■2006年3月22日 財政金融委員会 中小同族会社への増税、大企業優遇の研究開発減税について |
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は質問の順番を替えていただいてありがとうございます。あしたの特別委員会の関係で順番を替えていただいたんで、ありがとうございます。 最初に、同族会社の役員報酬について質問をいたしますけども、先ほども櫻井さんからございましたし、この前は自民党の中川さんからも的確な議論がございました。そういうやり取りを聞いていても、何といいますか、すっきりしない、分からないのがこの同族会社の役員報酬でございます。 まず、非常に唐突な出し方ではなかったかということがあるわけですけども、現場の人たちは驚いておりますし、不安ばっかり広がっているというのが今の状況でございますが、これは、谷垣大臣自身はいつごろ当局から説明受けて、出すということをお聞きになったんでしょうか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 私も当局のつもりでございますが、いつごろこの議論を聞いたのか、ちょっと今はっきり記憶はございません。ただ、私は今の仕事に就きましてから毎年の政府税調等の議論は注意して見ているつもりでございますけれども、この議論に関しては政府税調等でも長い議論の蓄積があったと思います。 それで、今、唐突ではないかというふうにおっしゃいましたけれども、成案を得る過程では中小企業庁、あるいは中小企業団体など実際に課税を受ける方々の、特に党税調で議論をされましたときはそういうことをかなり行われたというふうに承知しております。 ○大門実紀史君 議論がいろいろあったのは私も承知していますが、こういう案になると、具体的にこういう案だというのは、谷垣大臣自身も去年の夏から聞いていたわけではないというふうに、──聞いておられました。 ○国務大臣(谷垣禎一君) いや、今ちょっと首ひねって考えていたんですけど、いつごろ聞いたのかちょっと、なかなか頭の中にない、よく分からないものですから。済みません。 ○大門実紀史君 とにかく現場では大変唐突な提案でなっているわけですけども、そもそも論なんですけど、幾つかもう、そもそも論、そもそもそれが分からないというところがございますんでお聞きしたいと思いますが、まずこれ、経費の二重控除をなくすんだという話でございますけども、何が、二重控除しなきゃいけない、二重になっているんでしょうか。 ○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。 やや技術的になって恐縮でございますけれども、まず役員給与でございますが、これは普通であれば、法人の役員給与でございますので、法人から支出される段階で基本的には正に経費になるということでございます。その経費の中を見ますと、一つには、当然のことながら給与として支給されるわけですけれども、その中に、今度は個人に参りますと、個人の段階で、つまりもらわれた方の中で、これは給与所得控除というのが出てまいります。そうすると、給与所得控除というものを見ますと、これは所得税の課税ベースにもならない、法人税の課税ベースにもならないということで、ここのところでは損金として両方とも落ちてくると。したがって、それが俗に言われる二重に控除されている、つまり課税ベースになっていないという理解でございます。 ○大門実紀史君 そこのところは一番よく分からないんですけど、オーナーの役員報酬というのは法人としての経費ですよね。その法人としての経費とオーナーの給与所得控除、つまりオーナー自身の経費とが、それが二重に控除されていると、こういうことですか。 ○政府参考人(福田進君) 経済活動によって一定の成果が出てまいります。その出てきた成果の中から個人に、つまりオーナーに給与が支払われます。法人段階で見ますと、その部分については課税にされておりません。今度は、もらった個人の中で、その給与収入としてもらった中でどの部分に対して課税されるかというと、基本的には給与所得控除分は課税されないわけです。控除されるわけです。そうしますと、一つの控除を見てみました場合に、一つの金の流れを見ました場合に、二重でその課税の対象になっていないというのが出てくるということでございます。 ○大門実紀史君 幾らこうやったってよく分からないんですけども、いや、要するに二重に控除しているというのはこういうことではないんですか。法人において、法人としてもう払われた経費ですよね、役員報酬ですね。それで、法人としての経費だと。で、この図を見て、財務省の図を見ていると、どうもそんな気がするんで、要するに給与所得控除の部分が二重に控除されていると。 つまり、給与所得控除というのは、オーナー社長の個人的な、個人としての、まあサラリーマンで言えば経費ですよね。それがダブっているということならば、これ私はおかしいんじゃないかなと、そもそもおかしいんじゃないかなと。なぜならば、法人の、まあいろいろ誤解している人もいるようですけど、会社の法人税上、個人の社長といえど個人の経費は引いちゃいけないと厳格に厳しくなっているわけですね。一定のことが設けられているわけですね。だから、そもそも二重控除になってないんじゃないかって素朴な疑問がわくんですが、いかがですか。 ○政府参考人(福田進君) 大門先生がおっしゃいましたように、二重控除という言葉、適切じゃなかったと思います。逆に言うと、課税の対象になっていないものが二つあるというふうに御理解いただいた方がいいと思います。 それからもう一つ、私、ちょっとさっき舌足らずになりましたけれども、個人で事業をやっておられて個人の事業所得として申告していただく場合と、個人が法人形態を取り、そしてその個人として給与を受け取られ、全体として見た場合に、両者の間で、つまり個人形態と法人形態を取ることによって実質は同じ形式は違うというところで余り開差が出てくるというのは適切ではないと。かつ、五月以降は会社法、先ほど大臣から御説明がございましたように、そういった形態で法人形態を利用した、言わば租税回避的な行為が起こりがちであるので、一定の歯止めを掛けたいというのが今回の御提案させていただいているものでございます。 ○大門実紀史君 いや、皆さんの説明に二重控除ってはっきり書いてあるから、それでこの図を見ると、どう見たって給与所得控除部分はダブって引くことになると。ダブってませんよと私言いたいわけですね。経費という考え方でいくとね。だから、おかしいんじゃないかという指摘をしているわけでございます。これも何かちょっとまた違う言い方されたけど、私が言っている方があってるんじゃないですか。 それで、私は、だからそういう考え方がどうして出てくるのかが分からないんですよね。それはもう前提として、オーナー社長なんかは自分の個人的な経費も会社でどんどん落としていると、で、また給与所得控除で経費引くのははけしからぬと、一般的にはそんなふうに思われているようなところを何か不公平を直さなきゃといって言い出し始めて、唐突に、余りこんなことを言い始めたら、今までの法人の役員報酬は全体どうなるのかと思うわけでございますが。 もう一つ、そもそも論ですけども、それじゃ同族会社の役員給与と同族以外の会社の役員給与、これは法人税上経費性として何か違いがあるんでしょうか。 ○政府参考人(福田進君) 経費性という意味から言うと、経費になるという意味では私は違いはないと思います。 ただ、先ほど大臣からも御説明申し上げましたように、今般の措置は言わば所有と経営が事実上一体化しております実質的な一人会社におきまして、その法人が支給いたします役員給与につき、これを配当として支払うのか、あるいは役員給与として支払うかについて裁量の余地が極めて大きい。しかも、両者の線引きがなかなか困難であるということを踏まえまして、法人の経費としてそれがいいのかどうかと、この観点から適正化を図ろうとしているものでございます。 で、措置の適用除外となる法人の所得水準の計算に当たりまして、法人の所得、内部留保あるいは配当と、そういったものも考えて役員給与をどういうものを対象にするかというのを今回検討さしていただいたということでございまして、法人の形態あるいは個人形態の税負担の格差など、法人税と個人所得課税の双方を視野に入れながら課税の公平を確保する、つまり個人形態と法人形態の実質的には同じと言っても過言でないような状態、それは形式的に違うと。そのことによって課税の公平が損なわれることのないように両者の公平を確保する、そういうことが不可欠だというふうに認識して提案さしていただいているものでございます。 ○大門実紀史君 いや、もうその提案の理由を何度も言わなくていいんですよ。そもそも論を聞いているわけです。 同族会社と同族以外の会社の役員給与は法人税法上の経費性としては何の違いもないということは明らかですよね。どうしてここだけ問題にするのかと。そうすると、政策的に何かこの会社法で一人税金逃れが一杯出てくるみたいだとか、私はそれはそれで問題があるとしたら、やはりもっときちっと、きちっとほかのところで手を打たないとこういう所得税、法人税の概念とかもう今までの議論を全部めちゃくちゃにしちゃって、取りあえずやりやすいような、しかもパッチワークみたいなやり方でやることそのものが、いろんな方も指摘されているように、おかしいんではないかというふうに思います。 もう一つ、現場の感覚からいたしますと、今回、先ほども櫻井さんからありましたけども、そういう人たちだけにこの措置がとられるんだろうかというのがあります。まだいろんな団体がいろんな試算を出していますけども、確かに混乱もあって、計算間違いがあって、掛からないのに掛かると思っているような計算をしてたり、いろいろ混乱はありますけども、私もいろいろ試算しましたが、具体的にそういう一人会社だけではなくて、今まで父ちゃん母ちゃんで頑張ってきたようなところまでこの適用除外にもならないで掛かってしまうというところが実際にケースとしてあります。それは今回の目的ではなかったと思うわけですね。しかし、その辺はどう考えられるんでしょうか。 ○政府参考人(福田進君) 今回の措置の趣旨につきましては御説明さしていただきましたので省略さしていただきますけれども、先ほど申し上げました趣旨にかんがみまして、今般の措置におきましては、その法人形態と個人形態の税負担格差が所得水準においてどのように生じるのか、さっき申し上げたことを頭に入れまして、まず対象といたしまして、同族の法人であるというのは当然でございますけれども、その同族の法人の中でもオーナー、つまり業務を主宰する役員、これは一人でございます、及びその同族関係者等がその同族会社の発行済株式等の九〇%以上を保有していると、それをまず着目しております。さらに、オーナーそれからその同族関係者等が常務に従事する役員の過半数を占めているかどうかと。で、実質的な一人会社と言えるかどうかと。そういうのをまず判定いたしまして、さらに過去三事業年度の所得水準が年八百万以下の法人については、これは措置の適用を除外すると。さらに、八百万を超える所得水準の法人でございましても、所得水準が三千万円に達するまでは、オーナー役員への役員給与の支給割合が低い場合、具体的には半分以下ということでございますけれども、その場合には除外するということで、基本的に、個人事業者と比較して、いわゆる節税メリットを享受していると認められる法人を…… ○委員長(池口修次君) 簡潔に説明してください。 ○政府参考人(福田進君) 措置の対象とすることとしておりまして、このような所得水準に応じた適用除外措置は、これによりまして、同族会社の約九割が適用除外になると私どもは推計しております。 そういったことで、中小零細企業への配慮としても十分な規模となっているんじゃないかというふうに考えております。 ○大門実紀史君 今日はまだ時間あるからいいけども、聞いてないことを長々と答えないでもらえますかね。 大臣にそれじゃお聞きいたしますが、今回の目的とは違う人たちに掛かってしまうと。今局長言われたのを承知の上で計算をしてみると、八百万を超えて三千万の範囲で二分の一を超えると。しかし、そんなに、こういう税逃れを目的でやっているわけじゃなくって、まあもちろん法人になるというのは、節税というのはみんな意識してますからそういう部分はあったかも分かりませんが、父ちゃん母ちゃんでやっているクリーニング屋さんとかそういう場合でも、今回の措置でびっくりするわけですね、今までやってきたのに何でこんな急に掛けられなきゃならないんだと。そういう人たちが実際にいますよと、計算すれば、資料ありますけどね。 そういう人たちに対してどういうふうに財務省として答えられるのかを聞いているだけでございます。大臣の方からちょっとお願いします。 ○国務大臣(谷垣禎一君) まあこれはまじめに、今のお話の中でも、まじめに行っている者がばかを見るようなことはやるなと、簡単に言えばこういう御趣旨だったと思います。 私どもとして、やはり先ほどからの御議論は、ずっと伺っておりまして、何というんでしょうか、法人と個人というのは本来税制の上では別なものでありますけれども、社会的実態として別でない部分もあるわけですね。社会的実態として、実際上は一体であると。そういうものに絞ろうということで絞ったわけでございまして、先ほどの、まあ二重控除という言い方が不適当かどうかは別としまして、現実に、じゃ、同じような仕事をしておられる方の租税に格差があるというのは、私は実態だろうと思います。 それで、その上に、これは私どもからの今度の五月以降の懸念でございますが、そういうことを目的としたやはり法人成りもやはり防いでいかなきゃいかぬと、こういうようなことから、対象を絞らしていただいてこういう形にしたということになるわけでございます。 ○大門実紀史君 私、この適用除外のね、先ほど言われたのを、ややこしいですけど、具体的によく考えていくとこういうことですか。そうすると、その父ちゃん母ちゃんで、今回の措置にこの適用除外にならなくて当てはまる人たちがいるとしますね。います、実際にはね。その人たちも、この適用除外というのは、これ、やりようなんですよね。はっきり言ってやりようなんです。役員の持ち株数あるいは常務役員の数を調整する、あるいは所得だって想定できますからね、母ちゃんや息子さん等の給料を調整すればこれ抜けられる、後々抜ける方法は実際にはあるわけですよ、はっきり申し上げて。 で、そんなことを想定されてこの適用除外で大丈夫だ大丈夫だと繰り返されているわけでしょうか。 ○委員長(池口修次君) 福田局長。簡潔に答弁してください。 ○政府参考人(福田進君) 今回の措置の対象となるのは、今、大門先生おっしゃったとおりでございます。裏返しますと、その条件に合致しなければ適用対象にならないということでございます。 ○大門実紀史君 微妙なことを言われましたけれども。 そしたら、もう最初は、決まってから全三年ですけど、やりようによって、そういう父ちゃん母ちゃんで一生懸命やっているところはいろいろな調整して適用除外になるように努力してくれと、そういうことですか。 ○政府参考人(福田進君) 私どもは、先ほどから長いと御指摘がございましたけれども、趣旨は、法人課税と個人課税の間のバランスを取るというのでやらせていただいておりまして、ねらいはそういうことでございます。両者の間のバランスを図るということ。かつ、先生がおっしゃいましたように、今までにやっておられるところで、わざわざそこまで過度に拡張して適用するというところでやっていることではございませんので。 いずれにしてもこれは、法律が施行後、この条件に合致すれば適用になると。それを頭に置いているということでございます。 ○大門実紀史君 とにかく、何だかいい加減な話ばっかりでございます。 そもそも、どれぐらいのところが影響を受けるかという話で、大臣は一生懸命、東京税理士会の数字とかは根拠がないと言われますけれども、じゃ財務省が出した数字がそんな根拠があるのかと私言いたいわけでございます。 五、六万社が適用を受けるというふうにおっしゃっていますけれども、この数字の根拠、簡単にもう一遍教えてくれますか。 ○政府参考人(福田進君) 簡潔に御説明申し上げます。 今般の措置の適用により税負担が増加する法人の数につきましては、中小の法人全部、二百四十一万社というのを頭に置いておりまして、それに二割を掛け、一割を掛けて五、六万社というのが、これがその簡潔な答えでございます。 それぞれでございますが、同族会社の数が二百四十一万社、実質的な一人会社の同族会社に占める割合が約二割と申し上げましたが、二一・九%でございます。これは、十四年十一月の、中小企業庁が出しております経営戦略に関する実態調査に基づいて出しております。それから、一割というのを、約一割と申し上げましたが、これは同族会社のうちで、先ほど申し上げました所得水準等により適用除外とならない会社の占める割合、これが約一割ということで、今申し上げました三つの数字から五、六万社というのを推計しているところでございます。 なお、それぞれのデータ、特に、それぞれのデータはいわゆる承認統計ということで、有意な数、かつ無作為抽出でやるということで私どもは信頼を置いております。 ○大門実紀史君 私は、急いでやられたからこういう取りあえずの、信頼できるとか言われますけれども、ある数字で出されているとしか考えられないんですね。 じゃ、その適用除外になるのを除いて、適用されるのは一割だという、一割という根拠は何なんですか。 ○政府参考人(福田進君) 御説明申し上げます。 同族会社のうち、先ほど申し上げました八百万あるいは三千万という数字で適用除外となるかどうかということになるわけでございますので、十五年分の税務統計から見ました民間給与の実態、これをベースに、これ等をベースにいたしまして、今般の適用除外措置においてメルクマールとされます法人の所得又は欠損の金額に損金算入されるオーナー役員の役員給与の額を加算する、あるいは損金算入されるオーナー役員の役員給与の額を推計いたしまして、これにオーナー役員の給与の額を加味いたしまして、それぞれ八割、一割ということを出して、差引きして残りの一割と、こういうふうに推計しているところでございます。 ○大門実紀史君 だから、何と何を割って、何と何を足したら〇・一という数字になるか、示してください。その数字で示してください。 ○政府参考人(福田進君) まず、損金算入されますオーナー役員の給与総額の額を平成十五年分の資本金一億円未満の法人の一人当たり役員給与の額、これ加重平均でございまして、六百六十七万として推計をしております。所得水準が、統計によりまして五百万円以下で適用除外となる同族会社の割合、これが出てまいります。八割でございます。所得水準が八百万から三千万以下で適用除外となる同族会社の割合、これを推計して一割ということで、八割と一割、これはさっき申し上げましたように適用にならないわけでございますから、逆に言うと、適用になるのは残りの一割ということで一割の数字を出しているということでございます。 ○大門実紀史君 一個一個言いませんけれども、かなり腰だめの数字だと思います。その同族会社の比率だとか何かとか、結局分からないわけですよ、今の段階では、やってみないと。うなずいておられますけれども、やってみなきゃ分からないということですか。いいです、いいです、もう。 もう一つは、経営戦略に関する実態調査というこの調査そのものが、私の方で中身を見てみましたけれども、実はこの対象になっている会社そのものが通常の、例えば総務省の事業・企業統計調査等に比べますと、大きめの企業が集まっております。これは、例えばこの調査では、一万三千五百社のうち従業員五十人未満が四千六百九十四ですけれども、これは全体の三五%になります。ほかの統計だと六〇%ぐらいですね。ですから、何といいますか、大きめの会社をターゲットにした調査に基づいてやっているから、先ほど言われました実質一人会社が二一・九%だったというのも、私はもっと多いんじゃないかと。倍とは言いませんが、三割、四割あるんではないかというふうに思います。 いずれにせよ、そういうレベルの数字で影響は少ないとはっきり断言されるのはいかがなものかと思いますし、いずれにせよ、こんな拙速な提案で、よく吟味もせず、何を焦ってこういう小手先のことをやられるのかということを、何かもう本当に貧すれば鈍するといいますか、出てくるものがもっと、税とは何かとか、本来あるべき税の姿は何かとか、そういうものを抜きに小手先で出てくるのが本当にとんでもないことだというふうに思います。それだけは指摘しておきたいと思います。 こういうことではこそくに中小企業から税金取ろうという一方で、資料をお配りいたしましたけれども、片やどうなっているのかというのがこの研究開発減税の問題ですけれども。これは制度が説明は難しいので抜いて、結論だけ大臣にお聞きしてみたいと思いますけれども。 この研究開発減税は、当初から私どもは大企業に有利になるという指摘をしておりましたけれども、当時の塩川大臣は、そんなことないと、みんなのためにあるんだとおっしゃっていましたけれども、根拠も示さないで塩川大臣はおっしゃっていましたけれども、実際やってみて、やっぱり大企業向けの減税ではなかったかというふうに思います。 これはお手元の資料には配っていませんが、結論だけ言いますと、財務省の資料を基に計算をしてみました。結論だけ言いますと、この研究開発減税でございますけれども、十億円以上の企業が九一%活用していると。百億円以上の企業で何と七五%活用しているということになります。これはもうどう見てもほとんど恩恵を受けたのは一部の大企業と、これはもう財務省の数字でそう出てきますけれども、そういうふうに思いますが、大臣、いかがですか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに今委員おっしゃったように、大企業と中小企業を比べますと、資金力や納税額等に大きな差がありまして、民間における研究開発活動を大企業がリードしているということは事実でございます。 しかし、中小企業分も平成十七年度租特の減少額は二百億ほどございまして、中小企業における研究開発活動を支援するということも私は大事なことだと思いますので、これは研究開発税制では中小企業に対する控除率を一律で一二%引き上げているというようなこともあることは御理解いただきたいと存じます。 ○大門実紀史君 私は、こういう研究開発を促進することは何も反対ではございません。税は苦しい中で、税収は苦しい中でどこから取るかという観点でいくと、中小企業だとかさっきの話だとか定率減税の廃止だとか、そういうことをやりながら、ここだけどうしてこうなのかなという疑問を感じているからでございますが。 今回の見直しでございますけれども、谷垣大臣は、今回の見直しについても答弁されておりますけれども、企業関係の政策減税を大幅に整理することとしており大企業優遇には当たらないというふうに答弁されておりますが、お手元に資料を配付いたしましたけれども、今回見直しが行われます、上乗せ二%のところですね。 普通なら、減税を見直すわけですから、増税になるという話が広がっているわけですけれども、実際にいろいろ計算してみますと、いわゆる超大企業といいますか、トップクラスのところは今回見直されてもほとんど増税になりません。何の痛みにもなりません。お手元の資料は、研究開発減税の多い上位二十五社について私どもで計算をしてみましたけれども、十社だけですかね、若干増税になりますけれども、残り十五社は変わりません。全体では百億円増の千九百億円弱の減税になってくると。二十五社ですね。このトップが経団連の会長のトヨタだというのもどうもしっくりこないところがありますけれども。 なぜこうなるかといいますと、制度を説明するのを抜きましたんで、簡単に言いますと、研究開発減税というのは法人税の二割が上限となっていると、したがってもう目一杯やっているところは今回の見直しがあっても変わらないということで、こういう超大企業のところはほとんど何も痛みを受けないということでございます。 これ、研究開発減税というのは余り光は当たりませんけれども、言ってみれば、法人税の二割を定率でカットする大企業向けの定率減税でございますけれども、法人税を、ですから三〇%の法人税を二割カットするわけですから、二四%にしてあげるというふうな、法人税の事実上、一部の企業にとってはですね、減税措置になってきているわけです。法人税率全体を見直すのはいろいろ批判もあるところですけれども、実際には一部の企業にはこういうことがやられているというふうに思いますね。 ですから、谷垣大臣が言われた大企業の、今回の措置が大企業優遇といった批判は当たらないというのは当たらないと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、今いろいろ御批判がありましたけれども、民間の試験研究費、インセンティブを与えてどんどんやってもらいたいと思っておりまして、中小企業にもこれはうんと利用していただきたいと思っているんです。 それで、今上乗せ措置のことをおっしゃいましたけれども、三年間の時限措置として実施されておりました総額型の控除率の上乗せは期限をもって廃止すると。他方で、今申し上げたように、民間の試験研究費、やっぱりインセンティブが必要だという観点から、今の研究開発税制における増額、増加型と総額型を統合して試験研究を増加させた場合には、当該増加額に対して控除率の上乗せ、五%ですが、行うというわけございまして、今回の改正の結果、総額型の控除率上乗せ措置の廃止によって千二百四十億の増収、新たな増加額に対する控除率の上乗せ措置によって二百億の減収ということを見込んでおりまして、全体として大幅な整理を行っているつもりでございます。その中で、民間の試験研究費を増加させるインセンティブ、配慮していこうということであります。 ○大門実紀史君 申し上げたいのは、私の兄も大企業の研究開発に携わっておりますけれども、高度成長のときと違って、このグローバル化の中でこういう、何といいますか、政策的なものはなくてももう生き残るためにみんなやっているわけで、これは後追いで減税してあげているようなところがありまして、高度成長の昔とは違うわけですね。 その辺もよく判断されて、やっぱり格差が広がっているという中でどこから取るかという問題でシビアな話になってきていますから、こういうものはもっと更に見直すべきだということを申し上げて、ちょっと早いですけれども、質問を終わります。 ありがとうございました。 |
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