■2006年6月1日 財政金融委員会(午後) 商品先物取引への不招請勧誘禁止についての質問 |
○大門実紀史君 大門でございます。 私も、商品先物取引の不招請勧誘で質問をしようと思いますが、座っておられますか、先日の松副大臣、経済産業省の松副大臣の答弁に続いて、今日は今、農水の小斉平政務官から踏み込んだ、つまり商品取引所法の改正を検討する方向での前向きな踏み込んだ答弁があったわけですけれども、農水省と経済産業省、役所の方から来ていただいております。もうそろそろ、ここまではっきりとした政治家、政治の方向として皆さんの政務官と副大臣が発言されているんですから、違う答弁をもうされるべきではないかと思いますが、農水と経済産業省、それぞれお願いいたします。 ○政府参考人(迎陽一君) お尋ねは、商品先物取引に不招請勧誘の禁止を導入すべきではないかという御趣旨の御質問と理解をいたしますが、これにつきましては、商品取引所法につきましては、平成十六年において大改正を行いまして、これによる大改革が進行中でございます。したがいまして、これは実際にいろいろな効果を及ぼしておりまして、業界におきましても新たなビジネスモデルを模索するなど極めて大きな変化が見られておるところでございます。 一般消費者向けの不招請勧誘禁止の御提案は、こうした状況の下で、平成十六年改正における勧誘規制の強化に重ねて、更に追加の規制強化をすべきか否かの御議論であると承知しておりますが、今般の改正法案の中で導入すべきとは考えておりません。 この理由については、何度か申し上げていることかもしれませんけれども、現在平成十六年の改正法を着実に実施している最中であるというふうなこと、それから不招請勧誘禁止の導入はおよそ適合性原則が期待できない取引であるか否かというのがポイントになると思いますが、正に商品取引所法におきましては、その適合性原則というのを法定いたしまして、顧客への説明義務違反に対しては民事救済の容易化を手当てしたところでございます。 また、今般の今御審議いただいている法案で重ねて規制の強化が行われることになっておりますし、それからまた、金融庁の方で政令指定を予定されております店頭取引に関しては、店頭商品先物取引については既に個人向け取引そのものが禁止されているというふうなことでございます。 したがいまして、私どもとしては、平成十六年改正商品取引所法によって、今後更に私どもとしても厳正にこれを執行していくということで、トラブルの減少ということをまずもって図ってまいりたいというふうに思っております。その上で、更にどのような勧誘規制が必要なのか、あるいは必要ないのか、これはそうした結果を踏まえてしっかり見極めていくべき問題と考えております。 不招請勧誘の禁止につきましても、そうした作業の中の一つの案というふうなことで、今後考えていく問題であろうというふうに考えております。 ○大門実紀史君 前段の方はもう何回も繰り返し聞いている話ですけれども、要するに、私申し上げたいのは、この参議院のここでの議論をずうっと積み重ねてきて、副大臣あるいは政務官がそれを踏まえて政治家としての判断を先ほど申されたと。ですから、ちょっと答弁書を読まないで、この議論を聞いていて、そういうことも検討する、視野に入れるべきだというふうに、皆さんのあれでしょう、皆さん、政務官より偉いんですか、副大臣より偉いんですか。そういう政治家の国会の判断を聞いて、取引所法の改正も視野に入れていくと、検討するというふうなことを、ちょっと答弁書読まないで、このよく流れを見て、何回も来られたわけでしょう。何か言うことはないのかということを聞いているわけで、今はだれですか、佐久間さんですか、じゃ、経済産業省迎さん、答弁書読まないで、ずうっと議論聞いていて何か思いませんか。 ○委員長(池口修次君) 迎審議官。 ○大門実紀史君 済みません。いいですか。 失礼しました、名前間違って。佐久間さん。 ○政府参考人(佐久間隆君) 平成十六年に商品取引法を改正いたしまして、昨年施行をいたしたところでございます。 ○大門実紀史君 読まないでいいと言っているんだよ。 ○政府参考人(佐久間隆君) ええ。その中で、今その施行を、新しい、認めていただいた様々な規制の強化というものに基づいて、今委託者保護の徹底のために検査体制の強化も含め取り組んでいるところでございます。 ○大門実紀史君 これからどうするかということ。 ○政府参考人(佐久間隆君) 施行一年を今そろそろ経たわけでございますけれども、その状況を、我々としても更にこの委託者保護の徹底をこの法律の厳正な施行によって図っていきたいというところが現状でございます。(発言する者あり) ○大門実紀史君 今、助け船出ましたけれども、問題がもう出ていますけれども、問題が出れば取引所法の改正、検討に入ると、このことぐらい、同じレベルのことぐらい言えないんですか。 ○政府参考人(迎陽一君) 先ほども私申し上げたように、厳正な執行によって、今のレベルが不十分だという御意見はあろうかと思いますけれども、過去よりも法改正によってトラブルの件数も減っていると認識しておりますし、業界も変わりつつあるというふうに思っております。私どもとしては引き続きこれによって問題を更にないようにしていくという所存でございます。それにつきまして、その上でもし、それは当然いろいろ、将来のことですから更にどのような規制が必要かというふうなことは、それはその状況の推移を見て考えていくべき問題だというふうに考えております。 ○大門実紀史君 もう後は本当に二階大臣にお聞きするしかない段階に来ているというふうに思います。 私、ずっと聞いていて不思議なんですよね。この不招請勧誘禁止を政治家の方が非常に何とかしなきゃと思っていますけれども、役所の方が物すごい抵抗していると。これは何なんだろうと。皆さんの言う理由は、今日、尾立さんも触れられましたけれども、要するに営業の自由に抵触すると。ですから、個人の救済を、個人の被害予防、防止よりも業界の利益といいますか、営業の自由の方を優先していると、そんなことばかりおっしゃっているわけですよね。営業の自由のことをおっしゃっているわけでございます。官僚が何でそこまで営業の自由、業界の利益を国会の場で繰り返し繰り返し代弁しているのかということが今回非常に浮き彫りになっているわけですけれども、これ、業界の利益を皆さんが代弁しているというよりも、私はそれだけではなくて、皆さん自身の利益、皆さん自身の利益を守ろうとしているとしか思えないというふうに思います。 資料をお配りいたしました。藤末さんが取り上げられたその続編のようなものでございますけれども、今、理事会では商品先物取扱企業への天下り資料を要求しているところでございますが、私の方は取引所と業界団体の天下りを調べました。具体的には、農水省、経済産業省あるいは金融庁の審議会に意見を言ったり、審議会に参加しているのはこのメンバーでございます。具体的に政府に物を言っているのはここにいるメンバーでございます、個々の企業ではありません、であります。 そういうふうに見ていただきたいと思いますけれども、例えば東京工業品取引所、これは金とかアルミとか原油とかゴムとかの商品先物をやっておりますけれども、それとその下の東京穀物商品取引所、これは農産物の先物をやっておりますけれども、この二つは去年の十月に金融審議会に意見書をわざわざ上げております。今回の投資サービス法に入れるなと、自分たちでやるんだと言っておりますし、今日午前中申し上げました経済産業省の中には産業構造審議会があります。その中に商品取引所部会があります。そこに参加しているのもこのメンバーでございます。具体的にはこのメンバーの意見が非常に強く皆さんの答弁にも反映されているわけでございます。 全国商品取引所連合会役員名簿、これは各取引所のトップが役員になっております。調べて見ますと、経済産業省、通産省、農水省の構造改善局長、この森實さんという人はあちこちでよくしゃべっている方でございますね。木村さんという人は衆議院事務局云々と書いてありますけれども、調査室と書いていますが、実は通産省出身でございます。ジェトロ出身でございます。野口さんもジェトロですね。和田さんも農水省、岩村さん農水省、岩野さん農水省、植田さんも通産省。升田さんだけ東京高裁判事でございますけれども、中村さんも農水省。天野さんは連合王国、つまりイギリスの大使となっていますが、実はこの方は退職したときは経産省の大臣官房付けでございます。 つまり、もう判事の方を除いてオール経産、農水というメンバーで取引所のトップが占められていると。この人たちが意見を言って、今回の不招請勧誘だけではなくて、いろんなルールを自分たちの取引所法案の中でやっていくからかぶせるなということを言ってきたわけでございます。 下の方は業界団体で日本商品先物取引協会、これは八十数社をまとめている元締でございます。ここも副会長に経産省の大臣官房付けで坂井宏さん。実はこの人、あしたの参考人質疑に出てこられます。いい度胸しているなと思いますけれども。そして、専務理事の山口さん、国土庁となっていますが、この方は農水省が元の出身でございます。ほかのところも農水、経済産業。穀物市況調査会も国土庁になっていますが、実はこの方も農水省出身でございます。 ともかく、見事に全部経産、農水で占められていて、こういう人たちが政府の審議会の場に出てきて意見を言い、議論を左右しておりますし、皆さんの天下りの先になっていると。もうみんなぐるでやっていると、私から言わせると。これが見てお分かりになるというふうに思います。 今日来られている方も、佐久間さんも迎さんも大臣官房ということですけれども、見てもらったとおり、大臣官房というのは非常に危ないんですね。こういう方々が、皆さんもそういうところに行きかねないというふうに思います。 今日はこの問題は私は官僚の皆さんに、皆さん自身に聞いてみたいと思って、副大臣とか要請しないで皆さん自身の、何といいますか、直の生の話を聞いてみたいなということで政府参考人でお伺いしたいと思います。肩の力を抜いて本音の話を聞かせてもらいたいと思いますけれども。 私は、ちょっと経過も調べてみましたけれども、見事に、このリストそうですけれども、経産と農水が見事に半々ずつポストを分けております。年によって若干変わりますけれども、大体この中心部分はうまいこと農水と経済産業、元通産で半々に分けているというんですね。 これは過去の天下り、談合、いろんな経験から言えることですけれども、二つの省が一つの業界に天下りポストを確保すると、これはどこかで調整しなければできません。どこかで相談をしてやっているというふうに、過去の例からそういうことがあるわけでございますけれども、これはどこかで調整しているんでしょうか。農水省、じゃ。 ○政府参考人(佐久間隆君) それぞれ取引所の役員の選任というのは、それぞれの取引所の会員組織として総意として選ばれていると、このように思いますし、また、関係の団体も構成メンバーの総意に基づいてそれぞれ役員の選出というものが行われていると、このように理解しております。 ○大門実紀史君 じゃ、経済産業省の方にお聞きしますけれども、これ、普通にやっていると経産省と農水省でけんかになります。皆さんにとっては天下りポストというのは死活問題ですね。今年一つ多ければ来年一つもらわなきゃと、こういう世界がリアリティーでございます。経済産業省の方、迎さんですか、どうやってこういうふうにうまいこと振り分けられているか、お聞きになったことございませんか。 ○政府参考人(迎陽一君) 基本的には、こうした方々が在籍をしておられるということは、個人的に有している知識、経験、能力と、それからこうしたポストに会員組織等でどういう方を就けたいかというふうな御要望が一致した結果、適材適所ということで実現をしているものと思っております。 そして、今お尋ねの農水、経産というお話でございますけれども、商品取引所に上場している商品が工業製品とそれから農業製品ございまして、また取引所もそういうふうな工業品の取引所、それから農業品の取引所なんかがあるというふうなことで、いろいろそれを束ねるような団体についてどういうふうな人を求めるかということをいろいろその会員の方なりがお考えになった結果ではないかというふうに推測をしております。 ○大門実紀史君 ですから、だれがお考えになったんですかと聞いているんですよ。 ○政府参考人(迎陽一君) 正にこういった機関の方々というふうなことでございますんで、その会員で決定をしているというふうな組織については会員の御意向ということだろうと思います。 ○大門実紀史君 私は必ず調整システムがあるというふうに思います。まだ資料出たばかりですから、引き続き調べて明らかにしたいと思いますが。 具体的にお聞きしますけれども、じゃまず農水の佐久間さんですけれども、このメンバーの中にあなたの大先輩とか先輩とか元上司おられるかも分かりませんが、直接面識のある方いらっしゃいますか。 ○政府参考人(佐久間隆君) 私、元々は経済企画庁に採用されましたので、この方たちには先輩はおりません。 当然ながら、農水産物の取引をやっております取引所の方々については、様々な機会を通じてお会いする機会がございますので面識は持っておりますし、また工業品をお扱いのところの方も、そういうような会合などの機会にお会いするというようなところで面識のある方はおります。 ○大門実紀史君 じゃ、経済産業省の迎さんの方はいかがですか。 ○政府参考人(迎陽一君) ここにおられる方で私が役所に入りましてから通商産業省の方におられた時代もございますんで、面識は持っております。それと同時に、私、現職に就きまして当然所管の審議官ということで、こうした方々と面識は持っております。 ○大門実紀史君 こういう天下りと皆さんの政策決定の関係、これ全くないというふうに言えるんでしょうか。じゃ、今度は農水省、お願いします。 ○政府参考人(佐久間隆君) 政策の決定については、幅広く関係者の御意見を伺って、その現場を見て御見識をお持ちであるわけでありますから、当然こういう方々の意見というのは十分吟味されてしかるべきだと思います。その点におきまして、御見識というのは尊重されてしかるべきだというふうに考えております。 ○大門実紀史君 天下り問題、いつもそういうふうな答弁でぐるぐる回るわけですけれども、これは非常に、私はこの問題、政治献金の問題もありましたけれども、ほかの問題よりもこの天下り構造が物すごく強く根っこにあると。これだけ見事にこういう配分をして、これだけ、もうほかの省庁ありませんよ。全部農水と経産で占めているというところからいくと、この天下り問題がこの問題の核心だというふうに、先ほどの政治家の答弁と皆さんがこだわるのとの違いはそこにあるというふうに指摘をしておきたいと思います。 今日はこの問題はこれくらいにしておきますけれども、次は総理がひょっとしたらこの委員会に最後に出てこられるかも分からないというところもありますので、政治の問題として取り上げていきたいというふうに思います。 この商品先物の問題が不招請勧誘、ならないという問題ですけれども、私は金融庁が、ある意味では経済産業省と農水省に足下見られているんじゃないかなというふうに思うところも流れからいってあるわけでございます。 つまり、日本の役所全体がまだまだ縦割りの領地主義になっておりますから、そういう関係で申し上げたいのは、今回の資料の二枚目に付けておりますけれども、投資サービス法に販売、勧誘ルールのところで、当初は、当初はといいますか、金融庁の気持ちとしては銀行の預金と保険も基本的に全部適用したいというふうな意図があったようでございますけれども、結局は投資性の高いものだけに単品で対象にしていくということで、これでいきますとBの2案が一度提案されたわけですけれども、そうはならなくてBの1案プラス投資性の高いものだけ預金と保険についてやると、そうなったわけでございます。この辺はやっぱり経済産業省、農水省からいわせると、まず所管の銀行と保険会社、ちゃんと全部やってないじゃないかというふうな、まず自分たちのところをやってからだろうというふうな気持ちがあったということも漏れ聞くわけでございます。そういう点で、金融庁自身も自ら所管する銀行と保険に対して、きちっとこの販売、勧誘ルールをまず適用するということに踏み出されるべきだったと思います。 これ、細かい結果申し上げませんが、四月二十八日にそういう提案をされておりますけれども、そのときにこの金融審議会の第一部会は、ほとんどの方が、ほとんどの方が、この金融庁がたたき台で出したB―2案の方、銀行も保険も原則適用といいますか広く適用すると、これにほとんどの委員の方は賛成されました。議事録読めば分かります。反対したのは、唯一銀行業界の代表のみずほ銀行の方と、保険業界代表の日本生命の方と、このお二人、ほとんどこのお二人だけでございます。大森市場課長が雑誌の座談会でも私が言ったようなことをはっきりと言っておられると。 つまり、金融庁は金融庁で、まあ金融庁が頑張っておられるのは私評価していますけれども、最後のところでやっぱり業界の意見でこのB―2案にしなかったと。業界に配慮したんじゃないかというふうに思うわけでございますけれども、その辺のところを簡潔にお答えいただければと思います。 ○政府参考人(三國谷勝範君) 金融審議会の報告につきましては、いろんな経緯、議論を経まして昨年七月の中間整理の段階、それから昨年の報告という段階になっているわけでございます。なお、昨年の中間整理におきましては、銀行法や保険業法についても、販売、勧誘等に関するルールなどについて投資サービス法と一元化することについて検討を行うべきとされていたところでございまして、預金、保険全般を対象範囲とするというような方針が固まっていたわけではございません。 なお、昨年十月に再開された第一部会では、中間整理におきまして対象範囲となる商品についての基準の一つとして示されておりましたより高いリターンを期待してリスクを取るものについて更に検討を進め、そこにおけるリスクとリターンについてそれぞれ、リスクは市場リスクと信用リスク、リターンにつきましては金銭的収益の期待、こういった整理を行ったところでございます。この結果、十二月の第一部会の報告では、具体的な商品の対象として、預金については外貨預金及び円建てデリバティブ預金、保険については変額保険・年金及び外貨建て保険を投資性の強い預金、保険として対象とすることが適当とされたところでございます。 ○大門実紀史君 そんな答弁聞いているわけじゃないんですよね。なぜ、たたき台といっても金融庁が提案されるときはやる気がなきゃ出しません、やる気がなきゃ出しません。しかも、委員の方大多数が賛成だと。銀行も、保険にも、販売、勧誘ルール原則適用というのは賛成だという意見が多かったにもかかわらず、たった二つの、二人の業界団体の意見で結局引っ込めたという形になっているわけでございます。 私、この問題でも天下りがやっぱり背景にあるんですよね。みずほ銀行には元国税庁長官が二人も天下りをしておられますし、日本生命には経済産業省の事務次官が天下りをしております。 ついでに言えば、先ほど藤末さんの証券取引所の天下りのときにいろいろ出ていましたけれども、ここに座っておられた日本証券業協会の副会長の増井さんですね、増井さんは三國谷さんの、前総務局長ですよね。 だから、もうあっちこっちに皆さん天下りしている。そうすると、やっぱりそこからの、業界の最終的な拒否というのはなかなか突破できないということになっているというのは、私はほかの行政に比べてこの間の金融行政は評価しておりますけれども、金融庁の中でもそういうことが起きているということを心配もしておりますし、これからはそういうことがないようにしてもらいたいというふうに思います。 いずれにせよ、この共通する問題が天下りということが明確にあるということを指摘して、天下りを早く禁止しなければいけないということを申し上げて、時間となりましたので、私の質問を終わります。 |
■2006年6月1日 財政金融委員会(午前) 金融商品取引法での参考人質疑(池尾教授など) |
○大門実紀史君 今日はお忙しいところありがとうございます。 まず、池尾先生、池尾参考人にお伺いいたします。 池尾先生はもう国会おなじみでございまして、何回も私もお話聞かせていただいておりますので、金融全般のことというよりも、ちょっと具体的な点でお伺いしたいと思います。 先ほどありました商品先物取引の不招請勧誘問題がこの委員会で与野党を問わずきちっとすべきだという議論が今続いているところでございます。先ほど池尾先生が言われたお考えはもう私たち意を強くしたところですけども、池尾先生は経済産業省の産業構造審議会の商品取引所分科会にもずっと御参加されていると思います。本来、この経産省の産業構造審議会のこの分科会で不招請勧誘問題もきちっと禁止しようという方向が出るべきだと私は思っておりますけども、この分科会で池尾先生含めて何人か不招請勧誘については意見を言われていると思うんですけども、どうもそこに至らないようでございます。 この分科会にはもちろん業界団体の方も参加されているわけですけども、詳細な議事録が公開されない分科会でもございますので、この分科会でどういう議論になっているのか、不招請勧誘の禁止が、だれが抵抗しているのか、だれがうんと言わないのか、その辺も含めて、状況を教えていただける範囲で教えてもらえればというふうに思います。 ○参考人(池尾和人君) 確かに、私、産業構造審議会の委員に再任されまして、商品取引分科会に所属するようにという辞令はいただいたんですが、部会自体はこの間開かれたことがないというのが実情でありまして、改正商品取引所法の施行の実情を見ているというのがその事務局側からの説明ということだと思うんですが、その改正商品取引所法が当初の実を上げているのか、やはり問題が解消されず消費者被害等が減少していないのかというようなことが、もうほぼ、何というんですか、趨勢が確認できるような時点に来ていると思いますので、私個人としては再び部会が開かれることを希望しておりますし、部会開かれれば、そこでその実情を踏まえて、先ほど申しました私の意見といいますか考え方に従って意見表明等を積極的にしていきたいというふうに思っておりますが、しばらくないんですよね。 ○大門実紀史君 去年の十二月まで開かれておりまして、池尾先生も出られて、結局、この今回のこちら側の取引法にちょっと任しちゃって様子を見ていようと。本来なら、私申し上げたとおり、この産業構造審議会で先にすぱっと出すべきだったのを一遍投げて、それで様子を見て雰囲気によってまたやっていこうという流れのようで、非常に小ずるいやり方だと思っておるわけですけれども、是非また開かれたら頑張っていただきたいというふうに思います。 越田参考人にお伺いいたします。 一言。先ほどのインドの株価の下落とキャピタルゲイン課税のお話ですが、余り脅しのような言い方を国会でされるのは適当ではないと、海外投資家の別の側面もありますので。ちょっと私が意見言う場ではありませんけど、申し上げておきたいと思いますので、気を付けていただきたいなと思います。 お聞きしたいのは、信用取引のことでございますけれども、証券会社が投資家から株資金を借りて大きな取引をやる信用取引でございますね。これが大きな損害を生むケースもネット取引が普及することによって出てきておりますけれども、信用取引の過熱を心配する声も今出ております。 この信用取引というのは、まあ御存じの方は御存じですけれども、つまり、証券会社から借り入れる際の担保の掛け目が今上限八割になっていて、委託保証金率が下限三割になっていると。つまり、百万円の株を証券会社に差し出すと、差し入れると、百万円の掛け目八割ですから八十万、それを三割と見立てるわけですから二百六、七十万円。つまり、百万円の株を差し入れると二百六十万か七十万ぐらいの取引ができると、これが信用取引でございますけれども。この掛け目と保証金率ですけれども、これはこのままでいいのかという議論がこの間出ております。 そもそも、元々原則七〇%の掛け目だったのが、バブルの後ですかね、九〇年ぐらい、バブルの最終ですかね、株価のてこ入れの特例で八〇%になったという経過がありますけれども。この間、東証なんかでもこの資本、この取引の規制をやっていこうかということとか、いろんなところでそういう信用規制が出ております。 これは、この間のライブドア問題でもそうでしたけれども、この信用取引で大分大損した方もたくさん出ているわけですけれども、この信用取引の在り方、越田さんは、現状をいかが思われるか。 例えば私、東証で訪問したときに意見言ったんですけれども、取引所によって違ったっていいじゃないかと、内閣府令の範囲ですからね。例えば新興市場、マザーズとか、過熱しているところはもっと厳しくしてもいいんじゃないかとかいう意見を申し上げていたところでございますけれども、その辺、信用取引の今の現状について、越田さん、いかがお考えか聞かせてもらいたいと思います。 ○参考人(越田弘志君) 信用取引の掛け目の変更についてでありますけれども、これに関しましては、日本証券業協会は掛け目の変更に関する権限が全く持っておりません。ために、私どもが掛け目が高過ぎるとか低過ぎるとか言っても犬の遠ぼえという感じでございます。それで、信用取引そのものに関しましては、市場の流動性といった面を考えまして、非常にこれはこれで大きな機能を果たしておると考えております。 また、この特別口座になりまして、損益の計算をするときに、顧客にとっては信用取引であると一回ごとの売買で損益が、計算がはっきりと出てくると。ために、その損益通算の、税制申告その他にとってはこちらの方がかえって便利なんだというようなことで利用されてるお客も多いと聞いております。 ○大門実紀史君 信用取引は、この前NHKでしたかね、やっていましたけれども、今このままでいいのかと、ネット取引との関係でいろいろ出ているところでございます。 藤沼参考人にお聞きいたしますけれども、この信用取引というものが過熱したりどんどん膨らむということになると、私は会社の経営にとってもいろんな余り良くない影響も出てくると思うんですが、御見解あればお聞きしたいと思います。 ○参考人(藤沼亜起君) 会社の経営というのは証券会社の経営ということですか。それとも普通の会社が投資…… ○大門実紀史君 普通の会社。 ○参考人(藤沼亜起君) もちろん企業がそういう信用取引等をやる目的が何なのかということがまず第一にあると思いますね。だから、それでその信用取引によるリスクを把握した上で企業がそういう取引を行っているのかどうかと、その辺のところのリスクとそれに対するリターンがどういうことになっているのかと。そういうことを調べた上で監査人としてここの会社は健全なことをやっているのかやっていないのかという判断になると思います。 そういう面で、今はどっちかというと、本業に専念するというのが一般的な経済人の認識だと思いますので、もしそういうようなことがあっていれば、それはそれどういう目的だということになるのではないかというふうに思います。 ○大門実紀史君 越田参考人にもう一点お伺いしますけれども、先ほどのネット取引のことなんですけれども、今インターネットで素人の方が、若い方も主婦の方もどんどん入ってきております。その中で、先ほどの信用取引でいきますと、証券会社の方は信用取引で貸し付ける金利収入が入りますから信用取引やってほしいわけですけれども、そのときのリスク説明が十分なのかどうか。ライブドアでは相当一般個人投資家が信用取引で被害を受けたということですが、そのリスク説明ですね、ネット取引のときの。非常に簡単にやれるんですね、あれ。その辺はいかが御認識でしょうか。 ○参考人(越田弘志君) リスク説明に関しましては、特に信用取引のリスク説明に関しましては、証券業協会の自主規制ルール、そして各社の自主規制ルールにおいて、顧客にはよく説明し、そしてその条件の変更その他もよく説明するようになっております。 ただ、御指摘のように、ライブドアの問題が表面化して、ライブドアが連日売り気配で値段が付かないときに、某証券会社が掛け目の変更を即日に行ったという事態が発生いたしまして、その点に関して協会としても検討いたしまして、こうした御批判に対して、まず担保掛け目を変更するケースの顧客への説明、それから担保掛け目を変更する場合の顧客への通知、それから担保掛け目の変更の決定から実施までの一定期間の設置ですね、即日ではなくて一定期間置くというようなことを義務付けたということでございまして、一応の対策は打ったということでございます。 ○大門実紀史君 ちょっと時間がありますので、池尾参考人に、池尾先生にもう一度お聞きしたいんですけれども、今消費者金融、サラ金問題も大問題になっているわけですが、池尾先生がおっしゃっている中で、要するに多重債務ですね、本人の支払能力を超えて貸し付けるという、そうするとまた繰り返しほかで借りていくという借金の繰り返しになると、その連鎖を断ち切ることが重要だという非常にいい御意見を表明されておりますけれども、その部分に限っていくと、新たな制度として自己破産に関する幾つかの提言をされておりますけど、どういうようなことが考えられるのか、お考えになっていることを、もしあればお聞きしたいと思います。 ○参考人(池尾和人君) 私は、現状における消費者金融業界の問題点として一番大きいものと私が考えておりますのは、やっぱりビジネスモデルが業者と利用者の間で完結していないといいますか、利用者以外のところからの返済の可能性を前提にしたような貸付けが行われたりする。例えば、未成年ないし若い二十歳代の者に貸し付ける場合は親とか親族が返すことを期待して貸し付けるとか。そういう形で、それとか、ほかの業者から借りて返すことを期待するとかいうような形で、業者と利用者の間で完結したような形のビジネスモデルになっていないと思われるところが最大の問題点だというふうに思っておりまして、したがって、だから契約は守るのが当然ですし、借りた金は返すのが当然なんですけれども、ほかのところから借りてこないと返せないというふうな状況に追い込まれた場合には、比較的簡易な手続で免責が受けられるような道を開くことが、かえって過剰与信等を抑制する効果があって好ましいんじゃないかというふうに個人的には思っております。 それに関して弁護士の方とかと議論をしていますと、現状においても破産手続等はかなり改善されてきているので、むしろそういう制度の存在等を知らしめるというふうなことの方が実効性という意味でいうと先決ではないかと。現行の制度をもっとそういう場合に積極的に活用するように呼び掛けていくというふうな形が当面の対応として考えられるんじゃないかというふうなことで、どれだけ制度そのものを新たにつくる必要があるかどうかについては、ちょっと私自身、法律の専門家ではないので分かりかねるところはあるんですが、そういうふうなことで思っております。 ○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。 |
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