国会質問

● ● ● ● 大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2005年3月22日 予算委員会(集中審議)
○大門実紀史君  先ほど日本の株の売買の約半分が外資だというお話がございました。今回、日本放送株取得を仕掛けたライブドアに巨額の資金を提供したのも外資のリーマン・ ブラザーズでございます。リーマンの資金提供がなければ、そもそも今回の騒動は始まりようがなかったというふうに思いますし、本当の主役は、そういう意味 では堀江社長というよりもリーマンではないかという話もございます。
 外資への、外資がこういう敵対買収を最初に、第一弾でやると批判を受けるということで、日本人を仕立ててといいますかね、実際にはこの外資による敵対的 買収の第一弾という見方も今回の問題はあるわけです。しかも、リーマンは、例の新株予約権付社債、あるいは堀江社長からの株を借りるということで、どう転 んでも損をしない仕組みをつくり上げているという点がございます。
 そこで、今日は外資の問題に絞って、時間の関係で質問をしたいと思いますけれども、ただ、あらかじめ申し上げておきますと、別に我が党は外資を単純に排除しろと、そして鎖国政策を取れと言っているわけではございません。
 問題は、たとえ外資であっても、この日本で商売をする、日本で取引をするんだったらば、日本のルールをちゃんと守るべきだと、法律にしろ、税金を納める にしろ、あるいは企業とか投資家としての社会的責任にしろ、そういうことを申し上げたいというふうに思うわけですけれども、総理はこの点いかが思われます か。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、日本で活動するには日本の法律を守っていただかないと困ります。

○大門実紀史君 ありがとうございます。
 先ほどからも議論ありましたんで触れませんが、市場のルールとかそういう点では、やっぱり今回の取引は、リーマンの資金で時間外取引のすきをつくとか、 どうもちょっとルールという点では、適法だという言い方もありますけれども、どうもルールをいろいろ破っているんじゃないかと。それに対してまた、フジ側 が防衛策でまたちょっと荒唐無稽な手を打つと、そういうことが総合されてどんどん株が乱高下とか攪乱されていて、一般投資家が不利益を被っているんではな いかと思いますんで、そういうルールをきちっと守るという点が一点と、もう一つは、当たり前のことなんですけれども、今申し上げましたけれども、税金は払 うべきだと。日本の株で取引したら日本に税金を払うべきだというふうに思います。
   〔理事若林正俊君退席、委員長着席〕
 この点で、まず先にリップルウッドの話に触れたいんですけれども、御存じのとおり、公的資金を八兆円以上も投入してあの旧長銀をわずか十億円で買った、 買って新生銀行をつくって大もうけしたリップルウッドですけれども、このリップルウッドに関して言えば、去年の二月に新生銀行株を市場で売却して二千二百 億円の売却益を手に入れましたけれども、法の網くぐり抜けて税金を一銭も払わなかったということで、これはもう相当マスコミを含めて批判を受けました。
 にもかかわらず、これは直近の話ですけれども、我が党の赤旗の取材チームが突き止めましたけれども、去年の十二月三十日にリップルウッドが、今度は新生 銀行株の六五%を保有していた例の投資ファンドのパートナーズ社を事実上解散をして、九十五の海外投資家に株の所有権を分散いたしまして、パートナーズ社 の持ち株比率を二五%未満に下げて、その個々の海外投資家が幾ら海外で売っても課税されないような仕組みをつくっておいて、今年の二月に新生銀行株の三四 %、四億六千万株を三日間で売り抜けました。これ推定で約三千億の、近い利益を手にしております。またまた税金を、私、一銭も払っていないと言わなければ なりませんけれども。公的資金八兆円も使って、さんざんもうけて、日本に一銭も税金を払わないと。これは国税庁、この事実つかんでおられますか。

○政府参考人(村上喜堂君) 個別の問題でございますので、具体的に答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。

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○大門実紀史君  いや、財務省に聞いたら、事実はつかんでいるけれども逃げられちゃったというふうなことをおっしゃっておりました。つまり、今の法律ではつかめないんです ね、押さえ切れないと。だから、今回の税制改正で投資組合についても課税できるようにとなっているわけですけれども、このやり口を見越してリップルウッド は先にそういうことをやったんですから、非常に悪質であるということを指摘しなければなりません。
 外資が日本でもうけるだけもうけて一銭も払わないと、こんなことがもう当たり前のようになっておりまして、今回のリーマンの取引も私は課税逃れの可能性が高いんではないかというふうに思います。
 お手元に資料をお配りしましたし、テレビではありませんけれどもパネルにしましたけれども、これは財務局に提出された大量保有報告書を基に私の方で計算 して作りました。(資料提示)リーマングループというのはアメリカに本社がありまして、ごらんのように、ジャパン、アジア、ヨーロッパなど各地に拠点を 持っております。堀江社長がリーマン・ジャパンに貸した株が、書いてありますとおり四千六百七十三万株。それがそっくり香港のリーマン・アジアに貸されて います、又貸しされています。ほかの機関投資家、これはちょっと不明ですけれども、とにかくリーマン・ヨーロッパに五百二十五万株が貸されています。それ もそっくりリーマン・アジア、香港のリーマン・アジアに貸されております。このリーマン・アジアは、例の新株予約権付社債で株に換えたのも含めて、三月十 七日現在で一億六千五百十九万株を海外市場で売却をしております。これ、計算すると、三百円で計算してみても約五百億円近い売却収入を上げています。
 注目していただきたいのは、このリーマン・ジャパンというのは六本木にある東京支店ではございません。あれは支店にすぎません。本拠地はタックスヘーブ ン、租税回避のケイマン諸島にあるんですね。リーマン・アジアがあるのも、数々の税の減免措置があります香港にございます。つまり、ライブドアの貸し株、 あるいはその新株予約権で株に換えたもの、これが租税回避ルートを通って、しかも海外で売却をされているというふうになります。
 私は、このままいきますとこのリーマンも課税逃れをする可能性が非常に高いと思いますけれども、国税庁、認識はいかがでしょうか。

○政府参考人(村上喜堂君)  一般論でお答えいたしたいと思いますが、本店が例えば、例えばケイマン島にございましても、これは外国法人といいますが、日本に支店等の活動拠点があり、 これが一つの金融ビジネスに関与しているということであれば、相応の報酬ないし利益の分配を受けることになるのが通例であろうかと思います。したがいまし て、その限りにおいて当該日本における支店につきましても日本における課税関係が生じてくると、そのように考えております。

○大門実紀史君 そういうお考えで結構なんですけれども、どこまでも追い掛けていかれますか。

○政府参考人(村上喜堂君) 課税上問題があれば税務調査を行うなどして適正な課税に努めているところでございますし、今後ともその方針には変わりございません。

○大門実紀史君 是非、注目しておりますので、追い掛けてもらいたいと思います。もうこういうことが許されていいのかという時代だと思うんですよね。是非国税庁頑張ってもらいたいと思いますけれども。
 私は、この外資に税金を掛けると外資が逃げてしまうという話が、この間、政府の中といいますか、経済産業省辺りからもかなり出るんですけれども、私は、 これは大間違いで、こういう投機マネーというのはそもそも逃げ回っているお金でございますよね。いいときだけ来てもうけて逃げ回るわけですから、これはも う逃がさないという立場でやらなければいけない問題で、掛けたら逃げるなんという話ではないんで、そういうふうにとらえていただきたいし、投機マネーにつ いてはOECDもかなり懸念をしております。ですから、世界の国々が一緒に、一緒にこの投機マネーに課税するという時代にもうそろそろなりつつあります し、フランスではトービン税という発想も提案されているところでございます。
 そういう点で、今回、税制改正に国際課税の問題含まれておりますが、谷垣大臣に、こういう投機マネーといいますか国際課税問題への決意をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(谷垣禎一君) 取引も国際化しておりますから、当然税制もそれに対応したものでなきゃならない、これは当然でございますが、それと同時に、国際的な租税回避行動というものに対してはきちっと対応しなきゃいかぬということだろうと思います。
 今委員におっしゃっていただいたように、平成十七年度も組合等についてそういうことを入れさしていただきましたけれども、今後とも制度面それから執行面、両方できちっとやらしていただきたいと、こう思っております。

○大門実紀史君  是非、これからの課題になっておりますし、先ほど申し上げました市場のルールを整備してルールを守らせるということと、税金を納めさせると。もう当たり前 のことでございますし、今までそういうところが不備になっていたという点を是非踏まえていただいて、急いでこの問題に取り組んでいただきたいと思います。
 時間がちょっとありますので、市場のルールだけ申し上げますと、今回のことで一般投資家の皆さんが相当不利益を被っていると、巨額のマネーを持った者が 特殊な情報をつかんで、しかも金融技術を駆使してやると、これで一般投資家も被害を受けておりますので、その点の対策も是非取っていただきたいと思いま す。
 終わります。

○委員長(中曽根弘文君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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