■2005年2月1日 予算委員会(2004年度補正予算案に対する締めくくり質疑) |
○委員長(中曽根弘文君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。 ○大門実紀史君 今回の税制改正で、無認可保育所に対する消費税の非課税が決定されました。厚生労働省、財務省の御努力に、評価し感謝申し上げたいというふうに思います。 両大臣のコメントと、尾辻大臣には、今後、内容と今後の手続も含めて若干コメントをお願いしたいと思います。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 今、大門委員がおっしゃった認可外の保育所ですね。これ、児童、児童の保育をめぐる現状は、都道府県知事によって認可された保育園に入れないで待機児童が現実にいるということですから、認可外を利用せざるを得ない状況がありました。 こういう状況を踏まえまして、今般、厚生労働省で、認可外保育施設についても一定の質を確保して児童の安全を確保しようということで、一定の基準を満た すものに対して都道府県知事等が証明書を出せるという制度をお作りになったと。ですから、この認可外保育所も社会福祉制度の上で福祉行政上の位置付けが明 確になったということを踏まえまして、この平成十七年度の税制改正で消費税、認可保育所と同様に非課税にしたいということでございます。 これ、こういうことが認可外保育施設の質の向上につながることを私どもは期待しておりますし、それが、それに寄与するような証明書交付制度が円滑に実施されるようにそれぞれ急いでいただいて、早い時期に実際この非課税措置が利用できるようになればと考えております。 ○国務大臣(尾辻秀久君) 内容につきましては、今財務大臣からお話があったとおりでございます。 そこで、その今後のことであります。実施時期についてでございますが、今明言することはできませんけれども、厚生労働省といたしましては、認可外保育施 設の利用料設定ということがございますから、その観点から本年四月が適当と考えておりまして、証明書交付制度についても三月末までには全国的に実施できる よう各都道府県に依頼をしておるところでございます。是非そのように進むように、円滑に事が進むように対処してまいりたいと考えております。 ○大門実紀史君 今申された指導基準に満たない小規模の保育所でも、国の施策をしっかり担っているところがまだありますので、これで良しとしないで、福祉事業全体の消費税課税については御検討をお願いしたいと思います。 ともかく、今回の措置はたくさんの方、喜んでおられますので、お礼を申し上げたいというふうに思います。褒めることは、これだけでございます。 竹中大臣にお聞きいたします。 昨日、家計を上向かせるのが景気回復の本道ということをおっしゃいましたけれども、その点、もう一度お願いいたします。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 昨日御答弁申し上げましたように、国民の総支出のうちの非常に大きな割合を占める消費がどうなっていくかという点 は大変重要であると。今、企業部門が良くなってそれが家計部門に波及しつつあると、ようやく波及しつつあるという過程だと認識をしておりますので、そこをしっかりと見ていきたいと思っております。 ○大門実紀史君 景気回復のポイントが家計が上向くというところは私も同じ意見でございます。総理も同じ御認識でしょうか。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 景気回復が家計消費に利益をもたらすように努力していきたいと思っております。 ○大門実紀史君 谷垣大臣に伺いますけれども、この定率減税は、九九年に決めたときに、当時の議事録にもありますけれども、特にサラリーマン層の負担軽減と。つまり、個人 消費を下支えするために家計を応援するということが述べられておりますけれども、定率減税にはそういう機能があると思いますが、いかがですか。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに委員がおっしゃるように、当時の非常に停滞した経済の情勢の中で、まあ家計、やっぱりこの所得税減税でございますから、サラリーマン等の家計を支援して少しでも景気回復に資するという願いといいますか、意図が込められていたと思います。 ○大門実紀史君 ならば私おかしいと思うんですよね。今のポイントは、家計を上向かせることがポイントだと、ところが、定率減税には家計を支える機能があると、なぜ今それを外すのかと。状況の判断とやることが、私、支離滅裂だと思うんですけれども、いかがですか。谷垣大臣。 ○国務大臣(谷垣禎一君) 今も御答弁申し上げましたけれども、平成十一年当時の極度に停滞した経済情勢というものを踏まえてこういう減税をやったわけでございますから、先般から ずっと御議論でございますけれども、当時の停滞した経済情勢から見ますと今日は大きく様変わりをしている。例えば、不良債権処理等が非常に進んできてい る、それから企業の有利子負債がバブル経済崩壊後最低の水準にまで下がってきている等々いうような全体の状況が大きく変わってきているというふうに考えて おります。 ○大門実紀史君 不良債権問題を含めていかにも成果が上がったようなことを言われますので、一言だけ触れておきたいと思いますが、不良債権減った、減ったと言われますけれ どもね、銀行が身ぎれいになっただけでRCCとかサービサーに中小企業、生きていけるかもしれない中小企業どんどん送られて、今回収整理に遭っているわけ ですからね。銀行だけきれいになったからといって、何かうまく進んでいると言うのは大間違いだというふうに思います。 いずれにせよ、もう議論ありましたとおり、企業部門の一部が良くなっても家計が良くなっていないというふうなのが、竹中さんもそれを、大臣も心配されて おるわけですけれども、ですから、その判断とやることが、私、大変支離滅裂だと思うんです。つまり、竹中理論でいきますと、昨日も踊り場という話がござい ましたけれども、私から言わせると、二階、三階の階段じゃなくって、地下の階段じゃないかと思いますけれども、そんな良くなっているわけではありません。 そんなにいいところに向かっているとは私思いません。 そういう中でも、少なくとも、竹中さん言われるように、企業の業績が家計に結び付くというのがあなたの理論でしたらね、私は百歩譲って申し上げますけれども、せめてそれがはっきりした段階でこういうことをやるのがあなたたちの立場としても当然ではないかと思うんですね。 竹中大臣は景気は大丈夫だということを再三おっしゃっていますが、その根拠を、昨日GDP、国民負担のGDP比という話もありましたが、それも含めて大丈夫だという根拠をお示ししてください。 ○国務大臣(竹中平蔵君) まず、経済は、銀行がきれいになっただけではなくて、昨日申し上げましたように、企業全体の、また家計も含めたバランスシートがきれいになっている。だからこそOECDも日本経済は過去十年の間で一番良い状況にあるという診断をしているというふうに認識をしております。 経済の動向を油断することなくしっかりと見ていかなければいけない。そんなに、大丈夫だと、手放しでそんなに喜んでいられるような状況ではないわけです が、それでも回復基調が続くであろうというふうに判断しておりますのは、一つは、まず家計に関しまして私たちが大変注目をしております雇用者報酬が十六年 度からプラスに転じたと。経済見通し等々で十七年度の雇用者報酬も予測しておりますが、それについても更にプラスになる、正に企業から家計への流れが出て くるというのが一つの要因でございます。 さらには、在庫水準全体が、全体として総じて低い水準にあるというようなこと、また企業が持っている設備や雇用や、そういった過剰、債務の過剰が日銀短 観に見る限り極めて低い水準になっていること、世界経済が総じて、今年に関しては減速が若干あるかもしれないけれども、拡大するだろうというふうに世界の 専門家が見ていること、そうしたことを総合して判断をしているわけでございます。 引き続きしっかりと慎重に判断をしていきたいと思います。 もう一点、GDPでございますけれども、GDPに関しましては今年度は二・一%の実績見込み、十六年度ですね。十七年度は、十七年度は一・六%の成長の見込みを立てております。名目は一・三%の成長、それが政府の経済見通しでございます。 ○大門実紀史君 私申し上げたのは、昨日申された国民負担のGDP比が一・七だった、九七年一・七ですけれども、今度は〇・五以下だったら大丈夫だと。その根拠を説明してくださいと言っているんです。 ○国務大臣(竹中平蔵君) 二つ申し上げます。 一つは、日本が持っている本来の成長力というのは今まあ二%か二%弱であるというふうに思います。二%弱ぐらいで成長できる経済で、一・七%の国民に負 担を掛けますと、まあラフに見て一・七%とかその程度のGDPの押し下げをするわけですから、これはまあ潜在成長力をゼロにしてしまう非常に大きな負担で ある。そういった点で言うと、〇・五%ぐらいということになりますと三分の一から四分の一。 二番目の要因は、これは私たち、財政をどうするかという私たちの世代の意思の問題がございます。財政をこのままにしておいてよいというんだったら気にす る必要はありませんが、財政をきちっと十年ぐらいかけて再建していこうということであるならば、GDP比で〇・五%ずつぐらいこれを縮減していかなければ いけない。でないと、二〇一〇年代に基礎的財政収支を回復できないわけですから、〇・五%ぐらいは甘受しなければいけないであろう、その二つの理由でござ います。 ○大門実紀史君 〇・五%以内なら家計が堪えられるというふうな、その根拠をお示ししてください。 ○国務大臣(竹中平蔵君) その根拠をモデル試算も含めて「改革と展望」の中に示しております。そういうふうに財政も健全化させながら、そのようなしかるべき負担も、これはまあ負担 と言っても〇・数%でございますが、そういうものも含めてしっかりと経済を成長させながら、かつ財政を健全化させていける、そのような「改革と展望」を示 しております。去年も示しました。おととしも示しました。それが本当かというふうに言われましたが、そのとおりに推移をしております。 ○大門実紀史君 私、その二・五兆円以内なら大丈夫というのはもう勝手な話で、家計にとって、国民にとってみればですよ。要するに、一・七%だったらばどんと家計がクラッ シュするかもしれないと、〇・五ずつだったら大丈夫だと、以下だったら大丈夫だと。こんな話は、家計の立場からいたしますと、一遍に、一遍に不幸になるか だんだん不幸になるかみたいな話ですよ。そういう議論ですよ、家計から見ればですね。 だから、そういうその数字上のことではなくて、家計の実態、今家計の実態どうなっているか御存じですか。ずっと、家計が戻ってきたとおっしゃいますけれ ども、この七年間で見ますと、可処分所得が十四兆円も減っているんです。消費は七兆円の減で持ちこたえているんです。なぜかといいますと、貯蓄を、貯蓄に 回すお金をその分減らしているわけですね。家計の中身とはそういうことになっているわけです。 ですから、そのGDPの数字だけでは見られないところがあると。そういう家計のリアルな中身を見て、負担増を考えるならよく検討し直すべきだということを申し上げて、質問を終わります。 ○委員長(中曽根弘文君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) |
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