壊れるかどうかということについてまでは私も確たるということは申し上げられませんけど、そういう危惧は抱かざるを得ないということを申し上げたわけでございます。 ○大門実紀史君 ですから、最初申し上げた七万人の損する人をつくらなきゃもたない業界の今の構造だからそうなんですよ。もっと健全な、健全な商品先物の市場をつくっていくと。絶えず損する人をつくらないと業界も皆さんの商品先物の扱う人たちももたないような、そうじゃなくて、本来の日本の先物市場の健全な在り方を目指さないと、不招請勧誘で、もう山口先生から御指摘あったけど、不招請勧誘でもっているような構造になっているからそういう言葉が私はつい出るというふうに思うんです。そういうところは基本的な、根本的に考え直さないと、この機会にですね、業界の方は、そう思います。 私は昨日ここで質問いたしまして、この問題の根本には、本当に愚鈍な、経済産業省と農水省の愚鈍な対応というのは根底には天下り問題があるということを昨日の質問で申し上げて、失礼ながら坂井さんのお名前も昨日の私の資料に出させてもらって、山口さんも農水省出身と出させてもらって、もう御存じかと思いますけれども、これは別に個人的な攻撃するつもりはございません。どうしてこういう仕組みになっているのか、ちょっとお伺いしたいんですけれども。 坂井さんは、例えばこの協会の副会長、常勤者はお二人でございますよね。二人とも天下りといいますか官僚OBでございますよね。これは前からこういう仕組みなんですか、この協会は。 ○参考人(坂井宏君) 平成十一年に当協会、いわゆる商品取引所法に基づく法人として認可を受けましたが、それ以降はそういう形になっております。 ○大門実紀史君 平成十一年から絶えず経産省OB、農水省OBで、どちらが何やるかは別として…… ○参考人(坂井宏君) さようでございます。それは事実でございます。 ○大門実紀史君 それはだれが決めたんでしょう。 ○参考人(坂井宏君) これは難しい御質問でございますが、実態を申し上げれば、それはそれなりの業界の方からそれぞれの監督官庁の方に相談をしながら、やはり当業界の実態にかんがみて、多分中立性の確保とかそういう物資に対する知識とか、そういうことを勘案してしかるべき人間を推薦したんだろうというふうに推測をいたしております。 なぜかといいますと、私はこれどうかという打診を受けて、いろいろ考えた、こちらにも選択権がございますから、考えた上で、やはり商品先物取引そのものは非常に重要なものだと思っておりましたので、非常に面白いんではないかと思ってお受けをいたしました。ただ、それは実際には当協会の総会、これは構成員は商品取引員でございますけれども、総会において承認を受けて就任をしているというのが規則でございます。そういうことになっております。 ○大門実紀史君 それじゃ、坂井さん自身はどう思ってここへ座られたかは別として、この仕組みですよね、農水省、経産省の今のお役人の方々にとっていうと、先輩が業界の代表でおられる。取引所もそうなんですよね。取引所も大体トップが農水か経産の人なんですよね。そういう先輩がそういうところにいて、今の現官僚が、現職の官僚がこういう消費者の利益を守るか業界の利益を守るかとなったら、どうしてもやっぱりその先輩がいる業界の方に配慮するとか、自分たちもいつか行くかも分からないと。この天下りの構造が、私は、人間ならどうしても業界の方の意向は無視できないという立場に、天下り問題というのは大体そういうことですけれども、そういうふうになりがちなんですけれども、なりがちだと思うんですが、その渦中におられて全体をどういうふうに見ておられますか。 ○参考人(坂井宏君) この問題はちょっとこの場で私がお答えするような話かなという気もいたします。ただ、一つのそういうシステムができ上がってワークしているのも事実でございますし、それが問題かどうかについては、具体的に本当に問題があるかどうかで御評価をいただきたいというふうに私自身は思っているところでございます。 私自身について申し上げれば、役所の出身だからといって役所の言うことをはいはいと言うつもりもございませんし、役所にはきちっと物を言います。それから、基本的には当協会は役所の監督下にございますから、役所からの最終的な命令というのはそれは尊重するという前提になっております。きちっとそこはやっているのは事実でございますし、業界の方々についても同様でございまして、当協会に与えられた使命を達成すべき、誠心誠意やるというのは当然のことだと思っておりますし、今の、はっきり申し上げまして、天下り等に対する非常に批判の厳しい中、我々それぞれ身を律して職務に邁進しなければならぬというふうに強く考えております。 以上です。 ○大門実紀史君 いや、あなたが役所にずけずけ言われるのは、そのとおりだと思うんです。それを、言うことを聞く方の役所の問題ですよね。それは、業界の方ですから、業界代表して言うのは、それは何言っちゃいけないということないんですよ。あなたは元々出身が経産省だから、そういう構造になっていることを申し上げているんで、むしろ役所がずけずけ言われたことを聞いちゃっているということの方が、指摘しているわけでございます。 これは、あれですか、何か三年間ごとに交代されるとか、そこまでもうなっているんですか。 ○参考人(坂井宏君) そこまで明確なルールができているわけではございませんけれども、何といいますか、現実問題として私の前任者は専務で辞めておりますから、その後、私が副会長で参りました。農水省の方は六年ぐらいずっとおられますし、必ずしも明確なルールがあるというものでもないと思います。そのときの状況に応じて、例えば通産省の人間が副会長で、農水省の方が専務の座にあった時代もございます。それとなく、そういう状況、交代というような暗黙のあれがあるかどうかというようなことでございますけれども、基本的にはそのときの状況に応じて決めているものだと思っています、私は。 ○大門実紀史君 いろいろ率直にお話をいただきました。 山崎参考人、私はこの問題の核心がこういう天下り問題を含めた癒着構造にあるというふうに、議論を通じて、調べて思っているわけですけれども、その辺を被害者の方々と闘ってこられて、いかが思われますでしょうか。 ○参考人(山崎敏彦君) 私も天下りそのものが問題であるかというようなことは率直には分からないと言わざるを得ないんですけれども、国民の一人として見れば、これまで二十年、三十年、経産省、農水省にあれだけ被害者の声を届けてきたはずなのに、全く反応がなかった。今日まで、この委員会で取り上げていただいて初めてこういうふうに理解していただいたわけですけれども、これまで被害を出し続けてきた経産省、農水省の実態を見ればそういうこともあるのかなというのが国民の一人としての率直な感想でございます。 ○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました |
■2006年6月2日 財政金融委員会(午前) 西川善文日本郵政社長(三井住友銀行前頭取) |
○大門実紀史君 大門でございます。 西川さんには行政改革特別委員会でもう既に二回いろいろお伺いしていますし、日本郵政の社長を潔くお辞めになるべきだということもその場では申し上げておりますが、今日は三井住友問題の中身の解明ということですので、そういうことはあえて申し上げませんけれども。 私は、三井住友が公取に処分を受ける前から、三井住友のこの抱き合わせ販売の問題は取り上げてまいりまして、現場の調査もしてまいりました。コンプライアンス体制とかいろいろおっしゃいますけれども、私は、コンプライアンス体制というのはいろいろ苦情があってそれをどう処理するかになるんですけれども、一番の問題は、当時、金利スワップ商品が、西川さんの号令だと思うんですけれども、それそのものは別に違法だということはないと思いますが、頑張って売ってほしいと、これは三井住友の方針だったわけですね。それが法人事業部の段階に来ますと、かなり厳しいノルマ、まずこれぐらい売ってほしいというのが立てられたと。当然、どこに売るかとなると、取引先にどうですかというのが無理がないわけですね、新たにやるよりも。自然、融資先にいかがでしょうかとなる。で、銀行から言われると付き合わなきゃいけないかなと、こうなる。こういう中で起きてきた問題でございますね。 ですから、幾らコンプライアンス体制を整えても、その中で何人が不当に押し付けられたと思うかどうかというところになりますので、この問題はコンプライアンス体制をいろんな委員会とか何かつくったところで、それで発見できるものではないと。営業姿勢そのものにかかわる問題だったんではないかというふうに思っておりますが、その点で、西川さん、いかがお考えですか。 ○参考人(西川善文君) それは確かに先生おっしゃるような側面がございます。スワップといいますのは、御承知のとおりでございまして、抱き合わせでやるような商品ではないということでございます。なかなかそれと、大企業の専門家はともかくといたしまして、中小企業の皆さんには理解のしにくい面もございますし、また仕組みにも複雑な面がありまして、途中解約ということになりますとコストも掛かってくるという商品でございまして、私はそういった点について、本当に理解の得られるお客様であれば問題はないと思いますが、そうでない場合にお願いをするということはとかくやはり問題を起こしやすいというふうに思います。 そういったことについて、責任者として私が推奨したわけでは決してございません。それはございませんが、やはり営業の第一線において自分たちの業績目標をそういったもので一部達成していくと、達成の努力をするといったことが行われて、それがあだになったという側面があるように私は感じております。そこまでやはり徹底した指導をしてこなかったと、本部としてしてこなかったというところにやはり問題があったかなというふうに感じております。 ○大門実紀史君 この問題は委員会で私何度も取り上げておりますので、別の話をお聞きしたいんですけれども、三井住友が消費者金融との提携にずっと入っております。今御存じのとおり高金利引下げの問題が社会問題になっておりますけれども、テレビでも物すごい宣伝を三井住友はしておりますけれども、最近プロミスとの一緒の宣伝はちょっと少なくなったような気がいたしますけれども、いろんな議論があって、与謝野大臣の答弁もあって、アットローンとか三井住友独自のローンの宣伝が多いですけれども、それにしても高金利の部分で宣伝をされております。 この消費者金融と一緒にやっていく、提携していくというような方向も西川さんのときにお出しになったんでしょうか。 ○参考人(西川善文君) 確かに私が頭取を務めました最後のころに提携を考えました。この趣旨は、アットローンという消費者金融会社、これは一般の消費者金融会社よりも金利の低いゾーンを扱うという会社でございますが、この会社の運営につきまして、特に与信リスクの判断という面で銀行とは違うノウハウをプロミスさんはお持ちだということで、このノウハウを提携によって得ていくと、こういうねらいがあって提携を進めたということでございます。 ○大門実紀史君 私、こういう問題が起きて、サラ金のことを聞くと、そういうふうに平気で言われるところに非常に心配するところがあるわけでございます。わずか二・何%で調達したものを二〇パーとかで貸すようなことをサラ金はやっていて批判を受けているわけですが、大銀行がやるのかというところで批判が出ているわけですから、そういうことも含めて、西川さんだけじゃありませんけれども、今の銀行業界の経営者の方々、いろんなことを、もっと社会的責任とか銀行の本来あるべきものをお考えいただきたいなと思うわけですけれども。 最後に、日本郵政のことでいきますと、日本郵政は今投資信託の販売をかなり、この前も指摘いたしましたけれども、現場では相当、日本郵政、ごめんなさい郵政公社ですね、今の段階ですと、現場にノルマを与えてやっておりますけれども、西川さんお考えの日本郵政、郵貯銀行で今申し上げたようなクレジットローン、個人金融、カードローンですね、こんなことをやっていこうというお考えはございますか。 ○参考人(西川善文君) 今のところ、新規業務としてカード業務をできるだけ早い時期にやりたいというふうに考えておりますが、ローン分野は当面やる予定はございません。これも新規業務として認められて初めてできることでございまして、カード業務自体そういうことでございますので、あくまでも構想でございます。 ○大門実紀史君 終わります。 |
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